JPH0128075B2 - - Google Patents
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- JPH0128075B2 JPH0128075B2 JP56044084A JP4408481A JPH0128075B2 JP H0128075 B2 JPH0128075 B2 JP H0128075B2 JP 56044084 A JP56044084 A JP 56044084A JP 4408481 A JP4408481 A JP 4408481A JP H0128075 B2 JPH0128075 B2 JP H0128075B2
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Landscapes
- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、水ガラス水溶液を主剤とし、二酸化
炭素を硬化剤とする地盤安定化用珪酸塩系グラウ
トの地盤注入法に関するものであつて、その目的
とするところは、地盤中に注入したグラウトより
炭酸ガスを発生させない地盤注入法を提供するこ
とにある。
炭素を硬化剤とする地盤安定化用珪酸塩系グラウ
トの地盤注入法に関するものであつて、その目的
とするところは、地盤中に注入したグラウトより
炭酸ガスを発生させない地盤注入法を提供するこ
とにある。
本発明の他の目的は、グラウトを地盤中に連続
的に注入している間にグラウトのゲルタイムを
長・短任意なものに直ちに変化させることができ
る地盤注入法を提供することにある。
的に注入している間にグラウトのゲルタイムを
長・短任意なものに直ちに変化させることができ
る地盤注入法を提供することにある。
従来、水ガラス水溶液と二酸化炭素を組み合せ
た地盤安定化用グラウトの地盤注入法として種々
の方法が提案されているが、地盤中に注入したグ
ラウトより多量の炭酸ガスを発生させたり、グラ
ウトを連続的に地盤中に注入している間に、グラ
ウトのゲルタイムを長・短任意なものに直ちに変
化させることができない等の欠点を有するものが
多い。
た地盤安定化用グラウトの地盤注入法として種々
の方法が提案されているが、地盤中に注入したグ
ラウトより多量の炭酸ガスを発生させたり、グラ
ウトを連続的に地盤中に注入している間に、グラ
ウトのゲルタイムを長・短任意なものに直ちに変
化させることができない等の欠点を有するものが
多い。
すなわち、地盤中に注入したグラウトより多量
の炭酸ガスを発生させるような注入法において
は、注入工事をたとえばトンネル内部のような密
閉された場所で行なつた場合には酸欠にもとづく
人身事故を発生させる危険性があり、また、グラ
ウトのゲルタイムを薬液注入中に直ちに任意なも
のに変化させることができないような注入法で
は、複雑な土質条件に対応したきめの細かい地盤
安定化工事を行なうことができない。
の炭酸ガスを発生させるような注入法において
は、注入工事をたとえばトンネル内部のような密
閉された場所で行なつた場合には酸欠にもとづく
人身事故を発生させる危険性があり、また、グラ
ウトのゲルタイムを薬液注入中に直ちに任意なも
のに変化させることができないような注入法で
は、複雑な土質条件に対応したきめの細かい地盤
安定化工事を行なうことができない。
このようなことから、本発明者らはかかる欠点
がない地盤注入法を開発しようとして種々研究し
た結果、以下に示す本発明に到達した。
がない地盤注入法を開発しようとして種々研究し
た結果、以下に示す本発明に到達した。
本発明は「二酸化炭素と水とを第一の管路混合
器中に圧送して加圧炭酸水を製造し、次いで得ら
れた加圧炭酸水を気液分離器に導入し、加圧炭酸
水に含まれる未溶解の炭酸ガスを分離・除去した
後、第二の管路混合器に導入し、該混合器中にお
いて過剰の水ガラス水溶液と反応させてグラウト
を製造し、かつ、第一の管路混合器から供給され
る加圧炭酸水の毎分あたりの容量に対する、第一
の管路混合器、気液分離器、第二の管路混合器、
ポンプおよびこれらを連結する配管を含む装置内
における薬液の滞留容量の比が1〜0.1の範囲で
あるようにしてグラウトを地盤中に注入すること
を特徴とする珪酸塩系グラウトの地盤注入法。」
を要旨とする。
器中に圧送して加圧炭酸水を製造し、次いで得ら
