JPH0129867Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はラジオ（ステレオラジオを含む）の操
作パネルに関し、特に、自動車、自動二輪車等の
車輛用のラジオの操作パネルに関する。

このような車輛用のラジオにおいては、取付
け、デザインの制約から、操作パネルの面積が狭
いのが一般的である。しかし車輛用のラジオにお
いても、使用者が操作しなければならない調整の
種類は、家庭用音響装置並に多いため、多数の操
作ノブを前記のような狭い操作パネル面に納めな
ければならない。従つて、各操作ノブを小さくし
たり、１個の操作ノブの機能を多重化したりする
ことが要求される。しかしこれらの操作ノブは人
間の指で操作されるので、この点から、操作ノブ
の小型化および操作ノブ相互間の間隔の短縮化に
は自ずから制限がある。

本考案は上記の点にかんがみ、狭いパネル面に
多数の操作ノブを狭い間隔で配設でき、しかも各
操作ノブの操作性が損われないラジオ操作パネル
を提供しようとするものである。

以下図示の実施例について本考案を説明する。

第１図はラジオを設備した自動二輪車１の前方
部分を示し、２はハンドルである。ハンドル２の
前方左右にそれぞれラジオのスピーカー３，４が
配置されている。そしてこれらのスピーカー３，
４の中間に表示パネル５が設けられており、この
表示パネル５上には受信周波数や電流値等を表示
する各種のラジオ用表示計器６が配設されてい
る。操作パネル７は運転者の左方下部に、運転者
に面して配置されており、種々の操作キー８およ
び操作ノブ９が配設されている。本考案はこのよ
うな操作パネルに関するものである。なお、１０
は増巾器、１１はチユーナーである。

第２図は本考案による操作パネル７の一部を示
す正面図で、隣接する３個の回転式の操作ノブ１
２，１３，１４が示されている。本実施例におい
ては、操作ノブ１２，１４は、軸線方向すなわち
紙面と直角方向に引き出すことによりスイツチが
入り、次いでいずれかの方向へ回転させることに
よりボリユーム等が調節されるようにした引出し
型の回転式操作ノブで、操作ノブ１３は回転方向
にだけ作動する通常の回転式操作ノブである。

第２図から分るように、操作ノブ１３の外径
は、隣接する他の操作ノブ１２，１４の外径より
も大きくしてあり、かつこれらの操作ノブ間の間
隔は、操作ノブ１３が回転した時その外周部が他
の操作ノブ１２，１４の外周部と接触しない限度
まで狭めてある。さらに操作ノブ１３は図示のよ
うに左右両部を切り欠いてあるので、隣りの操作
ノブ１２，１４との間隔を一層狭くすることがで
きる。

また第３図に示すように、操作ノブ１２，１４
は操作ノブ１３より高く、すなわち操作パネル７
の表面から操作ノブ１３よりも突出して設けられ
ている。なお、第３図には操作ノブ１４は引き出
した状態で示されているが、これを押し込んだ時
でも操作ノブ１４は操作ノブ１３より高くなるよ
うにしてある。

操作ノブ１２，１３，１４は上記のように高さ
の低い、すなわち引込んだ操作ノブ１３の直径を
大きく、高さの高い、すなわち突き出た操作ノブ
１２，１４の直径を小さくし、かつこれら高さの
低い操作ノブと高さの高い操作ノブとを交互に配
置してあるので、操作ノブ相互間の間隔を前述の
ように極限まで狭めて配置してあるにもかかわら
ず、任意の１つの操作ノブを指で操作する時、こ
の指が他の操作ノブに触れることがなく、確実な
操作を容易に行うことができる。

第４図は高さが低くて直径が大きな操作ノブ１
３を、例えば人差指１５と親指１６でつまんで回
す時の状況を示す。操作ノブ１３の直径が大き
く、その外周部は隣りの操作ノブ１２，１４の外
周部よりも外側に張り出しているので、指１５，
１６は操作ノブ１２，１４に邪魔されることなく
操作ノブ１３の外周部に接近し、これをつまんで
回転させることができる。

第５図は第４図の側面図であるが、指１５，１
６は高い方の操作ノブ１４をまたいで低くて大径
の操作ノブ１３をつまむことができ、いずれの方
向からも隣りの操作ノブ１２，１４に邪魔されな
い。

高い方の操作ノブ１４または１２を操作する時
には、第６図に示すように、操作ノブ１４，１２
の上部を指１５，１６でつまんで操作すればよ
く、低い方の操作ノブ１３はこの際何の妨げにも
ならない。

第７図は操作ノブ１４を指１５で押し込んでス
イツチをオフにした時の状態を示す。第７図から
分るように操作ノブ１４は押し込まれた状態でも
その高さは操作ノブ１３の高さより高く、従つて
操作ノブ１４を引き出してスイツチをオンにする
操作も、隣りの操作ノブ１３に邪魔されることな
く自由に行うことができる。操作ノブ１２につい
ても同様である。

また、上記した諸操作に際して、或る操作ノブ
を操作中に、誤つて指が他の操作ノブに触れ、こ
の操作ノブも操作してしまうようなことも起こら
ない。

以上の通り、本考案の車両用ラジオの操作パネ
ルは、少くとも２個の互いに隣接する回転式の操
作ノブのうち、第１の操作ノブを操作パネル面に
直角に押し込み引き出し可能な操作ノブとすると
ともにその押し込み時における高さを第２の操作
ノブの高さより高くし、かつ前記第２の操作ノブ
の直径を前記第１の操作ノブの直径より大きくす
るとともに該第２の操作ノブの、非操作時に前記
第１の操作ノブに向い合う側面を切欠いたので、
前記第１の操作ノブは第２の操作ノブより高い部
分で操作し、第２の操作ノブは第１の操作ノブよ
り直径の大きな部分を操作することができ、従つ
て各操作ノブをパネル上に十分に近接させて配置
しても、各操作ノブを確実にかつ容易に操作する
ことができ、かつ第２の操作パネルには切欠きが
設けてあるので隣接する各操作ノブをさらに近接
させて配置できる。

このような特徴、効果を具備する本考案のラジ
オ操作パネルは、パネル面積が制約される自動
車、自動二輪車用のラジオ操作パネルとして特に
適している。

【図面の簡単な説明】

第１図はラジオを設備した自動二輪車の前方部
分を示す斜視図、第２図は本考案の一実施例であ
るラジオ操作パネルの一部の正面図、第３図はそ
の側面図、第４図は第１図のラジオ操作パネルの
操作法を説明するための正面図、第５図ないし第
７図は第４図と同様な側面図である。 １……自動二輪車、２……ハンドル、３，４…
…スピーカー、５……表示パネル、６……表示計
器、７……操作パネル、８……操作キー、９……
操作ノブ、１０……増巾器、１１……チユーナ
ー、１２，１３，１４……操作ノブ、１５……人
差指、１６……親指。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転式の操作ノブを複数個備えた車両用ラジオ
   の操作パネルにおいて、少くとも２個の互いに隣
   接する回転式の操作ノブのうち、第１の操作ノブ
   を操作パネル面に直角に押し込み引き出し可能な
   操作ノブとするとともにその押し込み時における
   高さを第２の操作ノブの高さより高くし、かつ前
   記第２の操作ノブの直径を前記第１の操作ノブの
   直径より大きくするとともに該第２の操作ノブ
   の、非操作時に前記第１の操作ノブに向い合う側
   面を切欠いたことを特徴とする車両用ラジオの操
   作パネル。