JPH0133333Y2

JPH0133333Y2 -

Info

Publication number: JPH0133333Y2
Application number: JP1981194196U
Authority: JP
Priority date: 1981-12-30
Filing date: 1981-12-30
Publication date: 1989-10-09
Also published as: JPS58101737U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、野菜や食パン等の食品の長期保存に
適し、かつ外部からの保存確認が容易な食品保存
袋に関するものである。

従来、野菜や食パンなどの食品はポリエチレン
等のシートでパツクしたり、ポリエチレンや紙等
の単一シート袋に収納することが多い。しかし、
前記シートパツクは手間がかかり開封後の再度の
パツクは困難である。また、前記ポリエチレンシ
ート等からなる袋は、袋内に貯留した前記食品か
らの蒸発水分に接触した食品部分から腐敗が生じ
始める。さらにまた、前記紙などからなる袋で
は、袋素材の吸湿性および通気性によつて前記食
品が早期に乾燥したり水分の浸漬に簡単に破損す
る上、内容物を判別することはむつかしい。

本考案は前述の点に留意してなされたものであ
り、つぎに本考案の食品保存袋を、図面に示した
実施例とともに説明する。

図面において、食品保存袋１は、ポリエチレ
ン、塩化ビニール等の透明または半透明の合成樹
脂膜からなる外袋部分内に２合成樹脂膜からなる
内袋部分３を備え、外袋部分２と内袋部分３との
間にシート状の吸湿体４を介在し、内袋部分３に
多数の通気孔５を有する。吸湿体４は下方前面部
分が除去されて、外袋部分を透して内容物を確認
するための目視部７が形成される。また、同様に
して上方部に直径約１cmから５cmの１個または複
数個の目視部６が設けられる。なお、目視部６と
７のいずれか一方だけを設けてもよく、また目視
部と重なる内袋部分を、吸湿体と同形に除去して
もよい。特に内袋部分の透明性が不十分な場合は
除去することが好ましい。吸湿体４は紙または不
織布などの吸湿性を有するものからなる。外袋部
分２は無孔のため、水滴が袋１外に漏れることが
ない。しかし、吸湿体４によつて十分な吸水作用
が得られるときは、外袋部分２にも通気孔を設け
ることができる。また、本体の前方側全部分を単
一のポリエチレンシートで形成することは可能で
ある。すなわち、合成樹脂膜からなる外袋部分の
１方の内側部分を覆う合成樹脂膜からなる内袋部
分を備え、外袋部分と内袋部分との間にシート状
の吸湿体を介在し、内袋部分に多数の通気孔を有
せしめる。

このように、構成された食品保存袋１の内袋内
に野菜や食パン等の食品を収めると、前記食品か
ら蒸発された水分の大部分は、内袋部分３の通気
孔５を通じて吸湿体４に吸水される。このため、
内袋内部に多量の水がたまることがないので、前
記食品が水に浸つて腐敗がはじまることもなくな
る。しかも、袋状であるので前記食品から蒸発し
た水分によつて、前記内袋内部に湿潤状態を発生
せしめられ前記食品の収納に適した湿潤空間にな
る。のみならず、前記食品の出し入れが容易であ
る。

また、袋１の前方側に目視部６及び目視窓７が
設けられているので、収納されている食品を外見
から１目瞭然に見分けることができる。これは多
種類の食品を収納する家庭の冷蔵庫等では必要か
くべからざる条件である。

しかも、収納食品にもし腐敗を生じても吸湿体
４によつて腐敗汁及び臭気の大部分が吸収され
る。よつて、袋外に前記腐敗汁や臭気が浸出して
周辺が汚れることもなくなる。のみならず、この
袋を生ごみ袋に利用すると、前述と同じ作用によ
つて生ごみから浸出する水分や臭気が吸湿材４に
吸水されるので、前記水分や臭気が袋外まで浸出
して周辺を汚したりすることがなくなり、積層シ
ート部分を有するので生ごみがこぼれ落ちたりす
ることも防げる。

考案の袋の形状は自由であり、内袋口以外は輪
または熱溶着等で閉じられるが、商品名ポリラツ
プ同様のロール状形態で提供してもよく、カラー
やプリント等のシートを用いてもよい。

１厚さ0.03mmのポリエチレンシートからなる
袋。

２全体が実施例の後方側と同じ積層シートから
なる袋。

３前方側が0.03mmのポリエチレンシート、後方
側が実施例の後方側と同じ積層シートからなる
袋。

上記に示した１，２，３の袋の内袋内にきゆり
を収納し冷蔵庫内で保存したところ、全体を積層
シートで構成した２袋内のきゆりの腐敗が一番早
く、１の袋のきゆりは日目から腐敗が始まり、
り、２の袋のきゆりは日目から腐敗が始まり、
３の袋は日目から腐敗が始まつた。

実施例の袋を用いたテストによると、野菜の保
存期間は、購入時の鮮度より異るが、レタス・き
ゆうり・なすび・トマト・ピーマンでは10日以
上、キヤベツで1.5箇月以上、人参・生姜では２
箇月以上保存できた。一般に野菜や茸類などの保
存には難渋しているが、生椎茸の保存期間の延長
は顕著で２週間以上も保存ができた。また、ほう
れん草などのそう菜類の場合の効果も顕著であつ
た。

本考案の食品保存袋は、野菜に限ることなく乾
燥しやすい食パンやお餅やたいこ焼等の収納に適
する湿潤空間を有せしめられる内袋部を提供す
る。また、目視部を有しているので収納食品が袋
外から一目瞭然に見分けられ前記食品の出し入れ
に際して収納が容易であり、再々の包み替えを必
要としない。

この袋は、特に家庭用量の食品の保存延長に役
立つので家庭で用いて重宝であり、しかも、数回
の使用に耐えるので経済的であり、かつ、多くの
消費者は度重なる市場通いから解放され貴重な時
間の節約になる。のみならず、使用後は衛生的な
生ごみ袋として利用することができるので最後ま
で重宝この上もない。

小量の生鮮食品の販売用にも適するので、家庭
用のみならず商品管理としてのニーズ性の高い貴
重な考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の食品保存袋の１実施例要部断面
斜視図である。１……食品袋、２……外袋部分、３……内袋部
分、４……シート状の吸湿体、５……多数の通気
孔、６，７……目視部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

少なくとも一部分が透明または半透明の合成樹
脂からなる外袋部分内に、合成樹脂からなり、か
つ多数の通気孔を有する内袋部分を備え、前記外
袋部分と前記内袋部分との間に吸湿体を介在さ
せ、前記吸湿体の一部分を除去して目視部を形成
したことを特徴とする食品保存袋。