JPH01283380A - 耐摩耗性部材の製造方法 - Google Patents

耐摩耗性部材の製造方法

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JPH01283380A
JPH01283380A JP11250588A JP11250588A JPH01283380A JP H01283380 A JPH01283380 A JP H01283380A JP 11250588 A JP11250588 A JP 11250588A JP 11250588 A JP11250588 A JP 11250588A JP H01283380 A JPH01283380 A JP H01283380A
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JP
Japan
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surface layer
chromic acid
reed
base material
chromium oxide
Prior art date
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Pending
Application number
JP11250588A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Tsuda
信之 津田
Takemi Mori
森 岳美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、耐摩耗性部材、例えば織機において糸と摺接
した状態で用いられる繊維との摺動部材、の製造方法に
関する。。
(従来の技術) 布を織る織機においては、経糸や緯糸に摺接して使用さ
れる複数種の部品が設けられており、これらの部材とし
ては、筬、テンションローラ、メジャリングローラ、ヤ
ーンフック及びニードル等が挙げられる。
織機および整経機に用いられる筬は、多数の筬羽を櫛歯
のように並べて長方形の枠に入れ、筬羽と沸くとを固定
して構成したもので、各筬羽の間に経糸を通してその位
置を整え、また横糸を押しつめて布の織り目を整える働
きを行うものである。
また、テンションワッシャは、2枚のワッシャの間に糸
を通し適性な張力を与えるものであり、メジャリングロ
ーラは織布に応じた緯糸を貯留するものであり、ヤーン
フックは糸をひっかけて保持するものであり、ニードル
は糸を編み混んでいくための針状のものである。
さて、一般に筬に設ける筬羽等は鉄系材料からなる板材
で形成される。筬羽の場合、経糸との摩擦による母材表
面の摩耗を防止し、かつ母材表面の摩耗により糸かけば
立ち布の風合いが低下することを防止するために、筬羽
表面に母材と異なる平滑な表面層を形成することが試み
られている。
筬羽等に形成する表面層には次のようなことが要求され
る。まず表面層は経糸の摩擦に充分耐える優れた耐摩耗
性を有することである。また、筬羽は経糸の動きに追従
してしなるために、このしなりにより表面層が母材から
剥離しないように母材に強固に密着していることが必要
である。さらに筬羽ではその間隔が狭いので表面層の厚
さが小さいことが望まれる。
筬羽の母材表面に表面層を形成する方法としては、(a
)硬質クロムメツキ法、(b)PVD(物理蒸着)法、
(C)溶射法、(d)CVD(化学蒸着)法等が試みら
れている。
しかしながらこれらの各形成方法は、それぞれ次のよう
な問題点があり実用化に至っていない。
(a)硬質クロムメツキを施す方法で得られるメツキ層
は、耐摩耗性はまずまずであるが耐薬品性が充分でない
。一般に経糸は複数本の糸をまとめたもので、その抱合
力を高めるために油剤等の薬品を塗布している。このた
めメツキ層が経糸の油剤により侵されることがある。(
b)PVD法は、母材表面に例えば炭化チタン等を蒸着
する方法であるが、形成された膜は母材との密着性が必
ずしも充分でなく母材のしなりにより剥離しやすい。
また、蒸着工程において蒸発源に対し陰となる母料表面
に蒸着膜が形成されにくく全体として均一な層を得るこ
とが難しい。(C)溶射法は、母材表面に例えば炭化タ
ングステン等を溶射する方法であるが、溶射後に研磨加
工が必要である。しかし溶射層が極めて硬く、かつ筬羽
は細い条材であるため研磨加工は困難である。(d)C
VD法は、母材表面に例えば炭化チタン等を化学蒸着す
る方法であるが、高温(700〜1200℃)下で処理
を行うため母材の弾性が劣化することがある。
このような問題点を解決するものとして、近時、鉄を主
体とする母材の表面に、クロム化合物から加熱によって
変換された酸化クロムを主成分とする表面層を形成して
筬羽等に用いることが行われ、優れた特性を有するもの
として実用化が進められている。
(発明が解決しようとする課題) 鉄を主体とする母材の表面にクロム化合物から加熱によ
って変換された酸化クロム層を有する筬羽等の耐摩耗部
材は、優れた耐摩耗性を示し好ましいものであるが、酸
化クロム層を筬羽等の表面に均一に形成することが必ず
しも容易でなく、筬羽等の表面にスジ状、帯状あるいは
斑点状の凹凸を生ずることがある。これらの凹凸は、母
材に形成された被膜の表面状態の不均一性から生ずるも
のと考えられ、繊維等との摺動作用に悪影響をあたえる
ものである。
発明者は、母材の表面に形成される酸化クロム層の均一
性に、特に着目して研究を重ね本発明に至ったものであ
る。すなわち、本発明は、上記の問題点を考慮してなさ
れたものであり、筬羽等の表面層に凹凸を生ずることが
なく、均一な表面状態を得ることが可能な耐摩耗部材の
製造方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用)本発明は、鉄を
主成分とする耐摩耗性部材であってその表面に酸化クロ
ムを主体とする表面層を有するものを得るに際し、非イ
オン系界面活性剤を含有するクロム酸溶液から加熱によ
って変換される酸化クロムを耐摩耗性部材の表面に形成
する工程を具備することを特徴とする耐摩耗性部材の製
造方法である。
クロム化合物から加熱によって変換される酸化クロムを
主体とする耐摩耗層は、酸化クロム(Cr203’ )
同士が強固に結合した緻密な組織を有するものであり、
耐薬品性も優れている。特に上記のようにして得られる
