JPH01269923A - 電気泳動式光学シャッター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、液体分散媒に電気泳動粒子を分散させた分散
系を利用した光学式シャッターに関する。更に具体的に
云えば、分散系に直流電界を作用させて電気泳動粒子を
一方の電極板に吸着させることによりシャッターの開成
状態を形成する一方、分散系に交番電界を作用させて電
気泳動粒子を電極板と垂直方向に配列させることにより
シャッターの開放状態を形成するようにした電気泳動式
光学シャッターに関する。

「従来の技術」 電気泳動粒子を適当な液体分散媒に分散させた分散系は
種々の表示手段として利用されており、このような電気
泳動表示装置は、例えば対向面に各々酸化インジウム・
スズ等の適宜な透明導電部材を使用して所要の表示用電
極パターンを各別に形成した二枚の透明ガラス扱からな
る一組の電極板を設け、液体分散媒に電気泳動粒子を分
散させた分散系をその電極板の対向間隙間に封入するよ
うに構成されるもので、電極パターンに表示駆動用電圧
を印加して電気泳動粒子を電極パターンに吸着・離反さ
せるように分散系に直流電界を作用させて電気泳動粒子
の分布状態を変えることにより分散系の光学的特性に変
化を与えて所望の表示動作を行なわせるものである。

なお、液晶分野では、例えばネマチック液晶の動的散乱
モードを利用し、レーザ光の如き指向性に富む光に対す
る拡散性の光散乱による遮断率の高いことから、機械的
振動を伴わない液晶式光シヤツター等は知られている。

「発明が解決しようとする課題Ｊ 上記の如き従来の電気泳動表示装置の場合は、表示駆動
用電圧として直流を用いて電極板に電気泳動粒子を吸着
・離反させる表示機構であって、本質的にシャッターと
してのオン・オフ機能を備えるものではない。また、液
晶式光シヤツターでは、一般に偏光板等を併用する必要
があり、簡易な構成によって光学式シャッターを得る手
段としては種々の難点がある。

「課題を解決するための手段」 本発明は、液体分散媒に電気泳動粒子を分散させた分散
系を利用しながら簡易な電界印加手段により電気泳動粒
子の作用によってシャッターとしてのオン・オフ機能を
発揮できるようにした電気泳動式光学シャッターを提供
するものである。

上記目的を達成する為に、本発明では、透明な基材上に
透明導電膜を形成した一組の電極板を備え、上記透明導
電膜が所要の間隔で対向するように該両電極板を保持し
、分散媒中に電気泳動粒子を分散させて上記両電極板間
に封入した分散系を備え、上記両電極板間に直流電圧及
び交番電圧を切換え可能に印加する為の電源装置を具備
するように構成したものである。

交番電圧は、周波数１〜ｔｏｏ　ＫＨｚで１０〜２００
Ｖ程度のものを印加することができる。

「作　　　用」 分散系に直流電圧を印加すると電気泳動粒子は一方の電
極板に吸着されてシャッターのオフ状態が得られ、また
、分散系に交流又は矩形波等の交番電圧を印加すると電
気泳動粒子は電極板と垂直方向に配列されてシャッター
のオン状態が得られる。従って、斯かる電気泳動式光学
シャッターの下方部に配置された表示物に対する透視及
び遮断等を容易に行なうことが可能となる。

「実　施　例」 以下、図に示す実施例を参照しながら本発明に係る電気
泳動式光学シャッターを更に詳述する。

第１図に於いて、透明基材としての透明ガラス扱１はそ
の一方面に酸化インンジウム・スズ等の透明な導電部材
を用いて形成した透明導電膜２を備え、これにより所謂
ネサガラスからなる一組の電極板が形成される。これら
の電極板は各透明導電膜２を所要の間隔を保持して対向
させるようにスペーサ兼用の端部封止部材６により支持
され、該間隙内には適当な液体分散媒に酸化チタン等の
電気泳動粒子４を分散させた分散系５が満たされている
。７はシャッター駆動用の電源装置であって、両透明導
電膜２の間に直流電圧を印加してシャッターオフ状態に
保持する一方、交流又は矩形波からなる交番電圧を印加
することによりシャッターオン状態に切換える為の電源
切換え機能を備える。

