JPH01298905A - 電気自動車 - Google Patents

電気自動車

Info

Publication number
JPH01298905A
JPH01298905A JP63125919A JP12591988A JPH01298905A JP H01298905 A JPH01298905 A JP H01298905A JP 63125919 A JP63125919 A JP 63125919A JP 12591988 A JP12591988 A JP 12591988A JP H01298905 A JPH01298905 A JP H01298905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
steering angle
electric
wheel
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP63125919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2713581B2 (ja
Inventor
Hajime Suzuki
肇 鈴木
Susumu Kamio
神尾 進
Hiroshi Sakurai
浩 桜井
Masaro Ono
昌朗 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo R&D Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Tokyo R&D Co Ltd
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo R&D Co Ltd, Nippon Steel Corp filed Critical Tokyo R&D Co Ltd
Priority to JP63125919A priority Critical patent/JP2713581B2/ja
Publication of JPH01298905A publication Critical patent/JPH01298905A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2713581B2 publication Critical patent/JP2713581B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 し発明の目的] (産業上の利用分野〉 本発明は、それぞれ個々に出力トルクと操舵角とが制御
され得るように取付けられた車輪を、前後左右に配置し
た電気自動車に係り、特に、走行のための各種の運転モ
ードを有し、その車輪を構成する電動輪の出力トルクと
操舵角とを前記運転モード、アクセル、ブレーキ、ハン
ドル等からの信号に基づいて個々に最適に制御される電
気自動車に関するものである。
(従来の技術) 近年では、エネルギー源の石油への集中化の緩和及びエ
ネルギー利用効率の向上という社会的な要請を背景とし
て、次第に電気自動車の開発、研究が行なわれるように
なってきた。
ところで、電気自動車は、当然であるが従来のガソリン
車のようにエンジン冷却用の空気収入口が不要である。
モーターを適当な位置に配置すればフロントボンネット
部分の外形デザインに自由度がある。及びトランスミッ
ションやマフラーなどが不要であるので床下環に突起部
分がなくなる等の特徴を有していることから、空気抵抗
を極めて小さくできるばかりでなく軽量化、構成の簡素
化を図ることができるという種々のメリットを右してい
る。また、電気自動車は排気がないので大気汚染物質を
出さず、排気音に相当するものがほとんどないので低騒
音でもあることから、低公害及び低騒音の公共的メリッ
トも有している。さらには、将来的には走行上の安全性
を向上させるために、追突防止装置、赤信号を検出して
自動的に停止する装置、決められたコース上を自動的に
走行する装置等、各種の安全走行に寄与する装置が開発
さhた場合tこも、すべてが電気的に制御される電気自
動車の方がこれらの装置の制御を容易に行なえるという
メリットも有している。
そこで、今日においてはこれらの何れかのメリットを発
揮し得る場所において、一部の分野で試験的にあるいは
実用として従来のガソリンを用いた内燃機関にとって代
って電気自動車が使用されるようになってきた。現在使
用されている最新の電気自動車としては、後軸左右の駆
動輪にそれぞおれ独立してモーター及び減速機を接続し
た第17図及び第18図に示すような方式のものが知ら
れている。
この方式の電気自動車には、これらの図に示すように、
減速機3を介して駆動輪に接続されるモーター2が、そ
の回転軸と車軸とを平行にして電気自動車Eの内側に配
設され、モーター2の動力源であるバッテリ1が図示す
るように電気自動車Eの前後方向に夫々載置しである。
また、モーター2の回転速度及び電気自動車Eの走行状
態を制御する制御装置4は、電気自動車Eの中央部前方
に設けられている。
この制御装置4には、運転者の意思に基づいた信号が、
例えばハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル等か
ら入力され、これらの信号に基づいて電気自動車Eの走
行状態が制御される。
この信号の内、アクセルペダルから出力された信号は、
制御装置4によってモーター2の回転速度を算出する基
準信号となり、制御装置°4は、この信号に基づいて算
出された回転速度に近ずくようにバッテリ1からモータ
ー2に流す電流を制御する。そして、この制御された電
流によって発生した動力は、減速機3を介してタイヤ5
に伝達され、電気自動車Eを任意の速度で走行させるこ
とになる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の電気自動車にあっては
、電気自動車には前記したような種々のメリットが存在
するにもかかわらず、単に従来の内燃機関をモーターに
置換した電気自動車にすぎず、そのメリットを最大限に
生かしたものとは言い難い。
即ち、動力源は従来のエンジンに代えてモーターとし、
アクセルペダルの操作によって、このモーターへの供給
電力を制御するようにしたものであって、操舵関係及び
ブレーキ関係は従来と同一で機械的に構成されているも
のである。したがって、当然のことながら走行上の特性
はエンジンにより走行する従来の自動車と変わるところ
がないばかりでなく、エネルギーの利用効率が低く、バ
ッテリー−充電当りの走行距離が短い等、普及の障害と
なる種々の重大な欠点を有している。
本発明は、従来の電気自動車の各種の欠点を解消するた
めになされたものであり、ホイール自体がモーターの一
部を形成し、個々に操舵可能に取付けられた電動輪を前
後左右に配置し、これらの電動輪の出力トルク及び操舵
角を機械的な動力伝達機構なしに個々に制御して、走行
上の効率を向上させると共に、種々の運転モードで走行
可能な電気自動車の提供を目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するための本発明は、タイヤが装着され
るホイールにローターを取付けると共に前記ホイールを
支持する車軸に前記ローターとの共働により前記ホイー
ルを回転駆動するステーターを取付けて形成される電動
輪と前記車軸に取付けて前記電動輪を操舵する操舵手段
とから成る車輪が、前後左右に配置された電気自動車て
・あって、当該電気自動車の運転モードを選択する運転
モード選択手段と、前記運転モード選択手段によって選
択された運転モードで走行させるためのデーターが記憶
された記憶手段と、前記電動輪の操舵角に関する信号を
出力する操舵角信号出力手段と、前記電動輪のトルクに
関する信号を出力するトルク信号出力手段と、前記運転
モード選択手段によって選択された運転モードに対応し
た前記記憶手段に記憶されているデーター及び前記操舵
角信号出力手段から出力される操舵角に関する信号並び
に前記トルク信号出力手段から出力されるトルクに関す
る信号に基づいて前記電動輪のそれぞれの操舵角を演算
し、この演算結果を前記操舵手段に出力する操舵角演算
手段と、前記運転モード選択手段によって選択された運
転モードに対応した前記記憶手段に記憶されているデー
ター及び前記操舵角信号出力手段から出力される操舵角
に関する信号並びに前記トルク信号出力手段から出力さ
れるトルクに関する信号に基づいて前記電動輪のそれぞ
れのトルクを演算し、この演算結果を前記電動輪に出力
するトルク演算手段とを有することを特徴とするもので
ある。
(作用) このように構成すると、電気自動車に配置されている各
電動輪の操舵角は操舵角演算手段によって演算され、操
舵手段はその演算結果に従って前記各電動輪を個々に駆
動して所定の操舵角に設定する。即ち、操舵角演算手段
は、前記運転モード選択手段によって選択された運転モ
ードに対応した前記記憶手段に記憶されているデーター
及び操舵角信号出力手段並びにトルク信号出力手段から
出力される電動輪の操舵角に関する信号及び電動輪のト
ルクに関する信号に基づいて各車輪毎に最適の操舵角を
演算し、その操舵角を操舵手段に出力する。すると、操
舵手段は前記したようにして各電動輪を所定の操舵角に
設定する。
また、各車輪を構成する電動輪のトルクはトルク演算手
段によって演算され、電動輪は個々のトルクで駆動され
る。即ち、トルク演算手段は、前記運転モード選択手段
によって選択された運転モードに対応した前記記憶手段
に記憶されているデーター及び操舵角信号出力手段並び
にトルク信号出力手段から出力される電動輪の操舵角に
関する信号及び電動輪のトルクに関する信号に基づい′
て各電動輪毎に最適のトルクを演算し、その演算結果を
各電動輪に出力する。これにより各電動輪は個々に所定
のトルクで回転することになる°。
したがって、例えば選択された運転モードが前進モード
であって、電気自動車が完全に直線走行をしている場合
には、各電動輪はその電気自動車の進行方向に向けて同
一方向に操舵され、また、電動輪のトルクは全ての電動
輪において同一である。そして、一定速度走行状態にお
いて操舵角信号出力手段から右方向に旋回させるべき信
号が出力されたとすると、操舵角演算手段はフロントラ
イトの電動輪の操舵角及びフロントレフトの電動輪の操
舵角、あるいは必要があればリアーライト及びリアーレ
フトの電動輪の操舵角を個々に演算し、演算結果に応じ
た操舵角に各々の電動輪を設定する。そして同時にトル
ク演算手段は、前記操舵角をもって電気自動車をスムー
スに旋回させるために、各電動輪毎のi&適トルクを演
算し、その演算結果に応じたトルクで各々の電動輪を回
転させる。
このために、各々の電動輪の操舵角及びトルクは機械的
な動力伝達機構なしに個々に制御し得ることになり、各
演算手段の演算プログラムを特殊なものとすれば、例え
ば電気自動車のステアリング特性を車速に応じて微妙に
変化させるという従来困難とされていた制御も付帯的に
ではあるが行なうことが可能になる。
(実施例) 以下に、本発明に係る電気自動車の制御装置が搭載され
る電気自動車の操舵系及び走行系の要部構造、並びにそ
の制御装置の構成及び動作を、図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図には、本発明に係る電気自動車の制御装置が搭載
される電気自動車の概略断面図が示しである。
同図では、右方側の車輪部分を概略的に示し、左方側の
車輪部分はスケルトン的に示している。
この図において、電気自動車Eは、車体10の前後左右
に4つの電動輪20,20.・・・を有しており、この
各電動輪20は、タイヤ5が外周に装着されたホイール
11の外部側方にモーター2を取付け、ダイレクトドラ
イブ式としたものであり、この各電動輪20は、中空の
ナックル12を支持するサスペンション13を介して前
記車体10に上下動可能に、また操舵自在に取付けられ
ている。
そして、これらの電動輪20の個々には、モーターによ
ってその電動輪20を操舵する操舵手段としての操舵ア
クチュエーター40が中空ナックル12に接続されてい
る。したがって、各電動輪20.20・・・は、個々に
そこから出力されるトルクと操舵角とが自在に設定可能
であり、個々の電動輪20の出力トルクと操舵角とを適
当に制御すれば、種々の走行特性を与えることが可能で
ある。
第2図に示すように、この各電動輪20は、中空ナック
ル12にボルト14により中空ハブ15を同軸的に締付
は固定し、この中空ハブ15に前記ホイール11を軸受
16を介して回転可能に取付けている。この中空ハブ1
5は、モーター2の回転軸と車軸とを兼用するもので、
これにより軸部分の構造が簡素化されることになる。
このホイール11の外周には、回転輪25が取付けられ
ているが、この回転輪25は、前記ホイール11の外周
に、ハブボルト17及びハブナツト18により固着され
たリム19と、このリム19の外周に嵌着された前記タ
イヤ5とからなっている。
また、このホイール11の外周端部位には、前記モータ
ー2のローター30と、このモーター2の外側を覆うカ
バー21とがボルト22により外部側方から共締め固定
されている。
前記ローター30は、環状のヨーク23と、このヨーク
23の内周面に接着剤若しくはボルト等により固着され
た薄肉で強力な磁界を発生する希土類の永久磁石24と
からなっている。
このローター30と不詳の間隙Gを介して対設されたス
テーター35は、コイル31が巻回された電機子コア3
2の内周部位をボルト33により中空ハブ15の突起部
15aに、ダストシール部材34及びトルクワング36
とともに固着されている。
また、この両者間には、扁平板状の端子37が伸延して
いるが、この端子37は、前記コイル31と中空ハブ1
5内を挿通した動力線38とを確   。
実に接続するために設けられたものである。なお、この
端子37の端部には、前記コイル31が接続されており
、動力線38は後述する制御装置の電力制御部に接続さ
れている。また、これらの電動輪20,20.・・・に
は、図示はしていないが、電動輪の出力トルク及びその
回転速度を算出するなめの1例えば、ホール素子を用い
た磁極位置検出素子と、ローター30あるいはステータ
ー35の温度を検出するモーター温度検出センサーとが
設けてあり、このモーター温度検出センサーにより、高
負荷時におけるコイル31の温度上昇に基づく絶縁破壊
、前記磁極位置検出素子の熱破壊及び永久磁石24の性
能劣化からの保護を行なうようになっている。
次に、第3図には、本発明に係る電気自動車の制御装置
によって制御される操舵系の概略斜視図が示しである。
同図に示す電気自動車には、電動輪20が図示しない車
体の前後左右に4輪取付けられており、これらの電動輪
20,20.・・・の各々には、制御装置100からの
指令によってその操舵角を調整する操舵アクチュエータ
ー40が、前記したこれらの電動輪20の各々の中空ナ
ックル12に取付けられている。このため、操舵アクチ
ュエーター40が作動すれば、電動輪20はその作動し
た操舵アクチュエーター40によって操舵角を変化させ
ることができ、この操舵角は個々の電動輪20について
自在に調整が可能である。
そして、制御装置100にはθ−■変換器50が接続さ
れており、このθ−■変換器50からは、運転者により
操作されたハンドル45の回転角度に応じた電圧が出力
されるようになっている。−例として、理解を容易にす
るために、運転モードを後述する通常モード(従来の自
動車と同様に、運転者の意思に応じて前進、あるいは後
退を行なえる運転モード)に設定し、かつ、停止した状
態で運転者がハンドル45を回転した場合を考えると、
このハンドル45の回転に伴なってθ−■変換器50か
ら制御装置100に出力される電圧値が変化することに
なり、制御装置100は、この電圧変化に基づいて各電
動輪20,20.・・・の操舵角を個別に演算し、この
演算結果に応じて各操舵アクチュエーター40.40.
