JPH0127055B2 - - Google Patents

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JPH0127055B2
JPH0127055B2 JP15722677A JP15722677A JPH0127055B2 JP H0127055 B2 JPH0127055 B2 JP H0127055B2 JP 15722677 A JP15722677 A JP 15722677A JP 15722677 A JP15722677 A JP 15722677A JP H0127055 B2 JPH0127055 B2 JP H0127055B2
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JP
Japan
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terephthalic acid
acetic acid
temperature
solvent
crude terephthalic
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JP15722677A
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English (en)
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JPS5490136A (en
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Tatsuki Nagaoka
Teruo Ito
Shikyasu Itaya
Yukimasa Shigemura
Shigemi Shiraki
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Priority to US05/973,944 priority patent/US4241220A/en
Priority to FR7836670A priority patent/FR2413352A1/fr
Priority to DE2856529A priority patent/DE2856529C2/de
Priority to GB7850079A priority patent/GB2014564B/en
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、エチレングリコールでエステル化
し、引き続き重合を行ういわゆる直接重合法によ
りポリエチレンテレフタレートを製造することが
できる高品質のテレフタル酸の製造法に関する。 従来テレフタル酸を製造する方法として、一般
にはパラキシレンを重金属を含む酸化触媒の存在
下に酢酸溶媒中で分子状酸素含有ガスで酸化する
方法が広く採用されている。又一段階の酸化反応
によつて直接重合に使用することのできる高品質
のテレフタル酸を製造する技術に関しても種々の
方法が提案されている。しかし、これらのいずれ
の方法に従つても直接重合法に使用することので
きる高品質のテレフタル酸を経済的に製造するこ
とは困難である。たとえば、特に一段階の酸化反
応によつて直接重合法に使用することのできる高
品質のテレフタル酸を製造するためには溶媒比、
触媒組成、反応温度、分子状酸素含有ガスの供給
量(排出ガス中の酸素ガスの含有量)ならびに滞
留時間などの酸化条件を苛酷にしなければならな
い。その結果、高品質のテレフタル酸が製造でき
たとしても、いずれの場合にも酢酸溶媒の酸化分
解が特に著しく増加するので、経済的に高品質の
テレフタル酸を製造することはできない。 したがつて従来の方法では直接重合用の高品質
のテレフタル酸は、4―カルボキシベンズアルデ
ヒドなどの酸化中間体及び着色物質などの不純物
をかなり多量に含有する粗テレフタル酸に、接触
水素化処理、接触脱カルボニル化処理、再結晶処
理などの精製処理を施すことによつて製造するの
が通常であつた。しかしながら、これらの接触水
素化処理、接触脱カルボニル化処理又は再結晶処
理などの精製処理を施することによつても高品質
のテレフタル酸を製造することはできるが、精製
処理操作が煩雑であるので必然的に製造コストが
高くなる。したがつてこれらの方法で精製したテ
レフタル酸は経済性の面から直接重合用のテレフ
タル酸に要求される要件を充分に満足するもので
はない。 又、パラキシレンの液相酸化反応によつて製造
した粗テレフタル酸を前記以外の方法によつて精
製する方法に関しても、多くの方法が提案されて
いる。たとえば、第二コバルト触媒の存在下に低
級脂肪族カルボン酸溶媒中で分子状酸素含有ガス
で酸化することによつて得られる粗テレフタル酸
を、酢酸などの低級脂肪族カルボン酸中に混合し
た懸濁液を高温に加熱処理する方法が特公昭44―
13135号公報及び特開昭49―20141号公報などに提
案され、又これらの方法と類似の方法も特公昭47
―7538号公報に提案されている。しかしながら、
これらの公知の方法においても前記公報の明細書
の実施例の記載からも明らかなように、いずれの
方法でも直接重合法によるポリエステルの製造に
使用することのできる高品質のテレフタル酸は得
られていない。 又、特開昭51―127037号公報(ベルギー国公開
特許公報、Belg・840624号の対応特許)には、
コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物
からなる触媒の存在下に、160ないし180℃の温度
でパラキシレンを分子状酸素含有ガスで酸化して
得られた粗テレフタル酸を含む酸化反応生成混合
物を、母液を分離することなくそのまゝの状態で
酸化反応温度から50℃低い温度と25℃高い温度に
保持した後テレフタル酸を分離し、次いで分離し
たテレフタル酸を母液または新たな酢酸溶媒中に
懸濁化させ、該懸濁液を少なくとも100℃以上具
体的には約160℃までの温度に保持した後テレフ
タル酸を分離することにより、酢酸の酸化分解を
抑制することができ、しかも直接重合法に使用す
ることのできるテレフタル酸が製造できることが
記載されている。しかしながら、この方法では一
段階目の処理を粗テレフタル酸を含む酸化反応混
合物から反応母液を分離することなくそのまゝの
状態で行うために、精製効果が充分でなく、得ら
れるテレフタル酸は、特に4―カルボキシベンズ
アルデヒド以外の着色不純物及びトルイル酸など
の不純物の含有率が多く、光学密度が大きいので
その結果直接重合法に使用しても、同公報の実施
例15からも明らかなように、色相の良好なポリエ
チレンテレフタレートは得られていない。又、こ
の方法で得られたテレフタル酸は柱状結晶ないし
針状結晶であり、直接重合法に使用する場合にエ
チレングリコールとのスラリー性が良好でないと
いう大きな欠点がある。 4―カルボキシベンズアルデヒドなどの酸化中
間体及び着色物質をかなり多量に含む粗テレフタ
ル酸を、前述のような接触水素化処理、接触脱カ
ルボニル化処理又は再結晶処理などのような煩雑
な精製法によることなく簡単な精製処理操作によ
つて精製することができるならば、酸化反応の段
階における酢酸溶媒の酸化分解を著しく抑制する
ことができるので、一段階の酸化反応によつて直
接高品質のテレフタル酸を製造する方法にくらべ
て経済的に有利になる。 本発明者等は、パラキシレンを酢酸溶媒中で酸
化触媒の存在下に分子状酸素含有ガスで酸化して
得られる4―カルボキシベンズアルデヒドなどの
不純物を多量に含有する粗テレフタル酸を簡単な
処理操作で精製することにより、直接重合法によ
るポリエステルの製造用の原料として使用するこ
とのできる高品質のテレフタル酸を製造する方法
について検討した結果、本発明に到達したもので
ある。 すなわち、本発明の目的は従来法の欠点を解決
し、そしてパラキシレンを酢酸溶媒中で触媒の存
在下に分子状酸素含有ガスで酸化して得られる粗
テレフタル酸を高温加圧の条件下で酢酸溶媒中で
浸漬処理を施すことにより直接重合法によるポリ
エステルの製造に使用することのできる高品質の
テレフタル酸を製造する方法を提供することであ
る。 本発明について概説すると、本発明は酢酸溶媒
中でコバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化
合物を含む酸化触媒の存在下に170ないし230℃の
範囲の高温、加圧の条件下でパラキシレンを分子
状酸素含有ガスで酸化して得られる酸化反応生成
混合物から、酸化反応温度より10℃を超えた低い
温度に冷却することなく分離することにより得ら
れる粗テレフタル酸を酢酸溶媒中で加熱下に浸漬
処理を施すことによるテレフタル酸の精製方法に
おいて、粗テレフタル酸の酢酸懸濁液を180ない
し240℃の範囲にあり、かつ酸化反応温度より少
なくとも10℃高い温度で該粗テレフタル酸の酢酸
懸濁液1m3当たりの撹拌動力が1.3馬力以上であ
りかつ撹拌翼先端の線速度が1.3m/秒以上の撹
拌条件下に浸漬処理することを特徴とする高純度
テレフタル酸の製造法に関する。そして本発明
は、4―カルボキシベンズアルデヒドなどの酸化
中間体及び着色物質などの不純物を多量に含有す
る粗テレフタル酸を酢酸溶媒中で高温加圧の条件
下に浸漬することによつて精製する際に、前記特
定の温度ならびに撹拌の条件下に浸漬処理を施す
ことにより優れた精製効果が得られることを見い
だしたことに基づくものであり、これによつて前
記目的を達成したものである。 本発明のテレフタル酸の製造法において、従来
から知られているように、パラキシレンは酢酸溶
媒中でコバルト化合物、マンガン化合物及び臭素
化合物を含む酸化触媒の存在下に高温加圧の条件
下で分子状酸素含有ガスによつて酸化される。こ
こで、コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素
化合物を含む酸化触媒とは、反応系内においてコ
バルトイオン、マンガンイオン及び臭素イオンを
発生することのできる酸化触媒である。通常は、
コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物
からなる酸化触媒が使用される。コバルト化合
物、マンガン化合物及び臭素化合物からなる必須
の三触媒成分以外に他の金属触媒成分を含んでい
ても差し支えない。本発明の方法において、コバ
ルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物から
なる酸化触媒を使用する際にその使用量は特に限
定されないが、コバルト化合物の使用量は酢酸溶
媒1gに対するコバルト原子として0.1×10-5
いし5.0×10-5グラム原子の範囲にあり、マンガ
ン化合物の使用量はコバルト化合物に対する原子
比として0.001ないし1.0の範囲にあり、かつ臭素
化合物の使用量はコバルト原子とマンガン原子の
和に対する原子比として1ないし4の範囲にある
ことが好ましい。 本発明の方法においてパラキシレンの酸化反応
は酢酸溶媒中で実施される。酢酸溶媒の使用割合
はパラキシレンに対する重量比で通常2ないし
10、好ましくは3ないし6の範囲である。酸化反
応中における反応系内の母液中の水分濃度は通常
は5ないし15重量%、好ましくは7ないし12重量
%の範囲に維持される。 本発明の酸化反応に使用される分子状酸素含有
ガスは通常は空気であるが、その他に酸素ガス又
は酸素ガスと他の不活性ガスとの任意の割合から
なる混合ガスであつてもよい。酸化反応の際の分
子状酸素含有ガスの供給量は、酸化反応器からの
排出ガス中の酸素濃度が通常は2ないし8%、好
ましくは3ないし6%の範囲となるよう供給され
る。 本発明の方法においてパラキシレンの酸化反応
は高温加圧の条件下に実施される。その際、反応
温度は170ないし230℃、好ましくは180ないし220
℃の範囲である。 本発明の方法において精製原料として使用され
る粗テレフタル酸は以上に示した酸化反応によつ
て得られるものであり、4―カルボキシベンズア
ルデヒドをいかなる範囲で含有する粗テレフタル
酸であつてもよい。しかし、高品質のテレフタル
酸を経済的に製造するためには前述のように酸化
反応の段階における酢酸溶媒の酸化分解を抑制す
ることが好ましい。そのためには本発明において
浸漬処理を施す粗テレフタル酸として4―カルボ
キシベンズアルデヒドの含有率が500ないし
3000ppmの範囲にありかつ340mμでの光学密度が
0.3以下である粗テレフタル酸を使用することが
好ましく、特に4―カルボキシベンズアルデヒド
の含有率が600ないし2500ppmの範囲にありかつ
340mμでの光学密度が0.2以下である粗テレフタ
ル酸を使用することが好ましい。このように4―
カルボキシベンズアルデヒドを好ましい特定の範
囲で含有する粗テレフタル酸を製造するために
は、すなわち酸化反応の段階における酢酸溶媒の
酸化分解を抑制するためには、パラキシレンに対
する酢酸溶媒比、酸化反応温度、触媒組成、触媒
濃度、反応系内の母液中の水分濃度、分子状酸素
含有ガスの供給量(排出ガス中の酸素ガス濃度)
撹拌強度などの酸化反応条件を前記の範囲内にお
いて適宜選択することにより達成することができ
るが、酸化反応温度は酸化反応生成混合物から粗
テレフタル酸を分離する際の温度条件及び浸漬処
理の際の温度条件との関連で170ないし230℃の範
囲の高温とすることが必須である。 すなわち、酸化反応生成混合物から粗テレフタ
ル酸を分離するに際し、一般に酸化反応生成混合
物を急冷した後に分離すると粗テレフタル酸中の
4―カルボキシベンズアルデヒドの含有量は多く
なり、酸化反応生成混合物を酸化反応温度からあ
まり冷却することなく分離すると粗テレフタル酸
中の4―カルボキシベンズアルデヒドの含有量は
少なくなる。したがつて酸化反応段階における酢
酸溶媒の酸化分解をできる限り抑制することによ
り経済性を高め、しかも精製原料として4―カル
ボキシベンズアルデヒドの含有量が前記の好まし
い範囲内にある粗テレフタル酸を得るためには、
酸化反応生成混合物を酸化反応温度より10℃を超
えた低い温度に冷却することなく分離する。又、
酸化反応生成混合物から粗テレフタル酸を分離す
る際に大部分の母液を除去し、一部分の母液たと
えば40重量%以下の母液を含む粗テレフタル酸を
精製原料の粗テレフタル酸として使用することも
できる。 本発明の方法においては、前記の粗テレフタル
酸は酢酸溶媒中で高温加圧の条件下に撹拌しなが
ら浸漬処理を施すことにより精製される。浸漬処
理の際、粗テレフタル酸の酢酸懸濁液中の粗テレ
フタル酸に対する酢酸溶媒の重量比は通常は2な
いし10の範囲にあり、特3ないし8の範囲にある
ことが好ましい。粗テレフタル酸懸濁液中の粗テ
レフタル酸に対する酢酸溶媒比があまりに小さく
なると浸漬処理による精製効果が現われ難くな
り、又酢酸溶媒比があまりに大きいと加熱に多量
の熱量を要するようになるので経済性に欠けるよ
うになる。浸漬処理に使用する酢酸溶媒は通常3
ないし25重量%の範囲の水を含有する酢酸であつ
ても差しつかえない。特に粗テレフタル酸の酢酸
懸濁液の酢酸溶媒中の水の含有率が5ないし20重
量%の範囲にあると浸漬処理による精製効果、と
りわけ4―カルボキシベンズアルデヒドの除去効
果が大きくなるので好ましい。又、本発明の浸漬
処理において、粗テレフタル酸の酢酸懸濁液の酢
酸溶媒中には酸化反応生成混合物に存在する反応
母液を粗テレフタル酸に対する重量比で2.6以下
の範囲で含有していても差しつかえない。 本発明の方法において、酢酸溶媒中での、粗テ
レフタル酸の浸漬処理の温度は180ないし240℃の
範囲にあり、かつ酸化反応温度より少なくとも10
℃高い温度であることが必須である。浸漬処理の
温度が180℃以下又は180℃であつても、その際の
酸化反応温度が180℃である場合には4―カルボ
キシベンズアルデヒドの含有率及び光学密度が高
くなり充分な精製効果が現われなくなり、240℃
よりも高くなるとテレフタル酸の光学密度ならび
に直接重合した場合のポリエチレンテレフタレー
トの色相が低下するようになる。 本発明の方法による浸漬処理においては、前記
粗テレフタル酸の酢酸懸濁液を該懸濁液1m3当た
りの撹拌動力が1.3馬力以上であつてかつ撹拌翼
先端の線速度が1.3m/秒以上の条件下で撹拌を
行うことが必要であり、さらに優れた精製効果を
得るためには該懸濁液1m3当たりの撹拌動力が
1.3ないし4.0馬力の範囲であつてかつ撹拌翼先端