れた加圧炭酸水を気液分離器に導入し、加圧炭酸
水に含まれる未溶解の炭酸ガスを分離・除去した
後、第二の管路混合器に導入し、該混合器中にお
いて過剰の水ガラス水溶液と反応させてグラウト
を製造し、かつ、第一の管路混合器から供給され
る加圧炭酸水の毎分あたりの容量に対する、第一
の管路混合器、気液分離器、第二の管路混合器、
ポンプおよびこれらを連結する配管を含む装置内
における薬液の滞留容量の比が1〜0.1の範囲で
あるようにしてグラウトを地盤中に注入すること
を特徴とする珪酸塩系グラウトの地盤注入法。」
を要旨とする。
第1図は、本発明の一実施態様をあらわすフロ
ーシートである。以下、第1図を参照しつつ本発
明を説明すると、炭酸ガス貯槽1(通常、液化炭
酸ガスボンベが用いられる。)および水貯槽2よ
り高められた圧力の炭酸ガスおよび水を管路混合
器3(第一の管路混合器)に同時に圧送する。
ーシートである。以下、第1図を参照しつつ本発
明を説明すると、炭酸ガス貯槽1(通常、液化炭
酸ガスボンベが用いられる。)および水貯槽2よ
り高められた圧力の炭酸ガスおよび水を管路混合
器3(第一の管路混合器)に同時に圧送する。
その際、炭酸ガスの流量は、流量調節弁1′に
より調節する。なお、炭酸ガスの流路に蒸発器
1″を設けておくと、同伴する液滴を気化させる
ことができるので好ましい。
より調節する。なお、炭酸ガスの流路に蒸発器
1″を設けておくと、同伴する液滴を気化させる
ことができるので好ましい。
本発明においては二酸化炭素源として液化炭酸
ガスも用いられるが、これを用いる場合は、通
常、液化炭酸ガスボンベを倒立させ、ポンプで液
化炭酸ガスを取り出して管路混合器3に圧送す
る。
ガスも用いられるが、これを用いる場合は、通
常、液化炭酸ガスボンベを倒立させ、ポンプで液
化炭酸ガスを取り出して管路混合器3に圧送す
る。
管路混合器3は、一端に炭酸ガス供給口および
水供給口、他端に加圧炭酸水排出口が設けられ、
かつその内部に、気一液または液一液の接触混合
を良好にさせるためのエレメント(撹拌混合子)
が設けられた密閉耐圧構造のものであつて、ライ
ンミキサーとも呼ばれる流体混合器である。
水供給口、他端に加圧炭酸水排出口が設けられ、
かつその内部に、気一液または液一液の接触混合
を良好にさせるためのエレメント(撹拌混合子)
が設けられた密閉耐圧構造のものであつて、ライ
ンミキサーとも呼ばれる流体混合器である。
管路混合器3には、炭酸ガス(または液化炭酸
ガス)および水の圧送や加圧炭酸水の排出を自働
化するための自働制御装置を設置することもでき
る。
ガス)および水の圧送や加圧炭酸水の排出を自働
化するための自働制御装置を設置することもでき
る。
管路混合器として、従来噴流式接触器、塔式接
触器、オリフイス接触器(たとえば化学工学便
覧、丸善出版社、昭和43年5月10日発行、全改訂
版第3版第1100〜1101頁参照)、混合ノズル、静
止型管路混合器その他種々の形式のものが用いら
れており、本発明においては任意のものが用いら
れるが、特に保守管理が容易な点から動く部分の
ない構造をしたエレメント(撹拌混合子)が管内
に設けられたいわゆる静止型管路混合器が好適に
用いられる。
触器、オリフイス接触器(たとえば化学工学便
覧、丸善出版社、昭和43年5月10日発行、全改訂
版第3版第1100〜1101頁参照)、混合ノズル、静
止型管路混合器その他種々の形式のものが用いら
れており、本発明においては任意のものが用いら
れるが、特に保守管理が容易な点から動く部分の
ない構造をしたエレメント(撹拌混合子)が管内
に設けられたいわゆる静止型管路混合器が好適に
用いられる。
どのような形式の管路混合器を選択するにせ
よ、炭酸ガス(または液化炭酸ガス)と水をなる
べく短時間で混合することができるような撹拌効
率の良いものを用いるのが望ましい。
よ、炭酸ガス(または液化炭酸ガス)と水をなる
べく短時間で混合することができるような撹拌効
率の良いものを用いるのが望ましい。
管路混合器3内に供給された炭酸ガスと水は、
該混合器内において混合され、水中に炭酸ガスが
吸収溶解して加圧炭酸水が製造される。
該混合器内において混合され、水中に炭酸ガスが
吸収溶解して加圧炭酸水が製造される。
このようにして製造された加圧炭酸水中には、
通常、水に未溶解の炭酸ガスが多かれ少なかれ含