・・・を作動させて各電動輪20,20.・・・を演算
された操舵角に設定する。なお、この場合の電圧変化に
基づく各電動輪20.20.・・・の操舵角は、予め制
御装置100に記憶させであるのはもちろんである。
第4図には、本発明に係る電気自動車の制御装置周辺の
概略構成図が示しである。
制御装置100に電気自動車の走行状態を制御させるた
めの信号を出力する信号出力源としては、図示するよう
に、操舵角信号出力手段であるハンドル45と、前記電
気自動車の運転モード、例えば、通常、パーキング、ニ
ュートラル、斜行1回転の各種モードを選択する運転モ
ード選択手段としての運転モード切換レバー46と、前
記電気自動車の駆動信号を出力するトルク信号出力手段
であるアクセルペダル47と、同様に前記電気自動車の
減速信号を出力するトルク信号出力手段であるブレーキ
ペダル48と、前記電気自動車の進行方向を選択する前
後進切換レバー49とがある。
したがって、電気自動車を運転する場合には、所望の運
転モードを、運転モード切換レバー46によって選択す
るとともに、前後進切換レバー49によって、その進行
方向(選択された運転モードが、回転モードの場合には
回転方向となる。)を選択した後、ハンドル45.アク
セルペダル47及びブレーキペダル48によって走行さ
せることになる。
そして、ハンドル45には、そのシャフトに図示されて
いない角度センサーが取付けられており、この角度セン
サーには、例えばロータリーエンコーダーあるいはポテ
ンショメーター等が使用されている。この角度センサー
には、θ−■変換器50が接続され、このθ−■変換器
50からは、前記角度センサーによって検出されたハン
ドル45の回転角度θに応じた電圧Vが出力されること
になる。また、運転モード切換レバー46には、図示さ
れてはいないがその操作によって設定される位置を検出
する位置センサーが設けられており、この位置センサー
としては、例えばリミットスイッチ、近接スイッチ等が
使用されている。そして、この位置センサーにはθ−8
変換器51が接続されており、このθ−8変換器51は
、運転モード切換レバー46の設定位置を接点信号とし
て出力するものである。つまり、制御装置100はごの
接点信号により、運転モード切換レバー46によって設
定された運転モードを検出することになる。
そして、アクセルペダル47とブレーキペダル48には
、図示されてはいないが、それらのペダル47.48の
踏込み量を検出するセンサーがそれぞれ取付けられてお
り、これらのセンサーには、ハンドル45の回転角度を
検出するセンサーと同様の1例えばロータリーエンコー
ダーあるいはポテンショメーター等が使用されている。
これらのセンサーには、θ−■変換器52.53が接続
され、θ−V変換器52.53からは、これらのセンサ
ーによって検出されたアクセルペダル47又はブレーキ
ペダル48の踏込み量に応じた電圧■がそれぞれ出力さ
れることになる。さらに、前後進切換レバー49には、
運転モード切換レバー46と同様に、図示されてはいな
いがその操作によって設定される位置を検出する位置セ
ンサーが設けられており、この位置センサーにはθ−8
変換器54が接続されている。このθ−8変換器54は
、前後進切換レバー49の設定位置を接点信号として出
力するものである。つまり、制御装置100はこの接点
信号により、前後進切換レバー49によって設定された
進行方向を検出することになる。
そして、これらのθ−■変換器50.θ−8変換器51
及び54.θ−■変換器52及び53からの出力は、後
述するように構成されている制御部N100に電気自動
車の走行状態を制御する指令信号として入力される。
制御装置100は、大別すると、後述する各種の演算部
を備えた中央処理装置60と、この中央処理装置60か
らの指令に基づいて前記した各電動輪20.20.・・
・の出力トルクを制御する駆動制御部70と、同様にこ
の中央処理装置60からの指令に基づいて前記した各電
動輪20.20゜・・・の操舵角を制御する操舵角制御
部80とから構成されている。
中央処理装置60には、電気自動車の外部あるいは内部
に設けられている2例えばモーター電流検出センサー、
モーター温度検出センサー、バッテリー電圧検出センサ
ー等から構成されるセンサー群90からの検出信号及び
中央処理装置60自体が検知した各種のエラー信号を入
力し、それらの信号を処理することによって、電気自動
車の走行状態の異常の可否の判定及び走行状態等を検出
し、その判定結果を表示させる走行許容判定部61が設
けられており、この走行許容判定部61による前記した
各種信号の処理結果、例えば走行速度、各種の警告、及
び電気自動車の管理データー等は表示装置95に表示さ
れることになる。
また、中央処理装置60には、走行管理データー収集部
62が設けられ、この走行管理データー収集部62は本
発明とは直接関係がないためにその詳細な説明は省略す
るが、その主な機能としては、前記したセンサー群90
から出力された各種の検出信号を収集し、データーとし
て記憶するものである。そして、この記憶されたデータ
ーは必要に応じて取出すことができるようになっており
、この収集したデーターを、例えば電動輪20,20、
・・・におけるメインテナンスの情報として利用したり
、従来用いられている運行針のような情報として利用す
ることができるようになっている。
さらに、中央処理装置60には、基準トルク演算部63
.4輪トルク比演算部64及び各輪トルク演算部65と
が設けられ、この基準トルク演算部63は、θ−■変換
器52及び53から電圧値として出力されるアクセルペ
ダル47の踏込み量及びブレーキペダル48の踏込み量
に応じた信号に基づいて、各電動輪20,20.・・・
に共通の基準トルクを演算するものであり、一方、4輪
トルク比演算部64は、θ−8変換器51を介して入力
した運転モード切換レバー46の選択された運転モード
と、θ−■変換器50及び52から電圧値として出力さ
れるハンドル45の回転角度及びアクセルペダル47の
踏込み量に応じた信号に基づいて、各電動輪20,20
.・・・それぞれのトルク比率を演算するものである。
そして、各輪トルク演算部65は、この基準トルク演算
部63と4輪トルク比演算部64とによって演算された
各電動輪20.20.・・・のトルク及び4輪トルク比
率に基づいて、各電動輪20毎の出力トルクを個々に演
算し、この演算結果を駆動制御部70に出力する。した
がって、各電動輪20.20.・・・は、それぞれの電
動輪20に接続されている駆動制御部70からの出力電
圧及び出力電流に基づいて、所定のトルクで駆動される
なお、基準トルク演算部63.4輪トルク比演算部64
及び各輪トルク演算部65によってトルク演算手段を構
成している。
まな、中央処理装置60には操舵角演算手段としての4
輪操舵角演算部66が設けられており、この4輪操舵角
演算部66は、θ−8変換器51から接点信号として出
力される運転モード切換レバー46の設定位置及びθ−
■変換器50.52から電圧値として出力されるハンド
ル45の回転角度及びアクセルペダル47の踏込み量に
応じた信号に基づいて、各電動輪20.20.・・・の
操舵角を演算するものである。この4輪操舵角演算部6
6による演算結果は、操舵角制御部80に出力され、各
電動輪20,20.・・・は、この操舵角制御部80に
よって駆動される前記した操舵アクチュエーター40に
よって、それぞれ個々に所定の操舵角に設定される。
第5図には、本発明に係る電気自動車の制御装置におい
て、特に電動輪の回転制御を行なう部分のブロック図が
示しである。
前述したように、電気自動車Eには、ハンドル45゜運
転モード切換レバー46.アクセルペダル47.ブレー
キペダル48及び前後進切換レバー49が図示するよう
に配設されており、前述したように、ハンドル45には
θ−■変換器50が、運転モード切換レバー46にはθ
−8変換器51が、アクセルペダル47にはθ−V変換
器52が、ブレーキペダル48にはθ−■変換器53が
、また前後進切換レバー49にはθ−8変換器54がそ
れぞれ接続されている。
θ−8変換器51.θ−■変換器52及びθ−V変換器
53は、公知のPID制御を非線形に行なうPID非線
形制御部67に接続されており、このPID非線形詞御
部67は、第4図に示した各輪トルク演算部65内に設
けられているものである。そして、θ−V変換器5゛0
及びθ−8変換器51は、切換部55に接続されており
、また、この切換部55には、前記した4輪操舵角演算
部66.4輪トルク比演算部64.電気自動車の運転モ
ードとして、運転モード切換レバー46によって斜行モ
ードが選択された場合、切換部55によって選択される
記憶手段としての斜行操舵角演算部81及び運転モード
切換レバー46によって回転モードが選択された場合、
切換部55によって選択される中央処理装置60内に設
けられている記憶手段としての回転操舵角テーブル68
がそれぞれ選択され得るように接続されている。この切
換部55は、運転モード切換レバー46によって通常モ
ード、即ち、前進あるいは後退等、通常の走行をさせる
モードが選択された場合には、θ−V変換器50を4輪
操舵角演算部66及び4輪トルク比演算部64に接続す
るようにその接点を作動し、斜行モードが選択された場
合には、θ−■変換器50を斜行操舵角演算部81に接
続するようにその接点を作動し、回転モードが選択され
た場合には、θ−■変換器50を回転操舵角テーブル6
8に接続するようにその接点をそれぞれ作動させる。
また、θ−8変換器54は、ここから出力される接点信
号に基づいて各電動輪20.20.・・・の回転方向を
決定する。駆動制御部70に設けられた回転方向判別部
71に接続され、回転方向判別部71は、前後進切換レ
バー49によって選択された方向に走行させるべく、各
電動輪20,20゜・・・の回転方向を設定する。
さらに、この回転方向判定部71には、4輪操舵角演算
部66、斜行操舵角演算部81及び回転操舵角テーブル
68がそれぞれ接続され、また、後述するゲート制御部
74にも接続されて、これに対して各電動輪20.20
.・・・の回転方向に関する信号を出力する。このPI
D非線形制御部67及び4輪トルク比演算部64は、駆
動制御部70に設けられた供給電圧制御部72に接続さ
れ、この供給電圧制御部72によって各電動輪20゜2
0、・・・への供給電圧が間接的に制御される。
また、この供給電圧制御部72には、電動輪20を構成
するモーターに電力を供給する電力制御部75に接続さ
れたゲート制御部74を介してパルス列発生部73が接
続され、電動輪20に出力される電力は、このパルス列
発生部73から出力されるパルスに基づいて、ゲート制
御部74によって制御されるゲートのオン時間によって
制御される。
さらに、供給電圧制御部72には、電力制御部75に電
圧を印加するバッテリー群76が有するタップを切換え
るタップ切換部77が接続されており、このタップの切
換は供給電圧制御部72から出力される供給電圧信号に
よって行なわれることになる。このタップを切換える場
合には、図示はしないがパルスモータ−によって行なう
ようになっており、このパルスモータ−はタップ切換部
77から出力される信号によって作動するようになって
いる。
そして、電動輪20を構成するモーター2には、前記し
たように、そのモーター2が一定角度回転する毎にパル
スを出力する磁極位置検出素子85が設けられており、
その磁極位置検出素子85から出力されたパルスは、ゲ
ート制御部74と、この磁極位置検出素子85に接続さ
れているF/V変換器86に出力され、モーター2を回
転させる上でのフィードバックを行なっている。また、
電力制御部75及びF/V変換器86には信号処理部8
7が接続され、この信号処理部87はPID非線形制御
部67に接続され、モーター2に印加する電圧を決定す
る上でのフィードバックを行なっている。
第6図には、本発明に係る電気自動車の制御装置におい
て、特に電動輪の操舵制御を行なう部分のブロック図が
示しである。
前述したように、電気自動車Eには、ハンドル45及び
運転モード切換レバー46が図示するように配設されて
おり、前述したように、ハンドル45にはθ−■変換器
50が、運転モード切換レバー46にはθ−8変換器5
1がそれぞれ接続されている。そして、このθ−■変換
器50及びθ−8変換器51は切換部55に接続されて
おり、また切換部55には、前述した4輪操舵角演算部
66、斜行操舵角演算部81及び回転操舵角テーブル6
8が選択され得るように接続されており、これらは、ま
た、θ−8変換器51によって切換えられる選択部56
にも接続されている。この切換部55及び56は、運転
モード切換レバー46によって通常モードが選択された
場合には、θ−■変換器50を4輪操舵角演算部66を
介して操舵角指令部82に接続するようにその接点を作
動し、斜行モードが選択された場合には、θ−V変換器
50を斜行操舵角演算部81を介して操舵角指令部82
に接続するようにその接点を作動し、回転モードが選択
された場合には、θ−■変換器50を回転操舵角テーブ
ル68を介して操舵角指令部82に接続するようにその
接点をそれぞれ作動させる。この操舵角指令部82には
、前述した操舵アクチュエーター40を駆動する操舵角
