JPH0132713Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0132713Y2
JPH0132713Y2 JP14723684U JP14723684U JPH0132713Y2 JP H0132713 Y2 JPH0132713 Y2 JP H0132713Y2 JP 14723684 U JP14723684 U JP 14723684U JP 14723684 U JP14723684 U JP 14723684U JP H0132713 Y2 JPH0132713 Y2 JP H0132713Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
aging
surge
airtight container
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP14723684U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6162392U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP14723684U priority Critical patent/JPH0132713Y2/ja
Publication of JPS6162392U publication Critical patent/JPS6162392U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0132713Y2 publication Critical patent/JPH0132713Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電圧非直線特性を有する高抵抗体素
子と放電間隙との複合構造を有するサージ吸収素
子に係り、特にゲツタ材を含有するエージング用
電極を設けることにより、サージ吸収特性の安定
化を図つたサージ吸収素子に関する。
〔従来の技術〕
従来より、電子回路に加わる過渡的なサージ電
極や雷撃等から電子回路を保護するため、電圧非
直線特性を有する高抵抗体素子より成るバリスタ
や放電間隙を気密容器に収容したアレスタ等のサ
ージ吸収素子が広く使用されている。ところで、
上記両サージ吸収素子には、それぞれ一長一短が
有り、本出願人は、その欠点を解消すべく、バリ
スタとアレスタとの複合構造を有するサージ吸収
素子を提案(特願昭58−30357)している。
上記サージ吸収素子1は、第3図に示す如く、
電圧直線特性或いは電圧非直線特性を具備する高
抵抗体素子2を基体とし、その両端に、放電間隙
3を隔てて相対向させた電極4,4′を接続して
上記高抵抗体素子2と放電間隙3とを並列接続
し、これを気密容器9中に収容した構造を有する
ものであり、過渡的にサージ電圧が印加された状
態で、高抵抗体素子2の抵抗値とサージ電流値と
の積による電圧降下によつて、上記電極4,4′
間に励起放電を生成させ、その付勢によつて瞬時
に大電流を通ずる主放電に転移させて、高速度で
サージ電流を吸収するものである。上記サージ吸
収素子1は、バリスタやアレスタに比べ、サージ
に対する応答速度が速く、しかも電流耐量が大き
いという優れた特性を有するものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
一般に、電子部品は、その動作特性の安定性及
び信頼性を、より確実なものとするため、製造工
程中に於いて電気的にエージング(枯化)処理の
実施が必要となる場合がある。特に放電現象を利
用した電子部品にあつては、電極の表面状態によ
つて特性が大きく変化する傾向があるため、上記
エージング用電極は必要欠くべからざるものと言
つても過言ではない。また上記放電現象を利用し
た電子部品は、その動作特性の安定化のため、放
電空間内の真空度或いは放電ガス組成を所定値に
保つ必要がある。
即ち、上述の如き複合構造を有するサージ吸収
素子にあつては、例えば、気密容器形成のための
封止部材として、高温による高抵抗体素子の電圧
非直線係数の劣化を防止するため、低い温度で溶
融する低融点ガラス、特に酸化鉛を主成分とする
もの等、空気中での加熱を要する材質を用い、且
つ電極材料として、空気中での加熱によつて酸化
されやすい材質を選定した場合には、製造途中に
於いて電極表面に酸化膜が生じて電極間の放電開
始電圧が上昇し、高抵抗体素子によるサージ吸収
から放電間隙によるサージ吸収への転移に遅れが
生じ、サージ吸収特性が不安定となる虞れがあ
る。このため、上記電極間に連続的に放電を生成
させるエージングを行つて、電極表面の酸化膜を
除去し、その表面状態を安定させる必要がある。
ところが、上記サージ吸収素子の基体として、電
圧非直線特性を有する高抵抗体素子を選定した場
合には、上記電極を用いてのエージングが不可能
となる。これは、上記高抵抗体素子の制限電圧が
上記電極間の放電開始電圧より低く選定されてい
るため、電極間にエージングのための直流電圧を
印加しても、上記電極間には、高抵抗体素子の制
限電圧が現れるのみで放電開始電圧には至らず、
電極間に放電が生成しないためである。その上、
上述の状態で電圧を印加し続けると上記高抵抗体
素子に連続的に電流が流れ、高抵抗体素子が劣化
或いは破壊してしまう虞れがある。
一方、上述の封止部材、即ち低融点ガラス等の
ガラス系封止部材は、製造途中、特に加熱溶融状
態に於いて不純ガスを放出し、また上記サージ吸
収素子は、使用状態に於いて、放電によるイオン
の衝撃によつて電極から不純ガスを放出する。従
つて上記不純ガスによつて気密容器内の放電ガス
の純度が低下して、放電開始電圧が上昇し、これ
も上述同様、サージ吸収特性を不安定にする原因