まれているので本発明においてはこのような炭酸
ガスを分離・除去するため、次いで加圧炭酸水を
気液分離器4に導く。
通常、水に未溶解の炭酸ガスが多かれ少なかれ含
まれているので本発明においてはこのような炭酸
ガスを分離・除去するため、次いで加圧炭酸水を
気液分離器4に導く。
本発明に用いられる気液分離器は、一般の蒸溜
塔、吸収塔等において、気体に同伴する飛沫を分
離する機器、たとえば沈降室、衝突板、サイクロ
ン等の方式のものがそのまま用いられるが、操作
が簡単な点から好ましいものとして転流式慣性分
離器(化学装置便覧、化学工学協会編、丸善株式
会社、昭和46年6月15日発行、第899頁参照)が
挙げられる。
塔、吸収塔等において、気体に同伴する飛沫を分
離する機器、たとえば沈降室、衝突板、サイクロ
ン等の方式のものがそのまま用いられるが、操作
が簡単な点から好ましいものとして転流式慣性分
離器(化学装置便覧、化学工学協会編、丸善株式
会社、昭和46年6月15日発行、第899頁参照)が
挙げられる。
第1図には、気液分離器4としてかかる転流式
慣性分離器が用いられた場合を示す。
慣性分離器が用いられた場合を示す。
気液分離器4には加圧炭酸水の供給口と排出口
および炭酸ガス排出口、圧力調節弁などが設置さ
れる。気液分離器4の容積は、余りにも大きいと
圧力変化による加圧炭酸水からの炭酸ガスの揮散
が起こり易くなるので、できる限り小容積の方が
良い。
および炭酸ガス排出口、圧力調節弁などが設置さ
れる。気液分離器4の容積は、余りにも大きいと
圧力変化による加圧炭酸水からの炭酸ガスの揮散
が起こり易くなるので、できる限り小容積の方が
良い。
気液分離器4より排出された加圧炭酸水はポン
プ5により第二の管路混合器7)の一方の入口部
に供給すると同時に他方の入口部より水ガラス水
溶液を貯槽6よりポンプ5を経て圧送する。
プ5により第二の管路混合器7)の一方の入口部
に供給すると同時に他方の入口部より水ガラス水
溶液を貯槽6よりポンプ5を経て圧送する。
管路混合器7に圧送された加圧炭酸水と水ガラ
ス水溶液は、該混合器内において混合され、反応
してグラウトが製造され、次いで得られたグラウ
トはその排出口より排出されて地盤中に注入され
る。
ス水溶液は、該混合器内において混合され、反応
してグラウトが製造され、次いで得られたグラウ
トはその排出口より排出されて地盤中に注入され
る。
本発明においては、管路混合器7に供給する水
ガラス水溶液は、同時に該混合器に供給する加圧
炭酸水に対して過剰であること、すなわち換言す
れば管路混合器7に供給する水ガラス水溶液中の
アルカリ分は同時に該混合器に供給する加圧炭酸
水中のCO2分に対して化学量論的量以上であるこ
とが必要である。
ガラス水溶液は、同時に該混合器に供給する加圧
炭酸水に対して過剰であること、すなわち換言す
れば管路混合器7に供給する水ガラス水溶液中の
アルカリ分は同時に該混合器に供給する加圧炭酸
水中のCO2分に対して化学量論的量以上であるこ
とが必要である。
第一の管路混合器で得られた加圧炭酸水を気液
分離器を経由させても、第二の管路混合器で混合
する水ガラスの量が不充分であると、得られたグ
ラウトから炭酸ガスが発生する。
分離器を経由させても、第二の管路混合器で混合
する水ガラスの量が不充分であると、得られたグ
ラウトから炭酸ガスが発生する。
このようにすることにより、加圧炭酸水中の
CO2分は管路混合器7内において全量水ガラス水
溶液と反応して中和塩(Na2CO3)が生成するの
で、地盤中に注入したグラウトよりもはや炭酸ガ
スの発生するようなことはない。
CO2分は管路混合器7内において全量水ガラス水
溶液と反応して中和塩(Na2CO3)が生成するの
で、地盤中に注入したグラウトよりもはや炭酸ガ
スの発生するようなことはない。
本発明に用いる水ガラスとしては、従来地盤安
定化に用いられている水ガラスを用いることがで
き、通常はJIS3号珪酸ソーダが用いられるが、
SiO2/Na2Oモル比が、JIS3号珪酸ソーダよりも
高いものから5.5程度のものまで使用することも
できる。
定化に用いられている水ガラスを用いることがで
き、通常はJIS3号珪酸ソーダが用いられるが、
SiO2/Na2Oモル比が、JIS3号珪酸ソーダよりも
高いものから5.5程度のものまで使用することも
できる。
