JPH01316465A - 黒色皮膜形成方法および処理剤 - Google Patents

黒色皮膜形成方法および処理剤

Info

Publication number
JPH01316465A
JPH01316465A JP31054288A JP31054288A JPH01316465A JP H01316465 A JPH01316465 A JP H01316465A JP 31054288 A JP31054288 A JP 31054288A JP 31054288 A JP31054288 A JP 31054288A JP H01316465 A JPH01316465 A JP H01316465A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
black
film
black film
baking
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31054288A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0726209B2 (ja
Inventor
Shizuo Shima
島 静男
Soei Koizumi
小泉 宗栄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Parkerizing Co Ltd filed Critical Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority to JP31054288A priority Critical patent/JPH0726209B2/ja
Publication of JPH01316465A publication Critical patent/JPH01316465A/ja
Publication of JPH0726209B2 publication Critical patent/JPH0726209B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種材料、特に鉄鋼、ステンレス鋼、亜鉛お
よびその合金、アルミニウムおよびその合金、銅および
その合金などで代表される各種の金属(表面がめっきさ
れた材料も含む)およびセラミックス、ガラスなどで代
表される無機質材料などを対象として、それらの表面に
黒色皮膜を形成する方法及びこの方法に使用する処理剤
に関するものであって、具体的には、光学機器類、電気
機器類、電子部品、建材などの意匠性が要求される黒色
処理、太陽エネルギーのコレクター材などの吸熱面形成
、エンジンブロックなどの放熱面形成の黒色処理に連用
される。
(従来の技術) 鉄鋼、ステンレス鋼、亜鉛およびその合金、アルミニウ
ムおよびその合金、銅およびその合金などの各種の金属
表面に対する黒色皮膜形成方法は、金属の種類ごとに独
立的に存在し、それぞれ処理液の組成、処理条件などを
異にしているので、多種類の金属を汲う表面処理メーカ
ーにあっては、此等の金属表面を黒色となすためには金
属ごとに処理剤、処理装置などの準備が必要であり、ま
た金属の種類により黒色調が異なるといった問題がある
また、ガラス、セラミックスなどの無機質材料表面を黒
色とする方法としては黒色染料および/または黒色顔料
を含む樹脂液を塗布して焼付ける方法、導電性物質で被
覆したのち黒色めっきするなどの方法があるが、前者は
膜厚が10μm以以上となるのが通例であってこの様な
膜厚は寸法精度の厳しい精密加工部品に対しては適用で
きない、また、この様な塗布膜は付着性が充分に満足で
きるものではないので適用上大きな制約を受けるといっ
た問題を有しているのである。他の手段として、例えば
非導電性表面の黒色処理としてその表面を導電性物質で
被覆してから黒色めっきを施す方法などがあるがこの方
法は非能率的でかつ満足し得る黒色度が得にくいといっ
た問題を有しているのである。
以上説明したごとき各種材料の表面を黒色化する場合の
一般的問題点の対応策としては表面処理液を材料表面に
塗布して焼付け、黒色皮膜化する技術の開発が有望視さ
れるのである。この様な観点から当該技術に関する従来
技術を検討してみると、例えば、本出願人により出願さ
れた特公昭56−33155号(発明の名称ニアルミニ
ウムまたはアルミニウム合金の表面に黒色皮膜を形成す
る方法)がある、この出願の特許請求の範囲は「アルミ
ニウムまたはアルミニウム合金の表面に六価クロム化合
物、還元剤および水溶性樹脂を含有する水溶液を塗布後
焼付けて、皮膜重量が2゜5〜5g/rrlになるよう
