JPH0131112Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、壁面等に取付け、手を洗うときに
液体石鹸を所定量滴下させる取出装置に関するも
のである。

〔従来の技術〕

洗面所の壁面等に取付け、必要な量だけ液体石
鹸を取出せるようにした手洗用石鹸容器は、容器
本体内に液体石鹸を充填する構造であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このため、液体石鹸が使用によつて減少する
と、石鹸を一々容器内に補充しなければならず、
作業が面倒であると共に、石鹸の取出しは石鹸の
流出が連続的に生じる構造であるため、必要以上
に石鹸が取出されることがあり、石鹸の使用ロス
が極めて大きいという問題がある。

この考案は、上記のような問題を解決するため
になされたものであり、液体石鹸の補充がパツケ
ージの取替のみによつて行なえ、しかも石鹸の取
出量を定量化してロスの発生を防ぐことができる
液体石鹸の取出装置を提供するのが目的である。

〔問題点を解決するための手段〕

上記のような問題点を解決するため、この考案
は、取付基板の前面に、液体石鹸入りの袋を収納
したパツケージをセツトするための載置台と、こ
の載置台の下方に上端枢止部を中心に前後方向に
揺動自在となるよう配置され、前面にパツケージ
から引出されたチユーブの押圧部が設けられた揺
動レバーと、前記揺動レバーの前方でチユーブ押
圧部よりも下方に配置され、チユーブ先端のノズ
ルを着脱自在に掛止するノズル支持台とを設け、
前記取付基板にパツケージからノズル支持台を覆
うよう取付けたカバーに、前記チユーブ押圧部と
対向するチユーブ受部を設けたものである。

〔作用〕

載置台にセツトしたパツケージのチユーブを下
方に引出し、チユーブ先端のノズルを支持台に掛
止してカバーを取付けると、チユーブの途中がチ
ユーブ押圧部とチユーブ受部の間に位置にする。

揺動レバーの下端を指先で手前に引くと、押圧
部は先ずその上端でチユーブを受部に押圧し、チ
ユーブ内下部に流入している液体石鹸の袋内への
逆流を防ぎ、この後押圧部はチユーブの押圧部分
を下方に移行するので、チユーブ内下部の液体石
鹸はノズルから押出されて滴下で、手に付着する
ことになる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第６図は液体石鹸を収納したパツケージであ
り、耐水性と可撓性を有する合成樹脂の透明袋１
内に液体石鹸を封入し、透明袋１の前面下部に接
続した可撓性チユーブ２の先端にノズル３が取付
けられている。

上記ノズル３は外周にフランジ４を有し、先端
で開口する石鹸流出孔５は、チユーブ２内の液体
石鹸が自然流出しない程度の径に設定されてい
る。

前記透明袋１は、厚紙を用いて角形に形成され
た角形の箱体６内に収納され、切抜部７を取除く
と、内部のチユーブ２を外側に突出させることが
できるようになつており、液体石鹸は上記箱体６
に納まるパツケージ荷姿で、輸送や販売に供され
ることになる。

取出装置は、上記パツケージ荷姿の液体石鹸を
そのまま収納し、定量を取出せるようにしたもの
であり、第１図はその外形を示し、第２図乃至第
５図は内部の構造を示している。

図示のように、取付基板１１の前面中央部に箱
体６を載せる水平の載置台１２が突設され、この
載置台１２の先端中央に形成した切欠部１３の両
側に下方へ突出する対向壁１４を設け、この対向
壁１４の先端部に揺動レバー１５の上端がピン１
６で、前後に揺動自在となるよう吊下げ状に取付
けられている。

上記揺動レバー１５は、上端を対向壁１４に枢
止する一対の側壁１７間にチユーブ押圧部１８を
設け、側壁１７の下端後部に下方に方に延びる操
作板１９を連成して形成され、チユーブ押圧部１
８は、第３図の如く、側壁１７間に設けた取付台
２０と、この取付台２０の前面に位置し、下部を
中心に前後に揺動自在となるよう取付台２０に枢
止した押板２１と、この押板２１の上端部と取付
台２０の間に縮設され、押板２１を取付台２０の
ストツパー２２に当接する前進位置に押圧するば
ね２３とで構成され、押板２１は、自然状態時
に、前面が下端後方下りの傾斜面になつている。

前記取付基板１１の前面で、揺動レバー１５の
中間部高さの位置に、揺動レバー１５を前後に揺
動自在となるよう囲むコ字状枠体２４を設け、こ
のコ字状枠体２４の前面にノズル支持台２５が取
付けられている。

ノズル支持台２５は、チユーブ２の先端からノ
ズル３が嵌合する半円形の凹部２６とノズル３の
フランジ４が嵌合する凹溝２７とを備え、第２図
のように、チユーブ押板２１の直下に位置してい
る。

載置台１２上にセツトした箱体６のチユーブ２
は、下方に引出してノズル３を凹部２６内に嵌合
させると、押板２１の前面を通過することにな
る。

前記取付基板１１に対し、箱体６からコ字状枠
体２４を覆うように取付けたカバー２８は、下端
の枢止ピン２９を中心に前後に回動自在となり、
取付基板１１の上端との間に一対の掛止機構３０
が設けられている。