本発明に用いる管路混合器7は、管路混合器3
と同様のものが用いられるが、特に、保守管理が
容易な点から静止型管路混合器あるいはY字管が
好適に用いられる。
と同様のものが用いられるが、特に、保守管理が
容易な点から静止型管路混合器あるいはY字管が
好適に用いられる。
管路混合器7の排出口には適当な保圧弁8(管
内がある一定の圧力になると弁口が開く機構を有
する弁)を設置するのが好ましい。
内がある一定の圧力になると弁口が開く機構を有
する弁)を設置するのが好ましい。
このような保圧弁を設けることにより、管路混
合器7内に供給された加圧炭酸水と水ガラス水溶
液は加圧状態を維持したまま混合されるので、
CO2と水ガラスが速やかに反応して、加圧炭酸水
中のCO2濃度に応じたゲルタイムを有するグラウ
トが殆ど瞬間的に製造される。
合器7内に供給された加圧炭酸水と水ガラス水溶
液は加圧状態を維持したまま混合されるので、
CO2と水ガラスが速やかに反応して、加圧炭酸水
中のCO2濃度に応じたゲルタイムを有するグラウ
トが殆ど瞬間的に製造される。
保圧弁には、スプリング式、油圧式、電子式等
種々の方式のものがあるが、本発明においてはど
のような方式のものを用いてもよい。
種々の方式のものがあるが、本発明においてはど
のような方式のものを用いてもよい。
たとえば、本発明において、地盤中に挿入した
薬液注入用二重管ロツドの出口に管路混合器7を
連結してグラウトを注入するような場合は、管路
混合器7の出口に、構造が簡単なスプリング式保
圧弁8を設ける。
薬液注入用二重管ロツドの出口に管路混合器7を
連結してグラウトを注入するような場合は、管路
混合器7の出口に、構造が簡単なスプリング式保
圧弁8を設ける。
また、本発明においてゲルタイムが長いグラウ
トを地盤に注入するような場合には、地上部に管
路混合器7を設置するようにすれば、保圧弁は
種々の方式のものを選択することができる。
トを地盤に注入するような場合には、地上部に管
路混合器7を設置するようにすれば、保圧弁は
種々の方式のものを選択することができる。
本発明においては、第一の管路混合器で得られ
た加圧炭酸水が、気液分離器を経て第二の管路混
合器で水ガラス水溶液と混合されグラウトとして
地盤中に注入されるまでの装置内における薬液の
滞留時間は、1分未満であることが好ましい。
た加圧炭酸水が、気液分離器を経て第二の管路混
合器で水ガラス水溶液と混合されグラウトとして
地盤中に注入されるまでの装置内における薬液の
滞留時間は、1分未満であることが好ましい。
水ガラス系グラウトによる地盤安定化のための
薬液注入における二液注入方式においては、主剤
である水ガラス水溶液と硬化剤液とはそれぞれ等
容量を供給するのが一般的である。
薬液注入における二液注入方式においては、主剤
である水ガラス水溶液と硬化剤液とはそれぞれ等
容量を供給するのが一般的である。
本発明における硬化剤液としての加圧炭酸水の
供給速度は、通常、毎分2〜30である。
供給速度は、通常、毎分2〜30である。
第一の管路混合器から供給される加圧炭酸水の
毎分あたりの容量に対する、第一の管路混合器、
気液分離器、第二の管路混合器、ポンプおよびこ
れらを連結する配管を含む装置内における薬液の
滞留容量の比(以下、単に容量比という)が1〜
0.1、好ましくは0.5〜0.2の範囲であるのがよい。
毎分あたりの容量に対する、第一の管路混合器、
気液分離器、第二の管路混合器、ポンプおよびこ
れらを連結する配管を含む装置内における薬液の
滞留容量の比(以下、単に容量比という)が1〜
0.1、好ましくは0.5〜0.2の範囲であるのがよい。
容量比が1を超えると、グラウトのゲルタイム
切り替えの所要時間が1分を超え、また、0.1よ
り小さいと気液分離器における加圧炭酸水の滞留
時間が不足するため、加圧炭酸水に含まれる未溶
解炭酸ガスの分離が不充分で、炭酸ガスがグラウ
トと共に地盤中に同伴されて地盤内で放出される
ので、いづれも好ましくない。
切り替えの所要時間が1分を超え、また、0.1よ
り小さいと気液分離器における加圧炭酸水の滞留
時間が不足するため、加圧炭酸水に含まれる未溶
解炭酸ガスの分離が不充分で、炭酸ガスがグラウ
トと共に地盤中に同伴されて地盤内で放出される
ので、いづれも好ましくない。
本発明の利点としては、種々あるが本発明は地
