JPH01313439A - 抗ニキビ菌皮膚外用剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はヒトの皮膚上における有害な微生物の増殖を抑
制するのに有効な皮膚外用剤に関する。

〔従来の技術〕

ニキビは主として思春期に発現する皮膚疾患で病名を尋
常性座疹といい臨床的には“毛受脂腺系を中心に型孔に
起こる慢性の炎症性変化゛′と定義されている。

ニキビの病因は現在まだ明らかではなく、種々の要因が
複雑に絡み合っている皮膚疾患ではあるが、一般には皮
脂分泌過剰１子嚢角化１毛嚢内細菌が重要な役割を果た
していると考えられる。

ヒトの皮膚上の常在細菌であるプロピオニバクテリウム
・アクネス（Ｐｒｏｐｉｏｎｉｂａｃｔｅｒｉｕｍ　　
ａｃｎｅｓ）はニキビ菌として知られている。開閉が種
々の菌体外酵素を産生じて炎症反応を引き起こす。特に
、開閉の菌体外酵素の中でリパーゼ（Ｌｉｐａｓｅ）が
毛包管内で皮脂中の主成分であるグリセライドを加水分
解することにより遊離脂肪酸を生し局部的炎症をおこす
。

これがニキビ発生の主要な原因とされている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

一般に多用されているニキビ治療薬である女性ホルモン
は、皮脂分泌抑制剤として使われている。女性ホルモン
は表皮の生長を抑制し、脂腺の作用をおさえるものであ
るが、ホルモン剤が引き起こす副作用は思春期の男女に
とって好ましいものではない。

他には抗生物質の利用が試みられている。局所的にニキ
ビ菌の増殖を抑制し、ニキビの治療を行うのが目的であ
る。抗生物質は、その作用がニキビ菌にのみ特異的では
なく皮膚常在細菌叢を崩ずので、その使用は好ましくな
い。また抗生物質は予防の目的には使用できない欠点も
有する。

そのため、人体に安全でかつニキビの予防を目的とした
抗ニキビ菌皮膚外用剤の開発が望まれている。

〔問題を解決するための手段〕

本発明者らは、ニキビ菌に対して高い抗菌作用を示し、
かつ予防を目的とした長期の連用に於ても極めて安全性
の高い物質を探すべく鋭意研究をを重ねた結果、ニキビ
菌に特異的に結合する鶏卵抗体が開閉の成育を阻害する
ことを見い出し、該鶏卵抗体の応用として本発明を完成
させた。

すなわち本発明は、ニキビ菌に特異的に結合する鶏卵抗
体を含有する抗ニキビ菌皮膚外用剤に関する。

〔作用〕

本発明のニキビ菌とは一般的にニキビの原因菌として知
られているプロピオニバクテリウム・アクネス（Ｐｒｏ
ｐｔｏｎｉｂａｃｔｅｒｉｕｍａｃｎｅｓ）、プロピオ
ニバクテリウム・アビダム（Ｐｒｏｐｉｏｎｉｂａｃｔ
ｅｒｉｕｍ　　ａｖｉｄｕｍ）、スタフィロコッカス・
エビデルミディ　ス（Ｓｔａｐｈｙｌｏｃｏｃｃｕｓ　
　　　ｅｐｉｄｅｒｍｉｄｉｓ）、ピチロスポラム会オ
バリイ＝（Ｐｉｔｙｒｏｓｐｏｒｕｍ　　ｏｖａｌｅ）
等をさす。

これらニキビ菌に特異的に結合する鶏卵抗体は、該菌を
抗原として過免疫しためん鶏の産する卵の卵黄より得ら
゛れる。この鶏卵抗体の工業的精製方法は本発明者らが
先に出願した特許（特許出願番号　昭和６２年−１９４
０８３号）に詳細に例示されるが他の方法に依ってもさ
しつかえない。

また、ニキビ菌に特異的に結合する抗体は、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジ、等の哺乳動物を該菌で過免疫することで該
動物の血液からも得られる。しかしながら、この様にし
て得た抗体は、動物血液から得られた抗体ということで
使用者に与えるイメージが悪い。また、特異的抗体の生
産において。

哺乳動物を用いてその血液から得る方法は、鶏を用いて
その鶏卵卵黄から得る方法に比較し、抗体収量が劣るた
め大量生産には適さない。さらには、血液抗体は補体の
活性化作用を有し、好中球を刺激し、毛包壁を壊す加水
分解酵素を放出させるので局所的炎症反応の原因となる
。従って、抗ニキビ菌皮膚外用剤として哺乳類血液抗体
を用いることは好ましくない。　本発明における鶏卵抗
体は、容易にかつ大量に調製することが可能である。し
かも、補体の活性化作用を持たず、局所的炎症反応の心
配もないという利点を有する。　本発明に用いられる鶏
卵抗体の皮膚外用剤への配合量は、その抗体価により大
幅に異なるため、抗体価の測定を行い適時決定すること
が望ましい。一般的には、常法で過免疫された鶏の鶏卵
抗体を用いた場合０．００１％（重量部）以上である。