サーボ83が接続され、各電動輪20.20.・・・の
操舵角に関する指令は、この操舵角指令部82から出力
される。
そして、このように構成されている本発明に係る電気自
動車の制御装置の動作を、第7図以降に示されている動
作フローチャートに基づいて以下に説明する。なお、こ
の説明に際して、実際の電動輪の動作が容易に理解でき
るように、必要に応じて第1図から第6図を参照して説
明することにする。
第7図に示されるフローチャートは、本発明に係る電気
自動車の制御装置のメインフローチャートである。即ち
、電気自動車の走行を制御するためのメインとなる部分
のフローチャートである。
ステップ1 まず、運転者がキーを操作して、電気自動車の動作を総
括的に制御する制御装置100を起動させる。
ステップ2 このキーのオンにより中央処理装置60に設けられてい
る各IC素子、つまり記憶素子あるいは入出力素子、各
種変換素子の動作及びこの中央処理装置60に接続され
ている駆動制御部70.操舵角制御部80.センサー群
90及び表示装置95の動作を全て初期化する。尚、こ
の初期化の処理は一般的に行なわれているので、その詳
細な説明は省略する。
ステップ3 次に、制御装置100は、運転モード切換レバー46に
よる設定位置をデジタル信号として出力するθ−8変換
器51.ハンドル45.アクセルペダル47及びブレー
キペダル48の操作量に応じた電圧を出力するθ−■変
換器50,52.53、さらに、前後進切換レバー49
の設定位置をデジタル信号として出力するθ−8変換器
54が正常に機能するか否かを判断し、また、中央処理
装置60の各種素子に設けられているデーターテーブル
、カウンター及びフラグエリア動作を点検し、センサー
群90からの検出信号を入力してこれらの検出信号の正
常可否を判断する。
ステップ4 中央処理装置60は、制御系を構成する各部分の動作が
正常に機能し得ることを判断した後に、システムテーブ
ルへの起動登録を行なう。
ステップ5 ステップ1からステップ4までの処理が終了すると、電
気自動車を走行させる準備が完了するので、次に、中央
処理装置60は、運転者が設定した運転モード切換レバ
ー46及び前後進切換レバー49の設定位置を、θ−8
変換器51及びθ−8変換器54から出力される接点信
号として入力する。このθ−8変換器51から出力され
る接点信号は、例えば、運転モードがニュートラルにあ
る場合には、100000.パーキングモードにある場
合には、oioooo、前進に設定されている場合には
、m1iii1.後退に設定されている場合には、11
111100、というようなデジタル信号である。
ステ゛ツブ6 中央処理装置60は、ステップ5において入力した運転
モードに関する接点信号に基づいて、現在設定されてい
る運転モードを判断し、また、前後進に関する信号に基
づいて、前進であるか、後退であるかを判断する。
ステップ7 中央処理装置60はハンドル45の回転角度、アクセル
へダル47及びブレーキペダル48の踏込み量つまり操
作量、並びにセンサー群90等からの検出信号を入力し
、このらの入力データーを走行管理データー収集部62
に記憶する。
ステップ8 このステップに関しては後で詳細に説明するが、このス
テップにおいては概略以下のような処理を行なう。即ち
、制御袋W100は、運転モード切換レバー46によっ
て設定された運転モード及び前後進切換レバー49によ
って設定された走行方向に応じて、ステップ7で入力し
た各種のデーターを処理し、各電動輪20,20.・・
・毎の出力トルク及び操舵角を演算し、電気自動車を運
転者の意思通りに走行させる。
ステップ9 中央処理装置60は、キーが操作されて電源がオフされ
た場合には処理を終了し、キーがオンされている場合に
はステップ5からステップ9を繰返して処理を行なう。
つまり、キーがオンされている間はステップ5からステ
ップ9の処理が繰り返し行なわれることになる。
次に、第8図には、第7図に示したメインフローチャー
トにおけるステップ3のサブルーチンプログラムのフロ
ーチャートが示しである。
このサブルーチンプログラムは、起動点検のプログラム
であり、その点検の種類として実際に行なわれるものに
は種々のものがあるが、このフローチャートにおいては
、その点検の内の代表的な起動点検であるセンサー群9
0の点検処理に関するフローチャートを示しである。な
お、他の点検についても同図に示すフローチャートと同
様な処 ・理によって行なわれるので、これらの具体的
な動作説明は省略する。
ステップ10 まず、中央処理装置60は、例えばモーター電流検出セ
ンサー、モーター温度検出センサー、バッテリー電圧検
出センサー等によって構成されるセンサー群90の全セ
ンサーの検出信号を入力し、走行管理データー収集部6
2に、これらの検出信号を記憶する。
ステップ11 そして、走行許容判定部61は2、ステップ10で走行
管理データー収集部62に記憶させた各センサーからの
信号を個々に取出し、その信号が正常であるか否かの判
断を順次行ない、全センサーが正常に機能しているか否
かの判断を行なう。この異常判断は、例えば、センナ−
が破損していれば検出信号が全く出力されないか、また
は現実とはかけはなれた検出値が出力されるので、これ
を夫々のセンサーに割当てられた基準値と比較すること
により、そのセンサーの異常を検出するようにしている
。このセンサーの異常判断は、このような方法以外に、
通常用いられている他の方法によっても行なうことがで
きる。
ステップ12 ステップ11における異常判断処理の結果、いずれのセ
ンサーにも異常が認められない場合には、このサブルー
チンを終了してメインルーチンへ戻り、1つのセンサー
にでも異常が認められた場合には、次のステップに進む
ステップ13 走行許容判定部61によって、異常の生じているセンサ
ーが検出されると、このセンサーの異常発生を表示装置
95によって表示する。そして、この表示後、サブルー
チンを終了してメインルーチンに戻る。
次に、第9図には、第7図に示したメインフローチャー
トにおけるステップ6のサブルーチンプログラムが示し
である。なお、このサブルーチンプログラムでは、運転
モード切換レバー46によって設定された運転モードを
検出するためのサブルーチンプログラムのみを示しであ
る。が、前後進切換レバー49によって設定された前進
、後退の検出も、このサブルーチンプログラムと同様で
あるので、その説明は省略する。また、本実施例に例示
した電気自動車には、前記したような各種の運転モード
が用意され、走行方向の選択もできるようになっている
が、具体的には、運転モードとしては、ニュートラル、
パーキング、通常モード。
斜行モード、回転モードが設けられており、走行方向と
しては、前進、後退、右回転、左回転が選択できるよう
になっている。したがって、電気自動車の走行状態とし
ては、通常モードにおける前進及び後退、斜行モードに
おける前進及び後退、右回転及び左回転の各走行状態が
実現できる。さらに、ここでは具体的なフローチャート
は示さないが、停止時間が所定時間以上になると、運転
モードが、自動的にニュートラルあるいは、パーキング
のモードにすることも可能である。
ステップ20 中央処理装置60は、運転モード切換レバー46の操作
によりθ−8変換器51からデジタル値として出力され
る接点信号を入力する。
ステップ21 中央処理装置60は、この入力した接点信号に基づいて
、運転モード切換レバー46の設定位置を検出する。
ステップ22 中央処理装置60は、前記設定位置の検出によって、そ
の設定位置から運転モードの演算を行なう。
ステップ23 中央処理装置60は、ステップ22によって演算された
運転モードを、前記した第5図及び第6図に示されてい
る切換部55及び56に出力し、その運転モードに応じ
てこの切換部55及び56の接点を切換える。そして、
このサブルーチンを終了してメインルーチンに戻る。ま
た、雪うまでもなく、前後進切換レバー49によって選
択された走行方向も、中央処理装置60に入力され、こ
の走行方向に基づいて各電動輪20,20.・・・の回
転方向が決定される。
さらに、第10図以降には、第7図に示したメインフロ
ーチャートにおけるステップ8のサブルーチンプログラ
ムが示しである。
このサブルーチンプログラムは、各運転モードにおける
表示装置95への表示、あるいは各電動輪20の出力ト
ルク及び操舵角の演算に関するためのサブルーチンプロ
グラムである。そして、第10図に示されているサブル
ーチンプログラムは、選択された運転モードがニュート
ラルである場合のサブルーチンプログラムである。
ステップ30 中央処理装置60は、運転モード切換レバー46によっ
て設定された運転モードを、第9図に示したサブルーチ
ンプログラムによって判断すると、その判断した運転モ
ードを表示装置95に表示する。即ち、この場合ではニ
ュートラルを表示することになる。
ステップ31 そして中央処理装置60は、例えば電気自動車の車速く
この場合は車速は、特殊な運転を行なっていなければ0
である。)、運転者の要求による他の種々のデーターの
表示等を表示装置95に表示する。
つまり、この運転モードでは、表示装置95に車速環、
電気自動車の走行状態を示す表示及び運転者の要求する
データーが表示されるのみであり、たとえアクセルペダ
ル47及びブレーキペダル48が操作されても、電動輪
20の動作には影響を与えないようになっている。
次に、第11図に示されているサブルーチンプログラム
は、選択された運転モードがパーキングである場合のサ
ブルーチンプログラムである。
ステップ40 中央処理装置60は、運転モード切換レバー46によっ
て設定された運転モードを、第9図に示したサブルーチ
ンプログラムによってパーキングモードであると判断す
ると、車速が0であることを条件として、機械的なブレ
ーキを作動させ、電気自動車を停止させる。
ステップ41 次に、中央処理装置60は、判断した運転モードを表示
装置95に表示する。即ち、この場合にはパーキングを
表示する。
ステップ42 そして中央処理装置60は、前記したと同様に、例えば
電気自動車の車速、運転者の要求による池の種々のデー
ターの表示等を表示装置95に表示する。
つまり、この運転モードでは、ニュートラルの場合と同
様に表示装置95に車速環、電気自動車の走行状態を示
す表示及び運転者の要求するデーターが表示されるのみ
であり、たとえアクセルペダル47及びブレーキペダル
48が操作されても電動輪20の動作には影響を与えな
いようになっている。
第12図(A)、(B)に示されているサブルーチンプ
ログラムは、選択された運転モードが斜行モードである
場合のサブルーチンプログラムである。
この斜行モードは、ハンドル46の操作によって全ての
電動輪20.20.・・・が同方向に同一の操舵角をも
って操舵されるモードであって、電気自動車を斜めに前
進あるいは後退させる場合のモードである。
以下に、この斜行モードが選択された場合における本発
明の電気自動車の制御装置の動作を詳細に説明する。
ステップ50 中央処理装置60によって運転モード切換レバー46の
設定位置が斜行モードであると判断された場合には、そ
の中央処理装置60に設けられた記憶装置に記憶されて
いるモードデーターを、斜行モードのデーターに書換え
る。このモードが選択されると、第5図及び第6図に示
すようにθ−8変換器51から切換部55及び56に切
換信号が出力され、この切換信号に基づいて切換部55
及び56はθ−■変換器50からの信号が斜行操舵角演
算部81に入力されるように、また、斜行操舵角演算部
81からの信号が操舵角指令部82に出力され得るよう
にその接点を切換える。
ステップ51 斜行操舵角演算部81は、θ−■変換器50から出力さ
れるハンドル45の回転角度に比例した電圧を入力する
ステップ52 斜行操舵角演算部81は、前ステップにおいて入力した
ハンドル45の回転角度に比例した電圧に基づいて、各
電動輪20の操舵角を演算する。
つまり、ハンドル45の回転によりθ−■変換器50か
ら出力された電圧が■1で゛あったとすると、斜行操舵
角演算部81は、この電圧■1に基く操舵角を、図示し
ない記憶装置に記憶されているデーターをルックアップ
することによって演算する。
ステップ53 回転方向判定部71は、前後進切換レバー4つから出力
された信号に基づいて、各電動輪20゜20、・・・の
回転方向を判定し、各電動輪20,20、・・・への供
給電力を制御するゲート制御部74に判定した回転方向
に各電動輪20.20.・・・を回転させるための指示
を与える。この各電動輪20.20゜・・・の回転方向
は、前後進切換レバー49により選択されたどちら方向
の斜行モードであるかによって決定がされる。即ち、前
進斜行モードであるか、後退斜行モードであるかによっ
てその回脈方1向が決定されることになる。
・ステップ54 PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の操作
によりθ−■変換器52から出力される電圧を入力する
ステップ55 前ステップと同様に、PID非線形制御部67は、ブレ
ーキペダル48の操作によりθ−■変換器53から出力
される電圧を入力する。