にしたことを特徴とするアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金の表面に黒色皮膜を形成する方法」である。この
処理剤はアルミニウムを対象とするものであって、それ
以外の表面にには黒色化の目的を充分に達成せず、例え
ば不均一、赤褐色味を帯びた皮膜を形成するといった問
題を有している。
(発明が解決しようとする課題〉 前記各種材料表面を対象として当該技術を適用した場合
充分な黒色化が達成されず、具体的には不均一な黒色皮
膜または不均一でかつ暗褐色味を帯びた皮膜が形成され
るといった問題がある。
本発明は、従来技術の抱える問題を解決することに加え
て、各種材料表面に適度にツヤを有し均一でしかも付着
性の優れた黒色調皮膜を形成するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、各種材料の表面に略同様の方法で黒色1
4&膜を形成させる技術を確立するための、技術的手段
としては塗布焼付によるのが重要との認識に立って先述
の特公昭56−33155号の発明の改良研究を行なっ
た結果、六価クロム、三価クロム、水系樹脂の三成分系
処理液に鉄、コバルト、ニッケルなどの重金属イオンを
配合することによって、アルミニウム系のみに限らず各
種金属表面お−よびセラミックス、ガラスなどの無機材
料表面に塗布して焼付けることにより黒色調皮膜を形成
し得ることを見出し、この改良処理液を使用、しての黒
色皮膜の形成方法を完成するに到った。すなわち、本発
明は、表面清浄な材料表面にて下記組成の水系処理液を
焼付けることを特徴とする材料表面に黒色皮膜を形成す
る方法である。
水m催y11成 Cr”          3C)−150g/RCr
”          20〜100g/ICr’/C
r”  5/1〜1/1 (重量比)Fe、Co、Ni
の各化合物から選ばれる1種または2種以上の金属の化
合物を(金属イオン)として 0.5〜50g/(1 有機高分子樹脂エマルジョン (固形分として)   5〜200 g#本発明に使用
する水系処理液に関して説明する。先づ、Cr’+は無
水クロム酸によって供給され、そのイオン濃度は30〜
150g/l、より好ましくは50〜120 g/lで
ある。しかしながらこの濃度は他の成分から独立して決
められるのではな(Cr6+/Cr’十の重量比(以下
、クロム比と呼称する)を5/1〜1/1に保つように
Cr’+濃度と関連づけられる。Cr’+の濃度が30
g/42未満では黒色化が不完全で、褐色調皮膜となり
易く、逆に150 g/lを超えると有機高分子樹脂エ
マルジョンがゲル化する恐れがあるので何れの場合も好
ましくない。
次にCr’十の濃度は20〜100g/g、より好まし
くは30〜Bog/lであって、Cr’+の濃度は前述
のクロム比の特定によってCr’+濃度との関連によっ
て律せられる。クロム比が5/1超ではCr’+の濃度
が高くなるので水系処理液に配合される樹脂をゲル化し
易くし塗布膜の機能を著しく低下させる。また逆にクロ
ム比が1/1未満のときは水系処理液中のCr’+の濃
度が高くなりクロムが沈殿しやすくなり、かつ、この処
理液から形成される皮膜の密着性が劣るので何れの場合
も好ましくない。
以上の様にクロムの濃度を特定した範囲内とするために
は計算量の無水クロム酸を所定量の水に溶解したのち、
計算量の還元剤好ましくは一価アルコール(例えばメチ
ルアルコールまたはエチルアルコール)、二価アルコー
ル(例えばエチレングリコールまたはポリエチレングリ
コール)もしくはオキシカルボン酸(例えばしゆう酸、
くえん酸、こはく酸などの有機酸)から任意に選んだ有
機系の還元剤を加えるとよい、かくして、処理液のクロ
ム比を任意に保持することができる。
次に水系処理液に加えられるFe、Co、Niの各化合
物は好ましくは水酸化物、炭酸塩もしくは硝酸塩から任
意に1種または2種以上選んで加えることができる。こ
の場合に加えられる金属の原子価を問うものではなく、
例えば鉄化合機の場合は2価、3価何れでもよい、此等
の化合物の添加量は金属イオンとして0.5〜50g/
g、より好ましくは2〜40g/(lの範囲である。化
合物の添加量が2g/1未満では水系処理液の塗布焼付
後に形成される黒色皮膜の均一性に劣り、逆に化合物添
加量が5;Og/lを越えても添加効果が向上せず処理
液を高価にするのみであるので何れにしても好ましくな
い。
最後に本発明の水系処理液に加えられる有機高分子樹脂
エマルジョンは好ましくはアクリル系、酢酸ビニル系、
スチレン系、フェノール系などを挙げることができるが
、より好ましくはアクリル系である。この樹脂エマルジ
ョンの配合量は固形分として5〜200g/lである。
樹脂エマルジ目ン配合量が5g/l未満では得られる黒
色皮膜の付着性ならびに金属材料を対象として塗布した
