JPH0135681Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、いわゆるパーマにより、毛髪にウ
エーブを形成するため、毛髪を巻き込んで形を整
えておくのに使用されるワインダに関する。

従来におけるこの種のワインダには、いわゆる
ロツトと呼ばれる円筒形の器具が使用され、毛髪
をセツトするときは、これに毛元から毛先に至る
までを巻き込むことが行われていた。しかし、こ
うしてパーマをかけた場合は、毛髪にきれいなウ
エーブを形成しにくい。

そこで本件考案者は、第４図及び第５図に示す
ようなヘアワインダを開発した。このヘアワイン
ダは、何れも円筒形の連結ロツト１，１…と単ロ
ツト３，３…からなり、連結ロツト１，１…は、
複数個が並列的に並べられ、かつ両端が弾性紐２
によつて連結されている。また、これら連結ロツ
ト１，１…の下部は、前記単ロツト３，３…の周
長よりやゝ短いネツト６等で連結されている。

このヘアワインダは、第５図に示す通り、弾性
紐２の弾力に抗して、毛髪ｃを挟みながら、連結
ロツト１，１…の間に単ロツト３，３…を押し込
んでいき、毛髪ｃの形を整える。この状態でセツ
トされた毛髪は、毛元から毛先に至るまで均一な
曲率の曲がりを形成することができ、いわゆるカ
ールにならず、美しいウエーブを形成することが
できる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、このヘアワインダには、次のような問
題点があつた。第一に、連結ロツト１，１…をネ
ツト６等で連結しなければならないため、連結ロ
ツト１，１…の数を簡単に増減できないこと。第
二に、連結ロツト１，１…を互いに所定の位置関
係に置くため、第４図に示すような棒状のガイド
５が必要であり、このため毛髪にセツトしたとき
にガイド５の先端が邪魔になり、ワインデイング
の作業性が悪いこと、等の問題である。

この考案は、ヘアワインダの前記問題点を解決
すべくなされたもので、毛髪をワインドするとき
の作業性がよく、しかも連結ロツトの数の増減が
容易なヘアワインダを提供することを目的とす
る。

〔問題を解決するための手段〕

以下、この考案の構成を第１図〜第３図で示す
実施例に基づき、詳細に説明する。

この考案によるヘアワインダは、連結ロツト１
１、単ロツト１２，１３及び前記連結ロツト１１
を連結する弾性紐１４，１４からなる。さらに図
示の実施例では、この他にコムロツド２７が使用
されている。これらの部材は、弾性紐１４，１４
を除き、主な部分がプラスチツク等で作られる。

連結ロツト１１は、円筒形の胴部１５の両端に
矩形のフランジ１６，１６が設けられており、こ
のフランジ１６，１６の両側と上部にそれぞれ紐
止め１７，１７及び１８が設けられている。さら
に、この胴部１５の下部からは両側に向けて連続
的に連結片１９，２０が延びている。

この連結片１９，２０は、所定の曲率を有する
半円筒形のもので、中央部はネツト状の網目が形
成されており、それぞれの端部には、継手２１，
２２が設けられている。図示の場合、一方の連結
片１９の先端に、他の部分より一段太くなつた断
面円形の縁部２３が設けられ、これに沿つて継手
２１となる横長の通孔が一定の間隔で開設されて
いる。これに対し、他方の連結片２０からは、継
手２２として、前記通孔に差し込むことのできる
横長のフツクが延びている。また、前記フランジ
１６，１６の下部両側及び連結片１９，２０の先
端部両側には、突起２４，２４…が設けられてい
る。

なお、第１図及び第２図で示された連結ロツト
１１は、一本ずつ連結して使用するもので、一本
毎に前記の継手２１，２２や突起２４が設けられ
ている。これに対して第３図で示された連結ロツ
ト１１，１１…は、数本の連結ロツト１１，１１
…の連結片１９と２０が予め一体的に屈曲自在に
連結されており、両端の連結ロツト１１，１１の
よに前記の継手２１，２２や突起２４が設けられ
ている。

単ロツト１２，１３は、連結された連結ロツト
１１の連結片１９，２０の間に挟まれるようにし
て嵌め込まれる単ロツト１２と、末端の連結ロツ
ト１１の連結片１９に嵌め込まれる単ロツト１３
とからなる。但し、後者の単ロツト１３は、必ず
しも必要としない場合がある。

前者の単ロツト１２は、単純な円筒形のもの
で、前記連結片１９，２０の曲率はこの単ロツト
１２の外周面の曲率に対応している。通常、この
単ロツト１２の外径は、連結ロツト１１の胴部１
５の外径と同じである。これに対し、前記連結片
１９，２０の曲率半径は、巻き込む毛束の厚みを
考慮して、単ロツト１２の半径よりやゝ大きめに
とられる。この単ロツト１２の長さは、連結ロツ
ト１１のフランジ１６，１６間の内法寸法より短
めに設定される。

