JPH0139041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は閉鎖配電盤におけるインターロツク装
置に関するもので、特に扉等の開閉と連動して断
路器の操作機構が施錠されまたは解錠されて、断
路器の閉操作中においては扉等を開くことができ
ないようにしたインターロツク装置に関するもの
である。

一般に、閉鎖配電盤における操作機構と扉又は
扉状隔壁との間はインターロツク装置が設けら
れ、扉等を開いたときは断路器が開操作され、ま
た扉等を閉じたときは断路器の閉操作が可能なよ
うになつている。

かかるインターロツク装置は、現状において殆
んどが電気的構成に係るものである。すなわち、
断路器を操作すると、その電気的信号が扉等に備
えた電磁錠に伝達されて該電磁錠が動作すること
により扉等が施錠され又は解錠されるという構成
が通例である。

更には、このような電磁錠によらないときは、
断路器を操作すると所定の信号灯を表示させ、或
いは電気的回路を介在させて他の機械的インター
ロツク装置を動作させるなどの方法が採られてい
る。

電気を利用するインターロツク装置によると、
かかる機構を形成する装置の動作用電源が別途に
必要であり、電気部品と機械部品との組合せに係
るインターロツク装置が複雑になり、かつ、機械
的な直接式インターロツクでないから、装置の故
障と電気的回路の故障との区別の判定が困難であ
る、等の諸欠点を有する。

本考案はこのような従来の閉鎖配電盤における
インターロツク装置の欠点を改良することに目的
があるもので、配電盤内に、作動杆を扉状隔壁側
へ進退可能にコイルスプリングで付勢して設け、
該作動杆にピンを介して連結され、かつ、固定軸
を介して回動可能にラツチを軸支固定するととも
に、該ラツチの自由端に、断路器の操作盤に突設
したロツク金具と係脱する係止部を設ける一方、
前記操作盤にレバーの一端部を軸着連結し、該レ
バーの他端部に長手方向へ長孔を設け、該長孔を
係合するピンを有するラツチを固定軸で回動可能
に軸支固定し、該ラツチの自由端に、前記扉状隔
壁の係合部と係脱可能な係止部を設けて構成した
もので、これによりインターロツク装置が全て機
械的構成によつてなされ、その故障等の部分を容
易に判別しうるようにした閉鎖配電盤におけるイ
ンターロツク装置を提供するものである。

以下、本考案の実施例について図面に基づき説
明する。

第１図において、閉鎖配電盤１は断路器２と断
路器３とを備え、断路器３は連動杆４にて操作さ
れるインターロツク装置５が扉状隔壁６近傍に設
けられている。７はインターロツク装置５の操作
ハンドルである。８は閉鎖配電盤１の扉体であ
る。

第２図に示すように、インターロツク装置５
は、支持台９、操作盤１０、ラツチ１１，１２及
びラツチ作動装置１３とからなつている。支持台
９は配電盤１内において適宜支持固定され、操作
盤１０を固定軸１４にて回動可能に支持してい
る。操作盤１０は円盤体で、その周縁部に連動杆
４、ラツチ１２を作動させるレバー１５及びラツ
チ１１が係合するロツク金具１６を備えている。
ラツチ１１は配電盤１内に適宜支持された支持金
具１７により一頂部近傍が、固定軸１８を介して
回動可能に設けられた略三角形状の板状カムで、
他の一頂部近傍にロツク金具１６と係合する係止
部１９、及び残りの一頂部近傍において作動杆２
０に突設したピン２１を係合する係合孔２２を有
している。作動杆２０は固定金具１７に固着した
案内板１３ａにコイルスプリング２３を介して扉
状隔壁２４側へ進出するように附勢されている。
ラツチ１２は配電盤１内に適宜支持された支持金
具２５に固定軸２６を介して回動可能に支持さ
れ、一端に前記レバー１５における長孔１５ａと
係合するピン２７を有し、他端に係止部２８を備
えている。係止部２８は扉状隔壁２４の上端近傍
に設けた係合部２９と係合離脱自在である。な
お、レバー１５の長孔１５ａは、操作盤１０が例
えば90度回動したとき、ラツチ１２を揺動させて
係止部２８を係合部２９に嵌合させるに足るよう
な長さである。