場合の耐食性が低下し、かつ皮膜のツヤが低下するので
外観的にも見劣りする。逆に樹脂配合量が200 g/
l)を超えると黒色化を阻害して褐色調成膜を形成し易
くしかつ皮膜の耐熱性を悪くするので何れの場合も好ま
しくない。有機高分子樹脂エマルジョンには該樹脂の外
に乳化剤が配合されているが、この乳化剤は該樹脂の分
散性を保持する作用の外に水系処理液における樹脂のゲ
ル化を抑制する作用も併せ有するものであって、この様
な作用効果と関連して水系処理液の均一塗布性に寄与し
均一黒色化に間接的に多少貢献するのである。
本発明の水系処理液は通常冷暗室に貯蔵されるが、長期
貯蔵により該処理液中の樹脂がゲル化する傾向を示す、
このゲル化は樹脂の種類、Cr3+の濃度、クロム比、
液温などによって左右されるが、この様な現象が顕在化
する前に使用すべく、液の品質管理を必要とするのであ
る。
上記した水系処理液はそのまま材料表面に均一に塗布し
焼付けることにより各種材料表面に薄く、均一黒色の優
美なそして付着性の優れた皮膜を形成させ得る黒色処理
剤ではあるが、その後の調査検討の結果、この処理剤に
含まれる有機高分子が経時的にゲル化の方向に進行して
処理剤の粘度を上昇させもって均一塗布が不能となると
いった状態に意外と速く到達する場合があることを見出
した。この状態をポットライフ称する。さらに検討した
結果、前記発明の水系処理液はポットライフが一定せず
、その組成範囲内において配合を変えることによって、
約40℃の環境下におけるポットライフが調製後72時
間以内といった非常に寿命が短い場合があること、そし
て寿命が短いものは沈殿物が析出していることなどを見
出した。
その理由について研究した結果、ポットライフに影響す
る要因として黒色処理剤のp)(が極めて重要な係わり
を持つこと、そしてpHを多少高めることによってその
形成皮膜の品質を損なうことなしにポットライフ延ばし
得ることを見出した。また、pHを高めることによって
、ポットライフの安定に伴い、処理液の黒色化能力が高
められ、重金属イオンを含まない組成であっても重金属
イオンを含む組成と同等の特性の黒色皮膜の形成が可能
になることが分かった。
すなわち、水系処理液の処理液のpHを165〜3.0
に調節したものは約40℃付近の環境下において72時
間以上ゲル化現象が起こりにくく従ってポットライフが
72時間以上を示し、特にpH2,0〜3.0の範囲内
のものは240時間以上のポットライフを示すことを見
出したのである。
かかる知見の基づく黒色処理剤は、Cr’+の30〜1
50g/lと、Cr’+の20〜100g/lと、有機
高分子樹脂エマルジョンの固形分として5〜200g/
lとを含みかつクロム比が1〜5の範囲の水系処理剤の
pHを1.5〜3.0としたことを特徴とする。
次に本発明者は、更に検討を進めた結果、Fe、Zn、
Co、Ni、Mn、Mo、W、As。
Sb、Bi、Sn、Pb、Ge、Ti、Zr。
AR等の金属の炭酸塩および水酸化物から選ばれる化合
物の1種または2種以上を金属イオンとして0.05〜
0.5Mo12/l(処理剤)加えて該水系処理剤のp
Hを1.5〜3.0とすることにより、この処理剤の液
寿命が少なくとも72時間以上安定すると共に、この処
理剤を塗布焼付けして形成された皮膜は上記pHgi御
処理剤と同様に薄く(乾燥膜厚0.5〜4μm)均一で
かつ付着性の優れた黒色優美な皮膜を形成させることが
できるのに加え、さらに黒色皮膜に導電性をも付与させ
ることもできることを見出したのである。
従って1例えば金属材料の表面にこの黒色処理剤で黒色
優美な皮膜を形成させた金属材料は黒色皮膜を付けたま
まで溶接が可能なのである。
即ちこの発明は、Cr’十の30〜150g/gと、C
r’+の20〜100g/!2と、有機高分子樹脂エマ
ルジョンの固形分として5〜200g/(lとを含み、
かつ、クロム比が1〜5の範囲にある水系処理剤にFe
、Zn、Co、Ni。
Mn、Mo、W、As、Sb、BL、Sn、Pb。
Ge、Ti、Zr、Ar1等の金属の炭酸塩および水酸
化物から選ばれる化合物の1種または2種以上を金属イ
オンとして0.05〜0.5Moρ/l加えて該水系処
理剤のpHを1.5〜3.0としたことを特徴とする黒
色処理剤である。
尚、pHを制御した本発明の実施によって得られる黒色
皮膜は以上述べた品質に加えて、充分に実用に供し得る
耐変色性と耐熱性とを示し、被処理材料が鋼板、亜鉛め
っき鋼板、アルミ系などの場合にはさらにかなりの耐食
性をも付与するのである。
以下、pH制御した本発明の黒色処理剤の構成を説明す
る。
本発明の黒色処理剤の中心成分であるクロムイオンは6
価と3価とを含むものであってCr”は無水クロム酸に
よって供給される。Cr’十の濃度は30〜150g/
l(黒色処理剤以下同じ)であり、より好ましくは、5
