JPH0136070Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は、冷気循環型冷凍・冷蔵オープンシヨ
ーケースに関し、特に、商品の数に対応して商品
陳列空間を増減でき、かつ常に良好な冷気エアー
カーテンを形成できるようにしたシヨーケースを
提供しようとするものである。

〔従来技術〕

従来、この種のシヨーケースは第１図にその概
略断面を示すように、前面を大きく開口して断面
略Ｃ字型の断熱壁１の内側に沿つて内箱を兼ねる
庫内底板２、庫内背面板３及び庫内天井板４によ
り、底部から背部を経て天井部に至る通風路を形
成し、この通風路中には冷却用蒸発器５及び通風
循環用の送風機６を配設して、空気を冷却しつつ
前面上部の吹出口を構成する整流体７から整流し
つつ前面開口に吐出して矢印の如き空気エアーカ
ーテンを形成せしめ、且つそのエアーカーテン空
気を前面下部の吸込口８より吸込んで循環させる
ようになし、これにより庫内外を熱的に遮断して
庫内底板２及び棚９上に陳列された商品を冷凍あ
るいは冷蔵するようにしている。

このように、従来のシヨーケースは、庫内底板
２、庫内背面板３、庫内天井板４、エアーカーテ
ン及び側板（図示せず）で囲まれた商品陳列空間
が一定で、予め予想される最大限の商品を収納で
きるように設計されている。そのため、商品の収
納数が少ない場合でも、この一定の商品陳列空間
を冷凍あるいは冷蔵しなければならず、冷却用蒸
発器５にかかる負荷が商品の収納数が少ないにも
かかわらず一定で、消費される電力が無駄にな
る。さらに、この大きな一定の商品陳列空間に少
ない数の商品を収納するために、たとえ上方にあ
る棚９の奥行方向の幅Ｗを、棚を取替えるなどし
て短くしたとしても、見栄えが良くないし、エア
ーカーテンと棚の前方先端との距離が長くなつ
て、エアーカーテンの性能が低下してしまう。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、商品収納数に対応して商品陳
列空間を変更でき、常に商品収納数に見合つた電
力を消費できるようにした省電力の冷凍・冷蔵オ
ープンシヨーケースを提供することにある。

本考案の他の目的は、上方の棚の奥行方向の幅
の長さが変化しても、常に良好な冷気エアーカー
テンを形成できるようにした冷凍・冷蔵オープン
シヨーケースを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によれば、天井断熱壁を有する外箱と、
前記外箱内側に配され、前記天井断熱壁に対向し
た庫内天井板を有する内箱と、前記外箱及び内箱
よりなる箱体の前面に設けられた開口と、前記天
井断熱壁及び前記庫内天井板間に、前記開口上端
の位置にて、挟まれ保持された吹出口を構成する
整流体と、前記開口下端の前記外箱及び前記内箱
間に設けられた吸込口と、前記外箱と前記内箱と
の間に設けられた冷却器及び送風機とを有し、前
記冷却器にて冷却された空気を前記送風機によ
り、前記整流体を介して前記吹出口から吐出さ
せ、前記吸込口にて吸込させることにより、前記
開口を冷気エアーカーテンで被うようにした冷
凍・冷蔵オープンシヨーケースにおいて、前記整
流体と、該整流体を挟んだ状態で保持する前記天
井断熱壁の一部及び前記庫内天井板の一部とを、
残りの前記天井断熱壁及び残りの前記庫内天井板
から分離し、かつ前記整流体と前記天井断熱壁の
一部と前記庫内天井板の一部とを、前記残りの前
記天井断熱壁及び前記残りの前記庫内天井板に対
して奥行き方向に摺動可能にしたことを特徴とす
る冷凍・冷蔵オープンシヨーケースが得られる。

〔考案の実施例〕

以下、図面を参照しながら本考案の実施例につ
いて説明する。

第２図を参照すると、本考案の一実施例の概略
が断面図にて示されており、第１図と同じ構成の
ものには同一の記号を付している。図において、
ａは第１図と同じ商品陳列空間を有する状態の図
を、ｂは第１図よりも商品陳列空間が狭い状態の
図をそれぞれ表わしている。

第１図との違いを述べると、断面略Ｃ字型の断
熱壁１（第１図）が天井部分の奥行方向の長さが
短かくなつた固定天井断熱壁１ａを有する断熱壁
１′となり、また庫内天井板４（第１図）が奥行
方向の長さも短かくなつて固定庫内天井板４′と
なつている。更に、第２図では、第１図にはな
い、可動天井断熱壁１０と可動庫内天井板１１と
を有しており、整流体７を保持している。可動天
井断熱壁１０は固定天井断熱壁１ａの上部の側方
に固定されたレール１２を、又、可動庫内天井板
１１は固定庫内天井板４′の上面を、それぞれ奥
行方向に摺動し、後で詳述するようにボルトやビ
ス等で所望の位置で位置決めされる。

