JPH01311589A - 螺旋状金属配管の高周波誘導加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ａ、産業上の利用分野 本発明は螺旋状金属配管の高周波誘導加熱装置に関し、
特に、熱交換器等の螺旋状金属配管の高周波誘導加熱に
適用して好適なものである。

ｂ、従来の技術 線材又は棒材を屈曲成形して成る端部の開口した非ルー
プ状の被加熱材を高周波誘導加熱する装置の従来例とし
ては、特公昭４５−１４９４９号等が一例として挙げら
れる。

この従来装置は、第５図及び第６図に示すように、端部
を開口した矩形状線材から成る被加熱材１０を高周波誘
導加熱コイル１１内に配置すると共に、固有抵抗が被加
熱材１０よりも小さいリアクタンスレデューサ−１２を
上述の被加熱材１０の内側空間内に配置するようにした
ものである。なお、同図において、１３は高周波誘導加
熱コイル１１に高周波電流を供給する高周波電源、１４
はコイル冷却用パイプ、１５及び１６はリアクタンスレ
デューサ−１２に連結された送水パイプ及び排水パイプ
であって、リアクタンスレデューサ−１２は送水パイプ
１５からリアクタンスレデューサ−１２の内部を介して
排水パイプ１６に流通される冷却水にて常に低温に保持
されるようになっている。

しかして、高周波誘導加熱コイル１１に高周波電流ｉ、
が流されると、この高周波電流ｉ、によって発生した磁
束がリアクタンスレデューサ−１２に交鎖し、相互誘導
作用にて前記コイル１１の高周波電流ｉ、とは逆方向の
高周波電流ｉ！がリアクタンスレデューサ−１２に誘起
される。この電ｍｉｔは電流ｉＩによって発生する磁束
と逆方向の磁束を生ずるため、被加熱材１の内側空間の
磁束は打ち消され、その結果、前記コイル１１の端部か
らみたりアクタンスが減少してインピーダンス整合が良
好となり、加熱効率が改善される。

ところで、この装置は、矩形のものに限らず端部が開口
したいわゆる非閉鎖形状の被加熱材であればどのような
形状のものにも適用でき、熱交換器等の螺旋状金属配管
を流れる液体又は気体を加熱する場合にも適用可能であ
る。

Ｃ０発明が解決しようとする課題 上述の従来装置を熱交換器等、の螺旋状金属配管中を流
れる液体又は気体の加熱に適用する場合には、螺旋状金
属配管によって取り囲まれた内側空間に小抵抗のりアク
タンスレデューサ−１２を配置することが考えられる。

なお、このリアクタンスレデューサ−１２に代えて、高
透磁率を有するフェライトコアを配置することも考えら
れる。

しかしながら、このような場合、所定形状のりアクタン
スレデューサ−１２又はフェライトコアを別個に製作し
て、この部材を螺旋状金属配管の内側空間の軸心に対し
て同軸状となるように配置する必要があり、その製作及
び組付けが面倒である。その上、螺旋状金属配管とりア
クタンスレデューサ−１２（又はフェライトコア）との
間に絶縁物を介在させて絶縁対策を施す必要もある。

また、螺旋状金属配管の軸心方向に沿って内側空間が長
い場合や前記内側空間が狭い場合等には、従来装置の適
用は非常に困難であるといった問題点もある。

本発明は、上述の如き実状に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、構成が非常に簡単でありながら加熱効
率の向上を図ることができ、しかもどのような寸法のも
のであっても容易に適用可能な螺旋状金属配管の高周波
誘導加熱装置を提供することにある。

８６課題を解決するための手段 上述の課題を解決するために、本発明では、螺旋状金属
配管の周囲に高周波誘導加熱コイルを配置して前記螺旋
状金属配管を誘導加熱するようにした装置において、前
記螺旋状金属配管の始端と終端とを導電性の連結部材に
て互いに連結するようにしている。

以下、本発明の実施例に付き第１図〜第４図を参照して
説明する。

第１図及び第２図は本発明に係る高周波誘導加熱装置の
第１実施例を示すものである。同図において、１は被加
熱体である熱交換器の液体又は気体流通用金属配管であ
って、この金属配管１の途中には複数巻き螺旋形状に成
形された部分（以下において、螺旋状金属配管２という
）が設けられている。そして、上述の螺旋状金属配管２
の周囲を取り囲むように円筒状の高周波誘導加熱コイル
３が配設され、このコイル３には高周波電源４からリー
ド部５ａ、　５ｂを介して高周波電流が供給されるよう
になっている。さらに、高周波誘導加熱コイル３及びリ
ード部５ａ、　５ｂの外面には、冷却用バイブロが配設
され、通電時には冷却水が流されるように構成されてい
る。

また、本実施例においては、第１図及び第２図に明示す
るように、複数巻きの螺旋状金属配管２の始端２ａと終
端２ｂとの間に、水平部７ａ、　７ｃ及び垂直部７ｂか
ら成る導電性の連結部材７が配設され、この連結部材７
によ、て前記始端２ａと終端２ｂとが電気的に互いに短
絡されている。従って、螺旋状金属配管の２と連結部材
７とにより１つの閉ループが構成されている。