0〜120g/l)である、また主としてCr’+の還
元によって存在するCr’+の濃度は20〜100g/
l、より好ましくは30〜Bog/lであって、かつク
ロム比(Cr6+/Cr3+の重量比)が1〜5より好
ましくは2〜4の範囲においてそれぞれのクロムイオン
が存在することが重要である。
Cr’+の濃度が30g/(1未満では黒色化が不完全
で褐色調成膜となり易く、逆に150g/g超では黒色
処理剤中に含む有機高分子樹脂エマルジョンのゲル化が
進行し易いので何れの場合も好ましくない。
次に、クロム比が5を超えるとCr’+に対するCr’
+の濃度が高くなるので前述の様なゲル化現象が起こり
易く、この様な現象の現われ始めた黒色処理剤を塗布し
たときに均一塗布が不可能となり塗布膜の機能も著しく
低下する。
また、逆にクロム比が1未満のときは黒色処理剤中のC
r’+濃度が高くなってCr3+が沈殿し易くなりかつ
皮膜の密着性が低下するので何れの場合も好ましくない
以上の様なCr’+の量との関連からCr3+の量は前
記の様な範囲に律せられるのである。
以上の様な関連においてクロムイオン濃度を保持する適
切な手段としては、黒色処理剤の製造において先ずCr
’+のあらかじめ定められる濃度(30〜150g/l
の範囲内、特に50〜120g/lの範囲内の任意の濃
度)よりも余剰となるようにCr O3を水に溶かし、
その中に計算量の還元剤を加えてCr’十を部分還元し
、Cr’+とCr3+の濃度およびクロム比をそれぞれ
好ましい範囲内に保つようにする。還元剤としては、好
ましくは、−価アルコール、例えばメチルアルコールま
たはエチルアルコール、2価アルコール、例えばエチレ
ングリコールまたはポリエチレングリコールもしくはオ
キシカルボン酸例えば蓚酸、くえん酸、こはく酸などの
有機酸などが挙げられ、これらの化合物から任意に選ん
で適用することができる0次に黒色処理剤に配合される
有機高分子樹脂エマルジョンは、アクリル系、酢酸ビニ
ル系、スチレン系、フェノール系などが挙げられ、それ
等の中でアクリル系が特に好ましい。
この樹脂エマルジョンの濃度は固形分として5〜200
 g/lであり、5g/1未満では形成される黒色皮膜
の付着性とつやが低下し外観的にも見劣りする。また鋼
板、亜鉛めっき鋼板、アルミなどの金属材料を対象とし
て皮膜を形成させたときはさらに耐食性が低下するので
好ましくない。
逆に、樹脂エマルジョンの濃度が逆に200 g/g超
では、皮膜の黒色化を阻害して暗褐色皮膜となり易くか
つ耐熱性も悪くなるので好ましくない。
市販されている有機高分子樹脂エマルジョンには通常乳
化剤が配合されているが、これは樹脂の水分散性を保持
する作用の外に樹脂のゲル化を抑制する作用を多少有し
ていることがら、黒色処理剤の均一塗布性に多少貢献す
るものであるが、このゲル化抑制作用効果と樹脂そのも
のが有する分散性が黒色処理剤のpHによって大きく左
右される。
pHが1.5未満では有機高分子樹脂のゲル化の進行が
速く黒色処理剤を調製したのち24時間以内に黒色処理
剤がゼリー状になってしまい、良好な塗布ができなくな
ってしまうのである。また、このようにゲル化した有機
高分子樹脂を含む黒色処理剤を塗布焼き付けすると、黒
色度、密着性が不充分になってしまう。
・逆にpHが3.0よりも高くなると樹脂のゲル化は起
こりにくいが、金属塩が析出し易くなるので皮膜品質が
低下する。黒色処理剤のp)(を1.5〜3.0の範囲
内とするにはアルカリ金属、アルカリ土金属およびアン
モニアの水酸化物および炭酸塩から選ばれるアルカリ化
合物の1種または2種以上を任意に選んで該処理剤に添
加するとよい、好ましいものとしてたとえばN a 2
 CO31(NHa)*COs、MgCO3,CaC0
v、NaOH,NH,OH,などがある。
かくして黒色処理剤は調製後少なくとも72時間、pH
1,8以上では少なくとも120時間ゲル化を抑制する
ことができるので黒色処理作業に適応し得るポットライ
フを保つことができる。
次に、本発明者等は、さらに検討を進めた結果、前記ア
ルカリ化合物の代わりにFe、Zn。
Co、Ni、Mn、Mo、W、As、Sb、Bi。
Sn、Ge、Ti、ZrおよびAρの炭酸塩および水酸
化物から選ばれる1種または2種以上を配合して黒色処
理剤のpi−1を少なくとも1.5以上3.0までの範
囲内とすることにより、ポットライフを少なくとも72
時間以上とすることができると共に品質的に優れた黒色
皮膜を形成させることができかつ皮膜に導電性を付与し
得ることを見出した。
従って、例えば鋼板、亜鉛めっき鋼板などにこの黒色処
理剤で黒色皮膜を形成させたのちにスポット溶接を可能
ならしめるなどの効果を付与するのである。
本発明の水系処理液は表面清浄な材料表面にて焼付され
