JPH0135160Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、台枠の四隅に立設した支柱間に横桟
を架設して箱形構成とし、周面にガラスパネルを
装着してなる室内温室の照明装置に関する。

この種の室内温室の照明は、従来では安定器を
一体化した螢光灯を上部から吊下げ金具を介して
懸垂して行うのが一般的であつた。ところが上記
従来構成では、懸垂した螢光灯によつて温室内の
利用空間が狭められて観用植物の配置および生育
に支障をきたすと共に、観賞が妨げられるという
問題があり、また螢光灯の取付けに手間を要する
欠点があつた。更に上記吊下げ金具は螢光灯の取
付位置によつて異なる種類のものを必要としてい
た。

本考案は上述従来の欠点を解消するためになさ
れたもので、利用空間が広くなると共に螢光灯自
体が目立たず、しかも螢光灯の取付けが非常に容
易である等の種々の利点を備えた照明装置を提供
することを目的としている。

以下、本考案を図示実施例に基づいて説明す
る。

第１図において、１は縦長の箱形に構成された
室内温室であり、長方形台枠２の四隅にアルミニ
ウムまたはその合金の押出し型材からなる支柱
３，３……を立設し、その頂部および中間位置の
相互間に同様押出し型材からなる前後および両側
の上桟４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄならびに中桟５
ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄを架設すると共に、頂面お
よび全周面にガラスパネル６，６……を嵌装して
なる。しかして、前部上桟４ａおよび前部中桟５
ａ位置には棒状螢光灯管７が取付けられ、その安
定器８が支柱３内の配線（図示略）に接続して台
枠２の内側に固定されており、また前面側のガラ
スパネル６ａ，６ａ……は中桟５ａの上下位で各
２枚一組の引戸を構成し、温室１への観用植物の
出し入れを前方側から行えるようにしてある。

第２図で示すように、前部上桟４ａは中空枠状
であつて、下部に前部ガラスパネル６ａ，６ａの
上端を摺動自在に嵌入する下向きコ字状の上部レ
ール枠部９を有し、また内側上部に頂部のガラス
パネル６を支承する段部１０を備え、更に下部内
面側に上下方向に対向する係合溝１１，１１を有
している。一方、前部中桟５ａは中空枠状であつ
て、前部上桟４ａと同様の上部レール枠部９と係
止溝１１，１１を備えると共に、上部に嵌合溝１
２が形成され、この嵌合溝１２に前部ガラスパネ
ル６ａ，６ａの下部レール枠材１３がその両側係
合脚片部１３ａを嵌合して固定されている。

１４はアルミニウムまたはその合金の押出型材
にて形成された灯具取付部材であつて、略角筒状
の中空枠部１４ａと、その上端より温室内方側へ
延設した凹面側が下向きの弓形片１４ｂとからな
り、中空枠部１４ａの温室内方側には長手方向に
沿つた摺動溝１５を有し、これとは逆側の中空枠
部１４ａの上下縁に突条部１４ｃ，１４ｃが形成
されている。この灯具取付部材１４は、前部上桟
４ａおよび前部中桟５ａに対し、その係止溝１
１，１１に突条部１４ｃ，１４ｃを嵌合すること
により、それぞれ取付けられている。しかして第
３図でも示すように、灯具取付部材１４には、摺
動溝１５に嵌装された２個一対のソケツト保持具
１６に装着される一対の円筒状のソケツト１７を
介して、螢光灯管７が取付けられており、これに
より弓形片１４ｂの下面側は該螢光灯管７の光反
射面１８を構成している。尚、弓形片１４ｂの先
端は水切りの機能も果たす。

ソケツト保持具１６は、摺動溝１５の内側すな
わち灯具取付部材１４の中空枠部１４ａ内に嵌挿
された側面視略コ字形の裏金１９と、ソケツト１
７の周面に突設された二股脚部１７ａを両縁片部
２０ａで外側から挟んで支承する表金２０とを、
摺動溝１５の内外を貫通するビス２１にて螺着し
たものである。しかして裏金１９の両側片部１９
ａの各両端部は切込まれて外向きに張出する板ば
ね片１９ｂを形成しており、これら板ばね片１９
ｂが灯具取付部材１４の中空枠部１４ａの上下内
壁面に弾接していることにより、ソケツト保持具
１６は摺動溝１５の設定位置に振動等では移動し
ないように安定に保持されると共に、裏金１９の
タツプ孔１９ｃの中心維持がなされる。２０ｂは
表金２０のビス孔、２２はソケツト１７より導出
した電線であつて摺動溝１５より支柱３を通して
安定器８および外部電源へ接続されている。

尚、上述実施例では螢光灯管７を温室１内の前
部側に設けて観用植物を間接照明するようにして
いるが、必要に応じて後部上桟４ｂおよび後部中
桟５ｂのいずれか一方もしくは両方にも螢光灯管
７を取付けてもよく、また後部側のみに取付けて
も差し支えない。更に温室１としては、多段型等
とするために中桟５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄを複数
の高さ位置に設けたものであつてもよく、この場
合の螢光灯管の設置数も種々変更可能である。

以上のように、本考案に係る室内温室の照明装
置は、少なくとも前側もしくは後側の一ケ所の横
桟の内面側に係止溝を形成し、長手方向に沿つた
光反射面および摺動溝を備えた灯具取付部材を上
記係止溝に係合すると共に、上記摺動溝に対をな
すソケツト保持具を摺動自在に嵌装し、各ソケツ
ト保持具に装着したソケツトを介して棒状螢光灯
管を上記光反射面の下方に取付け、更に該螢光灯
管の安定器を温室の台枠の内側に固定したもので
あるから、螢光灯部分が温室の側部に位置し且つ
安定器を一体化していないことにより、温室内の
利用空間が狭められず、観用植物の配置および生
育に支障をきたさず、また螢光灯部分が目立たな
ので外観および観賞を阻害しない。しかも螢光灯
の取付けおよび取外しが非常に簡単に短時間で行
えると共に、取付位置を水平方向に自在に選択で
きる利点がある。更に上方からの水に対して螢光
灯部分が灯具取付部材の光反射面形成部分で防水
されるから、水によるシヨートや故障を回避でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
室内温室全体の斜視図、第２図は螢光灯管の取付
部分の縦断面図、第３図は同展開斜視図である。 １……室内温室、２……台枠、３……支柱、４
ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ……上桟（横桟）、５ａ，
５ｂ，５ｃ，５ｄ……中桟（横桟）、６，６ａ…
…ガラスパネル、７……棒状螢光灯管、８……安
定器、１１……係止溝、１４……灯具取付部材、
１５……摺動溝、１６……ソケツト保持具、１７
……ソケツト、１８……光反射面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台枠の四隅に立設した支柱間に横桟を架設して
   箱形構成とし、周面にガラスパネルを装着してな
   る室内温室において、少なくとも前側もしくは後
   側の一ケ所の横桟の内面側に係止溝を形成し、長
   手方向に沿つた光反射面および摺動溝を備えた灯
   具取付部材を上記係止溝に係合すると共に、上記
   摺動溝に対をなすソケツト保持具を摺動自在に嵌
   装し、各ソケツト保持具に装着したソケツトを介
   して棒状螢光灯管を上記光反射面の下方に取付
   け、更に該螢光灯管の安定器を上記台枠の内側に
   固定したことを特徴とする室内温室の照明装置。