JPH0137345Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、対機体上下揺動自在に枢支したハン
ドル杆を、その上下揺動方向で適正位置に姿勢変
更自在な歩行型移動農機のハンドル杆取付構造に
関する。

従来、この種の歩行型移動農機のハンドル杆取
付構造として、例えば実公昭47−26334号公報に
開示されたもののように、機体側に固設した案内
板に、上下方向での複数の孔を形成し、この複数
の孔に対して、前記ハンドルに固設したブラケツ
トにスライド自在に支持されたロツクピンを選択
的に係合することで、ハンドルを所定の姿勢に保
持するものが知られていた。

しかしながら、上記従来の構造のものは、案内
板とブラケツトとが離間した状態で設けられてい
たため、ロツクピンを係合するための構造として
は、大型なものにならざるを得ず、ロツクピンの
係脱操作をするための操作量も大きく、その操作
が煩わしいとともに、構造も複雑なものであつ
た。

本考案は、上記実状を鑑みてなされたものであ
つて、ハンドル杆の機体に対する上下揺動姿勢を
変更固定するための構造を、コンパクトで簡素な
構造とするとともに、簡単なロツク及びロツク解
除操作でハンドル杆の姿勢変更及び固定ができる
歩行型移動農機のハンドル杆取付構造を提供する
ことを目的とする。

本考案にかかる歩行型移動農機のハンドル杆取
付構造は、上記目的を達成するために、対機体上
下揺動自在に枢支したハンドル杆の基端側部に設
けた第１部材と、機体に設けた第２部材とを、前
記ハンドル杆の上下動に伴いスライド伸縮する状
態で嵌合して伸縮部材を構成してあるとともに、
前記伸縮部材には、その伸縮状態を固定するロツ
クピンを、前記伸縮部材の伸縮方向に対して交差
する方向でスライド自在な状態で設けるととも
に、前記伸縮部材の伸縮方向での複数位置で前記
ロツクピンを係合する孔を形成してあり、さら
に、前記ロツクピンを、ロツク作用位置側へ復帰
付勢させて設けてあるとともに、前記ロツクピン
を係合解除側に係止移動操作する揺動リンクを、
その基端側部分の外側縁にて前記ロツクピンを係
止作用する状態で設けてあることを特徴構成とす
る。

かかる特徴構成による作用効果は次の通りであ
る。

すなわち、ハンドル杆の基端側部に設けた第１
部材と、機体に設けた第２部材とを、ハンドル杆
の上下動に伴いスライド伸縮する状態で嵌合して
あるから、これら第１部材及び第２部材はハンド
ル杆の上下揺動姿勢変更時のハンドル杆の案内部
材を成し、かつ、ロツク状態において伸縮部材は
ハンドル杆と機体とを連結する部材として兼用さ
れ、従来のように夫々の部材を離間した状態でハ
ンドル杆と機体とに振り分けて設けていたものよ
りも、コンパクトに、かつ簡素に構成できるとと
もに、基端側部分にてロツクピンを係合解除側に
係止移動操作する揺動リンクの倍力作用により、
ロツクピンを付勢力に抗して係合解除側に操作す
るに要する力を軽減させることができる。

従つて、ロツクピンの係合解除側への操作を小
さな操作力で軽快に行なわせることができると共
に、そのための構造を簡素でコンパクトにでき、
かつハンドル杆の上下揺動操作の案内部材とハン
ドル杆と機体との連結部材とに伸縮部材を兼用で
きるのであり、もつて、使用面、及び、製作面の
いずれにおいても優れた、実用上の利点大な歩行
型移動農機のハンドル杆取付構造を得るに至つ
た。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、機体横巾方向中央箇所に
位置させて機体前後方向一箇所に設ける推進車輪
１を、伝動ケース２の下端部に支持すると共に、
その伝動ケース２の上端部に接続したミツシヨン
ケース３から前方に向けて原動部搭載フレーム４
を延設し、そのフレーム４上に搭載したエンジン
５と前記ミツシヨンケース３とをベルト伝動装置
６を介して接続し、さらに、前記ミツシヨンケー
ス３の上部から後方に向けてハンドル杆７を延設
して、歩行型管理機を構成してある。そして、ロ
ータリ耕耘装置８を、その駆動用伝動ケース８Ａ
を前記ミツシヨンケース３に連結支持して設け、
もつて、耕耘作業を行なわせるように構成してあ
る。