る。この清浄手段としてはトリクレンなどによる蒸気洗
浄またはアルカリ洗浄などにより行なわれるが、此等の
手段を問うものではない、また処理される材料としては
本発明においては特定するものではなく、後述の焼付処
理に耐える耐熱性を有すればよい、具体的には鉄鋼、ス
テンレス鋼、アルミニウムおよびその合金、亜鉛および
その合金、銅およびその合金などの金属材料、各種めっ
き材(各種めっき及び/又は化成処理がなされた金属お
よび非金属材料)、セラミックス、ガラスなどの無機質
材料であって此等の表面を対象として黒色化することが
できる0次に、塗布法としてはロールコート法、浸漬法
、スプレー決河れの方法も任意に適用できるが、要は処
理液が均一に材料面に存在する様な工夫を必要とする。
エアブロ−、エアーナイフ、スクウィージング(squ
eexinglなどの何れかの手段で余剰の液を除外す
るといった技法を併用することが通常必要となる0以上
の塗布された材料は速かに焼付けられるが焼付は具体的
には100〜350℃の炉内温度で5秒〜10分間行な
われる。此等の条件は材料の種類、形状、厚さ、塗布量
、水系処理液中の樹脂の濃度などによって左右されるの
で予め実験的に決定される。焼付によって得られる皮膜
量は特定するものではないが2.5〜10g/rrlま
たは厚さにして0.5−+−4μの範囲が好ましい。
従って、予め塗布量の望ましい範囲を決めておくのが望
ましい。
前記の乾燥条件は材料表面への焼付けと黒色化の目的を
達成させるよう選定される。焼付条件が甘くなると皮膜
の黒色化の不完全、付着性の低下さらには金属材料を対
象として塗布した場合の耐食性の低下などが生ずるので
ある。逆に焼付温度を350℃よりも極端に高くすると
、変色の問題が起こる。すなわち本発明の方法で形成さ
れる黒色皮膜は300℃の雰囲気温度に1時間曝す程度
では変色しないが、500℃では1時間で変色して緑色
味を帯びるようになり、変色の問題が起こり得るのでそ
の様な高温焼付けは回避されなければならない。
(作用) 皮膜の黒色化の作用機構は未だ充分に解明することはで
きないが、焼付乾燥の過程で黒色化が行なわれるもので
あって、黒色処理剤中のCr”が被処理材の表面と化学
反応するかまたは有機高分子樹脂と化学反応するかまた
は双方の反応によりCr’+の存在と共に複雑な架橋結
合体を皮膜中に構成して、その立体構造が各波長の光を
吸収して均一で深みのある美麗な黒色調を示すものと考
えられる。Fe、Co、Niなどの重金属イオンは樹脂
と3価クロムと共に複雑な架橋結合体を構成し、その立
体構造が均一で深みのある黒色調をもたらすものと考え
られるが、まだその解明をなすには至っていない、Fe
、Co、Niから選ばれる金属イオンを含まない場合は
、p)lを適切に選択、すなわち1.5〜3.0の範囲
内とすることにより、処理剤中の有機高分子樹脂のゲル
化を抑制するので、それだけゲル化に伴う黒色化反応へ
の妨害要因を除去することができる。
本発明の黒色処理剤で形成された黒色皮膜の耐熱性は約
300℃の雰囲気温度に1時間曝しても変色せず、約5
00℃では1時間で緑色味を帯びるという優れたもので
あり、太陽熱コレクターなどへ応用した場合に優れた特
性を長期に持続して保持できるものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例) 七のユ 1、水系処理液の製造例 (1)クロム含有溶液 Cr O3粉末350gを水に溶解して全量を800g
とする0次にエチルアルコール30gを水に溶かして全
量を150gとし、これを前記800gのCry、水溶
液に添加する。
更に、これに炭酸ニッケル(Ni含有率=35%)40
gを添加した後、この溶液を80’Cで2時間加熱し続
いて常温に冷却した後、水を加えて全量を1kgにする
(2)黒色処理液 (1)で得られたクロム溶液中に30%固形分アクリル
系高分子樹脂エマルジョンを1゜0g投入し撹拌する。
続いて水を加えて全量を1gとする。
上記製造法により得られた水系処理液の組成を表1に示
す。
(以下余白) (イ)材料と工程は次のとおりである。
1)供試試料  7cmx15cm 板厚 0.2〜2,0mm 2)素材 アルミニウム:A1100 鉄    :5PCC ステンレス : 5US−304 銅   :純度99%の電気 銅 Znメツキ :電気亜鉛メツキ鋼 材 ガラス  :耐熱ガラス 3)表面洗浄工程 [A]錆がない場合 ■トリクレン等による蒸気洗浄 ■アルカリ脱脂→水洗 ■ショット等による研摩 [B]錆がある場合 ■トリクレン等による蒸気洗浄 →酸洗(硝酸・硫酸等)−水洗 ■アルカリ脱脂→水洗→酸洗 →水洗 ■ショット等による研摩→酸洗 →水洗 4)塗布焼付工程 黒色処理液塗布(デイツプ、スプレー、ロール)等によ