一方、後者の単ロツト１３は、半円筒形のもの
で、その半径は、連結ロツト１１の連結片１９，
２０の曲率半径と概ね同じ長さにとられる。この
単ロツト１３の長さは、連結ロツト１１に設けら
れた前記突起２４，２４間の間隔よりやゝ長めに
設定されていると共に、この両端部両側に切欠２
５，２５が設けられ、これら切欠２５，２５間の
距離は、前記突起２４，２４間の間隔に対応して
いる。

弾性紐１４，１４は、２本１組からなり、これ
らには間隔をおいて小球形の止め具２６，２６…
が複数個設けられている。これら弾性紐１４，１
４の弾力は、一方の端から１〜３個目の止め具２
６，２６…までの部分で比較的強く、それ以降で
比較的弱くするといつたように、その部位によつ
て強さを変えるのが望ましい。

コムロツド２７は、連結ロツト１１の一方の連
結片１９の一段太くなつた縁部２３に嵌め込まれ
るよう、円筒形の一方の側面を長手方向に亙つて
開口した断面Ｃ字形のもので、前記開口した側面
と反対側から一定の間隔で多数の突起２８，２８
…が設けられている。図示の突起２８，２８…
は、先端が鉤状に曲がつたものであるが、先端に
球形状のものが付いたもの等、この他にも種々の
形態のものが採用できる。

〔作用〕

このヘアワインダの作用をその使用方法と共に
説明する。まず連結片１９と２０を継手２１と２
２によつて継ぎ、適当な数の連結ロツト１１，１
１…を連結する。なお、第３図の実施例の場合
は、予め数本の連結ロツト１１，１１…が連結さ
れているため、このまゝ、またはこれに１本以上
の連結ロツト１１を連結する。

次ぎに最も端の連結ロツト１１，１１の両端の
フランジ１６，１６の紐止め１７，１７に弾性紐
１４，１４をかける。このとき、弾性紐１４，１
４の弾力を止め具２６，２６…の位置で調整し、
余つた弾性紐１４，１４の端部は、最も端の連結
ロツト１１の紐止め１８にかけておく。

この状態で継手２１，２２を支点として隣あう
連結ロツト１１と１１の間を開き、連結ロツト１
１の胴部１５と幅ロツト１２に毛髪ｃを巻き込み
ながら、これら連結ロツト１１，１１の連結片１
９，２０の間に単ロツト１２，１２…を嵌め込ん
でいく。そして末端の連結ロツト１１の連結片１
９には、切欠２５，２５を突起２４，２４にかけ
て半円筒形の単ロツト１３を嵌め込む。こうする
ことによつて毛髪ｃが弾性紐１４，１４の弾力に
よつて連結ロツト１１，１１…と単ロツト１２，
１２…，１３の間に挟み込まれ、所定のウエーブ
を与えられた状態で保持される。

こうして毛髪ｃの形を整えた状態で毛髪ｃに薬
品を塗布し、そのまゝまたは熱を加えて放置する
等の手段で毛髪ｃをセツトする。

〔考案の効果〕

以上説明した通り、この考案のヘアワインダに
よれば、ネツトを使用したときのように毛髪の先
端がはみ出してしまうことがなく、毛先のウエー
ブを揃えることができる。また、継手２１，２２
での着脱によつて連結ロツト１１，１１…の増減
が容易であり、またこれら継手２１，２２を支点
として隣あう連結ロツト１１，１１を開くことに
よつて、その間に単ロツト１２を簡単に嵌め込ん
でいくことができ、ワインデイングの作業性も容
易である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示すヘアワインダ
の構成部材を分解した状態の斜視図、第２図は同
構成部材を一部組み立てた状態の側面図、第３図
は他の実施例を示す半組み立て状態の側面図、第
４図はヘアワインダの従来例を示す斜視図、第５
図は同ヘアワインダの使用状態の断面図である。 １１……連結ロツト、１２，１３……単ロツ
ト、１４……弾性紐、１５……連結ロツトの胴
部、１６……フランジ、１７，１８……紐止め、
１９，２０……連結片、２１，２２……継手、２
４，２４……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴム紐等の弾性紐によつて互いに連結される連
   結ロツトと、前記弾性紐の弾力に抗してこれらロ
   ツトの中に嵌め込まれる単ロツトとからなるヘア
   ワイダにおいて、連結ロツトは、円筒形の胴部の
   両端にフランジが設けられ、このフランジに前記
   弾性紐を固定する紐止めが設けられると共に、前
   記胴部から両側へ、単ロツトに対応する曲率を有
   する半円筒形の連結片が連続的に延び、かつこの
   連結片の先端に、他のロツトの連結片と連結自在
   な継手が設けられていることを特徴とするヘアワ
   インダ。