JPH0137386B2 - - Google Patents

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JPH0137386B2
JPH0137386B2 JP13047785A JP13047785A JPH0137386B2 JP H0137386 B2 JPH0137386 B2 JP H0137386B2 JP 13047785 A JP13047785 A JP 13047785A JP 13047785 A JP13047785 A JP 13047785A JP H0137386 B2 JPH0137386 B2 JP H0137386B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
ruthenium
glutaric acid
oxidizing agent
cyclopentene
Prior art date
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Expired
Application number
JP13047785A
Other languages
English (en)
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JPS61289056A (ja
Inventor
Hideo Orita
Takashi Hayakawa
Katsuomi Takehira
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
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Priority to GB8606554A priority patent/GB2176475B/en
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Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はルテニウム系酸化剤を使用するグルタ
ル酸の製造方法に関し、さらに詳しくは触媒量の
ルテニウム系酸化剤と適量の共酸化剤を用いてシ
クロペンテンから効率よくグルタル酸を製造する
方法に関するものである。
グルタル酸は、ナイロンあるいはポリエステル
用モノマーとして現在大量に生産されているアジ
ピン酸と同じ二塩基酸であり、類似の化学的およ
び物理的性質を有し、工業的に生産が可能となれ
ば、合成高分子用モノマーとしての需要が見込ま
れ、またアルコールとのジエステルはポリエステ
ル、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ等の多
くの樹脂の可塑剤として使用される他、その高い
反応性のために多種の誘導体の合成が可能であ
り、工業的に極めて有用な物質である。同時に、
本発明の製造方法の原料であるシクロペンテン
は、ナフサクラツキング混合物のC5留分中に多
く含まれ、その用途開発が重要な課題となつてい
るシクロペンタジエンを部分水素化(例えば特公
昭56−1292)することにより容易に高収率で得ら
れる。
オレフインをルテニウム系酸化剤を用いて酸化
し、カルボン酸を得る方法は公知である。(例え
ばU.S.Patent3409649(1968)、J.Chem.Soc.,D,
1420(1970)、J.Am.Oil.Chem.Soc.,54 858A,
870A(1977)、J.Org.Chem.,46 3936(1981))。
しかしながら、かかる従来の技術では、生成した
カルボン酸の逐次酸化による選択率及び収率の低
下、溶媒ならびに共酸化剤の選択が不適当な事に
よる反応速度の小ささ、及び生成物の分離ならび
に反応系の後処理が困難である事などの点で問題
があり、これらの点の改良が強く望まれていた。
さらにシクロペンテンをルテニウム系酸化剤を用
いて酸化し、直接にグルタル酸を製造した例は具
体的には末だ報告されていない。
本発明者らは、シクロペンテン酸化法によるグ
ルタル酸の製造方法について鋭意研究を重ねた結
果、シクロペンテンおよびルテニウム系酸化剤よ
りなる酸化系の溶媒としてハロゲン化炭化水素も
しくはそれらとニトリル系炭化水素との混合溶媒
を用い、共酸化剤のアルカリ水溶液を連続的また
は断続的に添加して反応を実施する事により、高
収率かつ高選択率でグルタル酸が生成する事を見
出し、本発明を完成するに到つた。
すなわち、本発明の目的は、シクロペンテンか
ら効率よくグルタル酸を製造する方法を提供する
事にありかかる本発明の目的は、シクロペンテン
を触媒量のルテニウム系酸化剤及び適量の共酸剤
を用いて液相で酸化し、グルタル酸を製造するに
際し、シクロペンテン及びルテニウム系酸化剤よ
りなる酸化系の溶媒としてハロゲン化炭化水素も