ステップ56 PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の踏込
み量とブレーキペダル48の踏込み量に応じて、θ−■
変換器52及び53から出力された両型圧の差を演算し
、この演算の結果得らi″した電圧値に基づいて、各電
動輪20,20.・・・に与えるべきトルクの指令値を
演算する。なお、この指令値の演算中であっても、厳密
にはアクセルペダル47の踏込み量とブレーキペダル4
8の踏込み量とは必ずしも一定に保たれているはずはな
いので、PID非線形制御部67は、これらの踏込み量
がある程度の範囲で変動してもその演算に影響を与えな
いように、従来の遊びと同様の意味合いで不感帯を設け
ており、即ち、両ペダル47及び48の多少の踏込み量
の変化は無視し得るようになっている。実際におけるこ
の不感帯の判断は、入力、つまり前記した電圧値の絶対
値が所定値以上になったか否かの判断を行なうことによ
って成され、この電圧値が所定値以上になった場合に1
、初めてアクセルペダル47.ブレーキペダル48が操
作されたと判断されるようにしている。
ステップ57 次に、PID非線形制御部67は、信号処理部87から
出力される電圧値に基づいて、各電動輪20.20.・
・・がそれぞれ現在発生している負荷トルクを演算する
。即ち、信号処理部87には、第5図に示されているよ
うに、電動輪20のモーターに電力を供給する電力制御
部75からは、前記モーターに印加されている電圧の実
効値と供給されている電流の実効値とが入力され木と共
に、モーターの回転に応じて磁極位置検出素子85から
出力されたパルス周波数に比例した電圧を出力するF/
V変換器86からの電圧の実効値が入力され1、信号処
理部87は、これらの電圧値あるいは電流値を一括して
演算処理を行ない、モーター2の負荷トルクに関する信
号を電圧値としてPID非線形制御部67に出力してい
る。したがって、PID非線形制御部67はこの電圧値
を入力し、これを演算することによってモーターが担っ
ている現在の負荷トルクをリアルタイムで演算すること
ができる。
ステップ58 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算し
たモーターにおける負荷トルクの非線形補正演算を行な
う。即ち、この非線形補正は従来の電気自動車等におい
ても用いられている公知の補正であり、特に電気自動車
の場合には、発進時や加速時における操作性やフィーリ
ングを向上させる為に行なっている。
ステップ59 PID非線形制御部67は、ステップ56において演算
されたトルク指令値とステップ57で演算されたモータ
ー負荷トルクとから、トルク(偏差。
つまりモーター2にさらに与えなければならないトルク
を演算する。なおこの場合にも、このトルク偏差が微少
である場合には、このトルク偏差を無視し得るようにし
ており、つまり前記したアクセルペダル47やブレーキ
ペダル48の遊びと同様の意味合いで不感帯を設けてい
る。実際におけるこの不感帯の判断は、あらかじめ用意
されている基準トルク偏差と前記トルク偏差の比較によ
って行なっており、前記トルク偏差が所定値以上の場合
にトルク偏差が生じたと判断することになる。
ステップ60 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算さ
れたトルク偏差に基づいて、そのトルク偏差を0にする
ためにモーターに与えるべき電圧値を演算し、その演算
結果を供給電圧制御部72に出力する。この場合に、供
給電圧制御部72に出力される電圧は積分処理が行なわ
れた後の電圧であり、また、この場合の運転モードは駐
停車時に選択される斜行モードであるので、PID非線
形制御部67には、アクセルペダル47の操作ミスによ
って必要以上の速度が出ないように速度リミッタ−の機
能をも備えである。つまり、この斜行モードにおいては
1例えば20 K)l/H以上の速度が出せないように
なっている。
ステップ61 PID非線形制御部67は、各電動輪20.20、・・
・毎のトルク比率の演算を行なう。この場合は、運転モ
ードが斜行モードであるので、各電動輪20,20.・
・・のそれぞれのトルク比率は1であり、それぞれの電
動輪20はアクセルペダル47の踏込み量に応じて同一
トルクをもって回転することになる。
ステップ62 供給電圧制御部72は、PID非線形制御部67から出
力されたトルク偏差を0にするための電圧値に応じて、
タップ切換部77が選択すべきバッテリー群76に設け
られている図示しないタップの切換位置を演算する。な
お、このバッテリー群76は、例えば12Vのバッテリ
ーが10個直列に接続されたものであり、それぞれのバ
ッテリーの接続点にはタップが設けられている。そして
このタップをタップ切換部77によって切換えることに
よって、最大120■がら最少12Vまで12Vきざみ
で電力制御部75に電圧が印加できるようになっている
ステップ63 また、供給電圧制御部72は、各電動輪20゜20、・
・・を駆動させるため、前ステップで選択されたタップ
を介して供給される電圧における最適のパルス幅を演算
する。
ステップ64 回転方向判定部71は、ゲート制御部74に、ステップ
53で判定した回転方向に各電動輪20゜20、・・・
が回転するように回転方向に関する指令を与える。
ステップ65 ・ 斜行操舵角演算部81は、ステップ52によって演算さ
れた各電動輪20の操舵角に関する信号を、操舵角指令
値として操舵角指令部82に出力する。
ステップ66 操舵角指令部82は、前ステップにおいて出力された操
舵角指令値に基づいて、操舵角サーボ83を作動させ、
操舵アクチュエーター40を動作させて各電動輪20,
20.・・・をハンドル45の回転角度に比例したそれ
ぞれ同一の操舵角に設定する。これにより、電気自動車
の斜め走行が可能になる。
ステップ67 供給電圧制御部72は、ステップ62において算出した
最適タップ位置に基づいて、タップ切換部77にタップ
を切換えるべき信号を出力する。
ステップ68 タップ切換部77は、タップを切換えるためのパルスモ
ータ−を作動させ、バッテリー群76に設けられている
タップを最適タップ位置に切換える。このタップが切換
えられると、バッテリー群76から電力制御部75にこ
のタップによって切換えられた電圧が常に印加されるこ
とになる。なお、このタップの切換時には、電力制御部
75に印加される電圧が急激に変化するので、タップ切
換の際に発生するスパーク発生を防止する処理も同時に
行なわれている。
ステップ6つ 供給電圧制御部72は、ステップ63で算出したパルス
幅率に基づいて、パルス列発生部73にこのパルス幅率
を出力する。
ステップ70 パルス列発生部73は、前ステップにおいて供給電圧制
御部72から出力されたパルス幅率に基づいて、クロッ
ク信号によって決定される基本周波数の1パルス内のオ
ンレベルとなる区間を決定し、このパルス幅変調された
基本クロックをゲート制御部74に出力する。そして、
ゲート制御部74は、前記パルス幅変調された基本クロ
ックと、回転方向判定部71から出力された回転方向に
関する信号と、磁極位置検出素子85から出力されるモ
ーター2の回転に伴なって発生するパルスとを勘案しつ
つ、モーター2の各磁極極性毎の整流タイミング方向を
決定し、このタイミング制御したパルス幅変調信号(以
下、PWM信号という。)を電力制御部75に出力する
。次に、電力制御部75は、ゲート制御部74から出力
されたPWM信号により、バッテリー群76によって印
加されている電圧をチョッピングしてモーターのコイル
にパルス幅変調後の電圧を印加する。なお、この電力制
御部75は、パワートランジスターが多数使用されてお
り、このパワートランジスターのオン時間を制御するこ
とによってモーターへ印加される電圧の実効値が制御さ
れるようになっている。
ステップ71 電力制御部75がら出力される電圧によって各々の電動
輪20,20.・・・が駆動される。この運転モードは
斜行モードであるので、全ての電動輪20には同一の電
圧が印加されることになり、各電動輪20,20.・・
・は、アクセルへダル47の踏込み量に応じた同一のト
ルクでしがも同方向に回転することになる。
ステップ72 中央処理装置60は、運転モード切換レバー46によっ
て設定された運転モードを、第9図に示したサブルーチ
ンプログラムによって判断すると、その判断した運転モ
ードを表示装置95に表示する。即ち、この場合では斜
行モードを表示することになる。
ステップ73 そして中央処理装置60は、例えば電気自動車の車速等
、運転上必要な表示、又は運転者の要求による他の種々
のデーターの表示等を表示装置95に表示して、メイン
ルーチンに戻る。
このように、運転モードが斜行モードである場合には、
各電動輪20,20.・・・の操舵角はハンドル45の
回転角度に応じて全て同一の方向に操舵され、同時に、
アクセルペダル47が操作されることによって、前後進
切換レバー49によって選択された走行方向に基づき、
電気自動車を斜前方向あるいは斜後方向に走行させるこ
とが可能となる。したがって、駐車スペースの狭い場所
であっても容易に駐車させることが可能となり、また、
脱輪等のトラブルの発生した際にも、このモードを有効
に使用すればそのトラブルからの脱出も容易に可能とな
る。
次に、第13図(A)、(B)に示しであるサブルーチ
ンプログラムについて説明する。このサブルーチンプロ
グラムは、選択された運転モードが回転モードである場
合のサブルーチンプログラムである。この回転モードと
は、ハンドル46の操作とは無関係に電気自動車にその
場回転をさせるモードである。即ち、この回転モードが
選択された場合には、各電動輪20,20.・・・の操
舵角は4輪の電動輪20の重心を中心として電気自動車
がその場回転できるような角度に設定される。
この運転モードは、極めてせまい場所でUターンをする
場合に使用すると非常に便利なモードであり、当然のこ
とながら、ターンする際に、電気自動車の長さ分の直径
の円が描ける領域が最低限とれれば、電気自動車はその
場回転ができることになる。
以下に、この回転モードにおける本発明の電気自動車の
制御装置の動作について説明する。
ステップ80.81 中央処理装置60によって運転モード切換レバー46の
設定位置が回転モードであると判断されると、その中央
処理装置60に設けられた記憶装置に記憶されているモ
ードデーターを回転モードのデーターに書換える。この
モードが選択されると、第5図及び第6図に示すように
θ−8変換器51から切換部55及び56に切換信号が
出力され、この切換信号に基づいて切換部55及び56
はθ−■変換器50からの信号が回転操舵角テーブル6
8に入力されるように、また、回転操舵角テーブル68
からの信号が操舵角指令部82に出力され得るようにそ
の接点を切換える。
ステップ82 回転方向判定部71は、θ−8変換器54から出力され
た信号に基づいて各電動輪20,20゜・・・の回転方
向を判断し、各電動輪20.20.・・・への供給電力
を制御するゲート制御部74に、判定した回転方向に各
電動輪20.20.・・・を回転させるための指示を与
える。この各電動輪20゜20、・・・の回転方向は前
後進切換レバー4つにより選択されたどちら方向の回転
モードであるかによって決定がされる。即ち、右方向の
回転モードであるか、左方向の回転モードであるかによ
ってその回転方向が決定されることになる。例えば、右
方向の回転モードが設定された場合には、フロントライ
ト、リアーライトに配置されている電動輪20は後退方
向に回転し、フロントレフト、リアーレフトに配置され
ている電動輪20は前進方向に回転することになる。そ
して、これらの電動輪20の回転速度はもちろん全て同
一速度である。
ステップ83 PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の操作
によりθ−■変換器52から出力される電圧を人力する
ステップ84 前ステップと同様に、PID非線形制御部67は、ブレ
ーキペダル48の操作によりθ−■変換器53から出力
される電圧を入力する。
ステップ85 PAD非線形制御部67は、アクセルペダル47の踏込
み世とブレーキペダル48の踏込み址に応じて、θ−■
変換器52及び53から出力された両型圧の差を演算し
、この演算の結果得られた電圧値に基づいて各電動輪2
0.20.・・・に与えるべきトルクの指令値を演算す
る。なお、この指令値の演算中であっても、厳密にはア
クセルペダル47の踏込み量とブレーキペダル48の踏
込み量とは必ずしも一定に保たれているはずはないので
、P■・D非線形制御部67はこれらの踏込み量がある
程度の範囲で変動してもその演算に影響を与えないよう
に、従来の遊びと同様の意味合いで不感帯を設けており
、即ち、両ペダル47及び48の多少の踏込み量の変化
は無視し得るようになっている。実際におけるこの不感
帯の判断は、入力、つまり前記した電圧値の絶対値が所
定値以上になったか否かの判断を行なうことによって成
され、この電圧値が所定値以上になった場合に初めてア
クセルペダル47.ブレーキペダル48が操作されたと
判断されるようにしている。
