JPH0139597B2 - - Google Patents

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JPH0139597B2
JPH0139597B2 JP57014485A JP1448582A JPH0139597B2 JP H0139597 B2 JPH0139597 B2 JP H0139597B2 JP 57014485 A JP57014485 A JP 57014485A JP 1448582 A JP1448582 A JP 1448582A JP H0139597 B2 JPH0139597 B2 JP H0139597B2
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thin film
porous
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JP57014485A
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JPS58132295A (ja
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Hideharu Tanaka
Mutsuo Sekya
Hidefusa Uchikawa
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、内燃機関用排気消音装置などのよ
うにタールやすすを同伴する排ガス路中に介在さ
れる吸音材の製造方法に関するものである。
一般に、吸音材としてはその用途や使用条件に
応じてグラスウール、ロツクウール、セラミツク
あるいは金属製の多孔質基材のほか、有機質系基
材などが使用されている。これらのうち、内燃機
関内、排気消音装置におけるような高温条件下で
は、グラスウール、ロツクウール、セラミツクお
よび金属製の多孔質基材が用いられる。しかし、
これらのものをそのまま吸音材として用いた場合
には、内燃機関の運転時に、ガソリンなどの燃焼
残渣であるタールやすすがその表面に付着した
り、内部へ侵入して目詰まりを生じさせるため、
比較的短期間で吸音性能の低下をきたして排気騒
音が激化する。加えて、排気ガスに接触する吸音
材表面の粗度が大きいために、吸音材表面に沿つ
て流れる排気ガス流の流れ抵抗が大きくなり、そ
れが内燃機関の背圧上昇を招いて内燃機関の効率
を低下させる要因となつていた。さらに、従来の
吸音材が具備している低周波帯域での吸音特性
は、高周波帯域でのものに比べて急激に低下した
ものであるため、低周波帯域での消音能力が重視
される内燃機関用排気消音装置用としては満足の
いくものではなかつた。
そこで、この出願の発明者らは、上記した諸種
の不都合のない吸音材を得るために、種々調査の
結果、多孔質基材の表面に薄膜を形成することが
吸音性能の低下防止および内燃機関の効率の低下
防止と低周波帯域での吸音特性の改善に有効であ
り、加えて、その薄膜上にある種の触媒を含有す
る結合剤層を形成させておくことが、さらにその
効果を助長させることを見出し、その結果、この
発明を完成させるに至つた。
すなわち、この発明は、多孔質基材の表面に薄
膜を形成し、この薄膜上に固体酸触媒を含有する
耐熱性結合剤層を形成する吸音材の製造方法であ
る。
この発明において使用することができる多孔質
基材としては、発泡金属、焼結金属、金属繊維あ
るいは無機繊維強化金属などの市販汎用材料があ
り、それらの材質としてNi,Cu,Ni―Cr,Fe―
Cr、Fe―Ni―Cr,Fe―Cr―Al,Ni―Fe―Cr―
Alなどの合金のほか、グラスウールやロツクウ
ールなどを用いることもできるが、内燃機関用排
気消音装置には、その排気ガス温度(400〜800
℃)や運転中に発生する振動などを考慮すれば、
耐衝撃性があり、かつ、高温に耐える金属系のも
のを用いることが望ましい。
この発明では、上掲した多孔質基材の表面に薄
膜が形成されるが、その形成面は、排気ガスが接
触する表面である。そして、その形成方法として
は、多孔質基材上に薄膜素材を重合させて加熱溶
着させる場合のほか、両者を加圧した状態で加熱
圧着させる方法、多孔質基材が金属材料である場
合にはグラインダなどを用いてその表面を摩潰し
て基材と一体の膜を形成させる方法、さらには、
多孔質基材表面に耐熱塗料をスプレー法などによ
つて塗着する方法がある。また、薄膜の材料は、
上掲した多孔質基材の構成材料のほかに、耐熱性
塗料の材料となる結合材としてのほうろう、ガラ
