JPH0133965Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はガス警報器と連動してガスの供給を自
動的に遮断すると共に復帰安全機構を具備したガ
ス警報遮断装置に関する。

（従来の技術） 従来一般に使用されているガス遮断弁ａは第３
図に示されるようにガス供給配管ｂに屋外におい
て介装され、屋内に設置されたガス警報器ｃと信
号ケーブルｄにより連結されて配置されている。

しかしてガス燃焼器ｅ等にガス漏れ等の異常を
生じてガス警報器ｃが作動した場合には、先ずガ
ス警報器ｃからの遮断信号によりガス遮断弁ａが
自動的に遮断し警報が停止した後、２次側（ガス
遮断弁ａのガス出口以降の下流側）が安全である
か否かを屋外で２次側配管に取付けた圧力計ｆ等
を使用して確認し、正常である場合に遮断弁ａを
手動で復帰させガスを再使用するものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、かかる従来のガス遮断弁ではガス警報
器ｃの誤報等でガス漏れがない場合でも、復帰に
当つては２次側の安全を圧力計ｆ等を使用して確
認する必要があり、警報の停止後短時間でガスの
再使用ができず、又、圧力計等による確認では正
確なガス漏れの有無の判断が困難であつた。

さらに圧力計等による検査やガス遮断弁の復帰
に際してはその都度屋外に出て操作する必要があ
る等の欠点があつた。

本考案はかかる従来のガス遮断弁の欠点に着目
してなされたもので、ガス警報器が作動した場合
に２次側の安全確認が容易で、しかも屋内で行な
うことができ、又、安全確認後の復帰操作も自動
的になし得る復帰安全機構付ガス警報遮断装置を
提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 以下に本考案を実施例を示す添付の図面に基づ
いて説明する。

本考案の復帰安全機構付ガス警報遮断装置Ａ
は、基本的には第２図に示されるようにガス警報
器ｃ、及び操作器Ｂと信号ケーブルｄを用いて電
気的に接続して使用されるものであり、その構成
を第１図の縦断面図に基づいて説明する。

すなわち本考案の復帰安全機構付ガス警報遮断
装置Ａは、ケース１の外壁にガス入口２とガス燃
焼器ｅ（第２図参照）へ配管されるガス出口３が
形成され、ケース１内にはガス入口２に臨むガス
入口室４とガス出口３に臨むガス出口室５がノズ
ル６を介して区劃形成される。ガス入口室４内に
はノズル６を開閉する弁体７がノズル６に対向し
て設けられ、弁体７の後方には弁体７の駆動源と
なるソレノイド８が直結される。又、弁体７の一
端には頭部に永久磁石９を装填した表示棒１０が
固着され、さらに永久磁石９に対向する位置にリ
ードスイツチ１１が設置されていて、このリード
スイツチ１１は弁体７の開閉動作と連動してオ
ン・オフ作動するように形成される。

一方、ガス出口室４の上部に連通孔１２を介し
て受圧室１３が形成され、又、受圧室１３に臨ん
でその上部にダイヤフラム１４が形成される。こ
のダイヤフラム１４の周縁は受圧室１３を形成す
る壁体１５と壁体１５の上部に覆設されたカバー
１６に挾持され、ダイヤフラム１４の中央部はダ
イヤフラム受板１７に支持されている。ダイヤフ
ラム受板１７とカバー１６の上壁間にはダイヤフ
ラム１４を付勢するコイルスプリング１８が装着
され、ダイヤフラム１４は受圧室１３の圧力変動
を感知してダイヤフラム受板１７と共に上下動す
る。このダイヤフラム受板１７の上面には頭部に
永久磁石１９を装填した突起棒２０が立設され、
この突起棒２０はカバー１６の上端部に設けられ
た通孔２１に上下摺動自在に内挿される。突起棒
頭部の永久磁石１９に対向する位置にはリードス
イツチ２２が設置されていて、このリードスイツ
チ２２はダイヤフラム１４の上下動と連動してオ
ン・オフ作動するように形成される。