ステップ86 次に、PID非線形制御部67は、信号処理部87から
出力される電圧値に基づいて各電動輪20.20.・・
・のそれぞれ現在発生している負荷トルクを演算する。
即ち、信号処理部87には、第5図に示されているよう
に、電動輪20カモ−ター2に電力を供給する電力制御
部75から前記モーター2に印加されている電圧の実効
値と供給されている電流の実効値とが入力されると共に
、モーター2の回転に応じてFa極位置検出素子85か
ら出力されたパルス周波数に比例した電圧を出力するF
/V変換器86からの電圧の実効値が入力され、信号処
理部87はこれらの電圧値あるいは電流値を一括して演
算処理を行ない、モーター2の負荷トルクに関する信号
を電圧値としてPID非線形制御部67に出力している
。したがって、PID非線形制御部67はこの電圧値を
入力し、これを演算゛することによってモーター2が担
っている現在の負荷トルクをリアルタイムで演算するこ
とができることになる。
ステップ87 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算し
たモーター2における負荷トルクの非線形補正演算を行
なう。即ち、この非線形補正は従来の電気自動車等にお
いても用いられている公知の補正であり、特に電気自動
車の場合には、発進時や加速時における操作性やフィー
リングを向上させる為に行なっている。この運転モード
の場合には、゛安全′上、非常にゆっくりとした動作で
もって電気自動車を回転させる必要があることがら、操
作性の向上のためにこの非線形補正演算が行なわノする
ことになる。
ステップ88 PID非線形制御部67は、ステップ85において演算
されたトルク指令値とステップ86で演算されたモータ
ー負荷トルクとからトルク偏差。
つまりモーター2にさらに与えなければならないトルク
を演算する。なおこの場合にもこのトルク偏差が微少で
ある場合には、このトルク偏差を無視し得るようにして
おり、つまり前記したアクセルペダル47やブレーキペ
ダル48の遊びと同様の意味合いで不感帯を設けている
。実際におけるこの不感帯の判断は、あらかじめ用意さ
れている基準トルク偏差と前記トルク偏差の比較によっ
て行なっており、前記トルク偏差が所定値以上の場合に
トルク偏差が生じたと判断することになる。
ステップ89 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算さ
れたトルク偏差に基づいて、そのトルク偏差を0にする
ためにモーター2に与えるべき電圧値を演算し、その演
算結果を供給電圧制御部72に出力する。この場合に供
給電圧制御部72に出力される電圧は積分処理が行なわ
れた後の電圧であり、また、この場合の運転モードは電
気自動車のUターン時などに選択される回転モードであ
るので、PID非線形劃御側67にはアクセルペダル4
7の操作ミスによって必要以上の速度が出ないように速
度リミッタ−の機能をも備えである。
つまり、この回転モードにおいては1例えば4聞/H以
上の速度が出せないようになっている。
ステップ90 PID非線形制御部67は、各電動輪20.20、・・
・毎のトルク比率の演算を行なう。この場合は、運転モ
ードが回転モードであるので、前記したように電動輪2
0,20.・・・のそれぞれのトルク比率は1であり、
それぞれの電動輪20はアクセルペダル47の踏込み量
に応じて同一速度で回転することになる。
ステップ91 供給電圧制御部72は、PID非線形制御部67から出
力されたトルク偏差をOにするための電圧値に応じて、
タップ切換部77が選択すべきバッテリー群76に設け
られている図示しな゛いタップの切換位置を演算する。
なお、このバッテリー群76は、前記したように例えば
12Vのバッテリーが10個直列に接続されたものであ
り、それぞれのバッテリーの接続点にはタップが設けら
れている。そしてこのタップを、タップ切換部77によ
り切換えることによって、最大120■がら最少]−2
■まで12Vきざみで電力制御部75に電圧が印加でき
るようになっている。そして、この回転モードの場合に
は、電動輪20の回転速度を速くする必要がないことが
ら、実際には、12■あるいは24V程度の電圧によっ
て各電動輪20.20.・・・を回転させることになる
ステップ92 また、供給電圧制御部72は、各電動輪20゜20、・
・・を駆動させるため、前ステップで選択されたタップ
を介して供給される電圧における最適のパルス幅を演算
する。
ステップ93 回転方向判定部71は、ゲート制御部74にステップ8
2で判断した回転方向に各電動輪20゜20、・・・が
回転するように、回転方向に関する指令を与える。
ステップ94 操舵角指令部82は、回転操舵角テーブル68に記憶さ
れている各電動輪20の操舵角に関するデーターを取出
す。
ステップ95 操舵角指令部82は、前ステップにおいて取出された操
舵角に関するデーターに基づいて操舵角サーボ83を作
動させ、操舵アクチュエーター40を動作させて、4輪
の電動輪2oの重心を中心として電気自動車がその場回
転できるような角度に各電動輪20.20.・・・を設
定する。したがって、電気自動車は極めてせまい場所で
Uターンをすることが可能となる。
ステップ96 供給電圧制御部72は、ステップ91において算出した
最適タップ位置に基づいて、タップ切換部77にタップ
を切換えるべき信号を出力する。
ステップ97 タップ切換部77は、タップを切換えるためのパルスモ
ータ−を作動させ、バッテリー群76に設けられている
タップを最適タップ位置に切換える。このタップが切換
えられると、バッテリー群76から電力制御部75に、
このタップによって切換えられた電圧が常に印加される
ことになる。
なお、このタップの切換時には、電力制御部75に印加
される電圧が急激に変化するので、タップ切換の際に発
生するスパーク発生を防止する処理も同時に行なわれて
いる。
ステップ98 供給電圧制御部72は、ステップ92で算出したパルス
幅率に基づいて、パルス列発生部73にこのパルス幅率
を出力する。
ステップ99 パルス列発生部73は、前ステップにおいて供給電圧制
御部72から出力されたパルス幅率に基づいて、クロッ
ク信号によって決定される基本周波数の1パルス内のオ
ンレベルとなる区間を決定し、このパルス幅変調された
基本クロックをゲート制御部74に出力する。そして、
ゲート制御部74は、前記パルス幅変調された基本クロ
ックと、回転方向判定部71から出力された回転方向に
関する信号と、FIIi極位置検出素子85から出力さ
れるモーターの回転に伴なって発生するパルスとを勘案
しつつ、モーターの各磁極極性毎の整流タイミング方向
を決定し、このタイミング制御したPWM信号を電力制
御部75に出力する。次に、電力制御部75は、ゲート
制御部74から出力されたPWM信号により、バッテリ
ー群76によって印加されている電圧をチョッピングし
てモーターのコイルにパルス幅変調後の電圧を印加する
ステップ100 各々の電動輪20,20.・・・は、電力制御部75か
ら出力される電圧によって駆動される。この運転モード
の場合には、回転モードであるので、全ての電動輪20
には同一の電圧が印加されることになり、各電動輪20
.20.・・・はアクセルペダル47の踏込み量に応じ
た同一の速度で前記した所定の方向に回転することにな
る。
ステップ101 中央処理装置60は、運転モード切換レバー46によっ
て設定された運転モードを第9図に示したサブルーチン
プログラムによって判定すると、その判定した運転モー
ドを表示装置95に表示する。即ち、この場合では回転
モードを表示することになる。
ステップ102 そして中央処理装置60は、例えば電気自動車の車速環
、運転上必要な表示又は運転者の要求による他の種々の
データーの表示等を表示装置95に表示して、メインル
ーチンに戻る。
このように、運転モードが回転モードである場合には、
各電動輪20,20.・・・の操舵角は、ハンドル45
の回転角度とは全く関係なく回転操舵角テーブル68に
予め記憶されている各電動輪毎の操舵角に関するデータ
ーのみに基づいて、配置されている4輪の電動輪20の
重心を中心として電気自動車がその場回転できるような
角度に設定される。したがって、電気自動車は極めてせ
まい場所でUターンをすることが可能となり、この運転
モードの選択により機動性に富んだ動作をさせることが
可能となる。
次に、第14図(A)、 (B)に示されているサブル
ーチンプログラムは、選択されたモードが通常最も良く
使用される通常モードである場合のサブルーチンプログ
ラムである。この通常モードは、ハンドル45.アクセ
ルペダル47.ブレーキペダル48及び前後進切換レバ
ー49からの信号に基づいて、電気自動車を運転者の意
だ、に応じて走行させるモードである。この場合の各電
動輪20゜20、・・・の出力トルクと操舵角とは、ハ
ンドル45及びアクセルペダル47並びにブレーキペダ
ル48の操作量が相互に影響し合って、従来の4WD及
び4WSと同様に調節されることになる。
以下に、この通常モードが選択された場合における本発
明の電気自動車の制御装置の動作を詳細に説明する。
ステップ110 中央処理装置60によって、運転モード切換レバー46
の設定位置が通常モードであると判断された場合には、
その中央処理装置60に設けられた記憶装置に記憶され
ているモードデーターをその選択された通常モードのデ
ーターに書換える。
このモードが選択されると、第5図及び第6図に示すよ
うに、θ−8変換器51から切換部55及び56に切換
信号が出力され、この切換信号に基づいて切換部55及
び56はθ−■変換器50からの信号が4輪操舵角演算
部66及び4輪トルク比演算部64に入力されるように
、また、4輪操舵角演算部66からの信号が操舵角指令
部82に出力され得るようにその接点を切換える。さら
に、前後進切換レバー4つによって選択された走行方向
に関する信号は、θ−8変換器54を介して回転方向判
定部71に出力され、この回転方向判定部71は、この
信号に基ついて各電動輪20,20、・・・の回転方向
を判断する。
ステップ111 回転方向判定部71は、前後進切換レバー49によって
選択された進行方向に基づいて、その選択された進行方
向に電気自動車を動かすべく、ゲート制御部74に、各
電動輪20,20.・・・の回転方向に関する指令を与
える。
ステップ112 4輪操舵角演算部66及び4輪トルク比演算部64は、
θ−■変換器50から出力されるハンドル45の操作量
、つまり回転角度に比例した電圧を入力する。
ステップ113 PID非線形制御部67は、各電動輪20.20、・・
・を構成するモーター2に取付けられている前記した磁
極位置検出素子85から、当該モーター2の単位回転角
度毎に出力されるパルス信号をF/V変換器86及び信
号処理部87を介して入力し、このパルス信号に基づい
て電気自動車の車速を感知する。
ステップ114 4輪操舵角演算部66は、前ステップにおいて入力した
ハンドル45の回転角度に比例した電圧に基づいて、各
電動輪20の操舵角を演算する。
つまり、ハンドル45の回転によりθ−■変換器50か
ら出力された電圧が■1であったとすると、4輪操舵角
演算部66はこの電圧V1に基く操舵角を図示しない記
憶装置からルックアップすることによって演算する。
ステップ]−15 また、4輪トルク比演算部64は、ステップ114で演
算した各電動輪20,20.・・・の操舵角に基づいて
、各電動輪20,20.・・・それぞれの基準トルク(
アクセルペダル47の踏込み量によって演算されるトル
ク)に対する各輪のトルク比率を演算する。この補正を
行なうことによって、ハンドル45の操作によりそれぞ
れ異なる操舵角に設定された電動輪20をそれぞれ異な
るトルクで回転させ、電気自動車のスムースな旋回走行
を可能としている。
ステップ116 PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の操作
によりθ−■変換器52がら出力される電圧を入力する
ステップ117 前ステップと同様に、PID非線形制御部67は、ブレ
ーキペダル48の操作によりθ−V変換器53から出力
される電圧を入力する。
ステップ118 PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の踏込
み址とブレーキペダル48の踏込み量に応じてθ−■変
換器52及び53から出力された両型圧の差を演算し、
この演算の結果得られた電圧値に基づいて各電動輪20
,20.・・・に与えるべきトルクの指令値を演算する
。なお、この指令値の演算中であっても、厳密にはアク
セルペダル47の踏込み量とブレーキペダル48の踏込
み量とは必ずしも一定に保たれているはずはないので、
PID非線形制御部67はこれへの踏込み量がある程度
の範囲で変動してもその演算に影響を与えないように、
従来の遊びと同様の意味合いで不感帯を設けており、即
ち、両ペダル47及び48の多少の踏込み量の変化は無
視し得るようになっている。実際におけるこの不感帯の
判断は、入力。
つまり前記した電圧値の絶対値が所定値以上になったか
否かの判断を行なうことによって成され、この電圧値が
所定値以上になった場合に初めてアクセルペダル47.
