JPH0130480B2 - - Google Patents

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JPH0130480B2
JPH0130480B2 JP1638082A JP1638082A JPH0130480B2 JP H0130480 B2 JPH0130480 B2 JP H0130480B2 JP 1638082 A JP1638082 A JP 1638082A JP 1638082 A JP1638082 A JP 1638082A JP H0130480 B2 JPH0130480 B2 JP H0130480B2
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JP
Japan
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water
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acid
aminoglycoside antibiotic
salt
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JP1638082A
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JPS58134099A (ja
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Takeshi Kusama
Misao Nobe
Shuichi Gomi
Yasuaki Ogawa
Koji Watanabe
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアミノ配糖体抗生物質の精製法に関す
るものである。従来、この種の抗生物質の精製に
は、主としてカルボン酸基の如き弱酸性基あるい
はスルホン酸基の如き強酸性基を有するイオン交
換樹脂が用いられ、主としてアンモニア水、ピリ
ジン水等の塩基性水で溶離する方法が通常とられ
ている。しかし、最近、水溶性の塩基性アミノ配
糖体抗生物質であつて、塩基性条件下では不安定
である抗生物質が見出され、これに前記の如き従
来の精製法を適用すると、必ずしもうまくいかな
い。それで精製法について研究がされ、例えば特
開昭56−64597号公報には、培養液から抗生物
質を合成吸着剤やイオン交換樹脂などで吸着、溶
出したのち、セフアデツクス等のゲル過剤を用
いて精製する方法が開示してある。しかし、この
ように精製にセフアデツクス等のゲル過剤を用
いる方法は、高価なゲル過剤が多量に必要であ
りかつ作業性の面からも工業生産には不向きであ
る。またその後の研究でこの種の抗生物質は合成
吸着剤への吸着力が必ずしも強くないことが判明
した。本発明者らは、これらの問題点を解決する
ため鋭意検討し工業的に有利な精製法を見い出し
本発明を完成させた。
本発明の要旨とするところは、アミノ配糖体抗
生物質を含有する培養液或いは粗精製液に一般式
R−SO3H(式中Rはアルキル基、アルケニル基、
アリールアルキル基、アルキル置換アリール基、
アルケニル置換アリール基又はアルコキシ基を示
す)で表わされる水溶性強酸性化合物又はその水
溶性塩を添加してアミノ配糖体抗生物質と反応さ
せ、生成されたペアードイオン体を含む溶液を非
イオン型の吸着樹脂あるいは活性炭で処理して該
抗生物質と前記の強酸性化合物との塩を吸着さ
せ、次いでこれを水または含水溶剤にて溶離する
ことを特徴とするアミノ配糖体抗生物質の精製法
にある。
本発明について更に説明すると、培養液又は
粗製溶液の形の、アミノ配糖体抗生物質の水溶液
に一般式R−SO3H(式中、Rはアルキル基、特
に中級アルキル基、好ましくは炭素数3〜14のア
ルキル基;アルケニル基、特に中級アルケニル
基、好ましくは炭素数3〜14のアルケニル基;ア
リールアルキル基、好ましくはベンジル基又はフ
エニルエチル基;アルキル置換アリール基、特に
炭素数1〜6のアルキル置換基をもつフエニル
基、好ましくはp−メチルフエニル基;アルケニ
ル置換アリール基、特に炭素数1〜6のアルケニ
ル置換基をもつフエニル基、好ましくはビニルフ
エニル基;あるいはアルコキシ基、特に中級アル
コキシ基、好ましくは炭素数3〜14のアルコキシ
ル基である)で示される水溶性のスルホン酸化合
物又は硫酸化合物又はこれらの水溶性塩、特にア
ルカリ金属塩、好ましくはナトリウム又はカリウ
ム塩を添加する。このように添加された前記一般
式の酸化合物(以下、単にキヤリアと言うことが
ある)は、それの酸基(−SO3H)が反応してア
ミノ配糖体抗生物質のアミノ基との間にペアード
イオンを形成する。またその酸化合物の基(R)
は疎水性であつて非イオン型吸着樹脂又は活性炭
に吸着され易い性質を示す。このように形成され
たペアードイオンは全体として疎水性が増し非イ
オン型吸着樹脂、あるいは活性炭によく吸着する
ので、このことを利用して本発明の方法では、他
の不純物との分離が効率良く達成できる。
本発明の方法において使用される前記の一般式
R−SO3Hの酸化合物の好適な例には、1−プロ
パンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ペ
ンタンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸;メ
タリルスルホン酸(CH2=C(CH3)−CH2
SO3H);ベンジルスルホン酸;p−トルエンス
ルホン酸;p−スチレンスルホン酸;ドデシル硫
酸(CH3(CH210CH2−O−SO3H)又はこれら
のナトリウム又はカリウム塩がある。
本発明の方法で用いるキヤリア、即ち式R−
SO3Hの酸化合物又はこれの塩の添加量は、精製
されるアミノ配糖体抗生物質のアミノ基に対し等
モルであれば良いが、実施に当つては過剰量加え
るのが好都合である。
本発明の方法においては、前記の一般式の酸化
合物又はこれの塩(キヤリア)をアミノ配糖体抗
生物質と作用させて形成されたペアードイオン体
は、次いで非イオン型吸着剤樹脂あるいは活性炭
に吸着され、その後、この吸着したペアードイオ
ン体は水、あるいは好ましくは含水メタノール、
含水アセトン等の含水有機溶媒によつて溶離され
る。この結果、抗生物質は一般式R−SO3Hの酸
化合物との塩の形で回収される。
本法に於ける吸着樹脂の選択、キヤリアの選択
は精製するアミノ配糖体抗生物質の種類によつて
異るし、また精製の目的、程度によつても異るも
のである。精製対象となるアミノ配糖体抗生物質
には例えばフオーチミシン、ダクチミシン等に代
表される、シユードジサツカライド抗生物質、並
びにカナマイシン、ゲエンタミシン等に代表され
るシユードトリサツカライド抗生物質があるが、
その他のアミノ配糖体抗生物質も利用できる。本
法は、塩基性条件下で不安定なアミノ配糖体抗生
物質に好適に応用できる。
又吸着樹脂としては、ダイヤイオンHP−20、
HP−10;あるいはアンバーライトXAD−2、
XAD−4の如きスチレン−ジビニルベンゼン共
重合体樹脂、XT−2トヨパール、活性炭等で代
表される非イオン型の吸着剤が全て使用可能であ
る。好ましくは、HP−20、HP−10、XAD−2
が好適である。
例えば、塩基性条件下で不安定であるダクチミ
シンを精製するにあたつては、従来の精製法によ
る場合、即ち弱酸性カチオン交換樹脂に吸着さ
せ、希アンモニア水で溶出する精製法による場合
では、ダクチミシンの有するN−ホルムイミドイ
ル基(アミジン基)が塩基性に極めて不安定であ
るため不適当であるが本発明の方法によれば有利
に精製できる。
本発明の方法においてダクチミシンを精製する
に当つては、特に1−ペンタンスルホン酸ナトリ
ウム又はp−トルエンスルホン酸ナトリウムをキ
ヤリアとして用いると、吸着樹脂、活性炭への吸
着がよく、さらに溶離は10〜30%のメタノール水
で効率よく実施することができるので、好適であ
る。本法によれば通常のアミノ酸類とダクチミシ
ンとは良好な分離を示す。
本発明の方法では、溶離工程の後には、アミノ
配糖体抗生物質はキヤリアとして用いた酸化合物
との塩として単離される。この塩を別の所望の塩
(例えば硫酸塩、HCl塩など)に誘導するには、
通常の操作でダイヤイオンWK−10S(Na+)や、
アンバーライトCG−50(Na+)などの樹脂に吸着
させた後に所望の酸で溶離すればよい。また脱塩
が必要な場合には公知の方法を適用すれば良い。
本発明は前述の如く安価で大量の精製が可能で
あり、工業的に有利な方法である。また、本発明
の方法における如くキヤリアとして用いたスルホ
ン酸化合物又は硫酸化合物の付加(ペアードイオ
ンの形成)により、抗生物質の合成吸着剤への吸
着力が増し、不純物の分離が容易になることは予
想外のことである。さらに従来の精製法で必要と
された脱塩工程なども少くなるなどの利点が明ら
かになつた。
本発明の方法で得られる精製収率はダクチミシ
ン精製の場合について先行技術(特開昭55−
64597号)に比し同等ないしはそれをうわまわる
結果が得られた。
以下に実施例により本発明を説明するが本発明
は何らこれに限定されるものではない。
実施例 1 特開昭55−62099号公報の実施例に従つて培養
して得られたダクチミシンの培養液をイオン交
換樹脂、アンバーライトIRC−50(Na+)で吸着
処理し、0.5規定の塩酸で溶離する。この溶離液
を苛性ソーダ液でPH4.0に調整した溶液(ダクチ
ミシン約700μg/ml含有)4.5に4.5gの1−ペ