しくはそれらとニトリル系炭化水素との混合溶媒
を用い、共酸化剤のアルカリ水溶液を連続的また
は断続的に添加して反応を実施する事により達成
される。
本発明においてシクロペンテンを酸化するため
に触媒量のルテニウム系酸化剤と適量の共酸化剤
が用いられる。ルテニウム触媒としては通常用い
られているものであれば、無機塩、有機錯塩など
が使用可能で特に制限はないが、具体的には四酸
化ルテニウム、ルテニウム酸塩、過ルテニウム酸
塩、二酸化ルテニウム、三塩化ルテニウムなどが
あげられる。なかでも三塩化ルテニウムが賞用さ
れる。
一方、共酸化剤としては二酸化ルテニウム、三
塩化ルテニウムなどのごとき酸化力のない低原子
化のルテニウム化合物をルテニウム系酸化剤に酸
化可能なものであればいずれもよく、具体的には
次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、塩
素塩ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過ヨウ素
酸ナトリウム、塩素、過マンガン酸カリウム、過
酢酸などが挙げられる。なかでも操作の容易さ、
経済性などの面から次亜塩素酸ナトリウムが賞用
される。
かかるルテニウム系酸化触媒及び共酸化剤の使
用量は目的生成物と最適収率に応じて適宜選択す
ればよいが、通常は前者がシクロペンテンに対し
て0.1モル当量以下、好ましくは0.001〜0.03モル
当量が適当であり、後者は反応に必要な化学量論
的量の0.2〜5倍量、好ましくは0.5〜2倍量であ
る。
本発明においては、共酸化剤のアルカリ水溶液
が使用される。アルカリを添加し、PHを11以上に
保つ事によりシクロペンテンの塩素化及びグルタ
ル酸の逐次酸化を抑え、かつ反応終了時の二酸化
ルテニウムの沈殿の生成を容易にする。反応後生
成した二酸化ルテニウムはセライトを用いてろ別
する事により容易に捕集でき、次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液で洗う事により四酸化ルテニウム水溶
液として回収し、再使用できる。かかるアルカリ
の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水
酸化セリウムなどが挙げられるが、経済性などか
ら水酸化ナトリウムが賞用される。アルカリの使
用量はシクロペンテンに対し、0.5〜5モル当量、
好ましくは1〜3モル当量である。
本発明の方法において、反応に際してハロゲン
化炭化水素溶媒もしくはそれらとニトリル系炭化
水素の混合溶媒が使用される。ハロゲン化炭化水
素溶媒の具体例として、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどが挙げ
られるが、特に四塩化炭素が、四酸化ルテニウム
の水に対する分配率が60と大きい事などから最も
賞用される。ニトリル系炭化水素溶媒の具体例と
して、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの
脂肪族系ニトリルが挙げられるが、水及びハロゲ
ン化炭化水素との相溶性、酸化剤に対する安定性
などの点から、アセトニトリルが賞用される。ニ
トリル系溶媒を添加すると、反応速度を向上させ
ることができる。また反応は常圧または加圧下通
常0〜100℃の温度で0.1〜10時間の反応時間で実
施されるが、これらの条件によつて特に制限され
るものではない。
次に実施例により本発明の詳細を説明するが、
本発明は下記の実施例のみに限定されるものでは
ない。
実施例 1 ガラス製フラスコに四塩化炭素90ml、水10ml、
シクロペンテン3.2g、RuCl3−xH2O0.15g(x
=1としてシクロペンテン1モル当り0.014モル
に相当)を仕込んだのち、フラスコを氷冷しなが
ら予め有効塩素濃度10重量%の次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液100g(シクロペンテン1モル当り6
モルに相当、化学量論量の1.5倍)と水酸化ナト
リウム4gとを混合して調製したアルカリ水溶液
を常圧下2時間にわたつて滴下した。滴下開始8
時間後反応液全体が黒変した。ヨウ素−デンプン
反応で陰性を確認した後、セライトを用いてろ別
する事により生成した二酸化ルテニウムを回収し
た。分液ロートで有機層と水層を分け、水層をジ
クロロメタンで洗つた(この時、まだ水層が黒色
であれば、再度セライトを用いてろ別する事によ
り、ほぼ完全に二酸化ルテニウムは除去できる)。
水層を濃塩酸によりPH1程度にした後、エバポレ
ーターで水を除去した(この後、ジクロロメタン
などで共沸させるとより効率よく水を除去でき
る)。乾燥した残査(グルタル酸と食塩を主に含
む)をエーテルで抽出し、エバポレーターでエー
テルを除去する事により、4.72gの白色粉末を得
た。14%三フツ化ホウ素−メタノール溶液により