ブレーキペダル48が操作されたと判断されるようにし
ている。
ステップ119 次に、PID非線形制御部67は、信号処理部87から
出力される電圧値に基づいて各電動輪20.20.・・
・のそれぞれ現在発生している負荷トルクを演算する。
u口ち、信号処理部87には、第5図に示されているよ
うに、電動輪20のモーター2に電力を供給する電力制
御部75から前記モーター2に印加されている電圧の実
効値と供給されている電流の実効値とが入力されると共
に、モーター2の回転に応じて磁極位置検出素子85か
ら出力されたパルス周波数に比例した電圧を出力するF
/V変換器86からの電圧の実効値が入力され、信号処
理部87はこれらの電圧値あるいは電流値を一括して演
算処理を行ない、モーター2の負荷トルクに関する信号
を電圧値としてPID非線形制御部67に出力している
。したがって、PID非線形制御部67はこの電圧値を
入力し、これを演算することによってモーター2が担っ
ている現在の負荷ト・ルクをリアルタイムで演算するこ
とができる。
ステップ120 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算し
たモーター2における負荷トルクの非線形補正演算を行
なう。この補正演算の詳細については後述するが、概略
的には、この非・線形補正は従来の電気自動車等におい
ても用いられている公知の補正であり、特に電気自動車
の場合には、発進時や加速時における操作性やフィーリ
ングを向上させる為に行なっている。
ステップ121 PID非線形制御部67は、ステップ118において演
′算″されたトルク指令値とステップ119で演算され
たモーター負荷トルクとからトルク偏差、つまりモータ
ー2にさらに与えなければならないトルクを演算する。
なおこの場合にもこのトルク偏差が微少である場合には
、このトルク偏差を無視し得るようにしており、つまり
前記したアクセルペダル47やブレーキペダル48の遊
びと同様の意味合・いて不感帯を設けている。実際にお
けるこの不感帯の判断は、あらかじめ用意されている基
準トルク偏差と前記トルク偏差との比較によって行なっ
ており、前記トルク偏差が所定値以上の場合にトルク偏
差が生じなと判断することになる。
ステップ122 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算さ
れたトルク偏差に基づいて、そのトルク偏差を0にする
ためにモーター2に与えるべき電圧値を演算し、その演
算結果を供給電圧制御部72に出力する。この場合に供
給電圧制御部72に出力される電圧は積分処理が行なわ
れた後の電圧であり、電動輪20に過負荷がかからない
ようにその出力される電圧の制限も行なっている。
ステップ123 PID非線形制御部67は、各電動輪20,20、・・
・毎のトルク比率の演算を行なう。この場合は、運転モ
ードが通常モードであるので、各電動輪20.20.・
・・のそれぞれのl−ルク比率は、ハンドル45の操作
量に応じて変化することになる。
ステップ124 供給電圧制御部72は、PID非線形制御部67から出
力されたトルク偏差を0にするための電圧値に応じて、
タップ切換部77が選択すべきバッテリー群76に設け
られている図示しないタップの切換位置を演算する。例
えば、前記トルク偏差を0にするために非常に大きなト
ルクが必要であれば、120Vの電圧を印加するための
タップ位置が演算されることになる。なお、このタップ
位置の演算の場合も、アクセルペダル47またはブレー
キペダル48の頻繁な踏込み量の変化に基づいて最適タ
ップ位置が頻繁に変化しないように不感帯を設けてあり
、不用意あるいは過剰なタップ切換が極力行なわれない
ようになっている。
ステップ125 また、供給電圧制御部72は、各電動輪20゜20、・
・・を駆動させるため、前ステップで選択されたタップ
を介して、モーター2に供給する電圧における最適のパ
ルス幅を演算する。
ステップ126 4輪操舵角演算部66は、ステップ114によって演算
された各電動輪20の操舵角に関する信号を、操舵角指
令値として操舵角指令部82に出力する。
ステップ127 操舵角指令部82は、前ステップにおいて出力された操
舵角指令値に基づいて、操舵角サーボ83を作動させ、
操舵アクチュエーター40を動作させて各電動輪20,
20.・・・をハンドル45の回転角度に比例した操舵
角に設定する。これにより、電気自動車の旋回走行が可
能になる。この場合の電動輪20の操舵角は、例えば、
後輪を構成する電動輪20.20は前輪を構成する電動
輪20.20の115だけ操舵角を変化させるようにし
なり、また、この場合の前輪に対する操舵角は、ある車
速以上では同相方向に、あるいはある車速以下では逆相
方向に行なうようにしても良い。さらに、その操舵角は
車速に応じて連続的に変化させるようにしても良い。
ステップ128 供給電圧制御部72は、ステップ124において算出し
た最適タップ位置に基づいて、タップ切換部77にタッ
プを切換えるべき信号を出力する。
ステップ129 タップ切換部77は、タップを切換えるためのパルスモ
ータ−を作動させ、バッテリー群76に設けられている
タップを最適タップ位置に切換える。このタップが切換
えられると、バッテリー群76から電力制御部75にこ
のタップによって切換えられた電圧が常に印加されるこ
とになる。なお、このタップの切換時には、電力制御部
75に印加される電圧が急激に変化するので、タップ切
換の際に発生するスパーク発生を防止する処理も同時に
行なわれている。
ステップ130 供給電圧制御部72は、ステップ125で算出したパル
ス幅率に基づいて、パルス列発生部73にこのパルス幅
率を出力する。
ステップ131 パルス列発生部73は、前ステップにおいて供給電圧制
御部72から出力されたパルス幅率に基づいて、クロッ
ク信号によって決定される基本周波数の1パルス内のオ
ンレベルとなる区間を決定し、このパルス幅変調された
基本クロックをゲート制御部74に出力する。そして、
ゲート制御部74は、前記パルス幅変調された基本クロ
ックと、回転方向判定部71から出力された回転方向に
関する信号と、磁極位置検出素子85から出力されるモ
ーターの回転に伴なって発生するパルスとを勘案しつつ
、モーターの各磁極極性毎の整流タイミング方向を決定
し、このタイミング制御したPWM信号を電力制御部7
5に出力する。次に、電力制御部75は、ゲート制御部
74がら出力されたPWM信号によりバッテリー群76
によって印加されている電圧をチョッピングしてモータ
ーのコイルにパルス幅変調後の電圧を印加する。
ステップ132 電力制御部75から出力される電圧によって各々の電動
輪20,20.・・・が駆動される。この運転モードの
場合には、通常モードであるので、電気自動車が完全な
直線走行・を行なっていない限り、各電動輪20.20
.・・・にはハンドル45の操作量に応じてそれぞれ異
った電圧が印加されることになり、各電動輪20.20
.・・・はそれぞれ異なる最適なトルクで回転すること
になる。
ステップ133 中央処理装置60は、運転モード切換レバー46によっ
て設定された運転モードを第9図に示したサブルーチン
プログラムによって判定すると、その判定した運転モー
ドを表示装置95に表示する。即ち、この場合では通常
モードを表示することになる。
ステップ134 そして中央処理装置60は、例えば電気自動車の車速等
、運転上必要な表示又は運転者の要求による他の種々の
データーの表示等を表示装置95に表示して、メインル
ーチンに戻る。
このように、上記したフローチャートにおける通常モー
ドにあっては、各電動輪20,20.・・・の操舵角は
、基本的にはハンドル45の回転角度に応じて変化する
ことになるが、4輪操舵角演算部66に、PID非線形
制御部67から出力される各電動輪20,20.・・・
の回転速度に関する信号に基づいて各電動輪20.20
.・・・の操舵角補正を行なう機能を付加すれば、例え
ば、時速40km/hで走行中にハンドル45を回転し
た場合には後輪側の電動輪20.20は操舵されずに前
輪側の電動輪20.20のみが操舵されて通常の走行状
態で走行し、非常に低速で走行した場合には、ハンドル
45を回転すると後輪側の電動輪20゜20は前輪側の
電動輪20.20の115だけハンドルの操作方向とは
逆方向に操舵されて小回りが可能とされ、また、高速走
行中にハンドル45を回転すると、後輪側の電動輪20
.20は前輪側の電動輪20.20の1/4だけハンド
ルの操作方向と同相方向に操舵されて高速時における走
行安定性の向上を図ることができ、さらには、走行速度
に応じて前輪側の電動輪20.20をハンドル45の回
転角度とは非線形に操舵されるようにすれば、ステアリ
ング特性を速度に応じて変化させるというような複雑高
度な制御も容易に行なうことができる。
第15図(A)、(B)には、電気自動車を加速させる
場合のフローチャート、つまり加速処理の詳細なフロー
チャートが示しである。この加速処理は電気自動車の走
行中に′iJ繁に行なわれる処理であり、走行フィーリ
ングに重大な影響を与える重要な処理である。以下に、
この処理について説明する。
ステップ140 PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の操作
によってθ−V変換器52から出力される電圧を入力す
る。換言すればアクセルへダル47の操作量による加速
トルク(十値)を演算する。
ステップ141 次に、PID非線形制御部67は、ブレーキペダル48
の操作によってθ−■変換器53から出力される電圧を
入力する。換言すればブレーキペダル48の操作量に基
づく減速トルク(−値)を演算する。
ステップ142 PID非線形制御部67は、θ−■変換器52から出力
される電圧とθ−■変換器53から出力される電圧との
差を演算する。この差が十の値であれば、運転者は電気
自動車の加速を要求していることになる。
ステップ143 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算さ
れた電圧の差に基づいて、要求している加速トルク、つ
まり現在の負荷トルクに偏差加速トルクを加えた目標ト
ルクを演算する。この演算は、予め電圧とトルクとの関
係が記憶されているデーターテーブルをルックアップす
ることによって行なわれるようになっている。つまり、
電圧が■1の場合には目標トルクはTI 、V2の場合
にはT2・・・・・・というデーターの中からその電圧
に最も近い電圧に対応するトルクを目標トルクとして選
択し、これによって目標トルクを演算することになる。
ステップ144 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて決定さ
れた目標トルクを、アクセルあるいはブレーキペダルの
微少な操作に対して敏感に変化させないために予め設定
した不感帯域内にあるかどうかのチエツクを行なう。即
ち、アクセルペダル47とブレーキペダル48とに遊び
を設けていることになる。このチエツクは、例えばステ
ップ142において演算された電圧の差が予め不感帯域
として設定されている電圧よりも大きいか小さいかの比
較により行なわれ、前記電圧の差が予め不感帯域として
設定されている電圧よりも小さい場合には、不感帯域内
にあり、そうでない場合には不感帯域外にあることにな
る。
ステップ145 このチエツクの結果、目標トルク偏差が不感帯域内にあ
る場合には、プログラムを実行せずにリターンしてメイ
ンルーチンに戻り、不感帯域外にあればステップ146
を処理する。
ステップ146 PID非線形制御部67は、信号処理部87から出力さ
れる電圧に基づいて各電動輪20,20゜・・・のそれ
ぞれ現在発生している負荷トルクを演算する。即ち、信
号処理部87には、第5図に示されているように、電動
輪20のモーター2に電力を供給する電力制御部75か
ら、前記モーター2に印加されている電圧の実効値と供
給されている電流の実効値とが入力されると共に、モー
ターの回転に応じて磁極位置検出素子85から出力され
たパルス周波数に比例した電圧を出力するF/V変換器
8つからの電圧の実効値が入力され、信号処理部87は
これらの電圧値あるいは電流値を一括して演算処理を行
ない、モーター2の負荷トルクに関する信号を電圧値と
してPID非線形制御部67に出力している。そのなめ
、PID非線形制御部67は、この電圧に基づいて負荷
トルクを演算することになる。なお、この負荷トルクの
演算もステップ143で説明したと同様に予めその電圧
と負荷トルクとの関係が記憶されているデーターテーブ
ルをルックアップすることによって行なわれる。さらに
、PID非線形制御部67は、加速時における非線形補
正演算を行なうためのフィードバック制御のルートを設
定し、このフィードバック制御のルートによって加速時
の制御が行なわれることになる。
ステップ147 PID非線形演算部67は、ステップ143で算出した
目標トルクとステップ146で算出した負荷トルクとの
偏差を演算する。この偏差の演算は単純な減算が行なわ
れるのみである。
ステップ148 PID非線形演算部67は、前記したステップ144に
おける不感帯のチエツクと同様に、前ステップで演算し
たトルク偏差が、アクセルあるいはブレーキペダルの微
少な操作に対して敏感に変化させないために予め設定し
た不感帯域内にあるかどもかめチエツクを行なう。即ち
、走行屯におけるアクセルペダル47及びブレーキペダ
ル48の多少の踏込み量の変化によってはトルク偏差の
変動を起さないようにしており、走行フィーリングの向
上を図っている。
ステップ149 PID非線形演算部67は、ステップ147で演算され
たトルク偏差に応じた電圧値、つまり、各電動輪20.