ンタンスルホン酸ナトリウムを加える。よく撹拌
後、その反応溶液を吸着樹脂ダイヤイオンHP−
20の450mlのカラムに通しダクチミシンの1−ペ
ンタンスルホン酸塩を吸着させる。このとき、共
存する不純物としての大部分のアミノ酸は吸着さ
れずに吸着残液中に残存する。ダイヤイオンHP
−20のカラムをよく水洗したのち10%のメタノー
ル水で展開、溶離し100ml分画で溶離液を採取す
る。20〜35の画分にダクチミンの1−ペンタンス
ルホン酸塩が溶出され、その収率は約70%であつ
た。
実施例 2 約100μg/mlのダクチミシンを含有するアン
バーライトIRC−50(Na+)の塩酸溶離液1に
対して、3.3gのp−トルエンスルホン酸ナトリ
ウムを加えよく撹拌した。得られた反応液をダイ
ヤイオンHP−20の100mlのカラムに通し水洗す
る。次に5%メタノール水約700mlで予洗する。
その後、10%メタノール水約850mlでダクチミシ
ンのp−トルエンスルホン酸塩を溶離し、この溶
離液を約300mlまで減圧濃縮しメタノールを除く。
この濃縮液をダイヤイオンWK−10S(Na+)の10
mlのカラムにかけダクチミシンを吸着させる。十
分に水洗後、0.5Nの硫酸で溶離し、硫酸塩とす
る。過剰の硫酸は、溶離液を約15mlに濃縮後、ダ
イヤイオンWA−10(OH-)でPHを5.0に調整する
ことによつて除き、直ちに10mlの活性炭カラムで
脱塩を兼ねたクロマトグラフイーを行う。水で展
開し活性部を集め凍結乾燥すると116mgの高純度
のダクチミシン硫酸塩が得られた。収率約80%。
実施例 3 カナマイシンA0.5gを含有する溶液2.5を10
規定塩酸にてPH4.0に調整し、これに12.8gのp
−トルエンスルホン酸ナトリウムを加え、その反
応溶液を500mlの吸着樹脂アンバーライトXAD−
2カラムに通してカナマイシンAのp−トルエン
スルホン酸塩を吸着させる。水で展開すると500
mlから5にかけて抗菌活性を有する物質が溶出
されてくる。回収率は抗菌活性比で82%であつ
た。
実施例 4 実施例3で述べた反応溶液をダイヤイオンHP
−20の500mlのカラムに通し吸着を行う。吸着後
2.5の水で洗い次いで10%のメタノール水2
で溶離を行つたところ、抗菌活性比で89%のカナ
マイシンAを回収することが出来た。
実施例 5 粗ダクチミシン硫酸塩1gを約500mlの水に溶
離し、これにp−トルエンスルホン酸ナトリウム
20gを加え低温で撹拌した。その反応溶液をダイ
ヤイオンHP−20の80mlのカラムに通す。これを
約250mlの水で洗つた後、15%のメタノール水で
溶離し100mlづつ分画すると4〜6番目のフラク
シヨンにダクチミシンのp−トルエンスルホン酸
塩が溶出される。回収率は約75%であつたが、粗
物質の着色は除かれ、純度も約20%の上昇がみら
れた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アミノ配糖体抗生物質を含有する培養液或い
    は粗精製液に一般式R−SO3H(式中Rはアルキ
    ル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アル
    キル置換アリール基、アルケニル置換アリール基
    又はアルコキシル基を示す)で表わされる水溶性
    強酸性化合物又はその水溶性塩を添加してアミノ
    配糖体抗生物質と反応させ、生成されたペアード
    イオン体を含む溶液を非イオン型の吸着樹脂ある
    いは活性炭で処理して該抗生物質と前記の強酸性
    化合物との塩を吸着させ、次いでこれを水または
    含水溶剤にて溶離することを特徴とするアミノ配
    糖体抗生物質の精製法。 2 アミノ配糖体抗生物質はN−ホルムイミドイ
    ル基を含有するものである徴許請求の範囲第1項
    記載の方法。 3 強酸性水溶性化合物は1−ペンタンスルホン
    酸、p−トルエンスルホン酸、p−スチレンスル
    ホン酸又はメタリルスルホン酸あるいはこれらの
    酸のアルカリ金属塩である特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 4 強酸性水溶性化合物はドデシル硫酸アルカリ
    金属塩である特許請求の範囲第1項記載の方法。 5 強酸性水溶性化合物は、精製すべきアミノ配
    糖体抗生物質のモル量とその1分子中のアミノ基
    の数との積の値に等しいモル量、又はこれよりや
    や過剰のモル量で添加される特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
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