生成物をエステル化した後、ガスクロマトグラフ
により定量した結果、4.37g(仕込みのシクロペ
ンテンに対し71モル%の収率)のグルタル酸が生
成していることが分つた。赤外スペクトルでもグ
ルタル酸の生成を確認した。
比較例 1 実施例1において水酸化ナトリウムを加えない
以外は実施例1と同様にして反応させた。滴下開
始後8時間で反応液全体が黒変し、ヨウ素−デン
プン反応は陰性を示した。この時はセライトを用
いてろ別しても二酸化ルテニウムの全部は回収さ
れず、水層は黒色のままだつた。実施例1と同様
にして反応生成物を分離すると3.1gの白色粉末
を得た。ガスクロマトグラフによる分析ではグル
タル酸が2.25g(36%)、コハク酸が0.39g(7
%)生成している事が分つた。以上のようにアル
カリが共存しない場合にはグルタル酸の逐次酸化
が進行し、低級のカルボン酸が副生してきた。
実施例 2 実施例1において水10mlの代りにアセトニトリ
ル10mlを用いた以外は実施例1と同様にして反応
させた。反応は6.5時間で終了した。実施例1に
同様にして生成物を分離すると5.0gの白色粉末
を得た。ガスクロマトグラフによる分析ではグル
タル酸が4.92g(79%)生成している事が分つ
た。以上のようにアセトニトリルの添加により反
応速度を大きくする事ができた。
実施例 3 実施例1において溶媒を四塩化炭素70ml、アセ
トニトリル30mlに変更した以外は実施例1と同様
にして反応させた。反応は2.5時間以内に終了し
た。実施例1と同様にして生成物を分離すると
4.1gの白色粉末を得た。ガスクロマトグラフに
よる分析ではグルタル酸が4.06g(66%)生成し
ている事が分つた。
実施例 4 実施例1において溶媒を四塩化炭素50ml、アセ
トニトリル50mlに変更した以外は実施例1と同様
に反応させた。反応は2.5時間以内に終了した。
実施例1と同様にして生成物を分離すると、5.2
gの白色粉末を得た。ガスクロマトグラフによる
分析ではグルタル酸が5.06g(80%)生成してい
ることが分つた。
実施例 5 実施例1において溶媒をジクロロメタン90ml、
アセトニトリル10mlに変更した以外は実施例1と
同様にして反応させた。反応は4時間で終了し
た。実施例1と同様にして生成物を分離すると、
4.08gの白色粉末を得た。ガスクロマトグラフに
よる分析ではグルタル酸が3.46g(56%)生成し
ていることが分つた。
比較例 2 実施例1において溶媒をジクロロメタン90ml、
水10mlに変更し、水酸化ナトリウムを加えない以
外は実施例1と同様にして反応させた。反応は
8.5時間で終了した。比較例1と同様にこの時も
二酸化ニテニウム全部は回収できず、水層は黒色
のままだつた。実施例1と同様にして生成物を分
離すると、3.01gの橙色の粉末を得た。ガスクロ
マトグラフによる分析ではグルタル酸が2.11g
(34%)、コハク酸が0.2g(4%)生成している
ことが分つた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シクロペンテンを触媒量のルテニウム系酸化
    剤及び適量の共酸化剤を用いて液相で酸化し、グ
    ルタル酸を製造するに際し、シクロペンテン及び
    ルテニウム系酸化剤よりなる酸化系の溶媒として
    ハロゲン化炭化水素もしくはそれらとニトリル系
    炭化水素の混合溶媒を用い、共酸化剤のアルカリ
    水溶液を連続的または断続的に添加して反応させ
    ることを特徴とするグルタル酸の製造方法。
JP13047785A 1985-06-14 1985-06-14 グルタル酸の製造方法 Granted JPS61289056A (ja)

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JP13047785A JPS61289056A (ja) 1985-06-14 1985-06-14 グルタル酸の製造方法
GB8606554A GB2176475B (en) 1985-06-14 1986-03-17 Process for producing glutaric acid
DE19863610718 DE3610718A1 (de) 1985-06-14 1986-03-29 Verfahren zur herstellung von glutarsaeure

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DE3610718C2 (ja) 1992-02-13
GB8606554D0 (en) 1986-04-23
GB2176475B (en) 1989-04-05
GB2176475A (en) 1986-12-31

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