本発明の皮膚外用剤の剤形はクリーム、軟膏。

ローション、洗顔料等その使用法に合わせて適宜選択で
きる。

本発明の皮膚外用剤には、ヘキサクロロフェン、ポリフ
ェノール化合物等の抗菌剤、エストラジオール等の皮脂
分泌抑制剤、ビタミンＡ、イ才つ等の角質溶解剤、ヒア
ルロン酸等の保湿剤との併用が可能であり、また界面活
性剤、増粘剤、収斂剤、ｐＨ調整剤、香料２色素、アル
コール、水等の賦型剤を本発明の効果を損なわない範囲
で適宜配合することができる。　本発明における鶏卵抗
体は皮膚上において、毛包管内に浸透し、常在するニキ
ビ菌表面に特異的に結合することによりその増殖を抑制
するものと考えられる。

鶏卵抗体は、昔から人類に食されてきた鶏卵の一成分で
あり、その体内摂取においても人体に対する安全性は確
認されている。また皮膚および結膜に対しても刺激性が
ないと考えられる。

以下に試験例および実施例を示し、本発明をより詳細に
説明する。

試験例 ＣＡＭブイヨン培地（日水製薬株式会社製）でプロピオ
ニバクテリウム・アクネスＲＩＭＤ１６４０００１菌を
培養後、開閉を０．５％ホルマリンで常法に従い不活化
しワクチンとした。

産卵鶏をこの不活化ワクチン（ＩＸＩ　Ｏ’菌数／ｍｊ
２）で過免疫（１ｍｊ！、筋肉注射×４回）し、その鶏
卵卵黄より抗体を精製した。具体的には卵黄１容量と１
　、５　ｍｇ／ｍ　Ｉ濃度のλ−カラギーナン水溶液５
容量を混合し、生じるリポタンパク質の凝集物を遠心分
離により除去した。こうして得られた上清液は約８０％
の回収率で鶏卵抗体を含む。この上清液より硫酸ナトリ
ュウムを用いた分画塩析法で鶏卵抗体の純品を得た。鶏
卵抗体は１７％（ｗ／ｖ）硫酸ナトリュウム濃度で塩析
物として得られ、他の不純物は遠心上清として除去きれ
る。こうして得られた鶏卵抗体は、１０μｇで抗原とし
て用いた上記ニキビ菌ｌＸｌ０’個を凝集する力価を示
した。

この鶏卵抗体をＣＡＭブイヨン培地へ１，１０．１１０
０ｐｐの濃度に添加し、それぞれの５ｍ！に対し、プロ
ピオニバクテリウム・アクネスＲＩＭＤ１６４０００１
菌を初発菌数１．０ＸＩＯ５／ｍ！となるよう加え、３
７°Ｃで嫌気的に培養し、３日、６日、９日目の生菌数
をＣＡＭ寒天培地で測定した。その結果を表１に示した
。尚、対照としては鶏卵抗体を全く加えないものを同様
に操作した。

表１に示す如く、対照と比較し、抗ニキビ菌鶏卵抗体１
０ｐｐｍ以上含むものは、開閉に対する抗菌作用を示し
た。

実施例１゜ 下記の処方に従って、その剤型が溶液状である抗ニキビ
菌皮膚外用剤を調製した。

重量％ 抗ニキビ菌鶏卵抗体　　　　　　０．０１　％（試験例
でえられたもの） グリセリン　　　　　　　　１０．０　　％水酸化カリ
ウム　　　　　　　　０．０５　％香料　　　　　　０
．０２％ 精製水　　　　　　　　　　　８９．９３　　％防腐剤
　　　　　　　　　　　適　量 実施例２゜ 下記の処方に従って、その剤型がクリーム状である抗ニ
キビ菌皮膚外用剤を調製した。

重量％ 抗二キビ菌鶏卵抗体　　　　　　０．０１　％（試験例
でえられたもの） ステアリン酸　　　　　　　　１６．０　　％ソルビタ
ン・モノステアレート　２．θ　　％ポリオキシエチレ
ン・　　　　　１．５　　％ソルビタンモノステアレー
ト 香料　　　　　　０．５　　％ 精製水　　　　　　　　　　　６９．９９　　％防腐剤
　　　　　　　　　　　適　量 実施例３゜ 下記の処方に従って、フェースバックとしても使える抗
ニキビ菌皮膚外用剤を調製した。

重量％ 抗ニキビ菌鶏卵抗体　　　　　　０．０１　％（試験例
でえられたもの） ソルビトール　　　　　　　　　５．０　　％グリセリ
ン　　　　　　　　　５．０　　　％カオリン　　　　
　　　　　　　３０．０　　％亜鉛華　　　　　　　　
　　　　５．０　　％酢酸ビニル系乳剤　　　　　　２
５．０　　％精製水　　　　　　　　　　　２９．９９
　　％防腐剤　　　　　　　　　　　適　量 〔本発明の効果〕 本発明により優れた抗菌性を有し、かつホルモン様副作
用がなく、皮膚に対しても温和な抗ニキビ菌皮膚外用剤
を提供することができる。また本発明では、抗体の有す
る優れた特異性を利用するので、抗生物質の使用時に見
られる皮膚細菌叢の乱れを起こすことなく、ニキビ菌の
増殖のみを特異的に押さえることができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ニキビ菌に特異的に結合する鶏卵抗体を含有する抗ニキ
   ビ菌皮膚外用剤。