盤中には二酸化炭素を放出させないので、人身事
故を起す恐れが全くない方法である。
盤中には二酸化炭素を放出させないので、人身事
故を起す恐れが全くない方法である。
また本発明によれば、グラウトのゲルタイムの
調節とゲル強度の調節がきわめて容易であつて、
たとえば、連続注入中にグラウトのゲルタイムや
ゲル強度を変更するような場合は、管路混合器3
に供給する二酸化炭素量、管路混合器7に供給す
る珪酸ソーダ量を適宜変化させることにより、短
時間のうちに容易に所望のものを得ることができ
る。
調節とゲル強度の調節がきわめて容易であつて、
たとえば、連続注入中にグラウトのゲルタイムや
ゲル強度を変更するような場合は、管路混合器3
に供給する二酸化炭素量、管路混合器7に供給す
る珪酸ソーダ量を適宜変化させることにより、短
時間のうちに容易に所望のものを得ることができ
る。
さらに従来の注入方式においては、多くの場
合、主剤とゲル化剤を別々に配合するため、通
常、少くとも2個の撹拌機付調合槽とそれぞれの
輸送ポンプを必要とするが、本発明においては、
加圧炭酸水を製造するための小容量の密閉耐圧構
造の管路混合器3を1個と小さな気液分離器を1
個とグラウト製造用の密閉耐圧構造の管路混合器
7を1個を必要とするだけである。
合、主剤とゲル化剤を別々に配合するため、通
常、少くとも2個の撹拌機付調合槽とそれぞれの
輸送ポンプを必要とするが、本発明においては、
加圧炭酸水を製造するための小容量の密閉耐圧構
造の管路混合器3を1個と小さな気液分離器を1
個とグラウト製造用の密閉耐圧構造の管路混合器
7を1個を必要とするだけである。
さらにまた本発明においては通常小容量の管路
混合器7中でグラウトを製造するので、万一該管
路混合器7内でグラウトがゲル化してしまうよう
な場合でもゲル化物の量が少く、被害を最小限に
抑えることができる。
混合器7中でグラウトを製造するので、万一該管
路混合器7内でグラウトがゲル化してしまうよう
な場合でもゲル化物の量が少く、被害を最小限に
抑えることができる。
その他、グラウト製造に伴う労力を大幅に軽減
することができる等、本発明にしたがえば種々の
メリツトを期待することができる。以下に実施例
を示す。
することができる等、本発明にしたがえば種々の
メリツトを期待することができる。以下に実施例
を示す。
実施例 1
第一の管路混合器(直径12mm、長さ1200mm、流
体混合用エレメント32個が内装された静止型管路
混合器)の一方の入口に、温度30.5℃の水を15
/分の速度でポンプにより圧送すると同時に他
方の入口に炭酸ガスを0.78Kg/分の速度で圧送し
て加圧炭酸水を製造した。
体混合用エレメント32個が内装された静止型管路
混合器)の一方の入口に、温度30.5℃の水を15
/分の速度でポンプにより圧送すると同時に他
方の入口に炭酸ガスを0.78Kg/分の速度で圧送し
て加圧炭酸水を製造した。
この条件では、管路混合器に供給した炭酸ガス
の水中への溶解率は88%であつたので、管路混合
器を長さが2倍の2400mm、エレメント数64個のも
のにしてみたが、CO2吸収率は93%で、加圧炭酸
水中には未溶解のCO2が7%存在することが判つ
た。
の水中への溶解率は88%であつたので、管路混合
器を長さが2倍の2400mm、エレメント数64個のも
のにしてみたが、CO2吸収率は93%で、加圧炭酸
水中には未溶解のCO2が7%存在することが判つ
た。
次いでこのような加圧炭酸水を容積100の転
流式慣性分離器に導入して液滞留量が4となる
ようにに調節し、未吸収のCO2を分離・除去し
た。
流式慣性分離器に導入して液滞留量が4となる
ようにに調節し、未吸収のCO2を分離・除去し
た。
次いで得られた加圧炭酸水をグラウト製造用の
管路混合器(直径12mm、長さ150mm、エレメント
4個)の一方の入口に供給すると同時に他方の入
口にJIS3号珪酸ソーダと水の等容量混合液をポン
プにより15/分の速度で供給した。なお、この
混合液中には、加圧炭酸水中に含まれるCO2に対
して化学量論的量以上のアルカリが含まれてい
る。
管路混合器(直径12mm、長さ150mm、エレメント
4個)の一方の入口に供給すると同時に他方の入
口にJIS3号珪酸ソーダと水の等容量混合液をポン
プにより15/分の速度で供給した。なお、この
混合液中には、加圧炭酸水中に含まれるCO2に対
