JPH01278955A - 溶湯流切替装置を備えた鋳床 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気炉や製錬炉等で製造され合金鉄（フェロ
アロイ）の溶湯が、溶湯樋に導かれて流下して（るのを
、用途に応じて鋳鉄機や溶湯鍋など複数種に振り分けて
受銑する場合に好適な溶湯流切替装置を備えた鋳床に関
する。

〔従来の技術〕

例えば電気炉等で溶融された合金鉄の溶湯は、連続鋳鉄
機のモールドに鋳込まれ、型銑として回収されるか、又
はメタルパンに導かれて造塊されるのが一般的である。

しかし最近は、ユーザーの要求が多岐にわたる傾向が顕
著になり、そのため１回に出銑される溶湯でも、用途別
に型銑、メタルパン、溶湯鍋等の如く複数種に振り分け
て受銑できる鋳床の必要性が生じている。

第４図に示すものは、このような要求に対処するための
分岐させた溶湯樋を備えた鋳床である。

すなわち、電気炉１の湯口から流れ出た溶湯流を導（溶
湯樋２は、スラグ３を分離するスキンマ４の下流で２方
向に分かれる。その一方の端部は、鋳鉄機５に配設され
ている。他方の端部は、分岐樋２Ａを経て鋳床内に分散
配置されたメタルパンや溶湯鍋６に配設されている。

このような分岐構造の溶湯樋を用いる場合は、例えば分
岐樋２Ａの分岐部分に耐火材で仕切堰７を設けて分岐樋
２Ａを遮断し、先ず溶湯を鋳銑機５に送る。そして、連
続的に搬送されてくるモールド内に流し込んで型銑を製
造する。鋳鉄機５への所定量の溶湯の供給が終われば、
分岐樋２Ａの仕切堰７は壊し、こんどは鋳銑機側を仕切
堰８で塞ぐ。かくして、電気炉１内の残りの溶湯の供給
はメタルパンや溶湯鍋６に切り替えられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、１回の出銑を鋳床において複数種に取り
分けるのに、溶湯樋に仕切堰を設けるという従来の分流
手段には、次のような問題点が生じていた。

■　上記の溶湯樋の仕切堰は、溶湯の供給経路を切り替
える毎に、毎回、出銑を停止して人の手で形成し且つ除
去する必要がある。そのため、出銑能率の低下は避けら
れず、又多大の労力を要すると共に確実性も保証し難い
。

■　仕切堰が不完全であったり、或いは鋳鉄機に故障が
生じた際などにも、いちいち出銑を停止して対応しなけ
ればならない。

■　溶湯流を任意に且つ簡単に切り替えることができな
いから、規格外の不良品種が発生してしまった場合に、
良品に不良品が混入してしまう。

そこで本発明の目的とするところは、溶湯樋とは独立さ
せて、任意に溶湯供給方向を変更できる溶湯流制御装置
を備えた鋳床を提供することにより、上記従来の問題点
を解決することにある。

〔課題を解決するための手段〕

その目的を達成する本発明は、金属の溶湯を流して搬送
する溶湯樋の開口の下方位置に配設され、溶湯樋に導か
れて流下する金属の溶湯を受ける溶湯溜めと、該溶湯溜
めを水平回動させて溶湯溜めの注湯口を複数の方向に切
り替える旋回駆動手段とを少なくとも有する鋳床である
。

〔作用〕

溶湯流を切り替える場合は、溶湯溜めを旋回駆動手段で
所定の方向に自動的に水平旋回させる。

切り替え時の溶湯の流れは、溶湯溜めで受けられるから
、出銑を中断することな（、鋳床内で自在に溶湯の供給
方向を変更できる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図とともに説明する。

第１図、第２図は、本発明の一実施例を示すものである
。、なお、従来と同−又は相当部分には同一符号を付し
である。

鋳床内には、鋳銑機５、メタルパン６Ａ、溶湯鍋６Ｂが
三方に振り分けて配置されているものとする。１０は溶
湯流切替装置であり、溶湯樋２に導かれて流下する金属
の溶湯を受ける溶湯溜め１１と、これを水平回動させて
溶湯溜めの注湯口１２を複数の方向（この図では３方向
）に切り替える旋回駆動手段１３とで構成される。

上記溶湯溜め１１は、電気炉１内の溶湯を搬送する溶湯
樋２の開口２Ａの下方位置に配設され、基台１５に軸受
１６を介して立設された回転軸１７で水平回転可能に支
持されている。

旋回駆動手段１３は、上記回転軸１７に歯車１８を取り
つけ、その歯車１８と噛み合う他の歯車１９を、減速機
２０を介して可逆モータ２１で正逆回転させるように構
成したものである。

電気炉１の湯口から出銑された合金鉄の溶湯流Ｆは、溶
湯樋２を流下し、その開口２Ａから溶湯溜め１１内に連
続的に注湯される。溶湯溜め１１は、溶湯樋の開口２Ａ
との間の落差Ｈ１を吸収し、溶湯流Ｆの流動状態を鎮静
化させる。溶湯溜め１１内の溶湯は、注湯口１２から溢
れ出て、案内樋２２を経て鋳鉄機５のモールド内に注湯
される。