り瞬時以上の時間で塗 布)→焼付乾燥(100〜350℃、 5秒〜10分) 平均膜厚2.4μ (ロ)試験方法は次のとおりである。
1)外al(黒色度均一性) ■黒色度計によるW値1 15未満=黒色・ ・・・・・◎ 15以上20未満=黒褐色・・△ 20以上=褐色〜黄色・・・・× ■均一性 W値の標準偏差 3未満=均一・・・・・・・・◎ 3以上5未満=少しムラあり・△ 5以上=ムラ大・・・・・・・× 2)変色性 湿潤試験を50±1℃、湿度95%以 上の条件にて72時間行ない、その後 の外観を評価する。
◎::常ナシ ○:面面積比5末 △:面面積比5ニ20 ×:面積比20%以上変色 3)耐熱性 炉温300℃の炉内に試験片を1時間 放置後の外観を評価する。
◎::常ナシ Δ:W値(黒色度)15〜20の 黒縁色 ×:W値(黒色度)20以上の 黒縁色 4)耐食性 J I 5−Z−2371に拠る塩水噴霧試験(クロス
カットなし)を行ない、 外観で錆、フクレが全く認められない 時間を測定する。
時間数値が大なほど耐食性は優れ、 時間数値が小なほど耐食性は劣る。
5)密着性 1m/m角ゴバン目100個をセロテ ープにて圧着し、剥離後の残存口数を 数える.試験結果を表2に示す。
(以下余白) そ!Σ2 1.被処理材 1)種類と材質 種類     材質 アルミニウム:A1100 鉄    : 5pcc ステンレス : 5US−304 銅   :純度99% Znメツキ :電気亜鉛メツキ材 ガラス   :耐熱ガラス 2)寸法 7cmx15cm 板厚 0.2〜2.0mm 2、前処理 0弱アルカリ洗浄 [ファインクリーナー 4328A (日本パー力ライジング(allり 20g/42.50±2℃ 2分スプレー]■水洗  
常温  15秒 ■水洗  常温  15秒 3、黒色処理剤の組成と処理条件 1)組成−表3に示す。
(以下余白) 2)黒色処理条件:その1と同じ 4.試験方法: 1)外観  ■黒色度針によるW値 黒色度(ホワイト値)および均一性 (その1と同じ) 2)変色性:その1と同じ 3)耐熱性:その1と同じ 4)耐食性:その1と同じ 5)密着性:その1と同じ 5、試験結果を表4に示す。
(以下余白) 七乃ユ ポットライフの試験 その2の処理液1〜15および下記処理液につきポット
ライフを試験した。
表5 黒色処理剤組成 ポットライフ時間の測定は次の様に行なわれた。有機高
分子樹脂エマルジョン添加直後の黒色処理剤を直ちに恒
温槽にて40±1℃に加熱する。約40’Cになったと
きに直ちにBL型アダプターを用いて60rpmで該黒
色処理剤の粘度を測定する(粘度A)0次に黒色処理剤
を40±1℃に維持しながら前記と同様の測定手段にて
黒色処理剤の粘度を適宜測定する(粘度B)。
この様にして高分子樹脂エマルジョンのゲル化の進行に
より黒色処理剤の粘度が経時的に上昇する度合をチエツ
クする。粘度Bが粘度Aよりも20±1%上昇した時点
、即ち、黒色処理剤を被処理物に均一に塗布できない時
点をポットライフとし、黒色処理剤を恒温槽に入れてか
らポットライフまでの時間で示す。
試験結果を表6に示す。
(以下余白) 表5.6において、処理液22がら25まではp)(が
請求項7.8の発明の範囲未満であり、請求項1の発明
の実施例である。これらの処理液ではポットライフ時間
は著しく短く、一方pH値を制御した処理液1〜15に
おいては、ポットライフが長いことが明らかである。
その4 導電性の比較 l)被処理剤 電気Znめっき鋼板 2)前処理  その2の2項の通り 3)黒色処理 (1)黒色処理剤:その2の処理液NO,6,7,8,
9,15(本発明実施例)、16.17(比較例) (2)処理条件:その1と同じ 4)導電性の測定法 Core−Plate EIlamel Te5ter
(GARDNERASSOCIATES INc、I)
を用いて黒色処理試験材の黒色皮膜面に 21kg/cm3+の接触荷重をかけ て0.5vの電圧をかける。その際 に黒色皮膜を通して流れる直流電流 値(アンペア)を読み取る。
電流値が大きい程導電性が優れてい ることを示す。
試験結果を表7に示す。
(以下余白) 表7 (発明の効果) 本発明は、均一で、深みがあり且つ耐熱性、耐食性、密
着性に優れた黒色皮膜を形成するものである。また金属
化合物を水系処理液へ配合することによって、黒色皮膜
の耐熱性と金属材料を対象として塗布した場合の耐食性
が向上する付加的効果がもたらされる。
本発明法により得られる黒色皮膜の色調は均一でかつ深
みがあり、意匠性に優れたものであり、最近需要が多い
黒色外観の電気製品等へ応用された際に従来の着色法に
よるものと、外観品質の面で十分に競合できる。
また、本発明法により得られる黒色皮膜は変色性及び密
着性が優れているために、長期に亘ってすぐれた色調を
維持する。しかも、本発明法は薄膜化が可能であるため