となる。
本考案は、上述の点に鑑み案出されたもので、
電圧非直線特性を有する高抵抗体素子に影響を及
ぼすことなく電極をエージングすることが可能で
あり、且つ気密容器内の不純ガスを除去し得て、
安定したサージ吸収特性と高い信頼性とが得られ
るサージ吸収素子の提供を目的とする。
〔問題を解決するための手段及び作用〕
上述の目的は、サージ吸収に供する電極と電気
的に独立したエージング用電極を設け、更に上記
エージング用電極に不純ガス吸着用のゲツタ材を
含有させることによつて達成されるものであり、、
従つて本考案のサージ吸収素子は、電圧非直線特
性を有する高抵抗体素子の両端に、放電間隙を隔
てて相対向させた電極を接続し、これを気密容器
中に収容したサージ吸収素子に於いて、気密容器
に、上記電極と電気的接続を有せず且つゲツタ材
を含有したエージング用電極を設けたことを特徴
とするものである。上記エージング用電極を陽
極、サージ吸収に供する電極を陰極として電圧を
印加すれば、エージング用電極とサージ吸収に供
する電極との間に放電が生成して電極の表面状態
が安定し、且つ製造途中或いは使用状態に於いて
生じる不純ガスが吸着除去される。
また、上記エージング用電極を気密容器側壁を
貫通する導出部と、該導出部と接続されて上記気
密容器側壁内面に形成された電極部とより成るも
のとした場合には、エージングの均一性が向上
し、また上記電極部が、放電間隙を取り囲む如く
に配置された場合には、更に均一なエージングが
行い得る。
更に、ゲツタ材をエージング電極の電極部にの
み含有させた場合には、特別な処理を施すことな
くエージング用電極の導出部に於ける気密性が保
たれ、またエージング電極の電極部を炭素を含有
する導電材料より成るものとした場合には、炭素
の有するイオン保持能力により、連続サージ印加
時に於ける放電立ち上がり特性が向上する。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて本考案の一実施例を説明
する。
第1図は本考案の一実施例に係るサージ吸収素
子を示す概略断面図である。図に於いてサージ吸
収素子1は、例えばZnO,Fe2O3,SnO3等の電圧
非直線特性を有する高抵抗体素子2の両端に、放
電間隙3を隔てて対向配置した一対の電極4,
4′を、導電性接着剤で接続し、また上記電極4,
4′に、リード線5,5′を導出した封止キヤツプ
6,6′を溶接すると共に、上記封止キヤツプ6,
6′を、例えばセラミツク(フオルステライト等)
等の絶縁物より成る筒状体7の両端に嵌着し、更
に低融点ガラスより成る封止部材8,8′によつ
て封着することによつて気密容器9を形成し、該
気密容器9内に、上記電圧非直線特性を有する高
抵抗体素子2及び電極4,4′を収容した構造と
成されている。尚、上記気密容器9内には希ガス
等の不活性ガスを主体とした放電ガスが封入され
ている。
上記気密容器9には、電極4,4′と電気的に
独立したエージング用電極10が設けられてお
り、上記エージング用電極10は、筒状体7の側
壁を貫通する如くに形成された導出部10aと、
上記筒状体7の側壁内面に、放電間隙3を取り囲
むが如くリング状に形成され、且つ上記導出部1
0aと電気的接続を有し、ゲツタ材11を含有す
る電極部10bとによつて構成されている。即ち
上記導出部10aは、筒状体7の側壁略中央に穿
設された貫通孔12の内壁及び周囲の銀ペースト
等の導電材料を被着することによつて形成された
ものであり、また上記電極部10bは、筒状体7
の側壁内面略中央に、炭素を含有するものを最良
とする導電材料にアルカリ土類系ゲツタ
(BaAl4,BaAl2O4等)やチタン族系ゲツタ(Ti,
Zr等)等のゲツタ材11を混入した混合材料を
帯状に被着することによつて形成されたものであ
る。尚上記電極部10bを構成する材料中には、
初期電子の供給によつて放電立上がり特性を改善
するため、プロメシウム(Pm)等の放射性物質
を混入することも可能である。
ここで第2図に、ゲツタ材を導入したサージ吸
収素子とゲツタ材を導入しないものとエージング
に於ける放電開始電圧の変化を示す。図に置い
て、Aは略等量のジルコニウムZrとカーボンと
を適宜の有機溶剤と混合してペースト状とした材
料でエージング用電極の電極部を形成したもの、
Bは上記混合材料からZrを除いた材料を用いた
ものである。図から明らかな通り、ゲツタ材Zr
を導入したサージ吸収素子Aは、ゲツタ材を導入
していないサージ吸収素子Bに比べ、低い放電開
始電圧を維持している。
尚、上記気密容器9を構成する筒状体7に穿設
された貫通孔12は、気密容器9内の真空排気及
び放電ガスの充填にも使用されるものであり、放
電ガスの充填後、筒状体7と封止キヤツプ6,
6′とを封着している封止部材8,8′より低い溶
融温度を有する低融点ガラスより成る封止部材1
3によつて密閉封止される。
また、上記電圧非直線特性を有する高抵抗体素
子2の放電空間内に露出した表面には、製造工程
中或いは電極4,4′間の放電による高抵抗体素
子2の非直線係数の変動を防止するため、ビスマ
スガラス等の脱鉛ガラスを主体とした保護被膜2
aが形成されている。
更に、上記電極4,4′は、Ni,Fe等の放電特
性の良好な金属材料より成り、その表面には、希
土類元素の6ホウ化物(YB6,LaB6,CeB6等)
等の耐スパツタ物質より成る保護被膜4a,4a
が形成されている。また、上記電極4,4′と接
続された封止キヤツプ6,6′は、筒状体7及び
封止部材8,8′と熱膨張率の整合する材質が用
いられており、この場合は、上記筒状体7がセラ
ミツク、封止部材8,8′がガラス系の材料より
成るため、42−6合金Fe−Ni合金或いはFe−Ni
−Cr−Ti合金等によつて形成されている。
〔考案の効果) 以上詳述の如く、本考案のサージ吸収素子は、
