JPH0129849Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はアンテナ取付装置に係り、特に板体に
備えられたアンテナ取付用孔部と、このアンテナ
取付用孔部に挿入される係合部を備えたアンテナ
本体とから成り、前記係合部を前記アンテナ取付
用孔部に挿入した場合、前記係合部先端が前記ア
ンテナ取付用孔部の出口側に挿着し、前記係合部
の段差部分にある突起が前記アンテナ取付用孔部
の入口側凹所（ストツパ部）に接触して前記アン
テナ本体を所定角度だけ回動可能となるようにし
たアンテナ取付装置の改善に関する。

〔考案の技術的背景〕

一般に、テレビジヨン受像機等においては外部
アンテナを用いるほかにロツド・アンテナのよう
な簡易アンテナをキヤビネツト本体に取り付けて
用いることが多くある。このため、簡易アンテナ
はキヤビネツト本体等に容易に着脱できることが
望ましい。

第１図ａ，ｂ，ｃ，ｄは従来のアンテナ取付装
置の説明図であり、ａはアンテナ本体の係合部を
示す正面図、ｂ及びｃはアンテナ取付用孔部の形
状を示す上面図及び縦断面図、ｄはアンテナ係合
部をアンテナ取付用孔部に嵌合した状態を示す断
面図である。

第１図ａに示すように、アンテナ本体１にはア
ンテナ取付用孔部４に挿入するための係合部２が
形成されていて、この係合部２は段差部分（突当
て部分）２Ａと嵌合部分２Ｂと先端部分２Ｃとか
ら成り、嵌合部分２Ｂには段差部分２Ａからスト
ツパ用突起３が形成されている。また、第１図ｂ
及びｃに示すように、アンテナ取付用孔部４は、
アンテナ本体１が回動した場合上記段差部分２Ａ
の下側に形成された突起３が接触係合するための
入口側凹所（ストツパ部）４Ａと、上記嵌合部分
２Ｂが係合する嵌合部４Ｂと、上記先端部分２Ｃ
を挿着するための出口側コーナ部分４Ｃとから構
成されている。尚、アンテナ係合部の先端部分２
Ｃは挿着前アンテナ取付用孔部の出口側部分４Ｃ
より外方に開いた形状となるように爪部を有した
少なくとも２つ以上の嵌合片で構成されていて、
爪部は傾斜面C₁，C₃と突面C₂から成り、挿着時
爪部が上記出口側部分４Ｃに当接して挿着するよ
うにしている。そして、上記のアンテナ本体の係
合部２をアンテナ取付用孔部４に挿入すると第１
図ｄに示すようになる。

第２図ａ及びｂはアンテナ取付用孔部４の他の
従来例を示す上面図及び縦断面図である。

第２図では、アンテナ取付用孔部４の嵌合部４
Ｂ内面に線状の突起５を複数箇所形成し、この線
状の突起５を押し潰しながらアンテナ係合部を装
着するものである。尚、この場合、第１図に示し
たアンテナ係合部２には突起３及び先端部分２Ｃ
を必ずしも必要としない。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら、第１図に示した従来のアンテナ
取付装置では、アンテナ本体１は、第１図ｄに示
すようにアンテナ係合部の先端部分２Ｃの傾斜面
C₁にアンテナ取付用孔部の出口側コーナ部分４
Ｃが食い込むように当接して装着するために、ア
ンテナ本体１を取り外す場合、矢符F₁で示す方
向に大きな力を必要とし取り外しが困難であつ
た。また、第２図に示す装置では、アンテナの使
用時、線状の突起５が潰れてがた付きが発生し、
受信したい位置でアンテナ本体が固定されないと
いう問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上述した点に鑑み、ロツド・
アンテナのような簡易アンテナをキヤビネツト本
体等に容易に着脱できるようにしたアンテナ取付
装置を提供することである。

〔考案の概要〕

キヤビネツト等の板体に形成されたアンテナ取
付用孔部にアンテナ係合部を挿入して装着するよ
うにしたアンテナ取付装置において、アンテナ係
合部先端の勾配に合せてアンテナ取付用孔部の出
口側コーナにも勾配を形成し、かつアンテナ取付
用孔部の入口側にあるアンテナの回転角を決める
凹所終縁部分にも勾配を形成することにより、ア
ンテナ本体をアンテナ取付用孔部に対して着脱自
在とするように構成するものである。

〔考案の実施例〕

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第３図ａ〜ｇは本考案に係るアンテナ取付装置
の説明図であり、ａはアンテナ本体の係合部を示
す正面図、ｂ及びｃはアンテナ取付用孔部の形状
を示す上面図及び縦断面図、ｄはｃに示したアン
テナ取付用孔部の入口側凹所を示す拡大図、ｅは
アンテナ係合部をアンテナ取付用孔部に嵌合した
状態を示す断面図、ｆはｅに示した嵌合状態から
アンテナ係合部を取り外す状態を説明するための
拡大斜視図、ｇはｆに示したストツパ用突起部分
を示す部分正面図である。

