JPH0136146Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は多芯接続コードの断線検知器に関する
ものである。

従来、芯線の断線検方法としては、抵抗値の変
化を検出する方法、テスターによる導通試験、ブ
ザー、ランプ等を用いる導通試験等の方法が用い
られているが、多芯の接続コードの断線を検知す
るには芯線の接続方法および検知結果の表示方法
が確実なものでないと、断線を見落したり、断線
していないのに拘らず、断線と誤認したりする恐
れがあり、それらの確認に手数を要する。

本考案はこのような現況にかんがみ、多芯接触
コードの断線を簡易な操作で明確に表示可能な断
線検知器を提供しようとするものである。

本考案を第１図〜第３図に示した実施例に従つ
て説明する。

第１図には本考案を構成する表示回路が示され
ている。

電源ＥはスイツチSW、抵抗R₁を介して、多芯
接続コードを構成する１本の芯線の一方端部が接
続される一方の端子１に接続されている。２は端
子１と所定間隔をへだてゝ設けられた他方の端子
で、端子２には上記芯線の他方端部が接続され
る。抵抗R₁と端子１間の、たとえばA₁点から分
岐し、バツフア回路３とインバータ回路４との並
列回路に接続する。

バツフア回路３の一側には、たとえば赤色に発
光する発光ダイオード５が、又インバータ回路４
の一側には、たとえば緑色に発光する発光ダイオ
ード６が接続されている。発光ダイオード５，６
で表示部５６を構成する。上記抵抗R₁、端子１，
２、バツフア回路３、インバータ回路４、発光ダ
イオード５，６と同一構成からなる回路を接続コ
ードを構成する芯線の数（本実施例においては５
本）に相当する数だけ電源Ｅに並列接続する。１
１〜１４は一方端子１に、２１〜２４は他方端子
２に、５６１〜５６４は表示部５６に対応する。

このような構成において多芯接続コードを構成
する１本の芯線の断線を検知、表示する場合につ
いて述べる。

芯線の一方端を端子１に、他方端を端子２に接
続する。しかる後、スイツチSWを閉じて電源Ｅ
を投入する。もし端子１，２間に接続された芯線
が断線していない時はA₁点の電位は０電位であ
り、０電位をＬ、高電位をＨとすると、バツフア
回路の出力Ｂ点はＬで、Ｂ点に接続された赤色発
光ダイオード５は短絡されて発光しない。しかし
インバータ回路４の出力点ｃはＨで、ｃ点に接続
された緑色発光ダイオード６は短絡されないので
発光し、それによつて当該芯線が正常であること
を表示する。

芯線が断線している時はA₁点は電源電圧と等
しくなりＨである。

従つてインバータ回路４の出力ｃ点はＬで、緑
色発光ダイオード６は短絡されるので発光しない
が、バツフア回路３の出力Ｂ点はＨで、Ｂ点に接
続されている赤色発光ダイオード５は短絡しない
ので発光する。それによつて当該芯線の断線を検
知表示する。

多芯接続用コードを構成する他の芯線を他の並
列回路の端子間に接続した場合も、上記と同様に
当該芯線が断線しているか否かを検知表示するこ
とができる。

第２図には５本の芯線をもつ接続コードの断線
を警報する場合を例とした警報回路が示されてい
る。

A₁〜A₅は第１図におけるA₁〜A₅であつて、そ
れぞれにインバータ回路７を接続したものを並列
接続した後、インバータ回路８を介して電子ブザ
ー等からなる警報装置９が接続されている。

第１図について前述したごとく、５対の端子
１，２〜１４，２４間に、それぞれ５本の芯線の
両端を接続し、もし５本の芯線のすべてが断線し
ていない時はA₁〜A₅点の電位はＬ、インバータ
回路７の出力Ｄ点はＨ、インバータ回路８の出力
Ｆ点はＬで、電子ブザー９への入力は短絡され、
警報は発せられない。

