JPH0135428Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 技術分野 この考案は、一本の線材によつて構成されたソ
ケツト本体にエジソンタイプのランプを着脱する
形式のランプソケツトに関する。

(b) 従来技術とその欠点 実公昭51−44382号公報に開示された上記種類
のランプソケツトは、第４図に示したように、一
本の線材を折曲することによつて形成して螺施状
の巻付部１１からこの巻付部１１の軸線と平行に
線材の両端部１２，１３を延設してなるソケツト
本体と、ランプ口金L₁の端面に具備された電極
端子L₂に当接する端子１４を有する基板２０と
からなり、基板２０に形成した孔に上記線材の両
端部１２，１３を差し込んで固定した構成となつ
ている。このようなランプソケツトにおいて、巻
付部１１は線材の端部１２又は１３を介して電源
に接続される。また、ランプＬの装着は、図示の
ように、その口金L₁を巻付部１１にねじ込み、
電極端子L₂を端子１４に当接させることによつ
て行う。

しかしながら、上記公報に開示された従来のラ
ンプソケツトには、次の点があつた。

巻付部１１が線材の両端部１２，１３によつ
て構成された二本の脚部で支持（二点支持）さ
れているに過ぎないため、支持状態が不安定
で、巻付部１１がぐらついて位置ずれを生じや
すく、巻付部１１の位置ずれによつてランプＬ
の電気端子L₂と端子１４との間に接触不良を
生じやすい。

巻付部１１の軸線が基板２０に対して直角に
なつているので、ランプＬを装着したときに背
高になり、ランプ収納スペースを確保しにくい
場合がある。これを解消するためには巻付部１
１を基板２０上に寝かせるとよいが、そのよう
にしても上記した巻付部１１の位置ずれの問題
は解消されず、しかも、ランプＬの電気端子
L₂に当接させる端子を基板２０から突出させ
ねばならないので、電極端子と端子との間には
やはり接触不良を出じやすいという問題があ
る。

線材の両端部１２，１３は価板に差し込んで
半田付けされるが、その場合に巻付部１１がぐ
らつくので、巻付部１１が所望の姿勢になるよ
うに確実に取り付けるときの作業性が悪い。

(c) 考案の目的 この考案は上記した従来の欠点を改善するもの
で、ソケツト本体を一本の線材によつて構成した
ものでありながら、ソケツト本体が基板に対して
位置ずれしない強固かつ安定な状態で取り付けら
れ、しかもソケツト本体を基板に取り付けるとき
の作業性に富むランプソケツトを提供することを
目的とする。

(d) 考案の構成 上記目的を達成するため、この考案のランプソ
ケツトは、一本の線材を折曲することによつて相
対向する一対のループ部とこれらのループ部の側
方へ張り出す湾曲部とが形成され、かつ、上記線
材の両端部が上記湾曲部の反対側へ突出されてな
るソケツト本体を有し、上記ループ部を基板に形
成した透孔に嵌め込んでその根元部を該透孔の端
部に係合させると共に、上記湾曲部と上記の両端
部を基板の裏面に掛止させ、さらに上記ループ部
にねじ込まれるランプ口金の端面に具備された電
極端子に当接する端子を上記基板に設けたことを
特徴とする。