表面層は、母材との境界に母材と酸化クロムとの反応部
を有しており母材との密着性に優れている。また、この
表面層は、緻密なものであり、気孔はほとんど無い。か
つ、この表面層は、極めて硬く、ビッカース硬度で50
0以上のものを得ることができる。更に、この表面層は
、繊維等との摺動時の摩擦係数が小さくかつ繊維等を損
傷することがない。
本発明の耐摩耗性部材は、次のようにして得ることがで
きる。すなわち、鉄を主成分とする金属母材を、非イオ
ン系界面活性剤例えばポリエチレングリコールを含有す
るクロム酸(Cr03)溶液に浸漬して付着させた後、
温度500〜600℃で加熱して酸化処理を施し、母材
表面部に酸化クロムを主成分とする層を形成する。この
際、温度500〜600℃で加熱するのは、CrO3を
Cr2O3に変化させるためである。そして、この付着
工程と焼付工程とを組み合わせて1サイクルとして複数
サイクル繰り返すことにより、母材表面に酸化クロムを
主成分とする緻密で強固な表面層を形成する。
表面層の厚さは、0.5〜20μmの範囲が実用的であ
る。表面層の厚さは前記の工程を繰り返す回数により調
整することが可能である。筬羽のように糸の動きによる
柔軟なしなりを必要とする場合は、表面層は薄い方が好
ましり10μm以下(更に好ましくは2μm以下)がよ
い。
クロム酸溶液に含有する非イオン系界面活性剤は、表面
層の母材への密着性を向上させるとともに表面層の平滑
度を向上させる。また、非・rオン系界面活性剤は焼付
工程後の表面層を安定に維持する効果を有する。クロム
酸から得られた表面層はそのままでは潮解性を有し空気
中で徐々に融解するが、非イオン系界面活性剤を含むこ
とにより表面層は安定したものとなる。このような効果
を得るには非イオン系界面活性剤は、クロム酸溶液に対
し0.1〜10%濃度が好ましい。非イオン系界面活性
剤の含有が余り少ないと効果がなく、多すぎると溶液の
粘度が大きくなりかえって表面層を不均一にすることが
ある。
(実施例) 以下に本発明の詳細な説明する。
鉄を主成分とするステンレス鋼(5US430)のリー
ドワイヤ(幅2mm、厚さ0.3mm)を所定の長さ(
LOO++v)に形成し、脱脂、洗浄を施して筬羽母材
とした。こうして得られた筬羽母材表面に酸化クロム層
を形成した。すなわち、筬羽母材を、エチレングリコー
ルを3%添加したCrO3水溶液(H2Cr2O□)に
浸漬して塗布し乾燥後約550℃で焼付ける工程を複数
回繰返し研磨を施して筬羽を得た。また、比較のために
上記と同様にしてエチレングリコールを含有しない溶液
を用いて筬羽を得た。
得られた筬羽について表面層の表面状態、表面平滑度の
改善率、硬度の改善率を下記のようにして調べた。
筬羽の表面状態:走査型電子顕微鏡(倍率1000倍)
にて、ポリエチレングリコールを添加した表面層と添加
しない表面層を視覚にて比較したところ、前者は非常に
平滑な表面状態を示したのに対し、後者にはスジ状の凹
凸が観察された。
筬羽の表面平滑度の改善率(%):ポリエチレングリコ
ールを添加したクロム酸溶液を用い浸漬回数の異なる筬
羽の表面の凹凸度合の最大値(Ll)を粗さ計で測定し
た。また、ポリエチレングリコールを添加しないものも
同様に凹凸度合の最大値(Lo)を測定しく Lo  
 L+ ) / Lo X100%を算出して、この値
をもって表面平滑度の改善率とした。その結果を第1図
に示す。なお、第1図において横軸に平行な線は、ポリ
エチレングリコールを添加しないものの水準を表す。こ
の結果から明らかなように本発明方法によるものは、表
面層が均一に形成され平滑度が優れていることがわかる
筬羽の硬度の改善率(%):ポリエチレングリコールを
添加したクロム酸溶液を用い浸漬回数の異なる筬羽の硬
度(旧)を測定した。また、ポリエチレングリコールを
添加しないものも同様に硬度(Ho)を測定しく H+
 −Ho ) / Ho x100%を算出して、この
値をもって硬度の改善率とした。
その結果を第2図に示す。なお、第2図において横軸に
平行な線は、ポリエチレングリコールを添加しないもの
の水準を表す。この結果から明らかなように本発明方法
によるものは、表面層が緻密に形成され硬度が大きいこ
とがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、表面に凹凸を生
ずることなく形成され、かつ緻密で均一な耐摩耗性に優
れた表面層を具備する耐摩耗性部材を得ることができる
。また、本発明により得られる表面層は潮解性等がなく
安定であり製造が容−1〇 − 易である利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は筬羽の表面の平滑改善率を示すグラフであり、
第2図は筬羽の硬度の改善率を示すグラフである。 代理人 弁理士 則 近 憲 佑 同      湯  山  幸  夫 −11= 1 .1.、、  j−、、− 第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鉄を主成分とする耐摩耗性部材であってその表面
    に酸化クロムを主体とする表面層を有するものを得るに
    際し、非イオン系界面活性剤を含有するクロム酸溶液か
    ら加熱によって変換される酸化クロムを耐摩耗性部材の
    表面に形成する工程を具備することを特徴とする耐摩耗
    性部材の製造方法。
JP11250588A 1988-05-11 1988-05-11 耐摩耗性部材の製造方法 Pending JPH01283380A (ja)

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JPH01283380A true JPH01283380A (ja) 1989-11-14

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ID=14588331

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109881142A (zh) * 2019-04-16 2019-06-14 德清创智科技股份有限公司 适用于储纬器上绕纱架的陶瓷涂层及其制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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