の線速度が1.3ないし5.0m/秒の範囲の条件下で
撹拌を行うことが好ましい。粗テレフタル酸の酢
酸懸濁液1m3当たりの撹拌動力が1.3馬力より小
さくなつても又は撹拌翼先端の線速度が1.3m/
秒より小さくなつても充分な精製効果は得られ
ず、実験上前記条件により再現性のある優れた効
果が得られる。 本発明の方法による粗テレフタル酸の浸漬処理
法においては、浸漬処理温度ならびに撹拌条件が
精製効果に重要な影響を及ぼすので浸漬処理温度
ならびに撹拌条件は前記の範囲にあることが必要
である。 前述の方法によつて浸漬処理の施されたテレフ
タル酸の懸濁液を、通常の方法に従つて、たとえ
ば、徐冷した後に別することにより高純度テレ
フタル酸を得ることもできるし、又、必要に応じ
て前記浸漬処理温度よりは低い温度、たとえば、
150ないし220℃の範囲の温度においてさらに二次
の浸漬処理を施すことによつてテレフタル酸結晶
の熟成を行つた後、別することにより高純度テ
レフタル酸を得ることもできる。後者の二次浸漬
処理を施すことにより、結晶粒径が大きくかつエ
チレングリコールとのスラリー性の良好な球状の
テレフタル酸結晶が得られるので好適である。 本発明の方法により浸漬処理の施されたテレフ
タル酸の酢酸懸濁液を従来から行われている常法
に従つて処理することにより、高品質のテレフタ
ル酸を得ることができる。たとえば、浸漬処理の
施されたテレフタル酸の酢酸懸濁液を常圧下にフ
ラツシユさせることによつて急冷するか又は徐冷
することによつてテレフタル酸の酢酸懸濁液を取
り出し、この懸濁液から遠心分離法などによつて
テレフタル酸を別し、次いで洗浄および乾燥す
ることにより高品質のテレフタル酸を得ることが
できる。 本発明の方法により直接重合用の高品質のテレ
フタル酸を製造するための装置の1例を添付図面
に示す。この図の装置により本発明の方法を具体
的に説明する。パラキシレン、酸化触媒および酢
酸溶媒からなる反応混合物及び空気はそれぞれ反
応混合物供給ライン12及び空気供給ライン13
から酸化反応器10に連続的に供給される。酸化
反応器10には撹拌機11が装備されており、酸
化反応器内の反応混合物を所定の温度のもとで一
定の滞留時間撹拌することにより、パラキシレン
は酸化されてテレフタル酸となり、酸化反応生成
混合物は粗テレフタル酸の酢酸懸濁液となる。酸
化反応生成混合物である粗テレフタル酸の酢酸懸
濁液は、酸化反応器10から酸化反応生成混合物
抜き取りライン14及びバルブ15を通して第一
受器30に送入される。第一受器30では酸化反
応生成混合物は酸化反応温度からあまり低下する
ことのないように保温され、撹拌機31によつて
撹拌されている。酸化反応混合物を酸化反応器1
0から第一受器30に抜き出す際に、圧力低下が
起こる場合に発生する酢酸蒸気は第一受器上部の
ライン32及び冷却器33を通して凝縮し、ライ
ン34を通して第一受器に還流する。一方、酸化
反応で副生した水は酸化反応器からの排出ガス及
び気化した酢酸の蒸気と共に酸化反応器10の上
部に直接連結された棚段式蒸留塔20に導かれ、
酸化反応で副生した水を酸化反応を行いながら反
応熱を利用して蒸留分離することにより、酸化反
応器内の母液中の水分濃度は一定に維持される。
蒸留により蒸留塔20の塔頂からの濃縮された水
蒸気を含む排出ガスはライン21及び冷却器22
を通つて凝縮され、濃縮した水―酢酸溶液は凝縮
液受器23に入る。凝縮液受器23中の水を主と
して含む水―酢酸溶液の一部は凝縮水抜き取りラ
イン26より除去され、他の部分は蒸留塔20の
塔頂に還流される。冷却器22によつて凝縮しな
かつた気体は排出ガスライン25より排出され
る。 一方、第一受器30中の酸化反応生成混合物
は、テレフタル酸の酢酸懸濁液抜き取りライン3
5、ポンプ36及び液体サイクロン供給ライン3
7を通して液体サイクロン40に供給され、所定
の温度において酸化反応生成混合物中の母液が所
定の割合で分離され、分離された母液は分離母液
戻しライン41を通して酸化反応器10に返され
る。所定の割合で母液が分離された残りの酸化反
応生成混合物は液体サイクロン40の底部の粗テ
レフタル酸の酢酸懸濁液抜き取りライン42から
取り出し、酸化反応器10の上部の蒸留塔塔側部
の加熱酢酸抜き取りライン27から取り出した所
定の濃度の水を含む加熱酢酸と共に熱交換器43
で所定の温度に加熱して第一次浸漬槽50に供給
される。第一次浸漬槽50中では、粗テレフタル
酸の酢酸懸濁液中の粗テレフタル酸に対する酢酸
溶媒の重量比及び温度が特定の範囲に維持され、
粗テレフタル酸の酢酸懸濁液は撹拌機51によつ
て所定の時間撹拌しながら一次浸漬処理が施され
る。一次浸漬処理の施された粗テレフタル酸の酢
酸懸濁液は第一次浸漬槽50の底部の抜き取りラ
イン52、バルブ53及び第二次浸漬槽供給口5
4を通して第二次浸漬槽60に供給される。第二
次浸漬槽60中では、テレフタル酸の酢酸懸濁液
は第一次浸漬槽よりは低い特定の温度において撹
拌機61で所定の時間撹拌しながら二次浸漬処理
が施される。第一次浸漬槽から第二次浸漬槽にテ
レフタル酸の酢酸懸濁液を移す際には系の温度の
低下に伴つて圧力の低下が起こる。その際第二次
浸漬槽中の酢酸溶媒の一部は気化して第二次浸漬
槽上部のライン65及び冷却器66を通して凝縮
し、第二次浸漬槽中に還流する。したがつて、第
二次浸漬槽の圧力を調整することより温度を調整
することができる。二次浸漬処理の施されたテレ
フタル酸の酢酸懸濁液は、第二次浸漬槽の底部の
抜き取りライ62バルブ63及びライン64を通
して第二受器70に送られる。第二受器70の圧
力は通常大気圧に維持されかつその温度は大気圧
下における酢酸の沸点あるいはそれ以下に維持さ
れており、第二受器70中ではテレフタル酸の酢
酸懸濁液は撹拌機71によつて撹拌されている。
第二受器中のテレフタル酸の酢酸懸濁液は、第二
受器底部の抜き取りライン72、ポンプ73及び
遠心分離機供給ライン77を通して遠心分離機8
0に供給される。遠心分離機80の取り出しライ
ン81からテレフタル酸が得られ、溶媒抜き取り
ライン82から酢酸溶媒が得られる。遠心分離機
から取り出したテレフタル酸は、必要に応じて酢
酸及び水などでさらに洗浄した後乾燥することに
より、高品質のテレフタル酸が得られる。又、遠
心分離機から回収された酢酸溶媒はそのまま、も
しくは必要に応じて蒸留などによつて精製した後
再使用される。以上に詳述した添付図面に示すテ
レフタル酸の製造装置は、本発明の方法を実施す
るための装置の1例を示したもであつて、本発明
の方法はこれに限定されるものではない。 本発明の方法によれば、酢酸溶媒の分解を著し
く抑制することのできる比較的緩和な酸化条件下
で酸化することによつて得られる粗テレフタル酸
であつても簡単でしかも前記の特定な温度及び撹
拌条件下で行う浸漬処理操作によつて直接重合法
によるポリエステルの製造に使用することのでき
る高品質のテレフタル酸を製造することができ、
しかも酸化反応の際の酢酸溶媒の酸化分解を少な
くすることができるのでその製造コストが低くな
るという利点がある。 次に、本発明の方法を実施例によつて具体的に
説明する。なお、以下の実施例および比較例はい
ずれも添付図面に示した装置を使用して実施し
た。また、テレフタル酸(TA)中の4―カルボ
キシベンズアルデヒド(4―CBA)の含有率は
ポーラログラフイーによつて測定し、テレフタル
酸の光学密度(O.D.)はテレフタル酸を15重量
%の濃度で含有する2規定水酸化カリウム水溶液
を1cmのセルを用いて340mμで測定した値であ
る。テレフタル酸結晶の形状は光学顕微鏡による
目視で判定し、又その結晶の平約粒径は標準フル
イでテレフタル酸を篩い分け、その篩い下の分布
をゴーダン・シユーマンプロツトし、50%粒子径
で示した。又、ポリエチレンテレフタレート
(PET)は、テレフタル酸50gとエチレングリコ
ール75gをフラスコに入れ、窒素気流中で200℃
でエステル化した後、20mgの三酸化アンチモンを
触媒に用いて温度285℃及び圧力0.1mmHg以下の
条件下で重縮合して得たものである。ポリエチレ
ンテレフタレートの色調は、色差計で反射光を測
定した外観色のうちb値〔黄色(十)〜青色(−)〕
