JPH0130814B2 - - Google Patents

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JPH0130814B2
JPH0130814B2 JP60500348A JP50034885A JPH0130814B2 JP H0130814 B2 JPH0130814 B2 JP H0130814B2 JP 60500348 A JP60500348 A JP 60500348A JP 50034885 A JP50034885 A JP 50034885A JP H0130814 B2 JPH0130814 B2 JP H0130814B2
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alkali metal
molybdenum
alcohol
hydrogen
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JP60500348A
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Nanshii Eren Kinkeido
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Union Carbide Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/15Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively
    • C07C29/151Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively with hydrogen or hydrogen-containing gases
    • C07C29/153Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively with hydrogen or hydrogen-containing gases characterised by the catalyst used
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

請求の範囲 1 硫化モリブデンと モリブデン1モルにつき少なくとも0.2モル
の、アルカリ金属化合物とその混合物とよりな
る群から選択されるもの とから本質的になる触媒の存在下で、水素と一酸
化炭素とを気相中で反応させてなり、その際、前
記水素と一酸化炭素との気体反応成分を単位時間
当たり触媒1につき該気体少なくとも3000の
速度でこの反応に対して供給してなる、1〜5個
の炭素原子を有する鎖状第1アルコール混合物の
選択的な製造方法。 2 前記アルカリ金属化合物がアルカリ金属の有
機及び無機塩、酸化物、硫化物及び水酸化物より
なる群から選択されることを特徴とする請求の範
囲第1項記載の方法。 3 前記アルカリ金属化合物がアルカリ金属の硝
酸塩、硫酸塩又は炭酸塩であることを特徴とする
請求の範囲第1項記載の方法。 4 前記アルカリ金属化合物がアルカリ金属の酢
酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メトキシド又はエ
トキシドであることを特徴とする請求の範囲第1
項記載の方法。 5 前記アルカリ金属化合物がセシウム、ルビジ
ウム又はカリウムの化合物である請求の範囲第1
項記載の方法。 6 一酸化炭素と水素とのモル比が1:2から
4:1である請求の範囲第1項記載の方法。 7 反応温度が250℃〜400℃である請求の範囲第
1項記載の方法。 8 前記アルカリ金属化合物が、モリブデン1モ
ルにつき0.30〜2モルの量で前記触媒中に存在す
ることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方
法。 9 前記硫化モリブデンがチオモリブデン酸の高
温加熱によつて得られたことを特徴とする請求の
範囲第1項記載の方法。 10 前記加熱が300〜600℃の温度におけること
を特徴とする請求の範囲第9項記載の方法。 11 前記アルカリ金属化合物がアルカリ金属の
水酸化物である請求の範囲第1項記載の方法。 12 前記アルカリ金属化合物がアルカリ金属の
酢酸塩である請求の範囲第1項記載の方法。 13 前記触媒が 硫化モリブデンと モリブデン1モルにつき少なくとも0.30〜
0.70モルの、アルカリ金属の有機及び無機塩、
酸化物、硫化物及び水酸化物よりなる群から選
択されるアルカリ金属化合物とそれらの混合物
とよりなる群から選択されるもの とから本質的になる固体触媒であり、そして供給
される気体反応成分の気体空間速度が少なくとも
6000hr-1であることを特徴とする請求の範囲第1
