JPH0132725B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、制御盤に係り、特にデスク形制御盤
における制御用品、器具等が取り付けられる操作
パネルの開閉機構に関する。

デスク形制御盤は、あらゆる産業部門における
運転制御の自動化の開発に伴い多く使用されてき
ている。これらは、顧客のニーズと共に制御器具
用品の小形化、電子化が進みコンパクトに実装す
ることができるようになつたことも一因である。
また、デザイン的にも体裁のいいものが要求され
てきている。

ところで、一般にこの種のデスク形制御盤は、
第１図に示すように、盤本体１に固定表示パネル
２、操作パネル３、デスク部４が取り付けられて
構成されている。通常、その操作パネル３には、
多くの制御器具用品等が取り付けられており、配
線組立、保守点検、改造などの調整作業を容易に
するため、第２図に示すように開閉できる構造と
なつている。

しかしながら、従来の制御盤は、第３図の部分
詳細図に示すように、デスク部４に操作パネル３
が開閉するときに支点となるヒンジ５と操作パネ
ル３にはこのヒンジ５とピン６で結合し開閉でき
るように別個にヒンジ７をそれぞれ取付固定さ
れ、また、固定表示パネル２はデスク部４にネジ
などで取り付けられて構成されていた。

このため、上記構成によれば調整作業のために
操作パネル３を開閉させる場合、操作パネル３の
Ａ点の軌跡がＲの範囲で移動することになる。即
ち、操作パネル３のＡ部に損傷を与えずスムーズ
に開閉するためには、固定表示パネル２と操作パ
ネル３との間隔をＡ部の軌跡の変化量以上に大き
くとらなければならない。また、仕様によつては
第４図に示すように、Ａ点の高さ位置を変えず操
作パネル３の操作面傾斜角βを大きくする必要が
ある場合がある。この場合、Ａ部の軌跡半径が
R′となりＲより大きくなる。従つて、前記以上
に操作パネル３と固定表示パネル２との間隔を大
きくしなければならない。

このように従来の制御盤は、操作パネル３と固
定表示パネル２との間隔を大きくとらなければな
らない構造であつたため、この隙間より電気的、
機械的にも有害なゴミ、塵埃等が侵入し、絶縁不
良、誤動作などを発生させる。また、間隔が大き
いため内部が見えるなどデザイン的にも非常に体
裁が悪いなどの欠点があつた。

本発明は、操作パネルと固定表示パネルとの隙
間を小さくし得るデスク形制御盤を提供すること
を目的とする。

以下、本発明を図面を参照して詳細に説明す
る。

第５図は本発明の一実施例に係るデスク形制御
盤の操作パネル開閉機構部分の詳細図を示したも
ので、図中、第３図と同一符号は同一又は相当部
分を示す。

図の構成で、前述第３図の構成と異なる点は、
操作パネル３には、そのＢ面およびＣ面よりロー
ラ外周が幾分出るようにしたローラ８を取り付
け、デスク部４上部に、前記ローラ８が移動する
に十分な長さをもつたレール９を設けた点、およ
び、所定位置にヒンジ５をネジまたは熔接などに
より固定し、このヒンジ５とヒンジ７をピン６を
介して取付穴の中心位置Ｄ，Ｅ間の距離をＦとし
たリンク１０により結合した点である。

このときのヒンジ５，７の取付位置は、ヒンジ
５の軸心位置Ｄとヒンジ７の軸心位置Ｅの垂直方
向における距離Ｇをできるだけ大きくし、かつ、
この軸心位置ＤとＥを直線で結んだ距離Ｆをレー
ル９の上面より軸心位置Ｄまでの距離Ｈをプラス
したもの、即ち、Ｉが軸心位置Ｅを中心としたロ
ーラ８の外周面までの半径Ｊより大きくする。

本実施例の制御盤はこのように構成されて、
今、操作パネル３を開けば、第６図に示すよう
に、ローラ８の軸心位置Ｋがレール９上を転がり
K′に移動する。このローラ８の移動に伴つて、
ヒンジ５の軸心位置Ｄを中心としたリンク１０の
長さ範囲でヒンジ７の軸心位置ＥがE′に移動す
る。即ち、操作パネル３のＡ部が固定パネル２に
接近することなく移動する。また、操作パネル３
を閉じる場合は上記の逆の動作となる。

従つて、本実施例の構成によれば、固定表示パ
ネル２と操作パネル３の間隙を非常に狭く保つこ
とができる。更に、このとき、操作パネル３に任
意の開閉角度位置に固定する機構を設ければ、調
整時における作業がより一層し易くなる制御盤が
得られる。

尚、上記実施例では、操作パネル３にローラ８
を取付した例について説明したが、このローラ８
のかわりに金属または非金属性の滑りブツシユを
取付しても同じ効果を上げることができる。

以上のように本発明によれば、操作パネルと操
作パネルとの間隙を従来のものに比べて非常に狭
く保つことができるので、ゴミ、塵埃等の侵入が
防止され、用品、器具の品質が確保できると共
に、デザイン的にも体裁のいいデスク形制御盤が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なデスク形制御盤の外観斜視
図、第２図はその側面図、第３図および第４図は
従来のデスク形制御盤における操作パネルの開閉
機構部分の拡大詳細図、第５図は本発明の一実施
例を示すデスク形制御盤の操作パネル開閉機構部
分の拡大詳細図、第６図はその動作状態を説明す
るための操作パネル開閉機構部分の拡大詳細図で
ある。 １……盤本体、２……固定表示パネル、３……
操作パネル、４……デスク部、５，７……ヒン
ジ、６……ピン、８……ローラ、９……レール、
１０……リンク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 盤本体上の正面垂直方向に表示器具類が配置
   された固定面を持つ固定表示パネルと、この固定
   表示パネルの下部手前水平方向に操作器具類の配
   置された面を持つ操作パネルとを備え、その操作
   パネルは前記固定表示パネル寄りに枢軸を有して
   盤本体に対し開閉自在に設置されたデスク形制御
   盤において、前記操作パネル側部の前記固定表示
   パネル寄りの位置とそれより手前の前記盤本体側
   部の位置にはそれぞれヒンジを固定し、それらの
   ヒンジ間を枢軸ピンを介してリンクにより結合す
   る一方、前記操作パネルの前記固定表示パネル寄
   り側最端部には、前記操作パネルの重みで常に前
   記盤本体上にあつて前記操作パネルの開閉に伴つ
   て盤本体上を往復動するローラを設けたことを特
   徴とするデスク形制御盤。