第３図ａに示すように、アンテナ本体１１には
アンテナ取付用孔部１４に挿入するための係合部
１２が形成されていて、この係合部１２は段差部
分（突当て部分）１２Ａと嵌合部分１２Ｂと先端
部分１２Ｃとから成り、嵌合部分１２Ｂには段差
部分１２Ａからストツパ用突起１３が形成され、
先端部分１２Ｃには傾斜面C₁₁，C₁₃と突面C₁₂か
ら成る爪部が形成されている。第３図ｂ及びｃに
示すように、アンテナ取付用孔部１４の入口側に
は、アンテナ係合部１２が挿入された場合、上記
ストツパ用突起が係合しかつ接触回動するための
凹所（ストツパ部）１４Ａが形成されている。こ
の凹所１４Ａは半円形状を成し、その終縁部分に
は第３図ｄに示すように傾斜面A₁₁が形成されて
いる。また、アンテナ取付用孔部１４の中央部分
には、上記嵌合部分１２Ｂが嵌合する嵌合部分１
４Ｂが形成され、孔部１４の出口側コーナ部分１
４Ｃには円周面の半分に亘つて傾斜面C₁₄が形成
されている。そして、上記のアンテナ本体の係合
部１２をアンテナ取付用孔部１４に挿入すると第
３図ｅに示すようになり、アンテナ係合部１２の
先端部分１２Ｃがアンテナ取付用孔部１４の出口
側コーナ部分１４Ｃに当接して挿着されるように
構成されている。

このような構成においては、アンテナ係合部１
２の先端部分１２Ｃの爪部傾斜面C₁₁に合せてア
ンテナ取付用孔部１４の出口側コーナ部分１４Ｃ
にも傾斜面C₁₄を設けているので、第３図ｅに示
した挿着状態からアンテナ本体１１を取り外す場
合、傾斜面C₁₄に沿つてアンテナ係合部の先端部
分１２Ｃが容易に変形し、取外し動作が従来より
も滑らかにかつスムースに行うことができる。ま
た、取り外す場合、アンテナ係合部１２を矢符
F₂で示す方向に回転すると、第３図ｆ及びｇに
示すようにストツパ用突起部分１３が傾斜面A₁₁
に当接するので、更にアンテナ本体１１を回転す
ることにより、この傾斜面A₁₁に沿つて係合部１
２が上昇して取り外しを容易に行うことができ
る。このように、アンテナ係合部１２の先端部分
１２Ｃの爪部傾斜面C₁₁に合せてアンテナ取付用
孔部１４の出口側コーナ部分１４Ｃにも傾斜面
C₁₄を設けると共に、係合部１２の段差部分にあ
るストツパ用突起１３を所定角度移動可能とする
アンテナ取付用孔部１４の入口側凹所１４Ａの終
端部分にも傾斜面A₁₁を設けてアンテナ係合部１
２の取外しを容易としている。尚、上記傾斜面
A₁₁はキヤビネツト等の筐体のアンテナ取付用孔
部の入口側凹所の終端部分にのみ設けられている
が、第３図ｇに示すようにこの傾斜面A₁₁と当接
可能とするようにストツパ用突起１３に傾斜面
A₁₂（破線にて示す）を形成して取外しをさらに
容易とするように構成してもよい。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、板体に備え
られたアンテナ取付用孔部と、この孔部に係合装
着しかつ所定角度回動可能なようにストツパ用の
突起を備えたアンテナ係合部とから成るアンテナ
取付構造において、アンテナ取付用孔部の入口側
ストツパ部と出口側装着部に勾配を形成したの
で、アンテナ本体をアンテナ取付用孔部に対して
着脱する場合、着脱が容易にでき、又アンテナの
向きを変える場合、回転動作をスムースにかつ所
定位置に設定することができるという効果を有し
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図はアンテナ取付装置の従来例に係り、第
１図ａはアンテナ係合部を示す正面図、第１図ｂ
及びｃはアンテナ取付用孔部を示す上面図及び縦
断面図、第１図ｄはアンテナ係合部をアンテナ取
付用孔部に挿着した状態を示す断面図、第２図ａ
及びｂはアンテナ取付用孔部の他の従来例を示す
上面図及び縦断面図、第３図は本考案のアンテナ
取付装置に係り、第３図ａはアンテナ係合部を示
す正面図、第３図ｂ及びｃはアンテナ取付用孔部
を示す上面図及び縦断面図、第３図ｄは第３図ｃ
に示した入口側凹所の傾斜面を示す拡大図、第３
図ｅはアンテナ係合部をアンテナ取付用孔部に挿
着した状態を示す断面図、第３図ｆはアンテナ本
体を取り外す場合のアンテナ側のストツパ用突起
とアンテナ取付用孔部の入口側凹所との当接状態
を示す斜視図、第３図ｇは第３図ｆの正面図及び
他の実施例を示す図である。 １１……アンテナ本体、１２……アンテナ係合
部、１２Ａ……段差部分（突当て部分）、１２Ｂ
……嵌合部分、１２Ｃ……先端部分、１３……突
起、１４……アンテナ取付用孔部、１４Ａ……入
口側凹所（ストツパ部）、１４Ｂ……嵌合部、１
４Ｃ……出口側コーナ部（装着部）、C₁₁，C₁₃…
…傾斜面（勾配）、C₁₂……突面、A₁₁……入口側
凹所終端部傾斜面（勾配）、A₁₂……突起傾斜面
（勾配）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 アンテナ本体の一端に設けたアンテナ係合部
   と、 このアンテナ係合部に設けられ、アンテナ本体
   の回転移動を規制するストツパ用の突起と、 筐体に設けられて前記アンテナ係合部を挿入す
   る筒状の穴と、 この穴の入口側周囲に設けられ、前記突起の回
   転を許容する弧状の凹所に連接した傾斜面と、前
   記穴の出口側コーナー部に設けた傾斜面とからな
   り、これらの傾斜面は前記アンテナ本体の取り外
   しを容易にすることを特徴とするアンテナ取付装
   置。