20.・・・に印加すべき電圧値を演算する。この際に
出力する電圧は積分処理を行なっており、前記トルク偏
差に応じた電圧が直接各型動輸20,20.・・・に印
加されるのではなく、徐々に大きさを増した電圧が印加
されるようになっている。
ステップ150 前ステップまででPID非線形制御部67によって各゛
電動輪20,20.・・・に印加すべき電圧値が演算さ
れると、供給電圧制御部72はその演算結果を入力し、
この電圧値に基づいてバッテリ群76のタップをいずれ
のものに切換えるべきかの演算を行なう。例えば、加速
に要するトルクを発生させるには65Vの電圧をある電
動輪20に印加する必要があるとすると、前述したよう
に、バッテリー群76は、12V単位の電圧を出力する
バッテリーが複数直列に接続されたものであることから
、この65Vの電圧を得るには、この要求される電圧よ
りも大きい72Vのタップを選択する必要があることに
なる。なお、この電圧を65Vに調整する処理は後述す
るパルス幅演算によって行なわれる。
ステップ151 供給電圧制御部72は、タップ位置の演算の結果をパル
ス列発生部73及びタップ切換部77に出力し、パルス
列発生部73は、このタップ位置の演算の結果に基づい
て、そのタップに切換られな場合のバッテリー群76か
ら出力される電圧を、加速に必要なトルクを発生させる
ために必要な電圧に調整する為のパルス幅演算を行なう
。例えば、前記したように、加速に要するトルクを発生
させるには65Vの電圧をある電動輪20に印加する必
要があるとした場合、前述したように、バッテリー群7
6から72Vの電圧が供給されることになるが、この6
5Vの電圧を得るには、この72Vの電圧をチョッピン
グし、電動輪20への通電時間を制御することによって
その電圧を得るよううにしている。つまり、パルス幅演
算とは、換言すればこの通電時間を演算することである
ステップ152 タップ切換部77は、バッテリー群76のタップをステ
ップ150で演算された位置に切換える。
このタップを切換える場合には、パルスモータ−などの
タップを駆動するモーターによって行なっており、タッ
プを切換えると電力制御部75に印加される電圧が急激
に変化する場合もあるので、このような場合であっても
スパーク等を起こさないように、供給電圧制御部72か
らマスキング信号が出力されるようになっている。
ステップ153 パルス列発生部73は、ステップ151において演算さ
れたパルス幅演算結果に基づいて、供給電圧制御部72
はクロック信号によって決定される基本周波数の1パル
ス内のオンレベルとなる区間を決定し、このパルス幅変
調された基本クロックをゲート制御部74に出力する。
そして、ゲート制御部74は、前記パルス幅変調された
基本クロックと、回転方向判定部71から出力された回
転方向に関する信号とに基づいて、モーター2の各磁極
極性毎の整流タイミング方向を決定し、このタイミング
制御したPWM信号を電力制御部75に出力する。次に
、電力制御部75は、ゲート制御部74から出力された
PWM信号によりバッテリー群76によって印加されて
いる電圧をチョッピングしてモーター2のコイルにパル
ス幅変調後の電圧を印加する。なお、この電力制御部7
5は、パワートランジスターが多数使用されており、こ
のパワートランジスターのオン時間を前記PWM信号に
より制御されることによってモーター2へ印加される電
圧の実効値が制御されるようになっている。この制御後
の電圧をモーターのし相。
■相、W相にそれぞれ出力する。これによって各電動輪
20,20.・・・を所定の回転速度で回転させること
になる。
ステップ154 ゲート制御部74及びF/V変換器86は、モーター、
2の所定の回転角度毎にパルスを出力する磁極位置検出
素子85から出力されるパルスを入力する。そして、F
/V変換器86からはこのパルス周波数に応じた電圧が
出力され、この電圧は信号処理部87に入力される。
ステップ155 信号処理部87は、電力制御部75に設けられている電
流検出器によって検出された各電動輪20.20.・・
・に供給されている電流を入力する。
ステップ156 同様に信号処理部87は、電力制御部75に供梧九りで
いるバッテリーの電圧を入力する。
ステップ157 PID非線形制御部67は、信号処理部87がF/V変
換器86を介して出力されたモーター2の回転数に関す
る電圧と、電流検出器によって検出された各電動輪20
.20.・・・に供給されている電流と、バッテリーの
電圧とに基づいて演算処理された後の電圧を一定時間毎
にサンプリングし、このサンプリングしたデータに基づ
いてステップ146で算出する負荷トルクの推定計算を
行なう。
つまり、負荷トルクに関する一種のフィードホワード制
御を行なうことになる。
ステップ158 PID非線形制御部67は、目標トルクと負荷トルクと
が等しくなったかどうかの判断をする。
この判断の結果、目標トルクと負荷トルクとが等しけれ
ば、上述したような加速処理を行なう必要がなくなるの
でステップ160に進み、目標トルクと負荷トルクとが
未だ等しくなければステップ140に戻り、目標トルク
と負荷トルクとが等しくなるまでこの加速処理を行なう
ことになる。
ステップ159 ステップ158において、目標トルクと負荷トルクとが
等しくなったと判断されたので、現在の負荷トルクの発
生を維持するような処理が行なわれ、メインルーチンに
戻る。
このように、加速処理においては、運転者の要求する加
速が行なわれるように、バッテリー群76のタップの選
択とパルス幅制御とが行なわれ、各電動輪20,20.
・・・にはこの制御によって得られた電圧が印加され、
要求されるトルクが各電動輪20,20.・・・から所
望の回転速度の下で出力されることになる。
第16図(A)、 (B)には、電気自動車を減速させ
る場合のフローチャート、つまり減速処理の詳細なフロ
ーチャートが示しである。この減速処理も前記した加速
処理と同様、電気自動車の走行中に頻繁に行なわれる処
理であり、走行フィーリングに重大な影響を与える重要
な処理である。以下に、この処理について説明する。
PID非線形制御部67は、アクセルペダル47の操作
によってθ−■変換器52がら出力される電圧を入力す
る。換言すればアクセルへダル47の操作量による加速
トルク(十値)を演算する。
ステップ171 次に、PID非線形制御部67は、ブレーキペダル48
の操作によってθ−■変換器53から出力される電圧を
入力する。換言すればブレーキペダル48の操作量に基
づく減速トルク(−値)を演算する。
ステップ172 PID非線形制御部67は、θ−■変換器52から出力
される電圧とθ−■変換器53から出力される電圧との
差を演算する。この差が−の値であれば、運転者は電気
自動車の減速を要求していることになる。
ステップ173 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて演算さ
れた電圧の差に基づいて、要求している減速トルク、つ
まり目標トルクを演算する。この演算は、予め電圧とト
ルクとの関係が記憶されているデーターテーブルをルッ
クアップすることによって行なわれるようになっている
。つまり、電圧がVIOの場合には目標トルクはTIO
,V2Oの場合にはT2O・・・・・・というデーター
の中からその電圧に最も近い電圧に対応するトルクを目
標トルクとして選択し、これによって目標トルクを演算
することになる。
ステップ174 PID非線形制御部67は、前ステップにおいて決定さ
れた目標トルクを、アクセルあるいはブレーキペダルの
微少な操作に対して敏感に変化させないために予め設定
した不感帯域内にあるかどうかのチエツクを行なう。即
ち、アクセルペダル47とブレーキペダル48とに遊び
を設けていることになる。このチエツクは、前記したの
でここでの説明は省略する。
ステップ175 このチエツクの結果、目標トルク偏差が不感帯域内にあ
る場合には、以降の処理を実行せずにメインルーチンへ
戻り、不感帯域外であればステップ176を処理する。
ステップ176 PID非線形制御部67は、信号処理部87から出力さ
れる電圧に基づいて、各電動輪20,20、・・・にそ
れぞれ現在発生している負荷トルクを演算する。即ち、
信号処理部87には、第5図に示されているように、電
動輪20のモーター2に電力を供給する電力制御部75
から前記モーター2に印加されている電圧の実効値と供
給されている電流の実効値とが入力されると共に、モー
ター2の回転に応じて磁極位置検出素子85から出力さ
れたパルス周波数に比例した電圧を出力するF/V変換
器86からの電圧の実効値が入力され、信号処理部87
はこれらの電圧値あるいは電流値を一括して演算処理を
行ない、モーター2の負荷トルクに関する信号を電圧値
としてPID非線形制御部67に出力している。そのた
め、PID非線形制御部67はこの電圧に基づいて負荷
トルクを演算することになる。この場合、減速を行なお
うとしているのであるから前記負荷トルクは−の値にな
るのはもちろんである。なお、この負荷トルクの演算も
ステップ173で説明したと同様に予めその電圧と負荷
トルクとの関係が記憶されているデーターテーブルをル
ックアップすることによって行なわれる。さらに、PI
D非線形制御部67は、減速時における非線形補正演算
を行なうためのフィードバック制御のルートを設定し、
このフィードバック制御のルートによって減速時の制御
が行なわれることになる。このフィードバックのルート
にはフィードバックゲインが設定されており、このゲイ
ンが大きいと減速が急速に行なわれることから、走行フ
ィーリングを快適なものとするためにはこのゲインの設
定は重要な要素となる。
ステップ177 PID非線形演算部67は、ステップ173で算出した
目標トルクとステップ176て′算出した負荷トルクと
の偏差を演算する。この偏差の演算は単純な減算が行な
われるのみである。
ステップ178 PID非線形演算部67は、前記したステップ174に
おける不感帯のチエツクと同様に、前ステップで演算し
たトルク偏差が、アクセルあるいはブレーキペダルの微
少な操作に対して敏感に変化させないために予め設定し
た不感帯域内にあるかどうかのチエツクを行なう。即ち
、走行中におけるアクセルペダル47及びブレーキペダ
ル48の多少の踏込み量の変化によってはトルク偏差の
変動を起さないようにしており、走行フィーリングの向
上を図っている。
ステップ179 PID非線形演算部67は、ステップ177で演算され
たトルク偏差に応じた電圧値、つまり、各電動輪20,
20.・・・に印加すべき電圧値を演算する。この際に
出力する電圧は積分処理を行なっており、前記トルク偏
差に応じた電圧が直接各電動輪20,20.・・・に印
加されるのではなく、この場合は減速処理であるので徐
々に大きさを減少させた電圧が印加されるようになって
いる。
ステップ180 前ステップまででPID非線形制御部67によって各電
動輪20.20.・・・に印加すべき電圧値が演算され
ると、供給電圧制御部72はその演算結果を入力し、こ
の電圧値に基づいてバッテリ群76のタップをいずれの
ものに切換えるべきかの演算を行なう。例えば、減速に
要するトルクを発生させるには65Vの電圧をある電動
輪20に印加すれば良いとすると、前述したように、バ
ッテリー群76は、12V単位の電圧を出力するバッテ
リーが複数直列に接続されたものであることから、この
65Vの電圧によってバッテリー群76に充電を行なわ
せるには、この要求される電圧よりも小さい60V以下
のタップを選択する必要があることになる。即ち、電気
自動車は回生制動を行なうことになる。なお、前記した
充電を行なわせるための処理は後述するパルス幅演算に
よって行なわれる。
ステップ181 供給電圧制御部72は、タップ位置の演算の結果をパル
ス列発生部73及びタップ切換部77に出力し、パルス
列発生部73は、このタップ位置の演算の結果に基づい
て、そのタップに切換られな場合、各電動輪20,20
.・・・から発電される電圧をバッテリー群76に充電
させる為のパルス幅演算を行なう。例えば、前記したよ
うに、減速に要する減速トルクを発生させるにはある電
動輪20から65Vが発電されている場合には、前述し
たように、バッテリー群76からは60Vの電圧しか供
給されないことになるが、電動輪20から出力されてい
る65Vの電圧をチョッピングし、バッテリー群76へ
余剰の電圧を供給することによって電磁的なブレーキ効
果を得るようになっている。つまり、回生制動を行なっ
ている。なお、この場合は、電力制御部75に電力回生
を行わせる必要があることから、パルス列発生部73へ
の指示は、加速時の処理とは逆となる。つまり、電動輪
20からバッテリー群76に電流を流すような指示とな
る。
タップ切換部77は、バッテリー群76のタップをステ
ップ180で演算された位置に切換える。
このタップを切換える場合には、パルスモータ−などの
タップを駆動するモーターによって行なっており、タッ
プを切換えると電力制御部75から供給される電圧が急
激に変化する場合もあるので、このような場合であって
もスパーク等を起こさないように、供給電圧制御部72
からマスキング信号が出力されるようになっている。
ステップ183 パルス列発生部73は、ステップ181において演算さ
れたパルス幅演算結果に基づいて、供給電圧制御部72
はクロック信号によって決定される基本周波数の1パル
ス内のオンレベルとなる区間を決定し、このパルス幅変
調された基本クロックをゲート制御部74に出力する。
そして、ゲート制御部74は、前記パルス幅変調された
基本クロックと、回転方向判定部71から出力された回
転方向に関する信号とに基づいて、モーター2の各磁極
極性毎の電圧入力タイミングを決定し、このタイミング
制御したPWM信号を電力制御部75に出力する。
ステップ184 次に、電力制御部75は、ゲート制御部74から出力さ
れたPWM信号によりバッテリー群76に供給する電圧
をチョッピングしてモーター2のコイルから出力される
パルス幅変調後の電圧を印加する。なお、この電力制御
部75は、パワートランジスターが多数使用されており
、このパワートランジスターのオン時間を前記PWM信
号により制御することによってモーター2からバッテリ
ー群76へ印加する電圧の実効値が制御されるようにな
っている。これによって電力制御部75は、モーターの
U相、■相、W相から出力されている電圧をバッテリー
群76に出力し、回生制動を行なうことによって各電動
輪20,20.・・・に所定の制動トルクを与えること
になる。
ステップ185 供給電圧制御部72は、ブレーキへダル48の操作が継
続的に行なわれることによる電動輪20の回転速度の低
下に伴って、タップ切換部77によって選択されたタッ
プ位置が最下段になったかどうかの判断をする。つまり
、電流制御部75とバッテリー群76とがタップの切換