更にガス入口室４の上部に以下の構成からなる
復帰安全機構が具備される。すなわち、ガス入口
室４の上部に隔壁２３で仕切られた弁室２４が形
成され、弁室２４は隔壁２３に設けられた１次圧
力取出ノズル２５を介して連通されると共に、壁
体１５に貫設された連通孔２６を介して受圧室１
３に連通される。

又、弁室２４内に１次圧力取出ノズル２５を開
閉するリセツト弁２７が１次圧力取出ノズル２５
に対向して設けられ、リセツト弁２７の後方には
リセツト弁２７の駆動源となるリセツトソレノイ
ド２８が直結されて構成される。

しかしてソレノイド８、リセツトソレノイド２
８、リードスイツチ１１及び２２は種々の信号ケ
ーブル（図示せず）により操作器Ｂに接続され
る。

次に操作器Ｂはガス警報器ｃからの異常解除後
の定常信号又は警報信号に応じてガス遮断装置Ａ
のソレノイド８に開弁信号又は閉弁信号を発信す
ると共にリードスイツチ１１のオン・オフ作動に
よつて開弁信号又は閉弁信号を受信し、この開弁
信号又は閉弁信号に対応した開弁表示又は閉弁表
示を行ない、又、リードスイツチ２２のオン・オ
フ作動によつて定常圧力信号又は異常圧力信号を
受信し、この定常圧力信号又は異常圧力信号に対
応した定常圧力表示又は異常圧力表示を行なう等
の各種信号の発信又は受信機能を内蔵すると共に
弁の開閉及び２次側圧力の表示機能を操作器の盤
面に有し、更にソレノイド８及びリセツトソレノ
イド２８に開弁信号又は閉弁信号を発信する復帰
ボタン２９を具備するものである。

（作用） 次に本考案の復帰安全機構付ガス警報遮断装置
Ａの作用について説明する。

先ず、定常時においては、ガス警報器ｃから定
常信号が操作器Ｂを経由して遮断装置Ａのソレノ
イド８に送られ、ソレノイド８は弁体７をノズル
６に対し開の状態に維持させている。

このとき弁体７と連動する表示棒１０の永久磁
石９は第１図のようにリードスイツチ１１に近接
した状態に保持され、リードスイツチ１１はオン
の状態となり、開弁信号として操作器Ｂに返送さ
れ操作器Ｂで開弁表示がなされている。一方、ダ
イヤフラム１４はガス出口３と連通する受圧室１
３の定常圧力を感知しており、ダイヤフラム１４
は上方へ押され、突起棒２０の永久磁石１９はリ
ードスイツチ２２に近接した状態に保持され、リ
ードスイツチ２２はオンの状態となり定常圧力信
号として操作器Ｂに返送され、操作器Ｂで定常圧
力表示がなされている。

次に誤報又は２次側にガス漏れ等の異常が発生
してガス警報器ｃが警報信号を発信したときは、
操作器Ｂを経由して遮断装置Ａのソレノイド８に
閉弁信号が送られ、ソレノイド８は弁体７を直ち
に閉の状態（第１図の状態）に作動させる。する
と弁体７と連動する表示棒１０の永久磁石９はリ
ードスイツチ１１から離れてリードスイツチ１１
はオフの状態となり、閉弁信号として操作器Ｂに
返送され、操作器Ｂで閉弁表示がなされる。

しかし警報が誤報である場合には、ガス出口３
と連通する受圧室１３は定常圧力に保持された侭
であるからダイヤフラム１４は定常圧力を感知し
た状態に保持され、リードスイツチ２２はオンの
状態で定常圧力信号が操作器Ｂに返送され、操作
器Ｂで定常圧力表示がなされている。この場合の
復帰は、警報器ｃの警報信号が停止し一定時間経
過した後、操作器Ｂに返送されている定常圧力信
号により操作器Ｂから復帰信号（開弁信号）が遮
断装置Ａのソレノイド８に送られ、ソレノイド８
に直結する弁体７が自動的に開かれ定常時の状態
に戻されることによつて行なわれる。なお、リー
ドスイツチ２２がオフの状態のときは操作器Ｂへ
は異常圧力信号が送られるので遮断装置Ａへは復
帰信号は送られない。