、コスト面での優位性を有する。
以上のような特長を有する本発明に係る皮膜は従来皮膜
よりすぐれた総合性能を有すると言える。
さらに、すぐれた耐食性は特に太陽エネルギのコレクタ
等の屋外で使用される部材の性質として極めて有益であ
る。また、すぐれた耐熱性は特にエンジンブロック等の
高温にて使用される部品の性質として極めて有益である
本発明の黒色処理剤はセラミックス、ガラスなどの無機
質表面に塗布焼付けにより黒色度が強く深昧がありかつ
密着性ならびに耐熱性の優れた黒色皮膜を形成し、鉄、
アルミ、亜鉛などの金属表面に対してはさらに耐食性の
優れた黒色皮膜を形成させるなどの数々の効果を付与す
るものである。
さらにpHをi制御した処理液はポットライフが長いた
めに、比較的長期の貯蔵に耐えるために、取り扱いが容
易になり、また処理液メーカーから供給された10ツト
の製品使用中の性能が安定する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、清浄な材料表面にて下記組成の水系処理液を焼付け
    ることを特徴とする材料表面に黒色皮膜形成方法。 Cr^6^+:30〜150g/l Cr^3^+:20〜100g/l Cr^6/Cr^3^+:5/1〜1/1(重量比)F
    e、Co、及びNiから選ばれる1種または2種以上の
    金属の化合物: (金属イオンとして)0.5〜50g/l 有機高分子樹脂エマルジョン: (固形分として)5〜200g/l 2、前記金属の化合物が水酸化物、炭酸塩および硝酸塩
    の1種または2種以上である請求項1記載の方法。 3、アクリル系有機高分子樹脂エマルジョンを含む水系
    処理液を用いる請求項1または2記載の方法。 4、100〜350℃の炉内温度で5秒〜 10分間焼付けを行なう請求項1から3の何れか1項に
    記載の方法。 5、2.5〜10g/m^2の皮膜重量または0.5〜
    4μmの膜厚の黒色皮膜を形成させる請求項1から4の
    何れか1項に記載の方法。 6、鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウムおよびその合金
    、亜鉛およびその合金、銅およびその合金、これら金属
    または合金のめっき材、およびセラミック、ガラスなど
    の無機質材料に黒色皮膜を形成する請求項1から5の何
    れか1項記載の方法。 7、Cr^6^+の30〜150g/lと、Cr^3^
    +の20〜100g/lと、有機高分子樹脂エマルジョ
    ンの固形分として5〜200g/lとを含み、Cr^6
    ^+/Cr^3^+重量比(以下クロム比という)が1
    〜5の範囲にあり、且つpHが1.5〜3.0に調整さ
    れた水溶液からなる黒色処理剤。 8、Cr^6^+の30〜150g/lと、Cr^3^
    +の20〜100g/lと、有機高分子樹脂エマルジョ
    ンの固形分として5〜200g/lとを含み、かつ、ク
    ロム比が1〜5の範囲にある水溶液に、金属の炭酸塩お
    よび水酸化物から選ばれる化合物の1種または2種以上
    を金属イオンとして0.05〜0.5Mol/l加えて
    該水溶液のpHを1.5〜3.0に調整したことを特徴
    とする黒色処理剤。 9、請求項7または8記載の黒色処理剤を金属に塗布し
    た後、100〜350℃の温度で焼付けて黒色皮膜を形
    成させることを特徴とする黒色皮膜形成方法。 10、前記黒色処理剤を調製後72時間以上経過後塗布
    を行なう請求項9記載の黒色皮膜形成方法。
JP31054288A 1988-03-30 1988-12-08 黒色皮膜形成方法および処理剤 Expired - Lifetime JPH0726209B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31054288A JPH0726209B2 (ja) 1988-03-30 1988-12-08 黒色皮膜形成方法および処理剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7467188 1988-03-30
JP63-74671 1988-03-30
JP31054288A JPH0726209B2 (ja) 1988-03-30 1988-12-08 黒色皮膜形成方法および処理剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01316465A true JPH01316465A (ja) 1989-12-21