このカバー２８には、内面でチユーブ押板２１
と対向する位置にチユーブ受部３１と、載置台１
２より少し高い位置に、透明袋１内の液体石鹸量
を目視するための透明窓３２とが設けられてい
る。

なお、載置台１２上にセツトした液体石鹸のパ
ツケージが簡単に取出すことができないよう、カ
バー２８の開放操作は、コ字状枠体２４の開口部
から指先を挿入し、取付基板１１に枢止したＬ形
レバー３３を押圧した状態でないと行なえないよ
うになつている。

即ち、上端の掛止機構３０は、第５図に示すよ
うに、取付基板１１に設けた一対の掛止片３４，
３４と、カバー２８の上端部に両掛止片間へ上部
から抜差自在となるよう取付けた掛合片３５とで
形成し、カバー２８の下端枢止ピン２９は取付基
板１１の長孔３６に沿つて上下動自在とし、Ｌ形
レバー３３の下端がピン２９に対して上昇を阻止
するように臨み、掛止片３４，３４間への掛合片
３５の掛合状態を保持している。

この状態でＬ形レバー３３の先端を押上げる
と、下端が前方に移動して枢止ピン２９の上昇阻
止を解き、カバー２８を上昇させると掛合片３５
は掛止片３４，３４間から抜け、カバー２８を前
方開設位置に回動させることができるようにな
る。

また、カバー２８のセツトは、取付基板１１側
に戻した後押下げればよく、掛止片３４，３４間
に掛合部３５が掛合し、Ｌ形レバー３３が枢止ピ
ン２９の上昇を阻止するロツク状態になる。

この考案の取出装置は上記のような構成であ
り、取付基板１１を洗面所の壁面等に固定する。

液体石鹸を封入した透明袋１入りの箱体６は、
前面の切抜部７を取除き、内部のチユーブ２をこ
の切抜部７から外部に引出させた後載置台１２上
にセツトし、下方に引出したチユーブ２の先端ノ
ズル３をノズル支持台３３に嵌合固定する。

次にカバー２８を閉鎖位置に掛止すると、第３
図に一点鎖線で示すように、チユーブ２の途中が
押板２１と受部３１との間を通過し、ノズル３が
コ字状枠体２４の下面で操作板１９の前方に位置
している。

手を洗うとき、操作板１９の下端を指先で手前
に引くと、揺動レバー１５は上端のピン１６を中
心に回動し、先ず押板２１の上端がチユーブ２の
途中を受部３１に押圧し、チユーブ２内の下部に
流入している液体石鹸の透明袋１への戻りを阻止
し、この状態で押板２１は第４図実線の如く上端
から下端がチユーブ２を受部３１に加圧するた
め、チユーブ２内の液体石鹸は定量が下方に押出
され、ノズル３から流出して操作板１９を引いた
手の平に落ち、液体石鹸による手の洗浄が行なえ
る。

揺動レバー１５の引張りを解くと、チユーブ２
の復元弾性でレバー１５は退動位置に戻り、チユ
ーブ２内の下部に透明袋１内から液体石鹸が流下
することになる。

〔効果〕

以上のように、この考案によると、揺動レバー
の操作ごとに定量の液体石鹸を取出すことがで
き、液体石鹸の使用における無駄の発生を防止で
き、経済的である。

また、液体石鹸の補充は、液体石鹸入りの透明
袋を箱体内に収納したパツケージの取替のみで行
なえ、補充作業が手を汚すことなく簡単に行なえ
るようになる。

更に、パツケージや機構の要部をカバー内に納
めることができるので、デザイン的にも優れたも
のになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る取出装置の外観を示す
斜視図、第２図は同上のカバーを取外した正面
図、第３図は第２図における矢印−に沿う縦
断側面図、第４図は液体石鹸の取出状態を示す一
部切欠側面図、第５図は同上におけるカバーと取
付基板の掛止機構を示す横断平面図、第６図は同
上に用いる液体石鹸パツケージの斜視図、第７図
は同上から取出した透明袋の斜視図である。 １は透明袋、２はチユーブ、３はノズル、６は
箱体、１１は取付基板、１２は載置台、１５は揺
動レバー、１８はチユーブ押圧部、１９は操作
板、２１は押板、２５はノズル支持台、２８はカ
バー、３１はチユーブ受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付基板の前面に、液体石鹸入りの袋を収納し
   たパツケージをセツトするための載置台と、この
   載置台の下方に上端枢止部を中心に前後方向に揺
   動自在となるよう配置され、前面にパツケージか
   ら引出されたチユーブの押圧部が設けられた揺動
   レバーと、前記揺動レバーの前方でチユーブ押圧
   部よりも下方に配置され、チユーブ先端のノズル
   を着脱自在に掛止するノズル支持台とを設け、前
   記取付基板にパツケージからノズル支持台を覆う
   よう取付けたカバーに、前記チユーブ押圧部と対
   向するチユーブ受部を設けた液体石鹸の取出装
   置。