上述構成に係る実施例装置の作用について説明
すると、第３図に示すように、扉状隔壁２４を開
いたときは、作動杆２０がコイルスプリング２３
の力により操作者側へ、すなわち扉状隔壁２４側
へ突出する。作動杆２０が動作すると、ピン２１
が同様に移動し、ラツチ１１はその力により回転
力を与えられ、ラツチ１１の係止部１９がロツク
金具１６を鉤止めをする。このため、操作盤１０
は操作方向への回転が制止され、操作ハンドル７
を回動せんとしてもロツクされて回動できず、し
たがつて断路器３の操作も不可能となる。

一方、第４図に示すように、扉状隔壁２４を閉
じると、作動杆２０が内方へ押込まれるから、作
動杆２０上のピン２１がラツチ１１を前記と逆方
向へ回動させ、操作盤１０のロツク金具１６との
係合が解除される。そこで操作ハンドル７を略90
度傾斜させて操作盤１０を回動すると、レバー１
５が変位してその長孔１５ａと係合したピン２７
を押してラツチ１２を回動させる。ラツチ１２が
回動するとその係止部２８は扉状隔壁２４の係合
部２９に嵌入する。したがつて、扉状隔壁２４は
ロツクされ、開くことができない状態となる一
方、操作盤１０の回動による連動杆４の変位によ
り断路器３が操作可能になる。

以上記載した本考案によれば、扉状隔壁２４側
へ進退可能に作動杆２０を附勢して設け、該作動
杆２０と連動して回動するラツチ１１を軸支固定
するとともに、該ラツチ１１が断路器３の操作機
構におけるロツク金具１６をロツクできるように
したので、扉状隔壁２４を開いたときは断路器３
の操作ができないようにロツクされ、また扉状隔
壁２４を閉じたときは、断路器３のロツク金具１
６との係合が解かれてインターロツクが解除され
る機械的なインターロツク装置を得ることができ
る。しかも、操作盤１０の回転と連動して揺動す
るラツチ１２を設ける一方、このラツチ１２と係
合する係合部２９を扉状隔壁２４に設けたので、
断路器３が閉操作中にあつては扉状隔壁２４が開
かないようロツクされる一方、断路器３が開状態
のときにのみ扉状隔壁２４を開くことができるよ
うに、扉状隔壁２４の開閉とロツク金具１６のロ
ツク状態とを相互に関連させて同期させたので、
安全性の向上が著しい。しかも、かかる構成は全
て機械的なものであつて、電気的回路を一切有し
ないから、故障部分の確認が容易であり、その修
理が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した閉鎖配電盤の縦断面
概略図、第２図は本考案の一実施例を示す構成概
要図、第３図及び第４図は動作説明図である。 １……閉鎖配電盤、３……断路器、４……連動
杆、５……インターロツク装置、７……操作ハン
ドル、９，１７，２５……支持金具、１０……操
作盤、１１，１２……ラツチ、１３……ラツチ作
動装置、１５……レバー、１５ａ……長孔、１６
……ロツク金具、１４，１８，２６……固定軸、
１９，２８……係止部、２０……作動杆、２１…
…ピン、２２……係合孔、２３……コイルスプリ
ング、２４……扉状隔壁、２９……係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配電盤１内に、作動杆２０を扉状隔壁２４側へ
   進退可能にコイルスプリング２３で付勢して設
   け、該作動杆２０にピン２１を介して連結され、
   かつ、固定軸１８を介して回動可能にラツチ１１
   を軸支固定するとともに、該ラツチ１１の自由端
   に、断路器３の操作盤１０に突設したロツク金具
   １６と係脱する係止部１９を設ける一方、前記操
   作盤１０にレバー１５の一端部を軸着連結し、該
   レバー１５の他端部に長手方向へ長孔１５ａを設
   け、該長孔１５ａに係合するピン２７を有するラ
   ツチ１２を固定軸２６で回動可能に軸支固定し、
   該ラツチ１２の自由端に、前記扉状隔壁２４の係
   合部２９と係脱可能な係止部２８を設けてなるこ
   とを特徴とする閉鎖配電盤におけるインターロツ
   ク装置。