項記載の方法。 〔発明の背景〕 発明の分野 この発明は、一酸化炭素と水素とから直接アル
コールを製造する触媒的方法に関する。より詳細
に、そして好適な具体例においては、一酸化炭素
と水素とを選択的にアルコールに変えるためのア
ルカリ含有硫化モリブデン不均質触媒の使用に関
する。 先行技術の説明 一酸化炭素と水素とが適当な触媒のもとで反応
して1個又はそれ以上の炭素原子を含有する炭化
水素及び酸素化された化合物(アルデヒド及びア
ルコールのようなもの)を生成することは周知の
ことである。アルコール製造のための不均質触媒
が知られている。例えば、米国特許第3326956号
には、酸素化された炭化水素、特にメチルアルコ
ールの製造方法が記載されており、この方法は、
高温高圧において水素と一酸化炭素と二酸化炭素
との混合物を、鋼と亜鉛とクロムとの酸化物の混
合物を部分的に還元した生成物から成る固体触媒
と接触させてなるものである。 米国特許第4122110号には、銅と、コバルトと、
クロム、鉄、バナジウム及びマンガンから選択さ
れる第3の金属と、アルカリ金属である第4の金
属とからなる4種の必須成分と、随意に亜鉛とを
含有する触媒の存在下で一酸化炭素(随意に二酸
化炭素も共存するもの)と水素とを反応させるこ
とによつてアルコール、特に鎖状飽和第一アルコ
ールを製造する方法が開示されている。 米国特許第4291126号には、銅20〜60%、コバ
ルト5〜50%、クロム、鉄、バナジウム及びマン
ガンから選択される金属5〜30%、希土類金属5
〜40%、アルカリ金属又はアルカリ土類金属0.1
〜5%及び随意に亜鉛及び/又は第族貴金属及
び/又はバインダーを含有する関連触媒が開示さ
れている。 米国特許第4199520号には、合成ガス(即ち、
主として一酸化炭素と水素との混合物)から多価
アルコール、特にエチレングリコールを製造する
のに有用であり、且つロジウムカルボニル硫黄ク
ラスター化合物(そのアニオンは実験式〔Rh17
(S)2(CO)323-で表わすことができ、そのカチオ
ンはアルカリ金属を含む)よりなるロジウム触媒
が開示されている。 米国特許第4377643号には、合成ガスをアルコ
ールとアルカンとに変える触媒的方法が開示され
ており、この方法は次式: AaRubCucMdNzOx (式中、Aはアルカリ金属、Mはロジウム、イリ
ジウム、パラジウム、白金又はそれらの混合物、
aは約0.002〜約0.5、bは約0.5〜約3、cは約
0.5〜約3、dは約0.05〜約0.5、zは0〜約1重
量%程度であり、xは他の元素の原子価要求量を
満たすために必要な酸素の数である) の触媒に一酸化炭素と水素とを接触させてなるも
のである。 米国特許第4235798号には、炭素原子2個を含
有する酸素化された炭化水素(即ち、酢酸、エチ
ルアルコール及びアセトアルデヒド)の混合物
を、このような化合物を生成するに好ましい反応
条件下でロジウムと1種又はそれ以上のアルカリ
金属との組合せからなる固体触媒に水素と二酸化
炭素を接触させることによつて、選択的に製造す
る方法が開示されている。 米国特許第4235801号には、本質的にロジウム
と鉄とからなる触媒を用いて合成ガスからエチル
アルコールを製造する方法が記載されている。 また、モリブデンを基材とする触媒も、脱硫、
脱窒及び水添反応のようなさまざまな反応の触媒
に使用されている。例えば、米国特許第2490488
号には、一酸化炭素と水素とから液状炭化水素と
有機酸素含有化合物を製造するために少量のアル
カリ金属酸化物、水酸化物、又は炭酸塩で促進さ
れた硫化モリブデン触媒の使用が開示されてい
る。同特許によると、アルカリ促進剤の好ましい
量は、硫化モリブデンの重量を基にして約0.5〜
5重量%、又は、促進剤が水酸化カリウムの時に
は2〜20モル%である。このような触媒を用い
て、一酸化炭素と水素とが通常液状の炭化水素と
不特定の有機酸素含有化合物とに変えられると記
載されている。 米国特許第4199522号には、モリブデン、タン
グステン、レニウム、ルテニウム、ニツケル、パ
ラジウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム及
び白金の硫化物、酸化物及び金属よりなる群から
選択される少なくとも1種の物質1〜95wt%と、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、
セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム及びトリウムの水酸化物、酸化
物及び塩よりなる群から選択される少なくとも1
種の物質0.05〜50wt%とから本質的になる触媒を
用いて合成ガスからC2〜C4のオレフイン系炭化
水素を製造する方法が開示されている。米国特許
第4151190号にも同様の触媒が開示されている。
しかし、このような触媒が酸素化された化合物を
生成せしめるということは、いずれの特許にも記