で示した。b値が小さいほど色調が良好である。 比較例 1 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水水
1.2Kgと酢酸コバルト48g、酢酸マンガン0.25g、
テトラブロムエタン25gを張り込み、反応器の温
度を190℃及び圧力を11Kg/cm2に保持し、パラキ
シレン3Kg/hr、酢酸31.4Kg/hr、水5.4Kg/hr、
酢酸コバルト9.6g/hr、酢酸マンガン0.05g/
hrおよびテトラブロムエタン5g/hrからなる混
合物を反応混合物供給ライン12より連続的に酸
化反応器に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度
が5%となるように空気を約4.2NM3/Kg―パラ
キシレンの割合で空気供給ライン13より送り込
み、連続酸化反応を行つた。このとき蒸留塔20
内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取りライン26
より抜き取り、反応混合物中の水濃度を10重量%
に保つた。又、反応混合物は1m3当り3馬力の撹
拌強度で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、190℃に保つ
たままライン14、バルブ15及び第一受器30
を通して液体サイクロン40へ送り、母液の80重
量%(9.6Kg/hr)を分離し、分離した母液は、
分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻し
た。濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留
塔の塔側から85重量%の加熱酢酸をライン27を
通して34.4Kg/hrで加えた後熱交換器43で加熱
し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物
中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で8と
なり溶媒中の水濃度は15重量%となつた。第一次
浸漬槽の温度を190℃及び圧力を9Kg/cm2とし、
1m2当りの撹拌動力が2.5馬力でありかつ撹拌翼
先端の線速度が2.6m/秒で撹拌した。第一次浸
漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸
の酢酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧力を5
Kg/cm2に維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、
混合物1m2当りの撹拌動力が2.0馬力かつ撹拌翼
先端の線速度が2.3m/秒で撹拌した。第二次浸
漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧に
した後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、
固体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレ
フタル酸の評価結果を表1に示した。 実施例 1 比較例1において、第一次浸漬槽の温度を200
℃及び圧力を13Kg/cm2とした以外は、すべて比較
例1と同様の方法でテレフタル酸を製造した。テ
レフタル酸の評価結果を表1に示した。 実施例 2 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kg、酢酸コバルト48g、酢酸マンガン0.25g、テ
トラブロムエタン25gを張り込み、反応器の温度
を190℃及び圧力を11Kg/cm2に保持し、パラキシ
レン3Kg/hr、酢酸24.9Kg/hr、水2.7Kg/hr、
酢酸コバルト4.8g/hr、酢酸マンガン0.05g/
hrおよびテトラブロムエタン2.5g/hrからなる
混合物を反応混合物供給ライン12より連続的に
酸化反応器に送り込みながら、排ガス中の酸素濃
度が5%となるように空気を約4.2NM3/Kg―パ
ラキシレンの割合で空気供給ライン13より送り
込み、連続酸化反応を行つた。このとき蒸留塔2
0内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取りライン2
6より抜き取り、反応混合物中の水濃度を10重量
%に保つた。又反応混合物は1m3当り3馬力の撹
拌強度で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、190℃を保つ
たままライン14、バルブ15及び第一受器30
を通して液体サイクロン40へ送り母液の90重量
%(10.8Kg/hr)を分離し、分離した母液は、分
離母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の
塔側から90重量%の加熱酢酸をライン27を通し
て26.4Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱
し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物
中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で6と
なり溶媒中の水濃度は10重量%となつた。第一次
浸漬槽の温度を230℃及び圧力を20Kg/cm2とし、
1m3当りの撹拌動力が2.5馬力でありかつ撹拌翼
先端の線速度が2.6m/秒で撹拌した。第一次浸
漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸
の酢酸懸濁液混合物を温度200℃及び圧力を10
Kg/cm2に維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、
混合物1m3当りの撹拌動力が2.0馬力かつ撹拌翼
先端の線速度が2.3m/秒で撹拌した。第二次浸
漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧に
した後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、
固体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレ
フタル酸の評価結果を表1に示した。 比較例 2 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト30g、酢酸マンガン22g、臭化
コバルト78.5gを張り込み、反応器の温度を180
℃及び圧力を10Kg/cm2に保持し、パラキシレン3
Kg/hr、酢酸43.7Kg/hr、水2.3Kg/hr、酢酸溶
媒コバルト3g/hr、酢酸マンガン2g/hr及び
臭化コバルト8g/hrからなる混合物を反応混合
物供給ライン12より連続的に酸化反応器に送り
込みながら、排ガス中の酸素濃度が5%となるよ
うに空気を約4.2NM3/Kg―パラキシレンの割合
で空気供給ライン13より送り込み、連続酸化反
応を行つた。このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の
一部を凝縮水抜き取りライン26より抜き取り、
反応混合物中の水濃度を10重量%に保つた。又、
反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強度で撹拌し
た。 反応生成混合物は滞留時間が1hrとなるように
設定した液面計の信号にもとづいて、180℃を保
つたままライン14、バルブ15および第一受器
30を通して液体サイクロン40へ送り、母液の
90重量%(10.8Kg/hr)を分離し、分離した母液
は、分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻
した。濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸
留塔の塔側から95重量%の加熱酢酸をライン27
を通して44.8Kg/hrで加えた後、熱交換器43で