して化学量論的量以上のアルカリが含まれてい
る。
該管路混合器に供給された両液は、管路混合器
内で混合されて、グラウトが製造される。
内で混合されて、グラウトが製造される。
このグラウトは均一な溶液で、吐出された溶液
からは炭酸ガスの放出は全く認められなかつた。
からは炭酸ガスの放出は全く認められなかつた。
そして、グラウトのゲルタイムは2.5秒で砂礫
層へ注入して硬化させた時の硬化砂圧縮強度は、
25〜35Kg/cm2であつて、比較例と対比して高強度
であつた。
層へ注入して硬化させた時の硬化砂圧縮強度は、
25〜35Kg/cm2であつて、比較例と対比して高強度
であつた。
第一の管路混合器の圧力および気液分離器の圧
力は60〜62Kg/cm2の範囲に設定し、第二の管路混
合器の圧力は63〜65Kg/cm2になるよううにスプリ
ング式の保圧弁のスプリングを調節した。容量比
は0.3であつた。
力は60〜62Kg/cm2の範囲に設定し、第二の管路混
合器の圧力は63〜65Kg/cm2になるよううにスプリ
ング式の保圧弁のスプリングを調節した。容量比
は0.3であつた。
また、第一の管路混合器に供給する炭酸ガスと
水の比率や供給速度、混合器の構造や長さ、更に
エレメントの構造、数などの条件を種々変えて検
討してみたが、上記と同様な結果が得られた。
水の比率や供給速度、混合器の構造や長さ、更に
エレメントの構造、数などの条件を種々変えて検
討してみたが、上記と同様な結果が得られた。
更にまた、グラウト中の水ガラス水溶液の濃度
および二酸化炭素濃度を種々に変化させて検討し
た結果、ゲルタイム、硬化砂の強度は、二酸化炭
素や水ガラス濃度に応じたものであつて、全く地
盤への炭酸ガスの放出は認められなかつた。
および二酸化炭素濃度を種々に変化させて検討し
た結果、ゲルタイム、硬化砂の強度は、二酸化炭
素や水ガラス濃度に応じたものであつて、全く地
盤への炭酸ガスの放出は認められなかつた。
比較例 1
比較のために、実施例1に準じて第一の管路混
合器で得られた加圧炭酸水を、気液分離器を経由
させずに第二の管路混合器に供給し、以下、実施
例1に準じてグラウトを製造したところ、水に溶
解していない炭酸ガスが約10%程度存在していた
ため、グラウトから炭酸ガスが放出された。
合器で得られた加圧炭酸水を、気液分離器を経由
させずに第二の管路混合器に供給し、以下、実施
例1に準じてグラウトを製造したところ、水に溶
解していない炭酸ガスが約10%程度存在していた
ため、グラウトから炭酸ガスが放出された。
この場合のグラウトのゲルタイムは3.5秒で、
硬化砂の圧縮強度は20〜30Kg/cm2であつた。
硬化砂の圧縮強度は20〜30Kg/cm2であつた。
実施例 2
第一の管路混合器(直径12mm、長さ1200mm、流
体混合用エレメント12個が内装された静止型管路
混合器)の一方の入口に、温度30.5℃の水を10
/分の速度でポンプにより圧送すると同時に他
方の入口に炭酸ガスを0.45Kg/分の速度で圧送し
て加圧炭酸水を製造した。
体混合用エレメント12個が内装された静止型管路
混合器)の一方の入口に、温度30.5℃の水を10
/分の速度でポンプにより圧送すると同時に他
方の入口に炭酸ガスを0.45Kg/分の速度で圧送し
て加圧炭酸水を製造した。
この条件では、管路混合器に供給した炭酸ガス
の水中への溶解率は70%であつた。
の水中への溶解率は70%であつた。
次いで加圧炭酸水を容積5の転流式慣性分離
機に導入し液滞留量を2.5に調節して、未溶解
の炭酸ガスを分離・除去した。
機に導入し液滞留量を2.5に調節して、未溶解
の炭酸ガスを分離・除去した。
次いで得られた加圧炭酸水をグラウト製造用の
管路混合器(直径12mm、長さ200mm、エレメント
5個)の一方の入口に供給すると同時に他方の入
口にJIS3号珪酸ソーダと水の等容量混合液をポン
プにより10/分の速度で供給した。なお、この
混合液中には、加圧炭酸水中に含まれるCO2に対
して化学量論的量以上のアルカリが含まれてい
る。
管路混合器(直径12mm、長さ200mm、エレメント
5個)の一方の入口に供給すると同時に他方の入
口にJIS3号珪酸ソーダと水の等容量混合液をポン
プにより10/分の速度で供給した。なお、この
混合液中には、加圧炭酸水中に含まれるCO2に対
して化学量論的量以上のアルカリが含まれてい
