JPH0129428Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガスタービン用燃焼器尾筒に関する
ものである。

従来使用されているガスタービン用燃焼器尾筒
の一例を第１図に示す。高温燃焼ガスは燃焼器
（図示せず）から尾筒入口部０２から矢印Ａ０２
の如く尾筒０１に流入し、尾筒出口部０３からタ
ービン０４に流入する。この尾筒０１は支持板０
５，０６によりケーシング０７，０８に取りつけ
られている。そしてラビリンスシール０９，０１
０により空気が燃焼ガス中に流入することを防止
しながら少量の空気を漏らすことにより尾筒の冷
却を計つている。一方圧縮機を出た空気０１１が
尾筒０１の周囲を流れることにより尾筒の冷却を
計つている。

然し、近年ガスタービンの高効率化のため燃焼
ガス温度を1200〜1500℃まで高くしている。この
ような高温化により尾筒壁温も高くなつてきてい
るが、特に尾筒出口部近傍Ａ部が高温となつてい
る。すなわち尾筒出口部で燃焼ガス流速が高く、
熱伝達率が高くなるとともに圧縮機からの空気の
この部分での流速が著しく低く冷却効果が低いた
めである。このように高温部Ａに支持板０５がと
りついているため、ここで破損し易い欠点があ
る。また圧縮機を出た空気０１１でよく冷やされ
るＢ部との温度差が大きく、非常に高い熱応力が
発生するという欠点がある。

この考案は上記の状況に鑑み、尾筒出口部の高
温域のメタル温度を下げるとともに、尾筒出口部
の上部および下部の温度差を小さくすることによ
り熱応力を低くすることを目的とする。

本考案を添付図面の実施例により説明する。第
２図において、尾筒１の前端に尾筒入口部２を、
後端に尾筒出口部３を具備し、尾筒出口部３にタ
ービン４を連結してある。尾筒１の後端を支持板
５によりケーシング７に連結し、尾筒１の前端を
支持板６によりケーシング８上に支持せしめてあ
る。尾筒１の後端にスプリングシール板９，１０
を設ける。

尾筒出口部３には対流冷却用カバー１１，１２
がフインあるいはピンフイン１３，１４を介して
それぞれ取り付けられている。

なお図中矢印Ａ２は高温ガス２の流入方向、矢
印Ａ１５は空気の流路を示す。

さらに尾筒出口部３の詳細を第３ａ図、第３ｂ
図に示す。すなわち尾筒１に対流冷却用カバー１
１をフインあるいはピンヒイン１３により取り付
けてある。なお図中５は支持板、９はシール板を
示す。

高温燃焼ガスは燃焼器（図示なし）から矢印Ａ
２の方向に尾筒入口部２から尾筒１に流入し、尾
筒出口部３からタービン４に流入する。

尾筒１と冷却用カバー１１との間に尾筒外部か
ら空気が入り対流冷却を行う。又対流冷却した低
温部で支持板５を設けるので支持板５の損傷が少
い。又スプリングシール板９，１０により尾筒出
口部からの空気漏れを防止している。

本考案は上記の構成であるので、 (1) 非常に高温となりやすい尾筒出口部３を対流
冷却せしめることにより尾筒メタル温度を低減
できる。

(2) 尾筒出口部３の上部の冷却用カバー１１と下
部の冷却用カバー１２の長さを変化することに
より尾筒上面と下面との加熱冷却条件を等しく
することができ、両者の温度差がなくなり、熱
応力の発生が低減する。

(3) 従つて燃焼ガス温度が高くなつても尾筒寿命
を長くできる。

(4) スプリングシール板９，１０を設けることに
より尾筒各部の冷却状況および漏れ空気量が規
制できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の尾筒の縦断正面図、第２図は本
考案の縦断正面図、第３ａ図は本考案尾筒出口部
の拡大正面図、第３ｂ図は第３ａ図の−線断
面図である。 １…尾筒、２…尾筒入口部、３…尾筒出口部、
４…タービン、５，６…ケーシング、９，１０…
スプリングシール板、１１，１２…対流冷却用カ
バー、１３，１４…フイン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 尾筒出口部の外周に隙間を存して対流冷却用カ
   バーをフインを介して取付け、かつ対流冷却用カ
   バーの外周にスプリングシール板を設け、前記隙
   間に空気を流入せしめて尾筒出口部を冷却せしめ
   ることを特徴とする燃焼器尾筒。