載されていない。 高温高圧における担持型及び非担持型硫化モリ
ブデン触媒の存在下でのアルデヒドのアルコール
への水添を含むいわゆるオキソ法が多くの先行技
術文献に開示されている。このオキソ法の第一工
程において、出発物質のアルデヒドは、一酸化炭
素及び水素との反応によるオレフインのカルボニ
ル化によつて製造される。これらの文献には、フ
ランス国特許第1315275号、米国特許第2709714
号、同第2813911号、同第2976254号、及び同第
3118954号が含まれる。 J.F.シユルツ(Shultz)らは、米国内務省鉱山
局調査レポート第6974号(1967)に、モリブデン
の酸化物と硫化物とをメタン化触媒として用いた
場合、2〜4個の炭素原子を含有する炭化水素と
しての生成物が20%まで生成すると報告してい
る。しかしながら、この論文中には、このような
系からのアルコール又は他のいかなる酸素化され
た化合物に関しても開示されていない。 前述の公開された先行技術に加えて、本発明者
は同僚による硫化モリブデン触媒の未公開の研究
を知つている。この研究中に、その同僚は、水酸
化カリウムのようなアルカリ少量を含有する硫化
モリブデン触媒(モリブデン1モルにつきアルカ
リ約0.3モルまで含有)を使用して、一酸化炭素
と水素とからアルコールが製造できるということ
を見い出した。ある実験(250℃、400psig、
CO:H2のモル比1:3、気体空間速度GHSV=
3000hr-1、モリブデン1モルにつきカリウム装入
物0.15〜0.18モルという条件)で、次の結果が得
られた。 選択度〔%〕 メチルアルコール =46 エチルアルコール =26 n―プロピルアルコール= 1 メタン =27 総アルコール生成速度=1.8lb/ft3触媒/時間 同一条件下で、モリブデン/KOH触媒をモリ
ブデン1モルにつきカリウム約0.30モル含有する
ように調製して使用した別の実験では、次の結果
が得られた。 選択度〔%〕 メチルアルコール =35 エチルアルコール =19 n―プロピルアルコール= 9 メタン =37 総アルコール生成速度=1.9lb/ft3触媒/時間 〔発明の概要〕 硫化モリブデンと有効量のアルカリ金属化合物
とから本質的になる不均質触媒上で一酸化炭素と
水素とを反応させることによつて高い選択度で且
つ高い速度でアルコールの混合物を製造できるこ
とがわかつた。概略すると、本発明の方法は、一
酸化炭素と水素とを気相中で、硫化モリブデンと
アルカリ金属化合物とから本質的になる不均質触
媒の存在下で、少なくとも約3000hr-1の気体空間
速度(以下、GHSVと記す)において反応させ
て鎖状のC1〜C5のアルコール混合物を高い速度
で選択的に製造するものである。前記アルカリ金
属化合物は、モリブデン1モルにつき少なくとも
約0.20モルの量で触媒中に存在する。高い選択度
で且つ高い速度でアルコール生成物を得るため
に、気体空間速度、温度及び圧力といつた反応条
件を触媒中のアルカリ金属化合物の量に応じて変
えることができる。 〔好適な具体例の説明〕 本発明の方法は、一酸化炭素と水素とを主とし
て1〜5個の炭素原子を含有する鎖状第1アルコ
ール(即ち、本質的には、炭素の枝分れのない全
ての第1アルコール)の混合物に主に変えるもの
である。ある種の上記よりも長い鎖のアルコール
(即ち、C6及びそれ以上のアルコール)、第2及
び/又は分枝鎖アルコール、飽和及び不飽和炭化
水素、及び少量のアルデヒド、ケトン、エステル
が副生成物として生成し得る。このような鎖状ア
ルコールを製造するための既知の方法と比較し
て、本発明の方法はいくつかの利点を提供する。
例えば、本発明において使用される触媒は比較的
単純で容易に製造される系である。別の重要な利
点は、本発明によつて得られるアルコール収率が
高いことにある。従来知られている触媒のほとん
どは、大量の炭化水素を生成するか、又は炭化水
素とごく少量のアルコールを生成するかであつ
た。本発明の方法のさらに他の利点は、反応条件
を注意深く制御することによつて鎖長のより長い
又はより短いアルコールを有利に生成せしめるこ
とができることである。以下の説明からわかるよ
うに、ある反応条件(例えば、GHSV、圧力、
温度、特定のアルカリ金属及びアルカリ充填物)
を適当に調節することによつて、鎖長の異なるア
ルコールを製造することができる。先行技術のい
くつかはこれらの利点を1つ又はそれ以上有する
が、これらの優れた特性の全てを示すのは本発明
だけである。 より明確には、本発明の方法は、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n―プロピルアルコー
ル、n―ブチルアルコール、n―ペンチルアルコ
ールのような1〜5個の炭素原子を有する本質的
に鎖状のアルコールの混合物を選択的に製造する
のに有用である。本方法は、また、イソプロピル
アルコール、イソブチルアルコール、sec―ブチ
