JPH0138293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジンのろ紙エレメントと発泡体
エレメントとを有するエアクリーナに関し、全体
をコンパクトにできるとともに分解・組付けの容
易なものを提供する。

本考案は、その基本構造として（例えば、第１
図又は第５図に示す）、以下のように構成したも
のである。

即ち、エアクリーナＡの本体１の開口端部１ａ
に蓋２を着脱自在に取付け、本体１と蓋２とで取
囲まれるエレメント室３に環状のろ紙エレメント
４を収容し、ろ紙エレメント４の内側の浄気室５
の奥壁壁５ａに明けた出口６を明ける。

そして、ろ紙式クリーナエレメント４の外周部
に環状の中間通気室８を形成し、中間通気室８の
入口９を連続気泡発泡体エレメント１０を介して
外気取入口１１に連通させて構成したものであ
る。

しかし、従来は、例えば第５図に示すように環
状のろ紙エレメント４の外周に中間通気室８を介
して発泡体エレメント１０を設け、更にその外周
に通気空間５０を空けていたので、エアクリーナ
の本体は面的な広がりが大きく、全体が大形化す
る問題があつた。

また、エアクリーナを分解して発泡体エレメン
ト１０を取外す場合には、中間通気室８との仕切
壁に沿つて、柔軟な発泡体エレメントを拡げなが
ら取外さねばならず、煩雑な操作を必要とした。

本考案は、上記問題を解消するためのもので、
ろ紙式クリーナエレメントと発泡体エレメントと
をエアクリーナの長さ方向に並べることにより、
クリーナ全体をコンパクトにまとめるとともに、
エレメントの分解・組付けやメインテナンスを容
易にすることを目的とする。

本考案は、上記目的を達成するため、エアクリ
ーナを例えば第１図に示すように構成したもので
ある。

即ち、ろ紙エレメント４と発泡体エレメント１
０をエアクリーナＡの長さ方向に直列状に配設
し、蓋２に発泡体エレメント１０を、また、本体
１にろ紙エレメント４を各々配置し、本体開口端
部１ａ側に形成した中間通気室８の入口９を発泡
体エレメント１０に臨ませ、蓋２の端壁１４に外
気取入口１１を明けたものである。

以下、上記構成によつて奏する本考案の効果を
述べると、発泡体エレメントとろ紙エレメントを
エアクリーナ長さ方向に並べ、蓋の端壁に開口を
明けて、これに発泡体エレメントを押圧している
ので、発泡体エレメントの外周に通気空間を設け
る必要がない。しかも、ろ紙エレメントの外周に
発泡体エレメントを周設する構成を採らないの
で、エアクリーナは全体として発泡体エレメント
の分だけ直線的に長くなるだけで、ろ紙エレメン
トの外周方向の容量を著しく小さく抑えて、面的
な二方向への広がりを解消できるので、エアクリ
ーナの全容量をコンパクトにまとめられる。

また、本エアクリーナは、蓋を本体から抜き外
せば、当該蓋の端壁に押しつけられていた発泡体
エレメントを容易にエアクリーナから外せるの
で、エアクリーナ全体の分解・組付が簡単にな
り、メインテナンスも容易に行なうことができ
る。

しかも、発泡体エレメントと中間通気室の間の
仕切り壁を省略して、中間通気室の外端部を発泡
体エレメントの支持用に兼用する簡単な構造なの
で、安価に実施できる。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図は、エアクリーナの縦断正面図、第２図
は第１図の−線断面図であつて、エアクリー
ナＡを本体１と蓋２から構成し、えび金具２０に
よつて両者を着脱可能とする。

上記エアクリーナ本体１は、筒体２１に出口室
２２を溶着して構成し、筒体２１の左方向に奥端
壁５ａを、また右方向に略コツプ状の支持体２３
を設ける。

そして、上記支持体２３の開口端の周方向三箇
所に押圧片２３ａを設けて、本体１の外端壁１２
と当該押圧片２３ａと蓋２の端壁１４との間にド
ーナツ状の連続気泡状の発泡ポリウレタンエレメ
ント１０を嵌入する。

一方、上記押圧片２３ａと奥端壁５ａとに亘つ
て円筒状のろ紙式クリーナエレメント４を付設
し、その内側に多孔板状の通気筒２４を支持固定
する。

当該通気筒２４は、支持体２３の開口端に沿わ
せて面一状に形成し、その先端を奥端壁５ａに接
続し、その内方を浄気室５とする。

また、ろ紙式エレメント４の外周側と本体の外
端壁１２との間を中間通気室８とし、当該通気室
８の外端部１５を支持体の押圧片２３ａとして、
三箇所に分岐した外端部１５の間を（即ち、エア
クリーナ本体１の開口端部１ａ側を）中間通気室
８の入口９とする。

そして上記入口９を発泡体エレメント１０に臨
ませるとともに、蓋の端壁１４に外気取入口１１
を明けて、当該発泡体エレメント１０を介して中
間通気室と大気を連通する。

他方、奥端壁５ａの中央部には、第３図に示す
ように、半円周形を対抗状に切り欠き、これらの
両端を更に径方向に若干切り込んだから、一方向
にプレスすることにより、第４図に示すようなオ
イル吹き返し遮閉板３１で遮閉された出口６を形
成する。そして、斯かる遮閉板３１は、上記奥端
壁５ａと不可分一体であり、加工が容易でコスト
の低減を図ることができる。

また、上記奥端壁５ａと出口室２２との間にゴ
ムパツキン３２を介装し、蓋２を本体１に留め付
けることにより、奥端壁５ａを出口室２２に押圧
して、中間通気室８を出口室２２から密封する。

斯くしてなる上記実施例のエアクリーナにおい
ては、内部負圧によつて蓋２の外気入口１１から
取入れられた外気は、発泡体エレメント１０によ
りまず粗除塵を施され、中間通気室８を経たの
ち、ろ紙式クリーナエレメント４により更に微細
除塵を施される。

その後、浄気室５に流入した外気は、その出口
６から出口室２２を介して気化器３３及びエンジ
ンの吸気ポート３４に流入するのである。

尚、本考案においては、発泡体エレメント１０
は、ろ紙エレメント４の外端壁１２と蓋の端壁１
４との間に挿入すれば良いので、上記実施例の様
にドーナツ状のものを当該外端壁１２に嵌入する
構成に止まらず、円筒状のものを充填嵌入して、
ろ紙エレメント４の右端側（第１図参照）を押圧
支持させても良い。

また、ろ紙エレメントの外端壁１２は発泡体エ
レメント１０の方向に延びるので、ろ紙エレメン
ト４と発泡体エレメント１０はエアクリーナの長
さ方向に並設するものであれば任意の構成を選択
できる。

しかも、発泡体エレメントは、連続気泡状の通
気体であるので、ポリウレタン、ポリスチロール
その他発泡剤を添加して連続気泡状（従つて独立
気泡は除外する）に形成した各種プラスチツク・
フオームであれば差し支えない。

そのうえ、本体と蓋は、エアクリーナの浄気室
出口側にその連結部を設けても良いし、中間通気
室を二分割するエアクリーナの中間部分に形成し
ても差し支えない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すエアクリーナの
縦断正面図、第２図は第１図の−線断面図、
第３図はエアクリーナ本体の奥端壁の正面図、第
４図は同じくその斜視図、第５図は従来例を示す
エアクリーナの縦断正面図である。 １……エアクリーナ本体、１ａ……１の開口端
部、１ｂ……１の奥端壁、２……蓋、３……エレ
メント室、４……ろ紙エレメント、５……浄気
室、５ａ……奥端壁、６……出口、７……浄気出
口、８……中間通気室、９……８の入口、１０…
…連続気泡発泡体エレメント、１１……外気取入
口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 エアクリーナＡの本体１の開口端部１ａに蓋２
   を着脱自在に取り付け、本体１と蓋２とで取囲ま
   れるエレメント室３に環状のろ紙エレメント４を
   収容し、ろ紙エレメント４の内側の浄気室５の奥
   端壁５ａに出口６を明け、ろ紙式クリーナエレメ
   ント４の外周部に環状の中間通気室８を形成し、
   中間通気室８の入口９を連続気泡体エレメント１
   ０を介して外気取入口１１に連通させて構成した
   エンジンのろ紙エレメントと発泡体エレメントと
   を有するエアクリーナにおいて、 ろ紙エレメント４と発泡体エレメント１０をエ
   アクリーナＡの長さ方向に直列状に配設し、蓋２
   に発泡体エレメント１０を、また、本体１にろ紙
   エレメント４を各々配置し、本体開口端部１ａ側
   に形成した中間通気室８の入口９を発泡体エレメ
   ント１０に臨ませ、蓋２の端壁１４に外気取入口
   １１を明けた事を特徴とするエンジンのろ紙エレ
   メントと発泡体エレメントとを有するエアクリー
   ナ。