JPH0134558Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、静電吸着板の電極構造に関するもの
である。

実公昭54−41892号公報に示されるような静電
吸着装置は、第１図に示すように、導電性材料で
つくられた一対の櫛歯状電極１及び２が互に噛み
合うように熱可塑性絶縁支持層３上に配置され、
その上を熱可塑性保護層が被覆している静電吸着
板を使用し、その一対の電極１及び２の間に高圧
直流電圧を印加し、発生する静電気により紙等を
吸着保持するようになされている。そして、吸着
力が吸着板の縁近くでも生じるようにするため、
通常電極も吸着板の縁近くまで配置される。

しかし、このように電極を縁近くまで配置する
と、第１図の如き電極構造では、各電極と吸着板
の縁即ち側面との距離が小さくなり、漏電の危険
が生じてくる。

特に、絶縁支持層他が熱可塑性材料の場合、そ
の絶縁支持層の上に電極パターンを抑制し、その
上に保護層を重ねて、加熱加圧して圧着して吸着
板をつくるが、その加熱加圧処理のとき、吸着板
の中央から周囲へ向かつての流動現象が起きて、
一対の電極が両方共、吸着板の縁から露出するこ
ともある。このような場合、使用電圧が高いの
で、感電の危険がある。

そこで、本考案は、そのような危険が生じない
静電吸着板の電極構造を提供せんとするものであ
る。

即ち、本考案によるならば、第２図に示す如
く、例えば導電性インクや塗料のような導電性材
料でつくられた一対の櫛歯状電極６及び７が互に
噛み合うように熱可塑性絶縁支持層８上に配置さ
れ、その上を熱可塑性保護層（不図示）が被覆し
ている静電吸着板において、一方の櫛歯状電極７
の最外部の櫛歯部分９が、他方の櫛歯状電極７を
ほぼ囲むように延びるような形状にする。

このように構成すれば、電極７の周囲は、電極
６によりほぼ囲まれているので、電極が外方へ流
動してたとえ吸着板の縁から露出しても、電極６
を電源のアースに接続されている端子に接続すれ
ば、感電や漏電の恐れはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の静電吸着板の電極構造を示す
平面図、そして、第２図は、本考案による静電吸
着板の電極構造を示す平面図である。 １，２，６，７……電極、３，８……絶縁支持
層、９……櫛歯型電極の端の櫛歯の延長部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電性材料でつくられた一対の櫛歯状電極が互
   に噛み合うように熱可塑性絶縁支持層上に配置さ
   れ、その上を熱可塑性保護層が被覆している静電
   吸着板において、一方の櫛歯状電極の最外部の櫛
   歯部分は、他方の櫛歯状電極をほぼ囲むように延
   びていることを特徴とする電極構造。