ルアルコール及びイソペンチルアルコールのよう
な第2及び枝分れしたアルコールも少量生成す
る。しかし、本方法はC1〜C5のノルマルアルコ
ールの製造に最も有効である。実際、本発明の方
法による本質的に全てのアルコール生成物がノル
マルアルコールであることが見い出されている。
通常アルコールの混合物が生成するが、しかし、
特定の触媒を使用し反応条件を適当に調整するこ
とによつて、後記のように、特に高級又は低級の
アルコールを生成することができる。例えば、よ
り高級のアルコールが得られる条件下では、C5
アルコールがC4(及び低級)アルコールと共に生
成するであろうと予測される。 また、この反応に対して合成ガスと共にオレフ
インが供給された場合、このオレフインが出発の
オレフインより1個多い炭素原子を含有するアル
コールになるということも見い出された。これ
は、本願と同一日付で同じ発明者名で出願された
米国特許出願の主題である(発明の名称『一酸化
炭素、水素及びオレフインとからのアルコールの
触媒による製造方法』)。 副生成物の生成を最少にするためには反応条件
を制御するのが望ましい。本発明では一般的に炭
化水素よりも高選択的にアルコールを生成する
が、代表的には最も多い副生成物は炭化水素(飽
和及び不飽和の両方)である。好ましい炭化水素
副生成物の生成量はアルコールの総生成量と比較
して約20モル%以下である。特に、気体空間速度
がより高速であれば、炭化水素以上にアルコール
が生成する。他の生成し得る副生成物には、C6
及びより高級なアルコール、第2及び/又は分枝
鎖アルコール、アルデヒド、ケトン及びエステル
のような少量の他の酸素含有化合物が含まれ得
る。このような酸素含有副生成物の生成量は、一
般的にアルコールの総生成量と比較して10モル%
以下、最適には2〜3モル%以下である。 本発明の反応は、気相中で固形の不均質な硫化
モリブデン―アルカリ金属触媒の存在下で一酸化
炭素と水素とを反応させることによつて実施され
る。所望のC1〜C5の鎖状第1アルコールの混合
物は、当業者に既知のあらゆる適当な技術手段に
よつて、気相反応生成物からそして互いから分離
し回収することができる。さらに、本発明の方法
には、反応成分、反応条件及び生成物を適当に考
慮すればいかなる従来の装置をも使用できる。 一酸化炭素と水素の反応成分は、いわゆる合成
ガス(これは主として一酸化炭素と酸素との混合
物であるが、その源によつて代表的には微量の硫
黄化合物並びに少量の一酸化炭素と窒素及びその
他の不活性ガスもまた含有し得るものである)か
ら便宜的に得ることができる。合成ガスは、例え
ば石炭、天然ガス、石油残油、又は他の炭素質物
質の部分燃焼生成物として商業用に生産されてい
る。合成ガスの独特な製造方法は、空気次いで蒸
気存在下におけるコークスの加熱である。合成ガ
ス中の一酸化炭素と水素とのモル比(CO:H2
は約1:10から約10:1まで広く変化し得る。本
発明の目的のために好ましいCO:H2のモル比は
約2:1から約1:4までである。合成ガスは好
ましい反応成分供給材料であるが、それを使用す
る代りに、もちろん前述の比率内の一酸化炭素と
水素とを主として含有するものであればいかなる
ガスでも供給ガスとして使用することが可能であ
る。一酸化炭素と水素との反応成分の源に関わら
ず、この反応に供給されるガスに、硫化モリブデ
ン―アルカリ金属触媒を本質的に不活性化するこ
とのない少量の硫黄化合物が含有していてもよい
と見込まれる。 触媒は本質的に硫化モリブデンと、アルカリ金
属化合物及びその混合物よりなる群から選択され
るものとからなる。正確な触媒種ははつきりとは
知られていない。しかし、操作温度、圧力、触媒
製造方法並びに供給ガスが触媒の構造又は活性度
に対して作用をもたらす可能性はある。正確な作
用は容易には確かめられず、測定することは困難
である。そのため、活性な触媒種の構造をかなり
確かに述べることは可能ではない。しかしなが
ら、後に記載した方法でこのような触媒の硫化モ
リブデン前駆体を製造した場合、この硫化モリブ
デン前駆体は、二硫化モリブデン結晶に特有のX
線回析図形を示す。X線回析は塊結晶相の特徴を
示すだけで、この触媒の表面にモリブデン及び硫
黄に加えて酸素が多分オキシチオモリブデン酸塩
として含有されているということが非常にあり得
る。しかし説明を容易にするためにここではモリ
ブデンを時にはその硫化物と記載しよう。次に、
本発明の高選択性触媒を得るために、この硫化モ
リブデンにアルカリ金属化合物を添加する。しか
しながら、活性触媒系におけるアルカリ金属の形
態は、硫化モリブデンに導入されたアルカリ金属
化合物と同じでなくてもよい。本発明の目的のた
めには、アルカリ金属化合物は本明細書に記載し
た通りに添加すれば、それが活性な触媒中でとる
形態が何であろうと、それに係り十分である。ア
ルカリ金属化合物は、当業者には周知であり後に
記載したいわゆる初期湿潤法によつて、又はイオ
ン交換若しくは沈殿法のような当業者に知られて