加熱し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混
合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
10となり溶媒中の水濃度は5重量%となつた。第
一次浸漬槽の温度を180℃及び圧力を7Kg/cm2
し、1m3当りの撹拌動力が2.5馬力でありかつ撹
拌翼先端の線速度が2.6m/秒で撹拌した。第一
次浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタ
ル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧力
を5Kg/cm2に維持した第二次浸漬槽60へ送り込
み、混合物1m3当りの撹拌動力が2.0馬力かつ撹
拌翼先端の線速度が2.3m/秒で撹拌した。第二
次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常
圧にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄
後、固体部のテレフタル酸を乾燥した。得られた
テレフタル酸の評価結果を表1に示した。 比較例 3 比較例1において、第一次浸漬槽の温度を160
℃及び圧力を5Kg/cm2第二次浸漬槽の温度を130
℃及び圧力を3Kg/cm2とした以外はすべて比較例
1と同様の方法でテレフタル酸を製造した。テレ
フタル酸の評価結果を表1に示した。 比較例 4 実施例2において、第一次浸漬槽の温度を250
℃及び圧力を23Kg/cm2とした以外はすべて実施例
2と同様の方法でテレフタル酸を製造した。テレ
フタル酸の評価結果を表1に示した。
【表】
【表】 実施例3,4及び比較例5,6,7 実施例2において、第一次浸漬槽の撹拌動力及
び撹拌翼先端の線速度を表2に示した値とした以
外はすべて実施例2と同様の方法でテレフタル酸
を製造した。テレフタル酸の評価結果を表2に示
した。
【表】
【表】 実施例 5 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト60g、酢酸マンガン30g、テト
ラブロムエタン31gを振り込み、反応器の温度を
190℃及び圧力を11Kg/cm2に保持し、パラキシレ
ン3Kg/hr、酢酸11.9Kg/hr、水1.9Kg/hr、酢
酸コバルト18g/hr酢酸マンガン9g/hr及びテ
トラブロムエタン9.3g/hrからなる混合物を反
応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器
に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が5%と
なるように空気を約4.2NM3/Kg―パラキシレン
の割合で空気供給ライン13より送り込み、連続
酸化反応を行つた。このとき蒸留塔20内の加熱
酢酸の一部を凝縮水抜き取りライン26より抜き
取り、反応混合物中の水濃度を10重量%に保つ
た。又、反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強度
で撹拌した。反応生成混合物は滞留時間1hrとな
るように設定した液面計の信号にもとづいて、
190℃を保つたままライン14、バルブ15及び
第一受器30を通して液体サイクロン40へ送り
母液の70重量%(8.4Kg/hr)を分離し、分離し
た母液は、分離母液戻しライン41を通して反応
器へ戻した。濃縮した反応混合物へ反応器に連結
した蒸留塔の塔側から85重量%の加熱酢酸ライン
27を通して10.2Kg/hrで加えた後、熱交換器4
3で加熱し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。こ
の混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量
比で3となり溶媒中の水濃度は14重量%となつ
た。第一次浸漬槽の温度を230℃及び圧力を20
Kg/cm2とし、1m3当りの撹拌動力が2.5馬力であ
りかつ撹拌翼先端の線速度が2.6m/秒で撹拌し
た。第一次浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、
テレフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を200℃
及び圧力を10Kg/cm2に維持した第二次浸漬槽60
へ送り込み、混合物1m3当りの撹拌動力が2.0馬
力かつ撹拌翼先端の線速度が2.3m秒で撹拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送
り、常圧にした後、遠心分離機80で固液分離
し、洗浄後、固体部のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示し
た。 実施例 6 実施例5において、第一次浸漬槽の温度を200
℃及び圧力を13Kg/cm2、第二次浸漬槽の温度を
180℃及び圧力を7Kg/cm2とし、又第一次浸漬槽
のテレフタル酸に対する溶媒比を6とするためラ
イン27より加える加熱酢酸を24.0Kg/hrとし、
反応器10へ供給する酢酸を23.6Kg/hr及び水を
4.0Kg/hrとした以外はすべて実施例5と同様の
方法でテレフタル酸を製造した。テレフタル酸の
評価結果を表3に示した。 実施例 7 実施例6において、第一次浸漬槽のテレフタル
酸に対する溶媒比を8とするため、ライン27よ
り加える加熱酢酸を33.2Kg/hrとし、反応器10
へ供給する酢酸を31.4Kg/hr及び水を5.4Kg/hr
とした以外はすべて実施例6と同様の方法でテレ
フタル酸を製造した。テレフタル酸の評価結果を
表3に示した。
【表】
【表】 実施例 8 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト60g、酢酸マンガン30g、テト
ラブロムエタン31gを張り込み、反応器の温度を
190℃及び圧力を11Kg/cm2に保持し、パラキシレ
ン3Kg/hr、酢酸26.2Kg/hr、水1.4Kg/hr、酢
酸コバルト18g/hr酢酸マンガン9g/hr及びテ
トラブロムエタン9.3g/hrからなる混合物を反
応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器
に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が5%と
なるように空気を約4.2NM3/Kg―パラキシレン
の割合で空気供給ライン13より送り込み、連続
酸化反応を行つた。このとき蒸留塔20内の加熱
酢酸の一部を凝縮水抜き取りライン26より抜き
取り、反応混合物中の水濃度を10重量%に保つ
た。また、反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強
度で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、190℃を保つ
たままライン14、バルブ15及び第一受器30
を通して液体サイクロン40へ送り母液の70重量
%(84Kg/hr)を分離し、分離した母液は、分離
母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。濃
縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔
側から96重量%の加熱酢酸をライン27を通して
24Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第
一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテ
レフタル酸に対する溶媒比は重量比で6.0となり
溶媒中の水濃度は5重量%となつた。第一次浸漬
槽の温度を200℃及び圧力を13Kg/cm2とし、1m3
当りの撹拌動力が2.5馬力、かつ撹拌翼先端の線
速度が2.6m/秒で撹拌した。第一次浸漬槽での
滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸
濁液混合物を温度を180℃及び圧力を7Kg/cm2
維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物1
m3当りの撹拌動力が2.0馬力かつ撹拌翼先端の線
速度が2.3m/秒で撹拌した。第二次浸漬槽での
滞留の後、第二受器70へ送り、常圧にした後、
遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、固体部の
テレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸
の評価結果を表4に示した。 実施例 9,10 実施例8において、第一次浸漬槽の溶媒中の水
濃度を10重量%(実施例9)及び20重量%(実施
例10)とするため蒸留塔の塔側からライン27を
通して加える酢酸濃度をそれぞれ90重量%(実施
例9)及び79重量%(実施例10)とし、反応混合
物供給ライン12より加える酢酸と水をそれぞれ
24.8Kg/hrと2.8Kg/hr(実施例9)及び22.1Kg/
hrと5.5Kg/hr(実施例10)とした以外はすべて実
施例8と同様の方法でテレフタル酸を製造した。
テレフタル酸の評価結果を表4に示した。
【表】
【表】 実施例 11 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト48g、酢酸マンガン24g、テト
ラブロムエタン25gを張り込み、反応器の温度を
210℃及び圧力を15Kg/cm2に保持し、パラキシレ
ン3Kg/hr、酢酸20.7Kg/hr、水2.3Kg/hr、酢
酸コバルト19g/hr酢酸マンガン10g/hr及びテ
トラブロムエタン10g/hrからなる混合物を反応
混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器に
送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が7%とな
るように空気を約4.6NM3/Kg―パラキシレンの
割合で空気供給ライン13より送り込み、連続酸
化反応を行つた。このとき蒸留塔20内の加熱酢
酸の一部を凝縮水抜き取りライン26より抜き取
り、反応混合物中の水濃度を10重量%に保つた。
又、反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強度で撹
拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、ライン14、
バルブ15および200℃の第一受器30を通して
液体サイクロン40へ送り母液の60重量%(7.2
Kg/hr)を分離し、分離した母液は、分離母液戻
しライン41を通して反応器へ戻した。濃縮した
反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側から
90重量%の加熱酢酸をライン27を通して18.2
Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一
次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレ
フタル酸に対する溶媒比は重量比で5となり、溶
媒中の水濃度は10重量%となつた。第一次浸漬槽
の温度を220℃および圧力を18Kg/cm2とし、1m3
当りの撹拌動力が2.5馬力、かつ撹拌翼先端の線
速度が2.6m/秒で撹拌した。第一次浸漬槽での
滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸
濁液混合物を温度を190℃及び圧力を8Kg/cm2
維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物1
m3当りの撹拌動力が2.0馬力かつ撹拌翼先端の線
速度が2.3m/秒で撹拌した。第二次浸漬槽での
滞留の後、第二受器70へ送り常圧にした後、遠
心分離機80で固液分離し、洗浄後、固体部のテ
レフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の
評価結果を表5に示した。 実施例 12 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト60g、酢酸マンガン30g、テト
ラブロムエタン31gを張り込み、反応器の温度を
190℃及び圧力を11Kg/cm2に保持し、パラキシレ
ン3Kg/hr、酢酸15.8Kg/hr、水2.6Kg/hr、酢
酸コバルト18g/hr、酢酸マンガン9g/hr及び
テトラブロムエタン9.3g/hrからなる混合物を
反応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応
器に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が5%
となるように空気を約4.2NM3/Kg―パラキシレ
ンの割合で空気供給ライン13より送り込み、連
続酸化反応を行つた。このとき蒸留塔20内の加
熱酢酸の一部を凝縮水抜き取りライン26より抜
き取り、反応混合物中の水濃度を10重量%に保つ
た。又、反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強度
で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、190℃に保つ
たままライン14、バルブ15及び第一受器30
を通して液体サイクロン40へ送り母液の70重量
%(8.4Kg/hr)を分離し、分離した母液は、分
離母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の
塔側から85重量%の加熱酢酸をライン27を通し
て14.8Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱
し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物
中のテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で4と
なり溶媒中の水濃度は14重量%となつた。第一次
浸漬槽の温度を220℃及び圧力を18Kg/cm2とし、
1m3当りの撹拌動力が2.5馬力、かつ撹拌翼先端
の線速度が2.6m/秒で撹拌した。 第一次浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、テ
レフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を190℃及
び圧力を8Kg/cm2に維持した。第二次浸漬槽60
へ送り込み、混合物1m3当りの撹拌動力が2.0馬
力かつ撹拌翼先端の線速度が2.3m/秒で撹拌し
た。第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ
送り、常圧にした後、遠心分離機80で固液分離
し、洗浄後、固体部のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表5に示し
た。 実施例 13 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト48g、酢酸マンガン0.25g、テ
トラブロムエタン25gを張り込み、反応器の温度
を190℃及び圧力を11Kg/cm2に保持し、パラキシ
レン3Kg/hr、酢酸31.4Kg/hr、水5.4Kg/hr、
酢酸コバルト9.6g/hr酢酸マンガン0.05g/hr
及びテトラブロムエタン5g/hrからなる混合物
を反応混合物供給ライン12より連続的に酸化反
応器に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が5
%となるように空気を約4.2NM3/Kg―パラキシ
レンの割合で空気供給ライン13より送り込み、
連続酸化反応を行つた。このとき蒸留塔20内の
加熱酢酸の一部凝縮水抜き取りライン26より抜
き取り、反応混合物中の水濃度を10重量%に保つ
た。又、反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強度
