JPH0132899Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、回転椅子等の脚の下部を構成する
放射状にのびた数本の羽根脚を有する脚座体に関
する。

この種の放射状脚座体は、上端を座板に固着し
た回転脚軸の挿入される脚柱パイプの下端に、放
射状にのびた４本以上の羽根脚を具備するものと
なされ、該羽根脚の先端部にキヤスターや接床片
が取付けられたものとなされている。然るに、上
記脚柱パイプは、脚座体の意匠上の要請あるいは
コスト上の要請から、その径が制約され、あまり
太いものを用いることは不適である。このため
に、その下端部外周面に羽根脚の基部を直接溶接
しようとしても、脚柱パイプの外周面に、必要と
する溶接スペースを得ることができないことがあ
る。殊に近時、安定性を良くするために５本の羽
根脚を備えたものとすることが多いが、この場合
には益々上記の溶接スペースが不足する。

このため、従来のこの種脚座体では、第３図お
よび第４図に示すように、脚柱パイプ１１の下端
部に、羽根脚１２の溶接スペースを得るに必要な
直径をもつた径大な短筒状の補助パイプ１３を用
い、その上下端部を縮径加工して上記脚柱パイプ
１１に溶接固着し、然る後該補助パイプ１３の外
周面に４本あるいは５本の羽根脚１２の基端部を
溶接固着することによつて製作されていた。

もとより、かかる構造によるときは、脚柱パイ
プ１１のほかに別途補助パイプ１３を必要とし、
それ自体の溶接取付工程をも必要とするために、
製作の手間あるいはコスト面からも不利なもので
あつた。

この考案は上記のような問題点を解決しようと
するものであり、脚柱パイプの下端部に、それ自
体を拡管して径大部を形成し、該径大部に羽根脚
を直接溶接固着するようにしたものである。

これを更に第１図および第２図に示す実施例に
ついて説明すれば、１は垂直な脚柱パイプ、２は
その下端部から放射状にのびた断面長円形のパイ
プ等からなる５本の羽根脚であり、上記脚柱パイ
プ１の下端部には、マンドレルの強制圧入等によ
る拡管加工によつて所要の直径に拡管した径大部
３が形成され、該径大部３の外周面に前記羽根脚
２の各基端部が直接溶接固着されたものとなされ
ている。図中４はその溶接部であり、５は各羽根
脚２の先端部に取付けられた接床片である。

この考案は上述のような構成を有するものであ
るから、前述の如き従来品における補助パイプの
類を全く不要とし、その溶接も要らなくなるの
で、製造上有利であり、製作コストの低減をはか
ることができる。のみならず、脚柱パイプの下端
部の拡管度合を任意に選ぶことができるので、４
本の羽根脚を備える脚座体、あるいは５本の羽根
脚を備える脚座体に自在に対応して、その取付け
に必要な外径を有する径大部を任意に作出するこ
とができると共に、脚柱パイプの下端部に補助パ
イプの溶接部分が露われないことにより、外観体
裁も良好なものとなし得、かつ羽根脚の取付強度
も一層不安要素の少ない強固なものとなしうる優
れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す斜視図、第２
図はその要部の半截縦断面図であり、第３図は従
来品の斜視図、第４図はその羽根脚取付部分の縦
断面図である。 １……脚柱パイプ、２……羽根脚、３……拡管
径大部、４……溶接部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脚柱パイプの下端部から放射状にのびた数本の
   安定用羽根脚を有する放射状脚座体において、前
   記脚柱パイプの下端部に拡管径大部が形成され、
   該径大部の外周面に前記羽根脚の基端部が直接溶
   接固着されてなることを特徴とする椅子の放射状
   脚座体。