このような構造によると、商品収納数が少ない
ために、上方の棚９ａ，９ｂの奥行方向の幅Ｗ
を、棚を取替えるなどして点線で示された状態か
ら実線で示された状態に、それぞれWa，Wbに
した場合、エアーカーテン（点線）と棚９ａ，９
ｂの先端との距離が、ｌからそれぞれl_a，l_bとな
つて長くなる（第２図ａ）。そのとき、可動天井
断熱壁１０及び可動庫内天井板１１を奥行方向に
第２図ａの状態から第２図ｂの状態まで摺動して
位置決めし、エアーカーテンを点線から実線の状
態にして、エアーカーテン（実線）と棚９ａ，９
ｂの先端との距離を、それぞれl′_a，l′_bとし、常
に、エアーカーテン（実線）の近傍に棚９ａ，９
ｂの先端がくるようにする。このとき、l′_a，l′_bは
ほとんどｌに等しい程度に選択される（l′_aｌ，
l′_bｌ）。

第３図は、第２図の天井部分の一例を更に詳細
に示した断面図で、ａ，ｂは、それぞれ第２図
ａ，ｂの天井部分詳細図である。又、第４図は第
３図ａ又はｂの線分Ａ−A′による部分断面を側
板を省略して示す。

第３図及び第４図において、１３は位置決め用
のボルトであつて、可動天井断熱壁１０と固定天
井断熱壁１ａとをレール１２を介して所望の位置
（この実施例では奥行方向に１ピツチｐ間隔）で
固定する。１４は位置決め用のビスで、可動庫内
天井板１１を側板側に設けられた通風路を形成す
るためのフレーム１５の下部と固定庫内天井板
４′との間に奥行方向に１ピツチｐ間隔で固定す
る。なお、この例では、１ピツチｐ移動した位置
決めが可能で２段式のものが示されているが、ピ
ツチ間隔を短かくすることにより多段式のものも
容易に得られることは言うまでもない。

〔考案の効果〕

以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、整流体とこの整流体を保持する天井部材とを
残りの固定された天井部材に奥行方向に摺動可能
にして所望の位置で位置決めできるようにしてい
るので、商品収納数に対応して商品陳列空間を変
更でき、常に商品収納数に見合つた電力を消費で
きるようにした省電力の冷凍・冷蔵オープンシヨ
ーケースを提供できる。又、エアーカーテンが常
に棚の先端を流れるので、常に良好な冷気エアー
カーテンを形成できるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷気循環型冷凍・冷蔵オープン
シヨーケースの概略構造を示した断面図、第２図
は本考案による一実施例の概略構造を示した断面
図、第３図は第２図の天井部分詳細図、第４図は
第３図の線分Ａ−A′による断面図である。 １′……断熱壁、１ａ……固定天井断熱壁、
４′……固定庫内天井板、７……整流体、１０…
…可動天井断熱壁、１１……可動庫内天井板、１
２……レール、１３……ボルト、１４……ビス、
１５……フレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井断熱壁を有する外箱と、前記外箱内側に配
   され、前記天井断熱壁に対向した庫内天井板を有
   する内箱と、前記外箱及び内箱よりなる箱体の前
   面に設けられた開口と、前記天井断熱壁及び前記
   庫内天井板間に、前記開口上端の位置にて、挟ま
   れ保持された吹出口を構成する整流体と、前記開
   口下端の前記外箱及び前記内箱間に設けられた吸
   込口と、前記外箱と前記内箱との間に設けられた
   冷却器及び送風機とを有し、前記冷却器にて冷却
   された空気を前記送風機により、前記整流体を介
   して前記吹出口から吐出させ、前記吸込口にて吸
   込させることにより、前記開口を冷気エアーカー
   テンで被うようにした冷凍・冷蔵オープンシヨー
   ケースにおいて、前記整流体と、該整流体を挟ん
   だ状態で保持する前記天井断熱壁の一部及び前記
   庫内天井板の一部とを、残りの前記天井断熱壁及
   び残りの前記庫内天井板から分離し、かつ前記整
   流体と前記天井断熱壁の一部と前記庫内天井板の
   一部とを、前記残りの前記天井断熱壁及び前記残
   りの前記庫内天井板に対して奥行き方向に摺動可
   能にしたことを特徴とする冷凍・冷蔵オープンシ
   ヨーケース。