ス質フリツト、アルカリ金属ケイ酸塩、コロイダ
ルシリカ、コロイダルアルミナ、金属リン酸塩、
セメント類、シリコン樹脂(ワニス)、ケイ酸ナ
トリウム、アルミニウムホスフエート、メチルフ
エニルシリコン、リン酸フリツト、カルシウムホ
スフエート、アルミニウム粉入り水ガラスなど、
および添加剤としてのアルミナ、ベントナイト、
水、ケイ石、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、
有機ベントナイト、炭酸マグネシウム、シンナ
ー、マグネシウムケイ酸塩(タルク)などであ
る。
このように、多孔質基材上に薄膜形成すれば、
排気ガスに同伴されるタールやすすなどの燃料残
渣が多孔質基材中に侵入して目詰まりを起こすこ
とが完全に防止されるが、その一方で、多孔質基
材への吸音率も低下する。しかし、この吸音率の
低下は、薄膜の厚さなどの調整により、薄膜と多
孔質基材の空孔などで形成される機械―音響イン
ピーダンス系の固有値を高吸音率が望まれる低周
波帯域に設定することにより、内燃機関用排気消
音装置に用いる吸音材としては有利に作用するこ
とになる。具体的な適当な膜厚は、上述の加熱溶
着、加熱圧着および摩潰の各方法による場合は、
50μm以下の範囲で調整し、また、塗着法による
場合は、250μm以下の範囲で調整すれば良いこと
が判明している。
この発明において使用することのできる固体酸
触媒としては、天然ゼオライト、合成ゼオライ
ト、活性白土、酸性白土、シリカゲルコニア、シ
リカマグネシア、活性アルミナ、シリカアルミ
ナ、五酸化バナジウム、アルミナボリアその他の
ものが掲げられる。これらの固体酸触媒は、いず
れも排気ガス温度である400〜800℃の温度で活性
化されるものであつて、排気ガス中のタールやす
すを形成する成分の酸化重合(高分子化)を阻止
し、かつ、その成分を低分子化して気化しやすく
する作用を呈する。そのため、これらの粒子層を
薄膜上に形成させておくと、排気ガスに同伴した
タールやすすの成分を、この成分が付着した吸音
材表面でタール化を阻止して自動的に気化(浄
化)させる。したがつて、薄膜や多孔質基材が金
属材料で構成されている場合であつても、それら
が早期に高温酸化されることから保護される。
固体酸触媒とは陽子(H+)の放出作用か電子
対の受容作用を有する物質であり、上記のような
触媒作用は、石油化学工業において、高沸点(高
温気化物質)の重質油を接触分解して低沸点(低
温気化物質)の軽質油にかえるいわゆるクラツキ
ングとしてよく知られているものである。
つぎに、この発明の代表的な実施例を説明す
る。
実施例 多孔質基材として、日本ダイアクレバイト(株)製
粉末焼結金属(商品名カルム)を用い、この表面
(片面)に、厚さ5μmのNi―Cr膜を載置し、これ
を電気加熱炉に入れ、アルゴンガス雰囲気で約
1300℃に加熱して両者を溶着接合した。つぎに、
下記組成例の組成物をボールミルにて約30分間混
合した混練物を上記Ni―Cr膜上にスプレーにて
均一に塗布した。さらに、このものを80℃で30分
間乾燥した後550℃で30分間焼成して硬化させた。
混練物を塗布する際に、塗布量を多くしすぎる
と、かえつて吸音特性が低下するので注意を要す
る。
組成例 固体酸触媒剤:天然ゼオライト 80重量部 結合剤:アルミニウムホスフエート 40重量部 添加剤:ケイ石、ベントナイト、水 60重量部 なお添加剤は、塗布物としての塗着性や皮膜性
能を良好にする作用を成し、被覆皮膜形成後の強
度および下地多孔質材への付着性能を高めるとと
もに皮膜を多孔質化する性質を有するものであ
る。
こうして得られた吸音材の断面層を光学顕微鏡
で観察し、その結果を第1図に示した。図中、1
は金属多孔質基材の骨格、2は空孔、3は溶着し
た薄膜、4は低温酸化触媒層をそれぞれ示す。
つぎに、上記発泡金属多孔質基材のみ(従来
品)、上記焼結金属多孔質基材表面に上記薄膜を
溶着形成させたもの(比較品)および上記実施例
によつて得られたもの(発明品)との各種の性能
比較試験を行なつた。
耐食性能試験 電気炉を用い、二酸化いおう5ppmを含有する
400〜800℃の空気中に72時間放置した場合の腐食
による重量変化率を調査したものである。第2図
にその結果を示し、Aは発明品、Bは比較品およ
びCは従来品の各特性曲線を示す。これら明らか
なように、発明品は内燃機関の排気消音装置と同
一温度条件である400〜800℃で、加えて二酸化い
おうを含む腐食性雰囲気中においても腐食がほと
んど進行せず、良好な耐食性を発揮する。これに
対して、従来品と比較品とは腐食による重量変化