る。
該管路混合器に供給された両液は、管路混合器
内で混合されて、グラウトが製造される。
内で混合されて、グラウトが製造される。
本例における容量比は、0.3であつた。
得られたグラウトからの炭酸ガスの放出は認め
られなかつた。
られなかつた。
このグラウトのゲルタイムは3.5秒であつた。
このようなグラウトを連続的に砂質層へ充填注
入したところ、2分後に注入圧が上昇したのでグ
ラウトのゲルタイムを長くするため、第一の管路
混合器に供給する炭酸ガスの流速を0.28Kg/分に
低下させた。
入したところ、2分後に注入圧が上昇したのでグ
ラウトのゲルタイムを長くするため、第一の管路
混合器に供給する炭酸ガスの流速を0.28Kg/分に
低下させた。
その結果、1分後には、グラウトのゲルタイム
を2分25秒に変化させることができた。
を2分25秒に変化させることができた。
比較例 2
比較のために、実施例2に準じて第一の管路混
合器で得られた加圧炭酸水を、実施例1で用いた
気液分離器に導入(液滞留量を15に調節)して
未溶解炭酸ガスを分離し、以下、実施例2に準じ
て第二の管路混合器に供給し、実施例2で得られ
たと同様のグラウトを得た。次いで、実施例2に
準じてグラウトのゲルタイムの調整を行つた。
合器で得られた加圧炭酸水を、実施例1で用いた
気液分離器に導入(液滞留量を15に調節)して
未溶解炭酸ガスを分離し、以下、実施例2に準じ
て第二の管路混合器に供給し、実施例2で得られ
たと同様のグラウトを得た。次いで、実施例2に
準じてグラウトのゲルタイムの調整を行つた。
得られたグラウトからの炭酸ガスの放出は認め
られなかつたが、1分を超えても所望のゲルタイ
ムに切り替わらず、グラウトのゲルタイムが切り
替わり安定するまでの時間が長引いた。本例にお
ける容量比は1.5であつた。
られなかつたが、1分を超えても所望のゲルタイ
ムに切り替わらず、グラウトのゲルタイムが切り
替わり安定するまでの時間が長引いた。本例にお
ける容量比は1.5であつた。
比較例 3
比較のために、気液分離器における液滞流量を
0.3に調節して容量比を0.08としたほかは、実
施例2に準じた条件でグラウトを得、次いで、グ
ラウトのゲルタイムの調整を行つた。
0.3に調節して容量比を0.08としたほかは、実
施例2に準じた条件でグラウトを得、次いで、グ
ラウトのゲルタイムの調整を行つた。
条件を変更してから1分経過したときのグラウ
トのゲルタイムは2分5秒で、実施例2で得られ
た値にほぼ近似し、ゲルタイムの切り替えの点で
は順調であつたが、得られたグラウトからの炭酸
ガスの放出が認められた。
トのゲルタイムは2分5秒で、実施例2で得られ
た値にほぼ近似し、ゲルタイムの切り替えの点で
は順調であつたが、得られたグラウトからの炭酸
ガスの放出が認められた。
比較例 4
実施例2における諸条件の内、気液分離器の代
わりに液滞留量2.5を補償する単なる貯液部を
設けたほかは、実施例2に準じた条件でグラウト
を得、次いで、グラウトのゲルタイムの調整を行
つた。本例における容量比は、0.3であつた。
わりに液滞留量2.5を補償する単なる貯液部を
設けたほかは、実施例2に準じた条件でグラウト
を得、次いで、グラウトのゲルタイムの調整を行
つた。本例における容量比は、0.3であつた。
条件を変更してから1分経過したときのグラウ
トのゲルタイムは2分12秒で、実施例2で得られ
た値にほぼ近似し、ゲルタイムの切り替えの点で
は順調であつたが、得られたグラウトから大量の
炭酸ガスの放出が認められた。
トのゲルタイムは2分12秒で、実施例2で得られ
た値にほぼ近似し、ゲルタイムの切り替えの点で
は順調であつたが、得られたグラウトから大量の
炭酸ガスの放出が認められた。
第1図は、本発明の一実施態様をあらわすフロ
ーシートである。 記 号 1 炭酸ガス貯槽 〃 1′ 流量調節弁 〃 1″ 蒸発器 〃 2 水貯槽 〃 2′ ポンプ 〃 3 第一の管路混合器 〃 4 気液分離器 〃 5 ポンプ 〃 6 水ガラス水溶液貯槽 〃 7 第二の管路混合器 〃 8 保圧弁
ーシートである。 記 号 1 炭酸ガス貯槽 〃 1′ 流量調節弁 〃 1″ 蒸発器 〃 2 水貯槽 〃 2′ ポンプ 〃 3 第一の管路混合器 〃 4 気液分離器 〃 5 ポンプ 〃 6 水ガラス水溶液貯槽 〃 7 第二の管路混合器 〃 8 保圧弁