サージ吸収に供する電極と電気的に独立し、且つ
ゲツタ材を含有したエージング電極を具備してい
るので、電圧非直線特性を有する高抵抗体素子を
何等損なうことなく電極のエージングを行うこと
が可能となると共に、不純ガスが吸着除去されて
放電ガスの純度が保たれ、放電開始電圧の上昇が
防止されるため、サージ吸収特性が安定すると共
に信頼性が向上し、複合型のサージ吸収素子が本
来有するサージに対する応答速度が速く、電流耐
量が大きいという優れた特徴を十分に発揮させ得
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の概略断面図、第2
図はエージングに於ける放電開始電圧の変化を示
すグラフ図、第3図は従来例の概略断面図であ
る。 1……サージ吸収素子、2……高抵抗体素子、
3……放電間隙、4,4′……電極、9……気密
容器、10……エージング用電極、10a……導
出部、10b……電極部。11……ゲツタ材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電圧非直線特性を有する高抵抗体素子の両端
    に、放電間隙を隔てて相対向させた電極を接続
    し、これを気密容器中に収容したサージ吸収素
    子に於いて、気密容器に、上記電極と電気的接
    続を有せず且つゲツタ材を含有したエージング
    用電極を設けたことを特徴とするサージ吸収素
    子。 (2) エージング用電極が、気密容器側壁を貫通す
    る導出部と、該導出部と接続されて上記気密容
    器側壁内面に形成された電極部とより成ること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に
    記載のサージ吸収素子。 (3) エージング電極の電極部が、放電間隙を取り
    囲む如くに配置されたことを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第2項に記載のサージ吸収素
    子。 (4) ゲツタ材が、エージング電極の電極部にのみ
    含有されていることを特徴とする実用新案登録
    請求の範囲第2項又は第3項に記載のサージ吸
    収素子。 (5) エージング用電極の電極部が炭素を含有する
    導電材料より成ることを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲第2項乃至第4項の何れかに記載
    のサージ吸収素子。
JP14723684U 1984-09-28 1984-09-28 Expired JPH0132713Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14723684U JPH0132713Y2 (ja) 1984-09-28 1984-09-28

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14723684U JPH0132713Y2 (ja) 1984-09-28 1984-09-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6162392U JPS6162392U (ja) 1986-04-26
JPH0132713Y2 true JPH0132713Y2 (ja) 1989-10-05

Family

ID=30705467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14723684U Expired JPH0132713Y2 (ja) 1984-09-28 1984-09-28

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0132713Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6162392U (ja) 1986-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH056797B2 (ja)
JPH0132713Y2 (ja)
JP2516531B2 (ja) バリスタ、サ―ジ吸収素子、保護膜の形成方法、並びにホウケイ酸ビスマス系ガラス組成物
JPH0132712Y2 (ja)
US5450273A (en) Encapsulated spark gap and method of manufacturing
US4475055A (en) Spark gap device for precise switching
JPH057835B2 (ja)
JPH0216554Y2 (ja)
JPH0219593B2 (ja)
JPH0697626B2 (ja) 放電型サージ吸収素子
JP3303025B2 (ja) チップ型マイクロギャップ式サージアブソーバ
JPH054232Y2 (ja)
JPH071750Y2 (ja) 放電型サージ吸収素子
JPH0216553Y2 (ja)
JPH0132714Y2 (ja)
JPH0569270B2 (ja)
JPH057836B2 (ja)
JPH0226151Y2 (ja)
JPS58198884A (ja) サ−ジ吸収素子
JP2701052B2 (ja) サージ吸収素子
JP2534954B2 (ja) 放電型サ―ジ吸収素子及びその製造方法
JPH023271Y2 (ja)
JPH06267424A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JPH0226153Y2 (ja)
US7301740B2 (en) Surge protector device and its fabrication method