JPH0129086Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、衝打された活字を記録紙に打ち込ん
で、その活字の文字又は記号を記録紙に印字する
印字装置に関するものである。

第１図は、従来の印字装置の構成を示すもの
で、１は下端部が回動自在に軸支されたハンマー
レバー、２はハンマーレバー１を吸引するハンマ
ーマグネツト、３は放射状に伸展した多数のアー
ム４の先端にそれぞれ異なる文字又は記号の活字
５が固着されている印字ホイール、６はハンマー
レバー１の先端部と活字５との間に摺動自在に保
持されたハンマーで、このハンマー６は、バネ手
段（図示しない）によつて図中右方向に付勢され
ている。７は、ハンマーレバー１の回動範囲を規
制して、ハンマー６の打出し強さを調整するスト
ツパー、８はハンマーレバー１の戻りを規制する
ストツパー、９はプラテン１０に巻装された記録
紙である。

このように構成された従来例では、印字信号が
入力すると、先ず、高速で回転している印字ホイ
ール３は、その印字信号に対応する活字５とハン
マー６とが対向する位置で、その回転を停止す
る。次に、極く短かい時間だけハンマーマグネツ
ト２に電流が流れて、ハンマーレバー１がハンマ
ーマグネツト２に急激に吸引され、ハンマーレバ
ー１が図中反時計方向に急速に回動して、ハンマ
ー６を図中左方向に強く打ち出す。すると、ハン
マー６は活字５を衝打して、活字５を記録紙９に
打ち込み、記録紙９に活字５の文字又は記号を印
字する。そして、活字５はアーム４の弾力で元の
位置に復帰し、又、ハンマー６及びハンマーレバ
ー１は、ハンマー６を図中右方向に付勢するバネ
手段によつて元の位置に復帰する。ところで、ス
トツパー７の外周壁面が摩耗等によつて凹むと、
ハンマーレバー１の回動範囲がハンマーマグネツ
ト２に近くなつて、ハンマー６の打出し強さが強
くなるため、活字５の打込み圧力が上がつて、印
字品質を低下させたり、記録紙９を破損したりす
ると共に、ストツパー７の外周壁面の変形を促進
する欠点が出てくるが、特に、ストツパー７の外
周壁面の曲率半径が小さい従来のものは、この欠
点が顕著であり、又、保守点検の頻度が多くなる
欠点があつた。

本考案は、前記従来例の欠点を解消するため
に、ハンマーレバーが当接する側の外周壁面の曲
率半径を大きくしたストツパーを具備した印字装
置に関するものである。

第２図は、本考案の一実施例の構成を示すもの
で、第１図の符号と同一符号のものは同一部分を
示しており、又、１１は、ストツパー基部１１ａ
に突起１１ｂを設けて、ストツパー基部１１ａか
ら突起１１ｂに掛けてのハンマーレバー１が当接
する側の外周壁面１１ｃの曲率半径を、ストツパ
ー基部１１ａの外周壁面１１ｄの曲率半径よりも
大きくしたストツパー、１２はストツパー基部１
１ａに形設した取付穴で、この取付穴１２の形設
位置はハンマーレバー１が当接する側の外周壁面
１１ｃに対して偏心している。

このように構成された本実施例では、ハンマー
レバー１とストツパー１１との当接面積が大きく
なるため、ストツパー１１の外周壁面１１ａが摩
耗等によつて凹む度合が減少する。又、ストツパ
ー１１の取付角を変化させて、ハンマー６の打出
し強さを調整することができる。即ち、図中、ス
トツパー１１を時計方向に回して取り付けると、
ハンマーレバー１の回動範囲がハンマーマグネツ
ト２から遠くなつて、ハンマー６の打出し強さが
弱くなり、又、ストツパー１１を反時計方向に回
して取り付けると、ハンマーレバー１の回動範囲
がハンマーマグネツト２に近くなつて、ハンマー
６の打出し強さが強くなる。

以上説明したように、本考案によれば、ストツ
パー基部に突起を設けて、ハンマーレバーが当接
する側の外周壁面の曲率半径をストツパー基部の
曲率半径よりも大きくすることにより、ストツパ
ー自体の寸法を小さくしても、ハンマーレバーと
ストツパーとの接触面積が広くなつて、歪、摩耗
等によるストツパーの外周壁面の変形の進行が抑
制されるので、ストツパーの保守点検の頻度が少
なくなつて、使用者及び保守業者の経済的負担を
軽減することができる上、一定以上の印字品質を
長期間保持できるという利点がある。

又、取付穴をハンマーレバーが当接する側の外
周壁面に対して偏心した位置に形設して、ハンマ
ーの打出し強さを調整できるようにすれば、スト
ツパーの取付角度を調整する範囲は90゜以内です
むので、調整装置全体に必要な空間が小さくなる
という利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の印字装置の構成図、第２図ａは
本考案の一実施例の構成図、第２図ｂは本考案の
プリントダンパーの斜視図、第２図ｃは第２図ｂ
の側面図、第２図ｄは第２図ｂの底面図である。 １……ハンマーレバー、２……ハンマーマグネ
ツト、３……印字ホイール、４……アーム、５…
…活字、６……ハンマー、７，１１……ストツパ
ー、８……ストツパー、９……記録紙、１０……
プラテン、１２……取付穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハンマーマグネツトに吸引されるハンマーレ
   バーの回動範囲を、ストツパーで規制して、ハ
   ンマーの打出し強さを調整することにより、前
   記ハンマーによつて衝打される活字の印字圧力
   を調整する印字装置において、前記ストツパー
   は、取付穴を設けたストツパー基部に突起を設
   けて、前記ハンマーレバーが当接する側の外周
   壁面の曲率半径を前記ストツパー基部の外周壁
   面の曲率半径よりも大きくしたことを特徴とす
   る印字装置。 (2) 前記ストツパーは、前記取付穴が前記ハンマ
   ーレバーが当接する側の外周壁面に対して偏心
   した位置に穿設されていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載の印字装置。 (3) 前記ストツパーは、その取付角を変化させ
   て、前記ハンマーの打出し強さを調整すること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第(2)項記
   載の印字装置。