次に、このような構成の高周波誘導加熱装置の作用効果
につき述べる。

まず、高周波電源４からリード部５ａ、　５ｂを介して
高周波誘導加熱コイル３に高周波電流が流されると、電
磁誘導作用にて螺旋状金属配管２及び連結部材７にうず
電流が生じる。またこの際、螺旋状金属配管２及び連結
部材７から成る閉ループ回路に、螺旋状金属配管２の始
端２ａと終端２ｂとの間に誘起された電位差の分だけ誘
起電流が流れる。しかして、このような電磁誘導電流に
よって螺旋状金属配管２が加熱され、それに伴って螺旋
状金属配管２中を流れる液体又は気体が加熱される。

従って、本装置によれば、連結部材７を設けたことによ
り、連結部材７を設けていない場合よりも大きな誘導電
流が螺旋状金属配管２に流れることとなり、高周波誘導
加熱コイル３の端部からみたインピーダンスが小さくな
らしめられて高周波誘導加熱コイル３と螺旋状金属配管
２との電気的マツチング（インピーダンス整合）が良好
となる。その結果、螺旋状金属配管２ひいてはその中を
流れる液体又は気体を効率良く加熱することができ、加
熱効率の大巾な改善を図ることができる。

このような効果を確かめるために、第１図及び第２図に
示す装置を用いて次のような条件の下で実験を行なった
。

一実験条止一 高周波電源４の周波数　：　　　１０ｋＨｚ高周波電源
４の出力　　：　　　４０ｋＷ及び６０ｋｋ螺旋状金属
配管２の 通水流量　　　　　　　：　　　１２１　／ｗｉｎ上述
の実験条件の下で高周波誘導加熱を行なったところ、螺
旋状金属配管２中を流れる水の温度上昇は次の通りとな
った。

一遺Ｊ■Ｌ【− この実験結果から明らかなように、本発明に係る装置に
よれば、約１．５〜１．７倍の加熱効率の向上が図られ
た。

また第３図及び第４図は本発明に係る高周波誘導加熱装
置の第２実施例を示すものである。なお、第３図及び第
４図において第１図及び第２図と同様の部分には同一の
符号を付してその説明を省略する。

本実施例においては、螺旋状金属配管２の始端２ａと終
端２ｂとの間は導電性のパイプ材から成る連結部材８に
て連結されている。この連結部材８は一本のパイプ材を
曲げ加工して成るものであって、立上部８ａと、Ｕ字状
部８ｂと、垂下部８ｃとをそれぞれ具備している。そし
て、上述の立上部８ａの下端が前記配管２の始端２ａに
接続され、各々の中空部が互いに連通されている。また
、Ｕ字状部８ｂの外面が前記配管２の終端２ｂに溶接等
にて結合されると共に、垂下部８ｃが前記配管２の内側
空間の中心部分に配設されている。

従って、螺旋状金属配管２と連結部材８とによって一連
の液体又は気体流通用パイプが構成され、かつ、この配
管２と連結部材８の立上部８ａ及びＵ字状部８ｂとにて
一つの閉ループが構成されている。

このように構成した場合にも、上述の閉ループに高周波
電流が環状に流れるため、既述の実施例と同様に効率の
良い高周波誘導加熱を行なうことができる。

以上、本発明の一実施例に付き述べたが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想に基いて各種の変形及び変更が可能である。

例えば、非金属から成る管中へ螺旋状金属配管２及び連
結部材８又は９を設置し、非金属管の外側から高周波誘
導加熱することにより、非金属管中を流れる物質を所定
温度に加熱する装置にも本発明は適用可能である。また
、本発明は熱交換器の螺旋状金属配管２に限らず、他種
の機器に用いられる螺旋状金属配管にも適用可能である
。

ｅ０発明の効果 以上の如（、本発明は、被加熱体である螺旋状金属配管
の始端と終端とを導電性の連結部材にて互いに連結して
一つの閉ループを構成するようにしたものであるから、
高周波誘導加熱コイルにて誘起されるうず電流に加えて
、前記始端と終端との間に生じる電圧差に応じた電流が
連結部材を介して環状に流れることとなる。そのため、
本発明に係る装置によれば、高周波誘導加熱コイルと前
記配管との電気的マツチング（インピーダンス整合）が
良好となり、より大きな高周波電流が螺旋状金属配管に
誘起されて効率良く高周波誘導加熱を行なうことができ
る。

さらに、本発明に係る装置は、連結部材を配設しただけ
の簡単な構成で済むので、その製作が容易で小さな寸法
の螺旋状金属配管に対しても通用可能であり、しかも安
価であるといった利点をも有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の第１実施例を示すものであ
って、第１図は高周波誘導加熱装置の一部を切欠いた状
態を示す斜視図、第２図は高周波誘導加熱装置の縦断面
図、第３図及び第４図は本発明の第２実施例を示すもの
であって、第３図は第１図と同様の斜視図、第４図は第
２図と同様の縦断面図、第５図及び第６図は従来例を示
すものであって、第５図は高周波誘導加熱装置の斜視図
、第６図は前記装置の縦断面図である。 ２・・・被加熱体である螺旋状金属配管、２ａ・・・始
端、 ２ｂ・・・終端、 ３・・・高周波誘導加熱コイル、 ７．８・・・導電性の連結部材。 第４図 づＣ 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　螺旋状金属配管の周囲に高周波誘導加熱コイルを配置
   して前記螺旋状金属配管を誘導加熱するようにした装置
   において、前記螺旋状金属配管の始端と終端とを導電性
   の連結部材にて互いに連結したことを特徴とする螺旋状
   金属配管の高周波誘導加熱装置。