が著しく、目視観察では表面に黄緑色の生成物の
付着がみられた。
これは、薄膜表面の固体酸触媒層が薄膜および
多孔質基材に対する保護層として作用するためで
あると考えられる。
吸音性能試験 管内法(JIS A 1405)によつて種々の周波数
での垂直入射吸音率を測定し、その結果を第3図
に示した。A1発明品、B1は比較品、C1は従来品
の各特性曲線を示す。これから明らかなように、
発明品は、高周波特性および低周波特性がともに
比較品よりも優れており、とくに従来品と比較す
ればその低周波特性は著しく良好なものになつて
いる。
これは、空孔径が比較的大きな金属多孔質基材
の場合、その表面に適当な厚さの薄膜を形成させ
ることにより、薄膜と多孔質基材の空孔などによ
つて形成される機械―音響インピーダンス系の固
有値が低周波数領域に設定されるため、低周波領
域の吸音特性が向上するものと考えられる。ま
た、上記薄膜上に固体酸触媒層が形成さている場
合は、この触媒層自体が多孔質であるため、全周
波数領域での吸音特性が向上するものと考えられ
る。
吸音特性維持試験 上記三種の吸音材を筒状に成形し、市販の国産
乗用車(排気量1800c.c.)の排気消音装置内に同一
の形態で組込み、約1万Kmの実走行後、JIS D
1616によつて消音性能を測定し、実走行前の初期
値と比較した。その結果を第4図に示す。A2
B2およびC2はそれぞれ発明品、比較品および従
来品の初期特性曲線、また、a,bおよびcはそ
れぞれ発明品、比較品および従来品の実走行後の
特性曲線を示す。
これから明らかなように、発明品は、初期消音
性能が良好であることはもちろん、1万Kmの実走
行後もほとんど初期消音性能が低下していないの
に対し、従来品は、初期消音性能が発明品の実走
行後の消音性能よりも劣り、また、1万Kmの実走
行後にはすべての測定周波数帯において消音性能
が著しく低下している。また比較品は、初期消音
性能と実走行後の消音性能とに著しい差は見られ
ないものの、やはり、発明品に比べると消音性能
に劣つている。また、消音性能測定後に、前三者
の吸音材を取り出して目視観察を行なつたとこ
ろ、発明品は、初期状態とほぼ同様の清浄な外観
を保つていたが、従来品は、その表面全体に黒色
のタール状ないしすす状の燃料燃焼残渣ならびに
黄緑色の腐食生成物が多量に付着して目詰まりを
起こしていた。一方、比較品は、従来品ほどでは
ないが、その表面の薄膜層に薄くタール状ないし
すす状の燃料燃焼残渣が付着していた。しかし、
この燃焼残渣は薄膜上に付着しているのみで、基
材内部への侵入はなかつた。
上記のように、発明品が吸音特性および実走行
後の外観に優れるのは、発明品では、多孔質基材
表面の薄膜上に形成されている固体酸触媒粒子が
排気ガス温度によつて活性化されるため、タール
やススを構成する成分の酸化重合、すなわちター
ル化を阻止し、これらの成分の低分子化が促進さ
れて排気ガス流とともに気化されてしまつたこ
と、ならびに、薄膜によつて燃焼残渣の多孔質基
材中への侵入が阻止されたことの相乗効果による
ものと思われる。
以上の説明から明らかなように、この発明によ
れば、吸音性、耐食性および機械的強度などに優
れた吸音材を容易かつ安価に製造することができ
る上、吸音特性を所望に応じて調節することも容
易であるので、自動車の排気消音装置や工場設備
におけるダクトなどに使用される吸音材として、
それぞれ経済上および性能面からして好適なもの
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によつて製造され
た吸音材の拡大断面図、第2図〜第4図は各種の
吸音性能をあらわした特性図である。 1…骨格、2…空孔、3…薄膜、4…固体酸触
媒。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属または無機材料からなる多孔質吸音基材
    の表面に数μmないし50μm以下の厚さの金属薄膜
    または250μm以下の厚さの耐熱性塗料の薄膜を形
    成する工程と、上記薄膜の上に固体酸化触媒と結
    合剤と皮膜を多孔質化する添加剤とを混練した微
    粉末を塗布して乾燥したのち焼成して固体酸化触
    媒を含有する多孔質耐熱性結合剤層を形成する工
    程とを具備してなる吸音材の製造方法。
JP57014485A 1982-01-29 1982-01-29 吸音材の製造方法 Granted JPS58132295A (ja)

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