JPH0726209B2 JPH0726209B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=26415853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31054288A Expired - Lifetime JPH0726209B2 (ja) 1988-03-30 1988-12-08 黒色皮膜形成方法および処理剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726209B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1060315A (ja) * 1996-08-14 1998-03-03 Nippon Parkerizing Co Ltd 亜鉛系めっきを施した鋼材もしくは鋼構造物用の表面処理剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1060315A (ja) * 1996-08-14 1998-03-03 Nippon Parkerizing Co Ltd 亜鉛系めっきを施した鋼材もしくは鋼構造物用の表面処理剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0726209B2 (ja) 1995-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4407899A (en) Surface treated steel sheets for paint coating
ES2912177T3 (es) Hojalata con tratamiento de superficie libre de cromo, método de producción y agente de tratamiento de superficie para la misma
US5294266A (en) Process for a passivating postrinsing of conversion layers
JP5007469B2 (ja) 緑色三価クロム化成皮膜
JPH07505447A (ja) 金属処理組成物および方法
JPS6352114B2 (ja)
US8262811B2 (en) Aqueous reaction solution and method of passivating workpieces having zinc or zinc alloy surfaces and use of a heteroaromatic compound
JPS6136588B2 (ja)
JPS583034B2 (ja) キンゾクヒヨウメンヒフクヨウヨウエキ
US5411606A (en) Non-chromated oxide coating for aluminum substrates
JPH07508311A (ja) アルミニウム支持体用クロム不含酸化物コーティング
US4931317A (en) Composition and process for the formation of a black coating on surfaces of materials
US4444601A (en) Metal article passivated by a bath having an organic activator and a film-forming element
CS386691A3 (en) Process of passivating additional rinsing of conversion layers
JP2006509909A (ja) 缶端部用原料アルミニウムの高性能非クロム前処理
CN107338429A (zh) 高耐蚀三价铬镀锌钝化剂及其制备方法
JPH01316465A (ja) 黒色皮膜形成方法および処理剤
JP6566798B2 (ja) 表面処理剤、表面処理方法及び表面処理金属材料
US2431728A (en) Treatment of ferrous metals to improve resistance to rusting
US3296106A (en) Method of cathodically treating metallic surfaces
KR100872479B1 (ko) 3가 크로메이트 용액과 3가 크로메이트 처리된 금속체 및그의 제조방법
US2393943A (en) Coating
CN88100695A (zh) 含铬低温固化涂料组合物
JP5442346B2 (ja) 化成処理鋼板の製造方法
TWI827811B (zh) 化成處理劑、具有化成皮膜的金屬材料的製造方法以及具有化成皮膜的金屬材料