前記ハンドル杆７を取付ける構造について説明
すれば、第１図乃至第３図に示すように、ハンド
ル杆７の基端部を、ミツシヨンケース３の上部に
ボルト止着したブラケツト９に、横軸１０周りで
上下揺動自在に枢支し、ハンドル杆７の基端側部
分に前後揺動自在に枢着した第１部材１１ａをミ
ツシヨンケース３の背壁に前後揺動自在に枢着し
た第２部材１１ｂの先端部に貫通させた伸縮部材
１１を、ハンドル杆７の上下揺動によりスライド
伸縮するように設けると共に、第２部材１１ｂの
先端部に保持させたスライド型のロツクピン１２
が係合する孔１３の複数個を、第１部材１１ａに
長手方向適当間隔おきに形成して、伸縮部材１１
を伸縮方向複数位置で固定できるようにしてあ
る。そして、ロツクピン１２をロツク作用位置側
へ復帰付勢する押圧スプリング１４を設けると共
に、前記ロツクピン１２を係止解除側に係止移動
操作する揺動リンク１５を、前記第２部材１１ｂ
に枢支させた状態で、且つ、その基端側部分の外
側縁Ｓにてロツクピン１２に付設の割ピン１６を
係止作用する状態で設け、もつて、ロツクピン１
２をロツク作用位置へ復帰付勢して、ロツクピン
１２に対する操作の容易化を図るようにし、しか
も、揺動リンク１５を用いた倍力作用でロツクピ
ン１２を係合解除側へ操作できるようにして、ロ
ツクピン１２に対する操作力の軽減を図るように
してある。

又、揺動リンク１５の先端部に、指挿通用孔１
７を形成して、リンク１５の全長を短くしながら
もリンク１５を確実に係止操作できるようにし、
しかも、第１部材１１ａの先端部に抜止め用スト
ツパー１８をビス止めして、伸縮部材１１の不測
な外れを抑制できるようにしてある。

本考案は、歩行型管理機の他、バインダー等の
各種歩行型移動農機に適用できる。

又、伸縮部材１１を、ハンドル杆７の枢支点を
中心とする円弧状に形成して、ハンドル杆７及び
機体の夫々に固定させるようにしてもよく、そし
て、その場合において、揺動リンク１５を、ハン
ドル杆７又は機体に枢支させるようにしてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型移動農機のハンドル
杆取付構造の実施例を示し、第１図は歩行型管理
機の側面図、第２図はハンドル杆取付構造を示す
一部切欠側面図、第３図は第２図における−
線矢視図である。 ７……ハンドル杆、１１……伸縮部材、１１ａ
……第１部材、１１ｂ……第２部材、１２……ロ
ツクピン、１５……揺動リンク、Ｓ……外側縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対機体上下揺動自在に枢支したハンドル杆７の
   基端側部に設けた第１部材１１ａと、機体に設け
   た第２部材１１ｂとを、前記ハンドル杆７の上下
   動に伴いスライド伸縮する状態で嵌合して伸縮部
   材１１を構成してあるとともに、前記伸縮部材１
   １には、その伸縮状態を固定するロツクピン１２
   を、前記伸縮部材１１の伸縮方向に対して交差す
   る方向でスライド自在な状態で設けるとともに、
   前記伸縮部材１１の伸縮方向での複数位置で前記
   ロツクピン１２を係合する孔１３を形成してあ
   り、さらに、前記ロツクピン１２を、ロツク作用
   位置側へ復帰付勢させて設けてあるとともに、前
   記ロツクピン１２を係合解除側に係止移動操作す
   る揺動リンク１５を、その基端側部分の外側縁Ｓ
   にて前記ロツクピン１２を係止作用する状態で設
   けてある歩行型移動農機のハンドル杆取付構造。