鋳鉄機５のコンベアに連結された多数の空モールドは、
連続的に上り勾配で搬送されてきて、溶湯溜めの注湯口
１２から流下してくる溶湯流を順次に受けつつ移動して
いく。所定個数のモールドに注湯した後、旋回駆動手段
１３のモータ２１を始動する。モータ２１の回転は減速
機２０を介して歯車１９から歯車１８に伝達されて、回
転軸１７が回転する。これにより溶湯溜め１１が例えば
矢符号イの方向に９０°旋回して、溶湯溜めの注湯口１
２は鋳鉄機５の位置からメタルパン６Ａの位置に移動す
る。排出される溶銑流は、案内樋連通路２３を経由して
定位置迄移動する。なお、その移動の途中で、溶銑流を
鋳銑機５からメタルパン６Ａに完全に切り換えるため、
案内樋連通路２３は第１図（ｂｌに示されるように、煉
瓦又はキャスタブルライニング２４の上に重ねた樋耐火
物２５でなる底面の途中に峠を設けて、溶銑流を振り分
けるようになっている。

溶湯溜めの注湯口１２の位置決めは、例えばリミットス
イッチや光電スイッチ等の通常の位置決め手段でなされ
てよい。これ以後、電気炉１から出銑された溶湯は、溶
湯溜め１１からメタルパン６Ａに切り替えて注湯される
。

更に必要に応じて、旋回駆動手段１３のモータを上記と
は反対方向に始動させることにより、溶湯溜め１１を矢
符号口の方向に１８０°旋回させて、溶湯溜めの注湯口
１２を例えば溶湯鍋６Ｂの位置に移動させる。こうして
、１回分の出銑を鋳銑機５．メタルパン６Ａ、溶湯鍋６
Ｂと複数の用途向けに振り分けることも、極めて容易に
行える。

この実施例によれば、次のように、炉から出銑される溶
湯歩留まりの向上を図ることもできる。

例えば、１タツプの出銑量４０トンの電気炉の場合、注
湯開始後２５トン前後迄は注湯速度が大で溶湯樋２内の
溶湯の流れは円滑であるが、以後は炉内のスラグの排出
が始まり、注湯速度が極端に低下する。従って溶湯樋２
の壁面への凝固付着が増加する。更に鋳鉄機５のモール
ド内を充満させ得る程の流量がなくなるから、大塊の型
銑を確保することが困難となり、塊歩留まりが大幅に低
下する。

そこで、注湯速度が低下してきた時点で溶湯流切替手段
１０注湯方向をメタルパン６Ａに切り替えるよにして、
塊歩留まりを約１０％向上させることができた。

なお、上記実施例の電気炉１が傾動型電気炉であれば、
溶湯流切替装置１０による注湯方向切り替え操作中は、
電気炉１を注湯姿勢から溶解姿勢に傾動させておくこと
により溶湯溜め１１への注湯を中断すれば、より安全に
操業することができる。

第３図に他の実施例を示す。

この実施例の溶湯流切替装置３０は、旋回駆動手段１３
に加えて、傾動手段３１をも備えた点が上記第１の実施
例とは異なっている。

すなわち、傾動手段３１は、溶湯溜め１１の注湯口１２
の側壁に形成した支持軸３２を支柱３３で回動可能に支
持するとともに、その支持軸３２の一端部に歯車３４を
取りつけ、その歯車３４と噛み合う他の歯車３５を減速
機３６を介して可逆モータ３７で正逆回転させるように
構成したものである。

前記可逆モータ３７を、例えば光電スイッチやリミット
スイッチ等の図示されない位置検出器のオン・オフ信号
に応じて駆動させることで、溶湯溜め１１の注湯口１２
を上下方向に傾斜させる。

このようにすれば、鋳鉄機５によるモールドの送り速度
の変更に対応させて溶湯溜め１１の傾き程度を変えるこ
とが可能となる。又、給湯の終期′に溶湯溜めｌｌ内の
溶湯を無駄なく鋳鉄機５のモールドや、メタルパン６Ａ
や、溶湯ｇ４６Ｂ等に移すことができる。

更に又、非傾動型の電気炉１であっても、注湯方向切替
作業中は溶湯溜め１１の注湯口１２を上向きに傾動させ
ておくことにより、注湯口１２からの溶湯の溢流が停止
できるから、電気炉１からの出銑を継続したままでも、
より安全に操業することが可能である。

点が得られる。

なお、上記の各実施例では旋回駆動手段や傾動手段の駆
動源を電気モータとしたが、これに限らず、空圧シリン
ダや油圧シリンダを用いた公知の駆動手段で構成しても
よい。

また、溶湯溜め等の設備は取替式に構成することにより
、保守を容易にすることが可能である。

また、本発明の装置は、高温度の溶湯を取り扱う設備で
あるから、十分の耐熱性が講じられることは勿論である
。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、溶湯樋とは独立
させて、任意に溶湯供給方向を変更できる溶湯流制御装
置を備えた鋳床としたため、次のような種々の効果が得
られる。

■　従来人手に頼っていた出銑の切り替えが、自動化で
きて、作業能率を大幅に向上させることができる。

■　鋳銑機の故障等の以上発生時に、直ちに注湯方向を
切り替え、迅速に対応できる。

■　不良品の混入や、溶−湯樋への凝固付着等を減らす
ことができて、製品歩留まりを向上させ得る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の一実施例の概要を説明する平面
図、同図（ｂ）は第１図のｂ　−ｂ　′！ｆＡ断面図、
第２図は第１図に示されるものの要部拡大側面図、第３
図は本発明の他の実施例を説明する要部の側面図、第４
図は従来の鋳床の概要を説明する平面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属の溶湯を流して搬送する溶湯樋の開口の下方
   位置に配設され、溶湯樋に導かれて流下する金属の溶湯
   を受ける溶湯溜めと、該溶湯溜めを水平回動させて溶湯
   溜めの注湯口を複数の方向に切り替える旋回駆動手段と
   を少なくとも有する溶湯流切替装置を備えた鋳床。