いる他のあらゆる方法によつて硫化モリブデンに
添加することができる。得られた触媒は、本質的
には硫化モリブデンと、アルカリ金属化合物及び
その混合物よりなる群から選択されるものとから
なるといえる。 触媒中のアルカリ金属の最少量は、炭化水素よ
りもアルコールに対する選択性を与えるのに必要
な最少量でなければならず、特定のアルカリ金属
化合物と反応条件とによつて変化する。ある種の
好ましいアルカリ金属化合物(例えば、カリウ
ム、ルビジウム、又はセシウム化合物)を使用し
た場合及び/又は炭化水素以上にアルコールを生
成せしめる反応条件(例えば、高GHSV、高圧
及び低温)を選んだ場合には、アルカリ金属化合
物の使用量がモリブデン1モルにつき約0.20モル
ほどに少なくてもよい。触媒中のアルカリ金属の
好ましい下限量は、モリブデン1モルにつきアル
カリ金属化合物約0.30モルである。触媒中のアル
カリ金属化合物の量の上限は、完全に定まつては
いないが、モリブデン1モルにつき約2モルほど
に多い量を使用した時に良結果が得られている。
従つて、一般的には、本発明においては、モリブ
デン1モルにつき約0.30から約2モルの量のアル
カリ金属化合物を使用するのがよい。しかしなが
ら、触媒中にモリブデン1モルにつき約0.30〜約
0.70モルのアルカリ金属化合物を含有するのが好
ましい。 該触媒は、MoS3、MoS2、オキシチオモリブ
デン酸アンモニウム又はポリチオモリブデン酸ア
ンモニウム(これらの化合物は商業的に得ても又
は種々のモリブデン化合物から製造してもよい)
のような硫黄含有モリブデン化合物に対するアル
カリ金属化合物の添加、アルカリ金属化合物の溶
液による含浸(すなわち初期湿潤法)、共沈、乾
燥アルカリ金属化合物のモリブデン化合物と共に
行なう粉砕及び〓焼又はイオン交換のような従来
の方法によつて調製できる。該触媒の別の製造方
法は、商業的に入手できるモリブデン酸のアルカ
リ金属塩又はMoS3若しくはMoO2のようなモリ
ブデン酸化物をアルカリ化合物で処理した後のも
のを、硫化物化してなるものである。該触媒の好
ましい製造方法は、チオモリブデン酸塩を分解し
て硫化モリブデンを生成させ(例えば、米国特許
第4243553号及び第4243554号に記載されているよ
うにする)、次いで初期湿潤法のような適当な方
法によつてアルカリ金属化合物を添加してなるも
のである。この方法は、鎖状第1のC1〜C5アル
コールの生成について、他に列挙した方法で製造
した触媒よりも活性な触媒を生成するので好まし
い。 より詳細には、チオモリブデン酸アンモニウム
(“ATM”)又はポリチオモリブデン酸アンモニ
ウムのようなチオモリブデン酸塩を、高温(例え
ば約300〜600℃前後)において、窒素又は水素又
はそれらの混合物のような気体の雰囲気下で分解
することによつて硫化モリブデンを調製する方法
が好ましい。不活性ガス、一酸化炭素等のような
他の気体を使用してもよい。チオモリブデン酸ア
ンモニウム又は他の塩は、高温(例えば、約30〜
40℃)においてヘプタモリブデン酸アンモニウム
(NH46Mo7O24・4H2Oの水酸化アンモニウム溶
液中に硫化水素をバブリングする方法(チオモリ
ブデン酸アンモニウムの場合)のような既知の方
法で調製できる。アルカリ金属化合物は、当業者
に周知であるいわゆる初期湿潤法によつて硫化モ
リブデンに添加することができる。この方法は、
一般的に乾燥硫化モリブデンに対して細孔容積の
アルカリ金属化合物の溶液を減圧下で添加し、次
いで窒素のような不活性ガス中で高温において乾
燥させてなるものである。もしも使用したアルカ
リ金属化合物の溶解度の限界のために、硫化モリ
ブデンに対して添加できるアルカリ金属化合物の
量が所望の量より少ない場合には、モリブデンに
対するアルカリ金属化合物の所望の比率が得られ
るまで、この操作を繰り返してもよい。 本発明の触媒に含有されるこのアルカリ金属化
合物は、該触媒のアルコール選択性に対して作用
を持たない。一般的にこれらの化合物は、アルカ
リ金属の無機及び有機酸塩、水酸化物、酸化物、
及び硫化物、及びそれらの混合物から選択するこ
とができる。アルカリ金属の全ての有機及び無機
酸塩が、良好のアルコール選択性を付与する触媒
を形成するであろうと見込まれる。好適な無機酸
塩の例は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、
カリウム、リチウム、セシウム及びルビジウム)
の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、及び塩酸塩である。
好適な有機酸塩の例は、アルカリ金属の酢酸塩、
クエン酸塩、メトキシド及びエトキシドである。
本発明に有用なアルカリ金属化合物の好適な例の
特定的なるものには、水酸化カリウム、酢酸カリ
ウム、硝酸カリウム、塩化セシウム、硫酸セシウ
ム、酢酸セシウム及びそのようなものが含まれ