によって得られる最低電圧をもって接続されたかどうか
の判断が行なわれる。この判断の結果、最下段でなけれ
ばステップ170に進んで上記した処理を継続し、最下
段であれば、次のステップに進む。
ステップ186 タップ位置が最下段に設定されたので、回生制動は効率
良く行なえないため、その後は機械的なブレーキのみに
よって電気自動車を停止させる。
つまり、ブレーキの操作により、回生制動が行なえる範
囲においては機械的なブレーキ作用と電磁的なブレーキ
作用によって制動力が与えられ、回生制動が行なえない
範囲においては機械的なブレーキ作用のみによって制動
力を与えている。
このように、電気自動車の減速時にあってはその減速に
伴なう余剰の動力を、各電動輪20,20、・・・の発
電作用によって電力に変換して、その電力をバッテリー
に返還する電力回生を行なわせ、エネルギーの有効利用
に寄与させている。
また、具体的なフローチャートは示さないが、走行中に
アクセルペダルもブレーキペダルも操作されていない場
合、即ち、従来のエンジンブレーキに相当する運転状態
にある場合には、前記した減速処理時におけるトルク偏
差は当然0になるので、PID非線形制御部からの出力
電圧も0であり、各電動輪20から出力されている電力
をバッテリーに返還することになる。
以上のように、本実施例に示した電気自動車は、前記し
たように電動輪20が特殊な構造であるので、モーター
を外側から取外し可能であり、このために、モーター内
部等のメインテナンスの容易化が図れ、また、モーター
が外気に直接触れる構造となっているので冷却効率が良
く、同出力のモーターに比して小形化を図ることができ
ることになる。そして、この電気自動車は、各々の車輪
が独立してその出力トルク及び操舵角が制御されるなめ
に、多種の走行特性を容易に与えることができ、従来の
電気自動車あるいはエンジンを用い々自動車とは比較に
ならないほどの機動性あるいは操作性を与えることがで
きる。さらには、この操作性に関しても、各々の車輪が
独立して制御可能となっていることから、その操作性の
設定はプログラムの変更のみによって容易に行なえると
いう特有のメリットをも有していることになる。なお、
本実施例においては、選択され得る運転モードとして、
ニュートラル、パーキング、通常、斜行。
回転の5つのモードを例示したが、もし、電動輪20が
電気自動車の前後方向に対して90°の角度で操舵され
得るならば、さらに横行モードを設け、電気自動車を完
全に横移動させることもでき、さらには、特殊なモード
をオプションによって設定すれば、使用者の要求に応じ
た特殊な走行1例えばフォークリフトのような走行番行
なわせることも可能である。
[発明の効果] 以上の説明により明らかなように、本発明の電気自動車
によれば、タイヤが装着されるホイールにローターを取
付けると共に前記ホイールを支持する車軸に前記ロータ
ーとの共働により前記ホイールを回転駆動するステータ
ーを取付けて形成される電動輪と前記車軸に取付けて前
記電動輪を操舵する操舵手段とから成る車輪が、前後左
右に配置された電気自動車であって、当該電気自動車の
運転モードを選択する運転モード選択手段と、前記運転
モード選択手段によって選択された運転モードで走行さ
せるためのデーターが記憶さh7′、:記憶手段と、前
記電動輪の操舵角に関する信号を出力する操舵角信号出
力手段と、前記電動輪のト・ルクに関する信号を出力す
るトルク信号出力手段と、前記運転モード選択手段によ
って選択された運転モードに対応した前記記憶手段に記
憶されているデーター及び前記操舵角信号出力手段から
出力される操舵角に関する信号並びに前記トルク信号出
力手段から出力されるトルクに関する信号に基づいて前
記電動輪のそれぞれの操舵角を演算し、この演算結果を
前記操舵手段に出力する操舵角演算手段と、前記運転モ
ード選択手段によって選択された運転モードに対応した
前記記憶手段に記憶されているデーター及び前記操舵角
信号出力手段から出力される操舵角に関する信号並びに
前記トルク信号出力手段から出力されるトルクに関する
信号に基づいて前記電動輪のそれぞれのトルクを演算し
、この演算結果を前記電動輪に出力するトルク演算手段
とを有し、選択された運転モード等に応じて各電動輪の
トルク及び操舵角を各々独立して制御し得るようにした
ので、各々の電動輪のトルク及び操舵角は機械的な動力
伝達機構なしに個々に制御し得ることになり、通常の走
行から特殊な走行にいたるまで最適な走行安定性でもっ
て走行させることができるのみならず、機動性に富んだ
走行特性を与えることができる。さらに、走行特性にあ
っては、プログラムを変更するのみでその特性を容易に
変更させることが可能であり、その変更も即座に行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る電気自動車の制御装置が搭載さ
れる電気自動車の概略断面図、第2図は、第1図に示し
た電動輪の詳細な構成図、 第3図は、本発明に係る電気自動車の制御装置によって
制御される操舵装置系の概略斜視図、第4図は、本発明
に係る電気自動車の制御装置周辺の概略構成図、 第5図は、本発明に係る電気自動車の制御装置における
電動輪のトルクを制御する部分のブロック図、 第6図は、本発明に係る電気自動車の制御装置における
電動輪の操舵角を制御する部分のブロック図、 第7図は、本発明に係る電気自動車の制御装置のメイン
フローチャート、 第8図は、第7図に示したメインフローチャートの内の
起動点検に関するサブルーチンを示すフローチャート、 第9図は、第7図に示したメインフローチャートの内の
センサー異常判断に関するサブルーチンを示すフローチ
ャート、 第10図は、第7図に示したメインフローチャートにお
ける運転モードがニュートラルに設定された場合のサブ
ルーチンを示すフローチャート、第11図は、第7図に
示したメインフローチャートにおける運転モードがパー
キングに設定された場合のサブルーチンを示すフローチ
ャート、第12図(A)、 (B)は、第7図に示した
メインフローチャート・における運転モードが斜行モー
ドに設定された場合のサブルーチンを示すフローチャー
ト、 第13図(八)、 (B)は、第7図に示したメインフ
ローチャートにおける運転モードが回転モードに設定さ
れた場合のサブルーチンを示すフローチャート、 第14図(A)、(B)は、第7図に示したメインフロ
ーチャートにおける運転モードが通常モードに設定され
た場合のサブルーチンを示すフローチャート、 第15図(A)、 (B)は、各処理において共通の加
速処理のサブルーチンを示すフローチャート、第16図
(A)、 (B)は、各処理において共通の減速処理の
サブルーチンを示すフローチャート、第17図は、従来
の電気自動車の構造を示す上面図、 第18図は、従来の電気自動車の横這を示す1931面
図である。 1・・・バッテリー、   2・・・モーター、4・・
・制御装置、   5・・・タイヤ、11・・・ホイー
ル、  12・・・中空ナックル、20・・・電動輪、
   30・・・ローター、35・・・ステーター、 40・・・操舵アクチュエーター(操舵手段)45・・
・ハンドル(操舵角信号出力手段)、46・・・運転モ
ード切換レバー、(運転モード選択手段)、 47・・・アクセルペダル(トルク信号出力手段)48
・・・ブレーキ(トルク信号出力手段)、49・・・前
後進切換レバー、 50・・・θ−■変換器(操舵角信号出力手段)、52
・・・θ−V変換器(トルク信号出力手段)、53・・
・θ−■変換器(トルク信号出力手段)。 54・・・θ−8変換器、 60・・・中央処理装置(記憶手段、操舵角演算手段、
トルク演算手段)、 100・・・制御装置(記憶手段、操舵角演算手段、ト
ルク演算手段)。 特許出願人    新日本製鐵株式會社株式会社 東京
アールアンドデー 代理人 弁理士   八 1)幹 雄(ほか1名)第1
図 第2凹 第3 図 第7図 18図 第9図    第10図 第12図 (A) 第12図 第13図 (A) 第13図 第140 (A) 官14図 第15図 (B) 第16図 (B) 第17図 且 第18図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 タイヤが装着されるホィールにローターを取付けると共
    に前記ホィールを支持する車軸に前記ローターとの共働
    により前記ホィールを回転駆動するステーターを取付け
    て形成される電動輪と前記車軸に取付けて前記電動輪を
    操舵する操舵手段とから成る車輪が、前後左右に配置さ
    れた電気自動車であつて、 当該電気自動車の運転モードを選択する運転モード選択
    手段と、 前記運転モード選択手段によって選択された運転モード
    で走行させるためのデーターが記憶された記憶手段と、 前記電動輪の操舵角に関する信号を出力する操舵角信号
    出力手段と、 前記電動輪のトルクに関する信号を出力するトルク信号
    出力手段と、 前記運転モード選択手段によって選択された運転モード
    に対応した前記記憶手段に記憶されているデーター及び
    前記操舵角信号出力手段から出力される操舵角に関する
    信号並びに前記トルク信号出力手段から出力されるトル
    クに関する信号に基づいて前記電動輪のそれぞれの操舵
    角を演算し、この演算結果を前記操舵手段に出力する操
    舵角演算手段と、 前記運転モード選択手段によつて選択された運転モード
    に対応した前記記憶手段に記憶されているデーター及び
    前記操舵角信号出力手段から出力される操舵角に関する
    信号並びに前記トルク信号出力手段から出力されるトル
    クに関する信号に基づいて前記電動輪のそれぞれのトル
    クを演算し、この演算結果を前記電動輪に出力するトル
    ク演算手段と、 を有することを特徴とする電気自動車。
JP63125919A 1988-05-25 1988-05-25 電気自動車 Expired - Fee Related JP2713581B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63125919A JP2713581B2 (ja) 1988-05-25 1988-05-25 電気自動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63125919A JP2713581B2 (ja) 1988-05-25 1988-05-25 電気自動車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01298905A true JPH01298905A (ja) 1989-12-01
JP2713581B2 JP2713581B2 (ja) 1998-02-16

Family

ID=14922187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63125919A Expired - Fee Related JP2713581B2 (ja) 1988-05-25 1988-05-25 電気自動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2713581B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023195444A1 (ja) * 2022-04-04 2023-10-12 株式会社デンソー 転舵制御装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3816938B1 (ja) * 2005-06-07 2006-08-30 快堂 池田 高気圧の与圧室内に駆動部を封入したインホイールモーター
JP2012232713A (ja) * 2011-05-09 2012-11-29 Ntn Corp 小型車両

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023195444A1 (ja) * 2022-04-04 2023-10-12 株式会社デンソー 転舵制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2713581B2 (ja) 1998-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4062085B2 (ja) 電気式産業車両の操舵装置
JP2999823B2 (ja) 軌道に拘束されない車両
Zhang et al. A novel steering system for a space-saving 4WS4WD electric vehicle: design, modeling, and road tests
JP5936306B2 (ja) 電気自動車
CN106428201A (zh) 一种嵌套式双转子转向电机多模式转向系统及控制方法
JP7079656B2 (ja) 車両システムおよびそれを備えた車両
CN109263717A (zh) 一种多模式线控转向汽车及其转向控制方法
CN107878170B (zh) 机械与电控转向、集中与独立电驱动组合型车辆底盘结构
JPH01298903A (ja) 電気自動車の制御装置
JPH10244951A (ja) フォークリフト
EP0982175B1 (en) Regenerative braking apparatus for battery vehicle
JPH01298905A (ja) 電気自動車
GB2345895A (en) Vehicle steering by differentially driving steerable wheels
JP2713580B2 (ja) 電気自動車の制御装置
WO2015068553A1 (ja) フォークリフト用のモータ駆動装置およびそれを用いた電動フォークリフト
JP2020104540A (ja) 車両用制御装置
JP4030871B2 (ja) 電気自動車の操舵機構
JP3571289B2 (ja) 電気自動車用操舵装置
JPH04145806A (ja) 電気自動車
JP5992237B2 (ja) 転舵アシスト制御装置
JPH0613297B2 (ja) 電動パワ−ステアリング装置
WO2021182428A1 (ja) 車輪独立駆動式車両の駆動制御装置
JP2002178939A (ja) 電気自動車用操舵機構
JPH077816A (ja) ホイールインモータ式電気自動車の制御装置
JP2017135903A (ja) 左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees