JPH01296995A - 糖転移反応生成物の製造法 - Google Patents

糖転移反応生成物の製造法

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JPH01296995A
JPH01296995A JP63124784A JP12478488A JPH01296995A JP H01296995 A JPH01296995 A JP H01296995A JP 63124784 A JP63124784 A JP 63124784A JP 12478488 A JP12478488 A JP 12478488A JP H01296995 A JPH01296995 A JP H01296995A
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JP
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reaction
galactose
galactanase
reaction product
transfer reaction
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Pending
Application number
JP63124784A
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English (en)
Inventor
Yasuto Watanabe
渡辺 保人
Shigeyuki Takenishi
竹西 繁行
Hirobumi Nakano
博文 中野
Shuji Kametani
亀谷 修史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Osaka City
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Osaka City
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Saccharide Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は食品素材・食品添加物の製造、医薬品・医薬品
中間体の製造、有機合成化合物・有機合成化合物中間体
の製造などに用いられる糖転移反応生成物の製造法に関
する。さらに詳しくは、本発明は酵素反応という温和で
消費エネルギーの少ない方法によってアルコール類、糖
アルコール類、単糖類、オリゴ糖類、カテコールなどの
水酸基を有する種々の物質のガラクトシル誘導体または
均一にβ−1,4結合したガラクトオリゴシル誘導体を
直接かつ選択性よく製造する方法に関する。
[従来の技術およびその課題] 乳糖などのβ−ガラクトシド結合を加水分解するはたら
きををする酵素であるβ −ガラトラダーゼ類は、その
起源により多少の効率の相違はあるが、ガラクトースの
転移反応の触媒として用いられることは周知であり、こ
の酵素を利用してオリゴ糖などを製造することに関する
報告や特許は枚挙にいとまがない(バイオケミストリー
(Biochemistry)、  15. 1994
(I97G)、特開昭58−190388号公報など)
しかしながら、β −ガラクトシダーゼ類は、その反応
の本質においてつぎのような欠点を存する。すなわち、 ■β −ガラクトシダーゼ類は、乳糖のような低分子口
の基質を用いたばあいの反応効率が大きいが、分子二が
大きい多糖類などは該β−ガラクトシダーゼ類の基質と
なりえないか、または基質となりえたとしてもその分解
反応の効率が非常に小さい。したがって、β −ガラク
トシダーゼ類を用いては多糖類をガラクトシル供与体と
して転移反応をすることができない。
■β −ガラクトシダーゼ類はいわゆるエキソ型の酵素
であり、基質の非還元末端からガラクトース単位で加水
分解する。いいかえるとβ−ガラクトシダーゼ類はガラ
クトース単位の転移反応の触媒となりうるが、ガラクト
ース数個を一度に転移するオリゴ糖単位は転移反応の触
媒とはなりえない。その結果、高重合度のガラクトオリ
ゴ糖をその構造中に含む転移生成物をうるためには、−
旦生じた転移生成物が順次受容体となり、ガラクトース
単位rつの糖鎖の延長が起こらねばならない。
■既知のβ −ガラクトシダーゼを用いた転移反応のば
あい、ガラクトース残基は受容体分子の第一級水酸基に
結合する傾向が大きく、その結果、たどえば乳糖にこの
酵素を作用させたばあいの転移生成物の糖鎖間の結合と
してはβ−1,6結合がもっとも多く生成し、かかるβ
−1,G結合以外にはβ−1,4、β−1,3結合が生
成する(「ジ・エンザイムズ(”T11e Enzym
cs”) J 、Vol、7.ピー・デイ−・ボーイヤ
ー(P、 D、 Boyer)編、アカデミツク争ブレ
ス(^cademlc Press)、ニューヨーク(
New York)、  1972.619頁)。した
がって、従来のβ−ガラクトシダーゼを用いた方法では
、その糖鎖部分が均一にβ−1,4ガラクトシド結合し
たオリゴ糖のみをうろことはできない。前記と同様にし
て、たとえばグリセロールを受容体としたばあいには、
その1位(α位)の1級水酸!↓にガラクトース1残基
のみが結合したものがほぼ優先的に合成される。
従来、植物細胞壁の多糖を加水分解する酵素としてガラ
クタナーゼの研究が行われている。
ガラクタナーゼとしてはエンド型のものがよく知られて
おり、かかるガラクタナーゼは分解される多糖類のガラ
クトシド結合によってつぎの2種類に分類されている。
すなわち、1つはβ−1,4結合したガラクタン主鎖を
分解するエンド1.4−β−D−ガラクタナーゼであり
、もう1つはβ−1,3結合を有するガラクタン主鎖を
分解するエンド−1,3−β−D−ガラクタナーゼであ
る。
しかしながら、これらの研究は、基質となる多糖類の構
造の推定、種々の成分の抽出効率や濾過効率の上昇、ペ
クチンの製造などを目的としてなされたものであり(ジ
ャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J、
Biot。
Choi、)、251.5904  (I97B>、日
本農芸化学会誌。
43.831 (I909))、酵素の糖転移反応を積
極的に利用して転移生成物をうるとい・うことを目的と
してなされたものではない。
そこで本発明者らは前記従来技術に鑑みてペニシリウム
中シトリナム(Penlcilliumeitrinu
a+)に属するカビが生産するエンド−1゜4−β−1
)−ガラクタナーゼ(以下、単にガラクタナーゼという
)に着目して説意研究を重ねた結果、かかるガラクタナ
ーゼが強い転移活性を仔し、しかもその受容体特異性が
大きいことを見出し、本発明を完成するにいたった。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明はペニシリウム・シトリナム(Pen
leillium citrlnum)が生産するガラ
クタナーゼを触媒として用いることを特徴とする糖転移
反応生成物の製造法に関する。
[作用および実施例] 本発明で用いられるペニシリウム・シトリナムが生産す
るガラクタナーゼは、同じβ −ガラクトシド結合を加
水分解する酵素であってもβ〜・ガラクトシダーゼとは
まったく異なる作用を呈するものである。その特徴とし
ては以下の2点があげられる。
■前記ガラクタナーゼはアラビノガラクタンのような多
糖類を速やかに分解する性質を有するため、多糖類を基
質として利用することができる。
■前記ガラクタナーゼはいわゆるエンド型酵素であり、
基質である多糖類のガラクトシド結合を、適当な長さで
(ランダムに)分解する。
本発明においては、ガラクタナーゼが前述の特徴を有す
るだけではなく、さらに以下の特徴を有することが本発
明者らによって見出された。
■前記ガラクタナーゼは糖鎖がβ−1,4ガラクトシド
結合のみからなる転移生成物を収率よく生成する。また
、受容体の2級水酸基へ選択的に糖を転移させることが
できる。たとえば、以下の実施例にも示すように、グリ
セロールを受容体としたばあいには、グリセロールの2
位(β位)にガラクトースやガラクトオリゴ糖が結合し
た転移物のみかえられる。
■前記ガラクタナーゼが受容体とすることができる物質
の種類、すなわち受容体の特異性は広く、β −ガラク
トシダーゼにまったく劣りをとらない。
したがって、本発明の方法は従来のβ−ガラクトシダー
ゼと呼ばれている一群の酵素を利用して糖転移生成物を
つる方法とはまったく異なり、ガラクタナーゼの新たな
特性を利用して糖転移生成物をうる方法であり、とりわ
け、ガラクトシルまたはβ−1,4結合したガラクトオ
リゴシル誘導体を収率よく製造することができる方法で
ある。
以下、本発明の方法について、具体的に説明する。
本酵素を用いて転移反応を行なうに際して使用されうる
基質としては、たとえば大豆種子や柑橘類の皮に含まれ
る多糖類などが代表例としてあげられるが、本発明にお
いてはこれら以外にもガラクタンを含有するものであれ
ばいかなるものも基質として使用することができる。ま
たかかる多糖類の純度はとくに高くなくてもよい。なお
、通常はオカラより10%NaOHで抽出し、たとえば
エタノールなどの溶媒を用いて沈澱させることによりえ
られる大豆アラビノガラクタンを主成分とする多糖類標
品が用いられる。また、本発明においては基質にはこの
ような多糖類だけではなく、β−1,4にガラクトシド
結合したガラクトオリゴ糖やその含有物、さらにo −
二トロフェニルーβ−D−ガラクトシドなどの人工基質
を用いることもできる。
酵素生産菌には、本発明においてはペニシリウム・シト
リナムが用いられるが、ガラクタナーゼの生産能を有す
るかぎりその変異株を利用することもできる。
酵素標品は、前記ペニシリウム・シトリナムにより同時
に生産されるβ−ガラ′クトシダーゼが分離されたもの
であれば高度に精製する必要はない。たとえば、既報の
方法(アグリカルチュラル・アンドφバイオロジカル・
ケミストリー(^gr1c、Blol 、Chem、 
、 49 、3445 、 (I985))/Pur1
f’Ic1catlon  and  Propert
ies  ol’  Tw。
Ga1actanasos [’roo+ Penlc
llllum citrlnum)にしたがって本菌を
固体培養してえられる粗酵素液を出発原料とし、硫安沈
澱、陰イオン交換クロマトグラフィにより分画すれば、
はぼ目的とする約5%以上の酵素純度を有する標品がえ
られる。
受容体原料には、たとえばメタノール、エタノール、エ
チレングリコール、l−プロパツール、1.2−プロパ
ンジオール、1.3−プロパンジオール、グリセロール
、l−ブタノール、1.2−ブタンジオール、1.3−
ブタンジオール、1.4−ブタンジオール、2.3−ブ
タンジオール、メソ−エリスリトール、ジグリセロール
、スチレングリコール、モノアセチン、モノブロピオニ
ン、モノカプロン、モノカプリン、カテコール、D−リ
ビトール、D−キシリトール、L−アラビトール、D−
グルチトール、D−ガラクチトール、D−マンニトール
、ミョーイノシトール、D−リボース、D−キシロース
、1、−アラビノース、D−リキソース、D−ガラクト
−ス、D−グリツース、D−マンノース、D−クロース
、D−アロース、D−フコース、L−ソルボース、D−
ガラクシロン酸、メチル−β−グリコシド、メチル−β
−ガラクシド、ラクトースなどの通常市販されている純
度(約95%以上)のものを用いることができる。
本発明は酵素を触媒とした反応であるから、温和な条件
で反応を行なうことができるのは言うまでもない。すな
わち、pHは4〜5、温度は20〜50℃が適当である
本酵素を用いた転移反応のばあい、反応初期より種々の
重合度の転移生成物が認められるが、これらのうち高重
合度の転移生成物は一旦生じたのち、さらに本酵素によ
り分解され、反応経過とともに順次減少する。その結果
、反応後期には低重合度の転移生成物が多く生成する。
したがって、反応時間、酵素濃度などの条件は反応液中
の転移生成物のガラクトース残基の・V均重合度に大き
な影響を及ぼす。すなわち、反応時間は長いほど、また
一定反応時間のばあいには、高い酵素濃度を使用するほ
ど、えられる転移生成物の平均重合度は小さくなる。
たとえば、反応温度40℃、[)114.5の条件下で
、酵素濃度0.5単位/ ml 、基質濃度1%、受容
体製fi 2 、5%としたばあい、反応時間30分間
では、一般式(I): G+ −(Gz )n−A        (I)(式
中、G1およびG2はそれぞれガラクトース残基、雇ま
水酸基含有の受容体分子、nはθ〜10の整数を示し、
ガラクトース残基どうしの結合はβ−1,4%合である
)において、重合度(p)が3以上である転移物が約5
0%生成し、残りはそれ以下の重合度を有するものとな
る。また、反応時間2時間では、重合度(n)が0.1
および2のものがそれぞれほぼ等mずつ生成する。さら
に反応時間20時間では重合度(n)が主に1および2
のものがそれぞれほぼ等量ずつ生成する。
また、使用する受容体が本酵素の活性を阻害しないかぎ
り、受容体濃度が高いほど基質あたりの転移生成物の収
率は人きくなる。一般に受容体濃度5%以上であれば、
転移生成物は薄層クロマトグラフィー(以下、TLCと
いう)で確認することができる。このばあい、えられる
転移生成物の収量は、使用する受容体の種類によって異
なるのは言うまでもない。また、受容体をある程度以上
添加しても転移生成物の収量には顕著な増加は認められ
なくなる。このばあいの濃度も受容体によって異なるが
、たとえば比較的受容体としての効率が高いグリセロー
ルのばあい、15%以−ヒの濃度ではえられる転移生成
物ごの増加はほとんどない。
基質濃度は高いほど、一定の酵素および受容体濃度で一
定時間反応させたばあいにえられる転移生成物の平均重
合度は大きく、またそれらの収量も大きい。しかし、使
用する基質あたりの転移生成物の収率としては、低い基
質濃度のばあいとほぼ同じである。一般に、大豆アラビ
ノガラクタンの濃度1%において、一般式(I)中の重
合度(n)がOおよび1の転移生成物のみが主に生成す
る本反応の最終段階までに要する時間は、たとえば40
℃、pH4,5、酵素濃度0,5単位/ mlの条件下
では、15時間で充分である。このばあい、受容体が本
酵素の活性を阻害しないかぎり、受容体濃度の影響は小
さい。
以上、本反応のための条件を述べたが、いろいろな受容
体について目的とするある重合度の転移生成物を収率よ
くうるための最適なこれらの諸条件は、さらにつぎのよ
うな実験により詳細に決定することができる。すなわち
、TLCまたはBio−Get P−2(バイオラド社
製)などを用いたゲル濾過法で種々の条件下でえられた
反応液を分画法後、フェノール−硫酸法でなどを用いて
各重合度の生成物を定ユする。
酵素反応は、反応液を沸騰水中で10〜15分間加熱す
ることにより完全に停止させることができる。
酵素反応液から目的とする転移生成物を分離するには、
種々の方法を採用することができる。
その−例をあげれば、たとえば活性炭クロマトグラフィ
を行ない、目的物をカラムに吸着させ、エタノールなど
の低級アルコールの水溶液で溶出させる方法がある。な
お、反応液に濃度が50%となるようにたとえば、メタ
ノール、エタノール、アセトン、エチルエーテルなどの
有機溶媒を添加すれば、残存する未反応多糖類は沈澱物
として除くことができる。
また、転移生成物が非還元糖であるばあい、反応液中に
共存する加水分解物である還元糖は、アニリン処理(日
本農芸化学会誌61.339(I987)参照)と活性
炭クロマトグラフィーを併用することによって除去する
ことが可能である。
すなわち、反応液に酢酸アニリンをその10分の1の量
(重量)程度を加え、80℃で3時間処理し、還元糖の
みをアニリン誘導体に変える。このアニリン誘導体およ
び残存する酢酸アニリンは、活性炭カラムに強力に吸着
されるため、比較的吸着力の弱い転移生成物とは容易に
分離することができる。また、TLCにおいて、上記ア
ニリン処理後の液を分析すれば加水分解物である還元糖
はアニリン1透導体どなることにより易動度が大きく増
大するので、そうでない転移生成物と容易に識別するこ
とができる。
かくしてえられる糖転移反応生成物は一般式(): %式%() (式中、G1およびG2はそれぞれガラクトース残基、
Aは水酸基含有の受容体分子、ただし、G1 はオリゴ
糖鎖における非還元末端のガラクトース残基、G2はG
l と受容体分子間に結合するガラクトース残基、また
nはθ〜IOの整数を示し、ガラクトース残基どうしの
結合はβ−1,4結合である)で表されるガラクトシル
誘導体またはガラクトオリゴシル誘導体である。ここで
、反応液中のnの平均値は前述したようにその反応条件
によって異なりうる。
以下に実施例をあげて本発明の方法をさらに詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はない。
実施例1 大豆アラビノガラククン1%、第1表に示した濃度の種
々の化合物、ガラクタナーゼ(2,5単位)を含む20
0μ史の50IIM酢酸緩衝液(pH4,5)を40℃
で15時間保温した。この反応液を直接またはアニリン
処理した後、TLCで分析した。
このようにしてえられたクロマトグラムを受容体を添加
しない対照のものと比較し転移物のq無を確認した。そ
の結果を第1表に示す。
この結果、本酵素は種々の一級アルコール類、ジオール
類、グリセロールやその誘導体、糖類、糖アルコール類
、カテコールなどを受容体とじつる広い受容体特異性を
有していることが明らかとなった。しかし、調べた物質
の範囲内では、2−プロパツール、2−ブタノール、モ
ノラウリンおよびフラクトースは受容体となりえなかっ
た。
[以下余白コ 実施例2 大豆アラビノガラクタン0.8gおよびグリセロール5
gを含む100m1の50mM酢酸緩衝液(p114.
5)に精製したガラクタナーゼ20単位を加えて40℃
で48時間反応させた。残留する未反応多糖類はエタノ
ール2001ilを加えることにより沈澱物として回収
し、除去した。上清をさらに100m1に減圧濃縮した
のち、転移生成物の単離を容μにするために、酢酸アニ
リン10gを加えて80℃で3時間加熱し、共存するガ
ラクトースなどの還元糖をアニリン誘導体に変換した。
この液をTLCで分析したところ、最終的に蓄積すると
考えられる2gi類の転移生成物が認められた。
そこで前記アニリン処理液から活性炭クロマトグラフィ
でこれら2種類の転移生成物(^およびB)を(I1離
した。生成物AおよびBの収量はそれぞれ13mgと1
201gであり、用いたアラビノガラククンに対する収
率は生成物AとBをあわせて約3196であった。
これらの生成物は、β −ガラクトシダーゼにより完全
に加水分解され、生成物Aではガラクトースとグリセロ
ールが等モルで、また生成物Bではグリセロール1モル
に対してガラクトース2モルの割合で検出された。さら
に13 C−核磁気共用スベクトルで内部標準としてア
セトン(δ31.4ppID)を用い、これらの生成物
を同定した。その結果、生成物Aでは62.0G 、8
2.17.11f2.7+、89.7B 、 72.1
4 、?3.82.76.2B、8’2 、05.10
3.61ppmlこ共鳴線が認められた。とくに82.
O5ppmの共鳴線により、化合物Aはガラクトース残
基がグリセロールの2位に転移した2−ガラクトピラノ
シルグリセロールであることを確認した。化合物Bでは
θ1.80.82.07.62.71 、 O9,82
,72,84,73,99,74,31。
75.51.76.2B 、 78.32.82.01
.103.62.105.41ppmに共鳴線が認めら
れた。82.01pplI+の共鳴線によりこの化合物
は、グリセロールの2位に転移した化合物であることを
確認した。またβ −ガラクトシダーゼにより完全に分
解されることおよび78.32ppmの共鳴線によりガ
ラクト−ス残基間の結合はβ−1,4結合であることが
確認された。
これらの結果から、化合物13は2−β−ガラクトビオ
シルグリセリンであることが確認された。
実施例3 大豆アラビノガラクタン 1.ofおよび乳糖2.5g
を含む100m1の50@H酢酸緩衝液(pl+4.5
)に、精製したガラクタナーゼ20単位を加え、40°
Cで10時間反応させた。残留する未反応多糖をエタノ
ール200m1を加えることにより沈澱物を回収して除
去し、上清を30m1に減圧濃縮した。
これを活性炭カラム(I5emφx50cm)にかけ、
水1gおよび5%エタノール5001で順次カラムを洗
浄したのち、5〜4096の範囲でエタノール濃度を直
線的に上昇させ、オリゴ糖を分画した。これらのうち、
主転移生成物の両分を集め、サラニペーパークロマトグ
ラフィで単離し、転移生成物Cl05mgをえた。転移
生成物Cを常法にしたがってメチル化分析を行なったと
ころ、2、 3. 6 −1−リメチルーグリコース、
2,3゜6−トリメチル−ガラクトースおよび2.3゜
4.6−チトラメチルガラクトースが約1:1:1の割
合(重量比)で検出された。またこの化合物は、β−ガ
ラクトシダーゼにより完全に分解され、ガラクトースと
グルコースが2=1の割合(重量比)で生じた。
これらの結果から、転移生成物Cは4−β−ガラクトシ
ル1.4−ラクトースであることが確認された。
実施例4 大豆アラビノガラクタン 1.0g、、D−フコース2
.5gを含む100m1の50d酢酸緩衝液(p++4
.5)に、精製したガラクタナーゼ20単位を加え、4
0℃で10時間反応させた。残留する未反応多糖類をエ
タノール20hlに加えることにより沈澱物を回収して
除去し、上清を30m1に減圧濃縮した。
これを活性炭カラム(I5c+oφz5Qc1n)にか
け、水1!:lおよび5%エタノール500 mlで順
次カラムを洗浄したのち、5〜50%の範囲でエタノー
ル濃度を直線的に上昇させ、オリゴ糖を分画した。2種
類の転移生成物の両分を集め、それぞれペーパークロマ
トグラフィでさらに精製し、転移生成物Dl15mgお
よびE33mgをえた。えられた転移生成物りおよびE
はともにβ −ガラクトシダーゼで完全に分解され、遊
離されるガラクトースとフコースの量は、それぞれ約1
:1および2:1であった。また、常法によりメチル化
を行ない、ガスクロマトグラフィー(カラム=IεCN
55−MガスクロームQ(ガスクロ工業■製)(2m)
 :温度180℃)を用いて各構成メチル化糖を定鑓し
たところ、転移生成物りでは2,3゜4.6−テトラメ
チルガラクトースと2.3−ジメチルフコースが約1.
1の比で、また転移生成物Eでは2,3,4.6 −テ
トラメチルガラクトース、2,3.6 −)リメチルガ
ラクトースおよび2,3−ジメチルフコースが約1:1
:1の割合(モル比)で検出された。
これらの結果から、前記転移生成物りおよび1)は、そ
れぞれ含まれる結合がすべてβ−1,4ガラクトシド結
合であるガラクトシルフコースおよびガラクトビオシル
フコースであることが確認された。
比較例1 大豆アラビノガラククン0.8g、グリセロール5gお
よび塩化マグネシウム0.045g−を含む100i1
の50+aM(I)H7,0)リン酸緩衝液に、それぞ
れエシェリヒア・コリ(Escherlehla co
il)、サツカロミセス・フラギリス(Saechar
omyces1’ragllls)、牛の肝臓に由来の
β −ガラクトシダーゼ(いずれもシグマ薬品■製) 
80単位を加えて40℃で50時間反応させた。そのの
ち、各反応液をTLCで分析したが、ガラクトースなど
の加水分解反応生成物もグリセロールへの転移生成物も
まったく検出されなかった。
比較例2 0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド0.
802g 、グリセロール6.0gおよび塩化マグネシ
ウム0.095gを含む200i1の5001M(I)
II7.3)リン酸緩衝液に前記エシェリヒア・コリに
由来のβ −ガラクトシダーゼ120単位を加え、40
℃で30分間反応させたのち、10分間煮沸して酵素を
失活させた。つぎに反応液に酢酸アニリン20gを加え
、80℃で3時間加熱し1、反応液中のガラクトースな
どの還元糖をアニリン誘導体とした。これを、TLCを
用いて分析したところ、実施例1と異なり、ただ1種類
の転移生成物のスポットしか観察されなかった。そこで
実施例1と同様に活性炭カラムクロマトグラフィを行な
い、この転移生成物F502II1gを単離した。この
生成物1?を実施例1と同様に13 C−核磁気共鳴ス
ペクトルを用いて同定した。その結果、[i2.0B、
1;3.47 、69.70.71.54.71.8+
 、73.7G、?[i、20.104.1oppa+
に共鳴線が認められた。しかしながら、実施例1で観測
された82.O5ppmのJI:鳴線は存在せず、71
.54ppmにグリセロールの2位炭素に起因する共鳴
線が観察され、化合物が1位にガラクトースが転移した
1−ガラクトシルグリセロールであることを確認した。
さらに前記転移生成物Fは、β −ガラクトシダーゼで
完全に水解されることから、結合はβ −ガラクトシド
結合であることが確認された。
[発明の効果] 本発明の製造法には基質と(2て多糖類を利用すること
ができ、しかもえられる化合物は高重合度の糖鎖を有す
るβ−1,4結合したガラクトース糖鎖の転移生成物で
あり、グリセロールを受容体としたばあいにえられるβ
 −ガラクトシダーゼと異なる水酸基に特異的に糖を結
合することができるなど、従来の方法にはない特性を呈
する。したがって、本発明の製造法によれば、新規な構
造の化合物の合成、新しい生理活性を発現する可能性の
ある化合物の合成、水酸Jλを特異的に保護するなどの
効果が奏される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ペニシリウム・シトリナム(Penicilliu
    mcitrinum)が生産するガラクタナーゼを触媒
    として用いることを特徴とする糖転移反応生成物の製造
    法。 2 糖転移反応生成物が一般式( I ): G_1−(G_2)_n−A( I ) (式中、G_1およびG_2はそれぞれガラクトース残
    基、Aは水酸基含有の受容体分子、nは0〜10の整数
    を示し、ガラクトース残基どうしの結合はβ−1,4結
    合である)で表されるガラクトシル誘導体またはガラク
    トオリゴシル誘導体である請求項1記載の糖転移反応生
    成物の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0498137A1 (en) * 1991-02-06 1992-08-12 Novo Nordisk A/S Novel expression systems

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0498137A1 (en) * 1991-02-06 1992-08-12 Novo Nordisk A/S Novel expression systems

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