る。このうち、水酸化物、酢酸塩及び硫酸塩が好
ましい。種々のアルカリ金属の中では、カリウ
ム、セシウム及びルビジウム化合物が好ましい。
特に好ましい化合物は水酸化カリウム、酢酸カリ
ウム、酢酸セシウム及び硫酸セシウムである。 前記固形触媒は、反応条件及び使用する装置に
合わせて、いかなる形態で使用してもよい。例え
ば通常粉砕又は微粉砕によつて粉末として得られ
る触媒を、既知の方法で、ペレツト、錠剤、顆
粒、及びそのようなもののような他の普通の形態
に変えてもよく、又あらゆる適当な不活性担体上
に支持させてもよい。粉末状又は20〜40メツシユ
の粒子として触媒を使用した実験室規模の固定層
反応器系において同様の結果が得られたが、商業
的規模では恐らくもつと大きなメツシユを使用す
るのが好ましいであろう。流動層操作の場合に
は、適当な寸法の粉末状触媒が適するであろう。
当業者は使用の際に当面する条件に基いて、触媒
の形態及び寸法を選択して本発明を実施すること
ができるであろう。担持型触媒が望まれるなら
ば、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニア、シ
リカ―アルミナ、シリカ―チタニア、マグネシ
ア、モレキユラーシーブ、ゼオライト、粘土、及
びそのようなもののような代表的な不活性担体を
使用することができる。担持型触媒は、水溶液中
においてヘプタモリブデン酸アンモニウムと酢酸
カリウムとを使用する初期湿潤法のような非担持
型触媒に使用したものと類似の方法によつて製造
することができる。大規模な固定床系には、担持
型触媒又はペレツト化若しくは押出成形した非担
持型触媒が好ましい。スラリー系は微細な触媒粒
子で都合よく作用する。種々の反応器系に適する
ための担持型又は非担持型触媒系の使用及び選択
は当業者には容易に理解されることである。 所望のC1〜C5の鎖状第1アルコール混合物を
製造するためには、一酸化炭素と水素との供給体
を適切な装置の気相中で、触媒の存在下で、気体
空間速度(GHSV)、温度及び圧力の適切な条件
下で反応させる。この反応は、触媒中のアルカリ
内容物及び反応条件を適当に制御することによつ
て高級の又は低級のアルコール生成物に向けるこ
とができる。 供給気体のGHSVは、1時間当たりの装入触
媒の容積に対する供給する気体の容積と定義され
(時間の逆数hr-1として表わされる)、GHSV値が
高ければ所望のアルコールに対する選択度が高く
なるということが思いがけなくわかつた。本発明
の目的のためにはGHSVが少なくとも約
3000hr-1、好ましくは少なくとも約6000hr-1、最
も好適には少なくとも約12000hr-1であるべきで
ある。GHSV値が低い時には、アルコールの選
択性が失われて炭化水素の選択性が増す。
GHSVの最大値は知られておらず、部分的には、
使用する装置の経済性によるであろう。GHSV
値が1200hr-1よりはるかに高い時には、アルコー
ルの選択性は本質的には変化せず、GHSV値を
大きくすればアルコール生成速度が増大する一
方、生成物への総転化率は僅かに減少する。 本発明の方法を実施し得る温度は特に臨界的で
はなく、所望の結果によつて変えることができ
る。一般的には本方法の温度は約250℃〜約400℃
までであり、約275℃〜約350℃の温度が好まし
い。後に記載した実施例からわかる通り、工程温
度を高くした場合には、鎖長の短いアルコールよ
りも鎖長の長いアルコールの方が生成する傾向が
ある。しかしながら、温度を高くした場合には炭
化水素の生成比率もまた大きくなる。従つて、望
ましい結果を得るために、使用する触媒によつて
反応条件を変えることができる。 該反応の圧力は臨界的ではなく、使用する装置
及び所望の結果によつて、大気圧から約2000psig
までであつてもよい。一般的には、圧力を増大さ
せるほど炭化水素よりもアルコールが生成する傾
向があるが、しかしまた、鎖長の長い生成物より
も鎖長の短い生成物(アルコールと炭化水素の両
方とも)が生成する傾向もある。 C1〜C5アルコール生成物には多くの且つ種々
の工業的用途がある。例えば、これらは溶剤とし
て有用であり、また、例えば合成樹脂用可塑剤の
製造中間体としても、又は燃料添加物としても有
用である。 以下の実施例(比較例を除く)は、本発明をさ
らに詳しく説明するためのものであり、当業者が
本発明を実施することを可能とするために示した
ものである。これらは本発明を限定するものでは
ない。むしろ、本発明はこれに添付した請求の範
囲によつてのみ限定される。 実施例(これらの全ては、実際に行なつた作業
を記載している)中に特に記載したものを除い
て、硫化モリブデン触媒は、10容量%の水素を含
有する窒素中で、高温、通常400℃において、チ
オモリブデン酸アンモニウム(ATM)を分解す
ることによつて製造した。このチオモリブデン酸
アンモニウムは、30〜40℃においてヘプタモリブ
デン酸アンモニウムの水酸化アンモニウム溶液中