で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、190℃を保つ
たままライン14、バルブ15および第一受器3
0を通して液体サイクロン40へ送り母液の80重
量%(9.6Kg/hr)を分離し、分離した母液は、
分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻し
た。濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留
塔の塔側から85重量%の加熱酢酸ライン27を通
して34.4Kg/hrで加えた後熱交換器43で加熱
し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物
中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で8と
なり溶媒中の水濃度は15重量%となつた。第一次
浸漬槽の温度を210℃及び圧力を15Kg/cm2とし、
1m3当りの撹拌動力が2.5馬力、かつ撹拌翼先端
の線速度が2.6m/秒で撹拌した。第一次浸漬槽
での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢
酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧力を5Kg/
cm2に維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合
物1m3当りの撹拌動力が2.0馬力、かつ撹拌翼先
端の線速度が2.3m/秒で撹拌した。第二次浸漬
槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧にし
た後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、固
体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフ
タル酸の評価結果を表5に示した。 実施例 14 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kgと酢酸コバルト60g、酢酸マンガン15g、テト
ラブロムエタン31gを張り込み、反応器の温度を
180℃及び圧力を10Kg/cm2に保持し、パラキシレ
ン3Kg/hr、酢酸29.6Kg/hr、水7.2Kg/hr、酢
酸コバルト6g/hr酢酸マンガン1.5g/hr及び
テトラブロムエタン3g/hrからなる混合物を反
応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器
に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が20%と
なるように空気を約3.3NM3/Kg―パラキシレン
の割合で空気供給ライン13より送り込み、連続
酸化反応を行つた。このとき蒸留塔20内の加熱
酢酸の一部を凝縮水抜き取りライン26より抜き
取り、反応混合物中の水濃度を10重量%に保つ
た。又、反応混合物は1m3当り3馬力の撹拌強度
で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間1hrとなるように設
定した液面計の信号にもとづいて、180℃を保つ
たままライン14、バルブ15及び第一受器30
を通して液体サイクロン40へ送り母液の90重量
%(10.8Kg/hr)を分離し、分離した母液は、分
離母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の
塔側から80重量%の加熱酢酸ライン27を通して
35.6Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中で
テレフタル酸に対する溶媒比は重量比で8となり
溶媒中の水濃度は20重量%となつた。第一次浸漬
槽の温度を210℃及び圧力を15Kg/cm2とし、1m3
当りの撹拌動力が2.5馬力、かつ撹拌翼先端の線
速度が2.6m/秒で撹拌した。第一次浸漬槽での
滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸
濁液混合物を温度を160℃及び圧力を5Kg/cm2
維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物1
m3当りの撹拌動力が2.0馬力、かつ撹拌翼先端の
線速度が2.3m/秒で撹拌した。第二次浸漬槽で
の滞留の後、第二受器70へ送り、常圧にした
後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、固体
部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタ
ル酸の評価結果を表5に示した。
【表】
【表】 実施例 15 実施例11において、第一次浸漬槽50の運転条
件を温度230℃、圧力20Kg/cm2及び浸漬時間1時
間として一次浸漬処理を施した後、その結果得ら
れたテレフタル酸の酢酸懸濁液を第二次浸漬槽6
0に導くことなく、液体サイクロン(図には示し
ていない。図の液体サイクロン40と同様の構造
である)を用いて第一次浸漬槽50とほゞ同じ温
度及び圧力条件下にテレフタル酸を分離し、洗浄
後乾燥した。得られたテレフタル酸の評価結果を
表6に示した。 比較例 9 実施例15において、第一次浸漬槽の運転条件及
び第一次浸漬槽の後の液体サイクロンの運転条件
を温度250℃及び圧力23Kg/cm2とした以外は、実
施例15と同様の方法でテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表6に示し
た。 実施例16及び比較例8,10 比較例2において、第一次浸漬槽50の運転条
件をそれぞれ温度200℃、圧力13Kg/cm2(実施例
16);180℃、7Kg/cm2(比較例8);及び150℃、
5Kg/cm2(比較例10)とし、浸漬時間をいずれの
場合にも1時間として一次浸漬処理を施した後、
その結果得られたテレフタル酸の酢酸懸濁液を第
二次浸漬槽に導くことなく、液体サイクロン(図
には示していない。図の液体サイクロン40と同
様の構造である)を用いて第一次浸漬槽50とほ
ぼ同じ温度及び圧力条件下にテレフタル酸を分離
し、洗浄後乾燥した。得られたテレフタル酸の評
価結果を表6に示した。 比較例 11及び12 実施例15において第一次浸漬槽50を運転する
際の撹拌条件に関して撹拌動力を1.3馬力及び撹
拌翼先端の線速度を0.6m/秒(比較例11):撹拌
動力を0.8馬力及び撹拌翼先端の線速度を1.3m/
秒(比較例12)とした以外は実施例15と同様に実
施した。その結果を表6に示した。
【表】
【表】 比較例 13 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kg、酢酸コバルト60g、酢酸マンガン6g、テト
ラブロムエタン31gを張り込み、反応器の温度を
240℃及び圧力を25Kg/cm2に保持し、パラキシレ
ン3Kg/hr、酢酸23.6Kg/hr、水4Kg/hr、酢酸
コバルト18g/hr、酢酸マンガン1.8g/hr及び
テトラブロムエタン9.3g/hrからなる混合物を
反応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応
器に送り込みながら排ガス中の酸素濃度が5%と
なるように空気を約4.2NM3/Kg―パラキシレン
の割合で空気供給ライン13より送り込み、連続
酸化反応を行つた。このとき蒸留塔内の加熱酢酸
の一部を蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン2
7を通し、又還流液の一部を凝縮水抜き取りライ
ン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度を10
重量%に保つた。又、反応混合物は1m3当り3馬
力の撹拌強度で撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間が1hrとなるように