芯線が１本でも断線していると、たとえばA₂
点はＨで、インバータ回路７の出力はＬとなり、
他のすべてのインバータ回路の出力がＨでも、Ｄ
点はＬとなり、Ｆ点はＨとなつて電子ブザー９か
ら警報が発せられる。

第３図には本考案の外観例が示されている。１
５はキヤノンソケツトで、多芯の接続コードのキ
ヤノンプラグをキヤノンソケツト１５に差し込む
ことによつて、当該多数の芯線の端部が、それぞ
れ対応する電源側端子１〜１４に接続されるよう
に構成されている。２〜２４はチツプ端子で上記
多数の芯線のチツプ、すなわち他方端部を、それ
ぞれチツプ端子２〜２４に差し込むことによつ
て、それぞれの芯線が端子１−２〜１４−２４間
に接続される。１６は電源ソケツトで、電源ソケ
ツトに図示しない電源端子を差し込み、スイツチ
SWを閉成することによつて電源パイロツトラン
プ１７が点灯し、正常に電源が投入されたことを
表示する。もし、すべての芯線が断続していない
時は第１図について前述したように表示灯５６〜
５６４は緑色点灯し、第２図について前述したよ
うに電子ブザー９は鳴動しない。もし、いづれか
の芯線が断線していたら、電子ブザー９が鳴動
し、当該芯線に対応する表示灯が赤色点灯する。
なお、上記実施例においては、キヤノンソケツト
１５に電源側端子１〜１４を収容しておき、多芯
の接続コードのキヤノンプラグをキヤノンソケツ
ト１５に差し込むことによつて芯線の差し込まれ
た端部が電源側端子１〜１４に接続される場合の
例について述べたが、場合によつてはキヤノンソ
ケツト１５に端子２〜２４を収容しておき、芯線
の差し込まれた端部がそれぞれ端子２〜２４に接
続されるようにしてもよい。この場合は、それぞ
れの芯線の他方端部は、それぞれ電源側端子１〜
１４（第３図における２〜２４として示す位置に
設けられる）に接続されることゝなる。このよう
にしても同様に本考案の目的を達することができ
る。

本考案によれば、多芯接続コードのキヤノンプ
ラグをキヤノンソケツト１５に、又チツプをそれ
ぞれチツプ端子２−２４に差し込むだけで、芯線
に断線があるか、どうか、あつた場合、どの芯線
が断線しているかを明確に表示できる点におい
て、その実用的効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を構成する表示回路図、第２図
は本考案を構成する警報回路図、第３図は本考案
の外観構成を示す斜視図である。 １…一方の端子、２…他方端子、３…バツフア
回路、４…インバータ回路、５…ある色で発光す
る発光ダイオード、６…他の色の発光する発光ダ
イオード、７…インバータ回路、８…インバータ
回路、９…警報回路、１５…ソケツト、Ｅ…電
源、R₁…抵抗。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表示回路と警報回路とからなり、表示回路は抵
   抗の一側に、多芯接続コードを構成する１本のコ
   ードの一方端が接続される一方の端子を接続し、
   上記一方の端子と所定間隔をへだて、他方端が接
   続される他方端子を設け、上記抵抗と上記一方の
   端子との間から分岐してバツフア回路とインバー
   タ回路との並列回路を接続し、上記バツフア回路
   の一側にある色で発光する発光ダイオードを、イ
   ンバータ回路の一側に他の色で発光する発光ダイ
   オードを接続したことからなる回路を電源に対し
   並列接続し、前記一方又は他方の端子群はそれぞ
   れ接続コードの対応する芯線の端部と同時に接続
   可能なようにソケツト中に収容したことからな
   り、警報回路は表示回路において並列回路を構成
   する各回路の抵抗と上記一方の端子との間から分
   岐してインバータ回路を接続した回路を並列接続
   し、当該並列回路にインバータ回路と警報装置を
   接続したことからなる多芯接続コードの断線検知
   器。