に硫化水素をバブリングさせることによつて製造
した。この方法で製造した硫化モリブデンは、二
硫化モリブデン特有のX線回析図形を示し、その
表面積は10〜60m2/gであつた。次いで、初期湿
潤法によつて硫化モリブデン中にアルカリ金属化
合物添加物を導入した。詳細には、まず回転真空
ポンプを用いて硫化モリブデンを1時間排気し、
次いでこの硫化モリブデンの上に注射器でアルカ
リ金属化合物の水溶液を添加した。添加した溶液
の体積は、硫化モリブデンの細孔1個分の容積、
即ち硫化モリブデンの気孔容積を満たすのに必要
な量と同等だつた。もし過剰の液体を添加した時
には、液体が存在しなくなるまで触媒を真空下で
乾燥させた。得られた湿潤物質を窒素気流下で、
まず85℃において1時間、次いで110℃において
2時間乾燥させた。次いでそれを粉砕して均質の
粉末にし、水素20容量部と窒素180容量部との気
流下400℃において管中に添加した。400℃におい
て1時間後、水素気流を停止し、該物質を室温ま
で冷却した。 また、実施例中で使用した担持型触媒は、モリ
ブデン酸アンモニウムと酢酸カリウムとの水溶液
を使用した初期湿潤法によつて製造した。不活性
担体は、使用前に、蓚酸とグリセリンと水との重
量比1:1.5:2.5の混合物を、底部に排水用の止
めコツクを有するガラス管内に含有される担体層
(直径に対する長さの比が約20〜25のもの)に通
すことによつて不純物を除去するために蓚酸で洗
浄した。管の外側に抵抗加熱線を巻くことによつ
て管の内容物を約90℃に保つた。8〜20メツシユ
の担体物質1容積を洗浄するために約2.5容積の
蓚酸溶液を3時間以上かけて使用した。次いで、
該物質を90℃において約6容積の蒸留水で約4時
間以上かけて洗浄し、次いで約350℃において約
4時間乾燥させた。 実施例で使用した反応器は、連続供給式U字型
ステンレス鋼製非循環式管状反応器である。ガス
試料は通常、従来のガス・クロマトグラフ法によ
つて分析した。生成物同定は質量分析計を使用し
て初期確認した。触媒は触媒層の上下に0.5mmの
水晶玉の層を有するステンレス鋼U字管内に装入
した。非担持型触媒を使用した場合には、粉末と
して製造し、次いで等容の0.5mm石英玉と混合し
た。担持型触媒は、20〜40メツシユの粒子として
装入した。該反応器は一旦設定をした後、反応成
分ガス混合物(一酸化炭素と水素)を流し始める
前に圧力試験をし、次いで数回窒素を流して洗浄
した。所望の流量と圧力にした後に、流動状砂浴
中で反応器を反応温度に加熱した。流動砂浴が反
応温度に達した1時間後、そしてその後実験終了
まで毎時間ガス試料を分析した。ガス試料をクロ
マトグラフ計に注入した後すぐに反応条件を変え
て、新しい条件での最初の試料を1時間後に分析
した。反応器は、それぞれの実験の後に触媒中に
ゆつくり窒素を流して室温まで冷却した。実施例
中のデータは数回の分析の平均を表わす。 転化率は、反応器中に供給した一酸化炭素の生
成物に転化した百分率で決定した。ある特定の生
成物に対する選択性は、該生成物中の炭素のモル
数の、全生成物中の炭素の総モル数に対する百分
率として示した。ここでいう生成物とは、CO2
はH2O以外の合成ガスから誘導されるあらゆる
化合物と定義する。 実施例1〜3及び比較例1 前に記載した如くして、モリブデン1モルにつ
き水酸化カリウム0.2モルを含有する触媒を製造
し、管状反応器中に装入した。300℃で、異なる
圧力及び気体空間速度GHSV(1時間当たりの装
入触媒1に対する一酸化炭素と水素とからなる
供給気体の体積として定義される)において、比
較例を含むいくつかの実験作業を行なつた。その
結果を表1に示す。表1のデータによると、空間
速度を増大することによつて、炭化水素から酸化
された化合物へと生成物の分布が移行するという
ことが明らかである。また、圧力を増大すること
によつて、酸素化化合物の選択性がさらに増大す
るということも明らかである。
【表】 を含む。
実施例4〜8及び比較例2〜4 前述の方法によつて、モリブデン1モルにつき
異なるアルカリ金属又はアルカリ土類金属0.616
モルを含有する一連の触媒を製造した。これらの
触媒を、前述の如くして管状反応器に装入し、次
の反応条件: 温度=300℃、圧力=400psig、GHSV=
12000hr-1、H2/CO(モル比)=1 の下で、一酸化炭素と水素とを反応させた。 結果を表2に示す。
【表】
【表】 *2 総プロパノール
*3 総ブタノール
実施例 9〜15 触媒系中のカリウム化合物のアニオンとカリウ
ムの総量とを変えた以外は、実施例6と同じ操作
を繰り返した。その結果を表3に示す。記号等は
表2で使用したものと同じ意味を持つ。
【表】 実施例 16〜19 ここでは、本発明の方法において使用する触媒
の一部を形成するアルカリ金属化合物の一部とし
て使用することができる種々のアニオンについて
例示する。実施例16及び17では酒石酸カリウム、