(e) 実施例 以下、この考案の実施例を第１〜３図を参照し
て説明する。

１はソケツト本体を示している。ソケツト本体
１は、第２図に示すように、弾性を備えた一本の
線材を折曲することによつて相対向する一対のル
ープ部１ａ，１ａとこれらのループ部１ａ，１ａ
の側方へ張り出す湾曲部１ｂとが形成され、か
つ、上記線材の両端部１ｃ，１ｃが上記湾曲部１
ｂの反対側へ突出されてなる。２は裏面に印刷配
線されたプリント基板である。このプリント基板
２には平行な二つの長い透孔２ａ，２ａが形成さ
れている。これらの透孔２ａ，２ａにソケツト本
体１のループ部１ａ，１ａが嵌め込まれると、第
３図のようにループ部１ａ，１ａの根元部イ，イ
が上記透孔２ａ，２ａの左右両端部ロ，ロに弾性
的に係合し、かつ、湾曲部１ｂと線材の両端部１
ｃ，１ｃがプリント基板２の裏面に掛止する。こ
のようにプリント基板２の裏面に掛止された湾曲
部１ｂと線材の両端部１ｃ，１ｃのうち、少なく
ともいずれか一方はプリント基板２の印刷配線に
半田３によつて半田付けされる。図示例では、線
材の両端部１ｃ，１ｃのみを半田付けしている
が、湾曲部１ｂのみを半田付けしても、或いは湾
曲部１ｂと両端部１ｃ，１ｃの双方を半田付けし
てもよい。線材の両端部１ｃ，１ｃのみ、或いは
湾曲部１ｂのみを半田付けした場合は、第１図の
ようにランプ口金L₁をループ部１ａ，１ａに螺
入出するときに線材の弾性によつてループ部１
ａ，１ａが無理なく変形するので、ループ部１
ａ，１ａの曲率精度を余り高めなくてもランプ口
金L₁をループ部１ａ，１ａに滑らかに螺入出で
きる利点がある。また、上記のようにループ部１
ａ，１ａの根元部イ，イが上記透孔２ａ，２ａの
左右両端部ロ，ロに弾性的に係合し、かつ、湾曲
部１ｂと線材の両端部１ｃ，１ｃがプリント基板
２の裏面に掛止した状態では、ループ部１ａ，１
ａがその根元部イ，イの四箇所で基板２に強固か
つ安定した状態で支持（四点支持）されるので、
プリント基板２に対してソケツト本体１が位置ず
れする心配はない。４はプリント基板２に設けら
れた端子であり、その端部４ａがプリント基板２
の印刷配線に半田５によつて半田付けされる。

以上の構成のランプソケツトには、第１図のよ
うにエジソンタイプのランプＬがプリント基板２
に対して寝かせた状態で装着される。即ち、ラン
プ口金L₁のねじ溝をループ部１ａ，１ａにねじ
込んでその端面に具備された電気端子L₂を端子
４に当接させることによつてランプＬがランプソ
ケツトに装着される。このようにランプＬを寝か
せて装着すると従来の場合よりも背低となるか
ら、ランプ収納スペースを確保しやすくなる。

この実施例では、プリント基板２に二つの透孔
２ａ，２ａを形成し、これらの透孔２ａ，２ａに
各別にループ部１ａ，１ａを嵌め込んだものを説
明したが、プリント基板２に幅広の透孔を一つだ
け形成し、その透孔に二つのループ部１ａ，１ａ
を嵌め込むようにしてもよい。ただ、前者は後者
よりも取り付け状態が強固になる利点がある。ま
た、プリント基板２に代えて、単なる絶縁基板を
用いても良く、その場合はソケツト本体１におけ
る線材の両端部１ｃ，１ｃに端子を半田付けして
おくとよい。

(f) 考案の効果 上記した本考案のランプソケツトによると次の
効果がある。

ランプ口金がねじ込まれるループ部がその根
元部において基板に四点で強固かつ安定に支持
されるので、ソケツト本体の取付状態が従来の
二点支持に比べて強固になり、ソケツト本体の
位置ずれの問題が解消される。

上記ループ部には基板に対してランプを寝か
せた状態で装着するので、その装着状態の背丈
が従来よりも低くなり、ランプ収納スペースを
確保しやすくなる。

一本の線材を折曲することによつて形成した
ループ部を基板の透孔に嵌め込むことによつて
ソケツト本体を基板に取り付けるので、取付作
業性がよい。

従来のソケツト本体が螺旋状の巻付部を有し
ていたのに対し、この考案のソケツト本体は一
対のループ部を設けた構成であるから、ソケツ
ト本体の材料が少なくて済み、コストダウンに
つながる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例によるランプソケツ
トの使用状態を示す側面図、第２図は基板とソケ
ツト本体とを示す分解組立斜視図、第３図は上記
ランプソケツトの断面図、第４図は従来のランプ
ソケツトの使用状態を示す側面図である。 １……ソケツト本体、１ａ……ループ部、１ｂ
……湾曲部、１ｃ……線材の端部、２……基板、
２ａ……透孔、４……電極、Ｌ……ランプ、L₁
……ランプ口金、L₂……電極端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一本の線材を折曲することによつて相対向する
   一対のループ部とこれらのループ部の側方へ張り
   出す湾曲部とが形成され、かつ、上記線材の両端
   部が上記湾曲部の反対側へ突出されてなるソケツ
   ト本体を有し、上記ループ部を基板に形成した透
   孔に嵌め込んでその根元部を該透孔の端部に係合
   させると共に、上記湾曲部と上記両端部を基板の
   裏面に掛止させ、さらに上記ループ部にねじ込ま
   れるランプ口金の端面に具備された電極端子に当
   接する端子を上記基板に設けたことを特徴とする
   ランプソケツト。