Claims (1)
- 1 二酸化炭素と水とを第一の管路混合器中に圧
送して加圧炭酸水を製造し、次いで得られた加圧
炭酸水を気液分離器に導入し、加圧炭酸水に含ま
れる未溶解の炭酸ガスを分離・除去した後、第二
の管路混合器に導入し、該混合器中において過剰
の水ガラス水溶液と反応させてグラウトを製造
し、かつ、第一の管路混合器から供給される加圧
炭酸水の毎分あたりの容量に対する、第一の管路
混合器、気液分離器、第二の管路混合器、ポンプ
およびこれらを連結する配管を含む装置内におけ
る薬液の滞留容量の比が1〜0.1の範囲であるよ
うにしてグラウトを地盤中に注入することを特徴
とする珪酸塩系グラウトの地盤注入法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4408481A JPS57159875A (en) | 1981-03-27 | 1981-03-27 | Method for injecting silicate type grout in ground |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4408481A JPS57159875A (en) | 1981-03-27 | 1981-03-27 | Method for injecting silicate type grout in ground |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57159875A JPS57159875A (en) | 1982-10-02 |
JPH0128075B2 true JPH0128075B2 (ja) | 1989-05-31 |
Family
ID=12681744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4408481A Granted JPS57159875A (en) | 1981-03-27 | 1981-03-27 | Method for injecting silicate type grout in ground |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57159875A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58141283A (ja) * | 1982-02-16 | 1983-08-22 | Nitto Chem Ind Co Ltd | 珪酸塩系グラウトの地盤注入法 |
JPH07103548B2 (ja) * | 1992-08-07 | 1995-11-08 | 株式会社アスク研究所 | 地盤改良工法 |
DE102011017739A1 (de) * | 2011-04-28 | 2012-10-31 | Uwe Würdig | Verfahren und Vorrichtung zur Anreicherung einer Flüssigkeit mit Gas |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5374709A (en) * | 1976-12-16 | 1978-07-03 | Nitto Chemical Industry Co Ltd | Method of stabilizing nature of soil |
-
1981
- 1981-03-27 JP JP4408481A patent/JPS57159875A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5374709A (en) * | 1976-12-16 | 1978-07-03 | Nitto Chemical Industry Co Ltd | Method of stabilizing nature of soil |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57159875A (en) | 1982-10-02 |
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