JPH0140995Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は石油ストーブ等の燃料タンクに容量の
小さいサブタンク部と容量の大きいメインタンク
部とを形成し、サブタンク部から燃焼部に燃料を
供給して一回の燃料時間を短時間に制限し、サブ
タンク部の燃料が無くなつてからその都度メイン
タンク部からサブタンク部へ燃料を供給するよう
にしたカートリツジ形の燃料タンクに関する。

（従来の技術） 部屋の暖房用として石油ストーブ等は益々盛ん
に利用されるようになつてきたが従来これ等の燃
料タンクは一室のみで形成され、燃焼部を消火さ
せない限り燃料タンクが空になるなで燃焼をつづ
けるという構造のものであつた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、この従来の構造のものでは、部
屋の人が寝込んでしまつたり、又は不在であつた
りした場合石油ストーブ等は燃料タンクが空にな
るまで何時間も燃えつづけ、酸素欠乏によつて起
こる不完全燃焼による一酸化炭素中毒や過熱によ
る火災等の重大事故を引き起こすという問題点が
あつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、この従来の問題点を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、石油
ストーブ等の燃焼持続時間を燃料タンクの容量で
制限して消し忘れても短時間で完全に消火させ、
しかも燃料の追加がその場で簡単に行なえるよう
にしたカートリツジ形燃料タンクを提供すること
にあり、そのための技術的手段として本考案で
は、カートリツジ形燃料タンクにおいて、容量の
小さいサブタンク部と容量の大きいメインタンク
部とで燃料タンクを一体に形成すると共にメイン
タンク部からサブタンク部へ燃料を移送する給油
ポンプを備え、さらにメインタンク部の上面に注
油口と、サブタンク部の下面に燃焼部へ連通する
給油バルブとを設けた構成とした。

（作用） 従つて本考案では、小容量のサブタンク部と大
容量のメインタンク部とでカートリツジ形の燃料
タンクを形成し、サブタンク部の燃料を石油スト
ーブ等の燃焼部へ送るようにしたので、この石油
ストーブ等を使用中に消し忘れてもサブタンク部
の燃料が少ないので短時間で消費して消火してし
まう。又、メインタンク部からサブタンク部へ燃
料を移送する給油ポンプを備えたのでサブタンク
部の燃料が無くなつて消火した場合、まだ引続き
使用したい場合はメインタンク部から給油ポンプ
で簡単にサブタンクに燃料を供給することができ
る。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図において１はカートリツジ形燃料タンク、２
はサブタンク部、３はメインタンク部、４は給油
ポンプ、５は注油口、６は給油バルブ、７は燃焼
部である。

前記、燃料タンク１は内部に隔壁８を設け、一
方の小室を灯油９が略２時間燃焼し続ける容量に
してこれをサブタンク部２とする。

又、他方の大室をサブタンク部２の容量の略２
〜３倍の容量にしてこれをメインタンク３とす
る。そしてメインタンク部３と連通する注油口５
をメインタンク部３の上部に設け、さらに同メイ
ンタンク部３からサブタンク部２へ灯油９を移送
する給油ポンプ４をサブタンク部２の上部に設
け、かつ石油ストーブ１０の燃焼部７と連通する
給油バルブ６をサブタンク部２の下面に設けてい
る。

尚、１１は給油ポンプ４のメインタンク部内灯
油の吸入用パイプ、１２は同サブタンク部内への
吐出用パイプ、１３はサブタンク部２の油面計、
１４はメインタンク部３の油面計、１５はスタン
ドでメインタンク部３へ給油するときにカートリ
ツジ形燃料タンク１を取外してから立てておくよ
うにするものである。

本実施例では、まずメインタンク部３に注油口
５から灯油９を給油し、かつ給油ポンプ４でサブ
タンク部２にもメインタンク部３から給油する。
そしてこのカートリツジ形燃料タンク１を石油ス
トーブ１０にセツトするとサブタンク部２の給油
バルブ６が燃焼部７と連通されることによりサブ
タンク部２内の灯油９が消費される。

これをそのまま続けて使用すると略２時間で灯
油は燃焼し尽くされてしまうので燃焼部７は完全
に消火してしまう。

従つて使用中に寝込んでしまつたり不在だつた
りしても酸欠状態となつて一酸化炭素中毒や過熱
による火災等の重大な事故を起こすことがなく大
変安全である。

そして、引続き使用する場合は給油ポンプ４で
メインタンク部３から簡単に給油でき、その都度
取外して石油缶から給油することもない。

以上本考案の実施例を図面に基づいて説明した
が、本考案の具体的な構成はこの実施例に限定さ
れるものではなく、考案の要旨を逸脱しない範囲
の設計変更等があつても本考案の技術的範囲にあ
る。

例えば燃料を灯油として石油ストーブに使用す
るとしたが、これに限らず燃料はアルコール類や
軽油等を使用して暖房機、乾燥機などに使用する
ことができる。

又、カートリツジ形燃料タンクの内部に隔壁を
設けてサブタンク部とメインタンク部としたが、
これに限らずサブタンク部とメインタンク部を別
体に製作してから一体に固着させるようにしても
よい。

又、サブタンク部内の燃料は略２時間燃焼し続
けるとしたがサブタンク部の容量等は任意に決定
できるものである。

尚、サブタンク部とメインタンク部の上部を連
通させておけばメインタンク部に給油中一定以上
になるとサブタンク部へも給油されるのでメイン
タンク部への給油時は給油ポンプでサブタンク部
へ給油しなくてもよい。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、前記特徴の構成
とすることによつて石油ストーブ等を短時間で完
全に消火させるので酸素欠乏による一酸化炭素中
毒や過熱による火災等の重要な事故を防ぐことが
でき、その上燃料の節約にもなる利点がある。

又、構造が簡単で故障することがなく、しかも
安価に製作することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例のカートリツジ形燃料タ
ンクの使用状態を示す説明図、第２図は同斜視図
である。 １：カートリツジ形燃料タンク、２：サブタン
ク部、３：メインタンク部、４：給油ポンプ、
５：注油口、６：給油バルブ、７：燃焼部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カートリツジ形燃料タンクにおいて、容量の小
   さいサブタンク部と容量の大きいメインタンク部
   とで燃料タンクを一体に形成すると共にメインタ
   ンク部からサブタンク部へ燃料を移送する給油ポ
   ンプを備え、さらにメインタンク部の上面に注油
   口と、サブタンク部の下面に燃焼部へ連通する給
   油バルブとを設けたことを特徴とするカートリツ
   ジ形燃料タンク。