しかし警報が２次側のガス漏れによる警報であ
るときは、２次側のガス圧の低下に伴なつて受圧
室１３のガス圧が低下し、ダイヤフラム１４は下
降する。すると突起棒２０の永久磁石１９はリー
ドスイツチ２２から離れてリードスイツチ２２は
オフの状態となり、異常圧力信号が操作器Ｂに返
送され、操作器Ｂで異常圧力表示がなされる。こ
の場合には２次側の異常を点検補修した後、操作
器Ｂの復帰ボタン２９を押し、リセツト信号を遮
断装置Ａのリセツトソレノイド２８に送り、リセ
ツトソレノイド２８を駆動させてリセツト弁２７
を開き、１次圧力取出ノズル２５及び連通孔２６
を介して１次側の微少流量のガスを２次側に流
す。一定時間経過後２次側のガス圧が正常であつ
た場合に復帰信号が遮断装置Ａのソレノイド８に
送られて弁体７が自動的に開かれ定常状態に復帰
されると同時に復帰信号がリセツトソレノイド２
８に送られてリセツト弁２７は閉じられる。

（考案の効果） 本考案の復帰安全機構付ガス警報遮断装置は以
上説明したような構成及び作用より成るから、警
報が誤報である場合には遮断後の復帰は完全自動
的に行なわれ、又、２次側の異常による場合でも
屋内に設置された操作器で２次側ガス圧の異常を
容易に確認することができる。又、操作器の復帰
ボタンを押すのみで２次側の安全を自動的に検知
し、安全であつた場合にのみ復帰が自動的に行な
われるから、２次災害の防止が完全に行なわれ、
又ガスの再使用までの時間を大幅に短縮すること
が可能となる。又、遮断装置の弁体の開閉状態も
屋内の操作器の開閉表示により直ちに確認できる
ので操作が極めて円滑に行なわれるようになり誤
操作による危険も回避される。更に遮断装置自体
もダイヤフラムによる２次側圧力センサーをガス
出口側上部に、復帰安全機構をガス入口側上部に
併列に設けたことによりコンパクトな構造に製作
し得る等の利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の復帰安全機構付ガス警報遮断
装置の縦断面図、第２図は本考案の復帰安全機構
付ガス警報遮断装置の使用説明図、第３図は従来
のガス遮断弁の使用説明図を示す。 １……ケース、２……ガス入口、３……ガス出
口、４……ガス入口室、５……ガス出口室、６…
…ノズル、７……弁体、８……ソレノイド、９…
…永久磁石、１０……表示棒、１１……リードス
イツチ、１３……受圧室、１４……ダイヤフラ
ム、１６……カバー、１７……ダイヤフラム受
板、１８……スプリング、１９……永久磁石、２
０……突起棒、２２……リードスイツチ、２４…
…弁室、２５……１次圧力取出ノズル、２７……
リセツト弁、２８……リセツトソレノイド、２９
……復帰ボタン、ａ……ガス遮断弁、ｂ……ガス
供給配管、ｃ……ガス警報器、ｄ……信号ケーブ
ル、ｅ……ガス燃焼器、Ａ……復帰安全機構付ガ
ス警報遮断装置、Ｂ……操作器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース内をノズルを隔してガス入口室とガス出口
   室とに区劃し、ガス入口室に該ノズルを開閉する
   弁体をソレノイドに直結して設けると共に、該弁
   体の開閉と連動してオン・オフ作動するリードス
   イツチを該弁体の一端に連結した表示棒の頭部に
   対向して設け、一方、前記ガス出口室に連通する
   受圧室の上部に臨接してスプリングにより付勢さ
   れるダイヤフラムを設けると共に、該ダイヤフラ
   ムの上下動と連動してオン・オフ作動するリード
   スイツチを該ダイヤフラムの受板に立設させた突
   起棒の頭部に対向して設け、更に前記ガス入口室
   の上部に１次圧力取出ノズルを介して該ガス入口
   室に連通すると共に連通孔を介して前記受圧室に
   連通する弁室を設け、該弁室内に該１次圧力取出
   ノズルを開閉する弁体をソレノイドに直結して設
   けたことを特徴とする復帰安全機構付ガス警報遮
   断装置。