設定した液面計の信号に基づいて240℃を保つた
ままライン14、バルブ15第一受器30を通し
て液体サイクロン40へ送り、母液の70重量%
(8.4Kg/hr)を分離し、分離した母液は分離母液
戻しライン41を通して反応器へ戻した。濃縮し
た反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して24
Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一
次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレ
フタル酸に対する溶媒比は重量比で6となり、溶
媒中の水濃度は14重量%となつた。第一次浸漬槽
の温度を230℃及び圧力を20Kg/cm2として撹拌し
た。第一次浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、
テレフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度200℃及
び圧力を10Kg/cm2に維持した第二次浸漬槽60へ
送り込み、混合物を撹拌しながら1hrの滞留の後、
第二受器70へ送り、常圧にした後、遠心分離機
80で固液分離し、洗浄後固体部のテレフタル酸
を乾燥した。得られたテレフタル酸の評価結果を
表7に示した。 比較例 14 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8Kg、水1.2
Kg、酢酸コバルト30g、酢酸マンガン22g、臭化
コバルト78.5gを張り込み、反応器の温度を160
℃及び圧力を7Kg/cm2に保持し、パラキシレン3
Kg/hr、酢酸43.7Kg/hr、水2.3Kg/hr、酢酸コ
バルト3g/hr、酢酸マンガン2g/hr及び臭化
コバルト8g/hrからなる混合物を反応混合物供
給ライン12より連続的に酸化反応器に送り込み
ながら、排ガス中の酸素濃度が5%となるように
空気を約4.2NM3/Kg―パラキシレンの割合で空
気供給ライン13より送り込み、連続酸化反応を
行つた。このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸
留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27を通し又
還流液の一部を凝縮水抜き取りライン26より抜
き取り反応混合物中の水濃度を10重量%に保つ
た。又反応混合物は1m2当り3馬力の撹拌強度で
撹拌した。 反応生成混合物は滞留時間が1hrとなるように
設定した液面計の信号に基づいて160℃を保つた
ままライン14、バルブ15及び第一受器30を
通して、液体サイクロン40へ送り母液の90重量
%(10.8Kg/hr)を分離し、分離した母液は分離
母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。濃
縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔
側から95重量%の加熱酢酸をライン27を通して
44.8Kg/hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中で
テレフタル酸に対する溶媒比は重量比で10とな
り、溶媒中の水濃度は5重量%となつた。第一次
浸漬槽の温度を230℃及び圧力を20Kg/cm2とし撹
拌した。第一次浸漬槽での滞留時間1hrとした後、
テレフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を200℃
及び圧力を10Kg/cm2に維持した第二次浸漬槽60
へ送り込み、混合物を撹拌しながら1hrの滞留の
後、第二受器70へ送り、常圧にした後、遠心分
離機80で固液分離し、洗浄後固体部のテレフタ
ル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の評価結
果を表7に示した。 比較例 15 実施例12において液体サイクロン40での母液
の分離温度を160℃とした以外は、すべて実施例
12と同様の方法によりテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表7に示し
た。 比較例 16 実施例13において、第一次浸漬槽の温度及び圧
力条件を、比較例16では温度を180℃及び圧力を
7Kg/cm2とした以外はすべて実施例13と同様の方
法でテレフタル酸を製造した。得られたテレフタ
ル酸の評価結果を表7に示した。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明を実施するに当り使用する装
置の一例の系統図を示す。 図中主たる符号の説明は次のとおりである。1
0…酸化反応器、12…反応原料混合物供給ライ
ン、13…空気供給ライン、20…棚段式蒸留
塔、25…排出ガスライン、27…加熱酢酸抜き
取りライン、30…第一受器、40…液体サイク
ロン、41…分離母液戻しライン、50…第一次
浸漬槽、60…第二次浸漬槽、70…第二受器、
80…遠心分離器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酢酸溶媒中でコバルト化合物、マンガン化合
    物及び臭素化合物を含む酸化触媒の存在下に170
    ないし230℃の範囲の高温、加圧の条件下でパラ
    キシレンを分子状酸素含有ガスで酸化して得られ
    る酸化反応生成混合物から、酸化反応温度より10
    ℃を超えた低い温度に冷却することなく分離する
    ことにより得られる粗テレフタル酸を酢酸溶媒中
    で加熱下に浸漬処理を施すことによるテレフタル
    酸の精製方法において、粗テレフタル酸の酢酸懸
    濁液を180ないし240℃の範囲にあり、かつ酸化反
    応温度より少なくとも10℃高い温度で該粗テレフ
    タル酸の酢酸懸濁液1m3当たりの撹拌動力が1.3
    馬力以上でありかつ撹拌翼先端の線速度が1.3
    m/秒以上の撹拌条件下に浸漬処理することを特
    徴とする高純度テレフタル酸の製造法。 2 粗テレフタル酸の酢酸溶媒中での浸漬処理
    を、180ないし230℃の範囲にありかつ酸化反応温
    度より少なくとも10℃高い温度で該粗テレフタル
    酸の酢酸懸濁液1m3当たりの撹拌動力が1.3ない
    し4.0馬力の範囲でありかつ撹拌翼先端の線速度
    が1.3ないし5.0m/秒の範囲の撹拌条件下に行う
    特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 粗テレフタル酸の酢酸溶媒中での浸漬処理の
    際に、粗テレフタル酸に対する重量比で2ないし
    10の範囲の酢酸溶媒を使用する特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の製造法。 4 粗テレフタル酸の酢酸溶媒中での浸漬処理の
    際に、水を5ないし20重量%の範囲で含有する酢
    酸溶媒を使用する特許請求の範囲第1項ないし第
    3項記載のいずれかの製造法。 5 粗テレフタル酸として、4―カルボキシベン
    ズアルデヒドの含有率が500ないし3000ppmの範
    囲にありかつ粗テレフタル酸の340mμでの光学密
    度が0.3以下である粗テレフタル酸を使用する第
    1項ないし第4項記載のいずれかの製造法。
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FR7836670A FR2413352A1 (fr) 1977-12-28 1978-12-28 Procede de preparation de l'acide terephtalique
DE2856529A DE2856529C2 (de) 1977-12-28 1978-12-28 Verfahren zur Herstellung von Terephthalsäure
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