実施例18及び19ではクエン酸カリウムを使用し
た。これらの化合物はいずれも優れた速度及び選
択度を提供したが、クエン酸塩の方が好ましい。 また、これらの実施例は、本発明の方法におけ
る高気体空間速度の影響を示すのに役立つ。これ
らの実施例から、気体空間速度を12000hr-1から
24000hr-1まで増大させた時に総転化率が僅かに
減少するものの、アルコール生成速度とアルコー
ルに対する選択度が著しく増加するということが
わかる。 これらの実施例における反応条件と結果を表4
に示す。
【表】
【表】 実施例 20〜23 実施例20〜23では、種々のセシウム化合物を使
用した場合について示した。これらの実施例で
は、セシウム化合物のアニオンとモリブデンに対
するセシウム化合物のモル比とを変化せしめた。
触媒系を反応器に装入し、圧力=400psig、温度
=300℃、GHSV=12000hr-1、CO/H2のモル比
=1.0において反応を行なつた。その結果を表5
に示す。記号は表2のものと同じ意味を持つ。
【表】 実施例 24〜31 前記実施例1〜15及び20〜23において使用した
硫化モリブデンを、400℃において水素10容量部
と窒素90容量部との混合物中で再処理した。再処
理温度を高くした場合には、選択度がアルコール
の方へ移行する傾向がある。水素10部と窒素90部
との混合物中で硫化モリブデンを再処理した種々
の温度において、モリブデン1モルにつき酢酸カ
リウム0.616モルを含有する触媒系を使用して得
られた結果を次の表6に示す。他の反応条件は: GHSV=12000hr-1、H2/CO(モル比)=1.0、
圧力=400psig だつた。記号は表2のものと同じ意味を持つ。
【表】 実施例 32〜37 モリブデン1モルにつき酢酸セシウム0.85〜
0.90モルの触媒系を使用し、前記の如くして反応
器中へ装入した。圧力=400psig、GHSV=
12000hr-1、H2/CO(モル比)=1.0において、数
回の実験作業を行なつた。アルコール生成に対す
る温度の影響を示すために温度を変化せしめた。
硫化モリブデンと、モリブデン1モルにつき酢酸
カリウム0.85〜0.90モルとの触媒を使用して、同
じ条件下で同様の実験作業を行なつた。そのデー
タを表7にまとめるが、それによると、操作温度
が高ければ鎖長の長いアルコールが生成するとい
うことが示されている。記号は、表2において使
用されたものと同じ意味を持つ。
【表】 実施例 38〜42 ATMから製造した硫化モリブデンを使用する
初期湿潤法以外の、モリブデン酸カリウムのその
もの(硫化モリブデン)への流化、商業的に入手
できる二硫化モリブデンの含浸及び乾燥酢酸カリ
ウムと硫化モリブデンとの充分な混合のようない
くつかの方法によつて触媒を製造してもよい。本
発明の方法においてこのような触媒を使用した時
に得られた結果を表8に示す。実施例38は、商業
的に入手可能なモリブデン酸カリウムを400℃に
おいて硫化水素でそのもの(硫化モリブデン)に
硫化したものを使用して得られた結果を示す。こ
の物質は、カリウムとモリブデンとをモル比0.82
で含有している。この触媒は、良好のアルコール
選択度を与えたが、しかし前述の他の触媒よりも
速度が遅かつた。実施例39及び40は、酢酸カリウ
ムと商業的に入手可能な二硫化モリブデンとをカ
リウムのモリブデンに対するモル比それぞれ0.60
及び2.00において使用する初期湿潤法によつて製
造した触媒を使用した際の結果を示す。これら
は、かなりのアルコール選択度を与えたが、活動
度は低かつた。実施例41及び42は、乾燥酢酸カリ
ウムと、ATMの分解によつて製造した硫化モリ
ブデンとを一緒に粉砕し、次いで水素10容量部と
窒素90容量部との混合物中で400℃において〓焼
することによつて製造した触媒を使用した時の結
果を示す。実施例44で使用した触媒はモリブデン
に対するモル比0.60のカリウムを含有しており、
中程度のアルコール生成速度を示した。実施例42
では、カリウムのモリブデンに対するモル比2.00
の触媒を使用し、アルコールの炭化水素に対する
生成物分布比率がより好ましく且つかなりのアル
コール生産性を保持していた。記号は表2で使用
したものと同じ意味を持つ。
【表】 実施例 43〜47 本発明の方法において使用した触媒に随意に担
体を使用した場合を実施例43〜47に示す。合成ガ
ス混合物を温度=300℃、圧力=400psig、GHSV
=12000hr-1において種々の担持型触媒に接触さ
せた。使用した担体、担体の使用量及び得られた
アルコール生成物を表9に示す。このデータか
ら、アルミナ又はシリカを担体として使用した場
合よりも酸化マグネシウム担体を使用した場合の
方が鎖長の短いアルコールを生成する傾向が大き
いということがわかる。記号は表2で使用したも
のと同じ意味を持つ。
【表】
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