封止部材６は、フィルム材等の各種シート部材又はアル
ミナ、シリカ等の比較的均一な粒径を有する粒子を分散
させたエポキシ樹脂接着剤等を用いて所要の封止部材形
状に形成される。

分散系５に使用する電気泳動粒子４は、周知の各種のコ
ロイド粒子のほか、種々の有機・無機質顔料、染料、金
属粉、ガラス若しくは樹脂などの微粉末などを適宜使用
できる。また、分散系５の分散媒としては、水、アルコ
ール類、炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の他、天然又
は合成の各種の油など透明な液体を任意使用できる。

なお、分散系５には必要に応じて電解質や界面活性剤、
金属石けんのほか、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウ
ンド等の粒子からなる荷電制御剤に加えて、分散剤、潤
滑剤、安定化剤などを適宜添加できる。更に、電気泳動
粒子４の荷電を正又は負に統一したり、ゼータ電位を高
める手段や分散を均一安定化する手段のほか、電気泳動
粒子４の透明導電膜２に対する吸着性や分散媒の粘度等
の調整も適宜行なうことが出来る。

斯かる構成の電気泳動式光学シャッターに於いて、直流
電源７Ａによって両透明導電膜２の間に直流電圧を印加
すると、電気泳動粒子４は一方の透明導電膜２の全面に
一様に吸着集積されて透明性を失い、第２図に示す如く
シャッターオフ状態となる。従って、例えばこの装置の
下方部に配置された表示物８は遮蔽されて視認不可の状
態となる。一実施例に於いて、透明導電膜２の対向間隔
が１００μｍの場合には直流電源電圧は１００Ｖ程度で
ある。

一方、第３図に示すように両透明導電膜２の間に交流電
圧を印加すると、電気泳動粒子４は透明導電膜２と垂直
な方向に多数配列されて透明性を回復し、これによりシ
ャッターのオン状態が得られるので、上記とは逆に表示
物８の視認が可能となる。交流電源電圧は上記透明導電
膜の配置間隔の場合、周波ｇ１１００　ＫＨｚで７０Ｖ
程度である。

このように分散系５に直流電圧と交番電圧とを切換え可
能に印加することにより、電気泳動粒子４の配列状態を
変えてシャッターのオンオフ駆動を達成できるので、無
振動且つ静粛な種々の光学的シャッター手段に活用でき
る６ 「発明の効果」 本発明に係る電気泳動式光学シャッターによれば、透明
な基材上に透明導電膜を形成した一組の電極板を備え、
これら透明導電膜が所要の間隔で対向するように該両型
極板を保持し１分散媒中に電気泳動粒子を分散させて上
記両電極板間に封入した分散系を備え、上記両電極板間
に直流電圧と交番電圧とを切換え可能に印加する為の電
源装置を備えるように構成したので、直流電圧の印加に
より電気泳動粒子を一方の電極板に吸着集積させてシャ
ッターのオフ状態を保持させ、また、交番電圧の印加を
以って電気泳動粒子を電極板と垂直方向に配列させるこ
とによってシャッターのオン状態を確保できる。従って
、機械的な動作を伴うことな（電極板間に交番電圧と直
流電圧とを切換え可能に印加する簡易な手段でシャッタ
ーを光学的にオンオフさせることが出来る。

偏光板等も不要であるから構成が簡単であり、機械的な
動作を伴わないので、シャッター動作は静粛であって故
障の虞もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に従った電気泳動式光学シャ
ッターの概念的な要部断面構成図、第２図は電極板間に
直流電圧を印加してシャッターのオフ状態を得る場合の
動作説明図、第３図は同じく電極板間に交番電圧を印加
してシャッターのオン状態を得る場合の動作説明図であ
る。 ｌ：　透明ガラス板 ２：透明導電膜 ４：　電気泳動粒子 ５　：　　分　　　　散　　　　系 ６：　端部封止部材 ７　：　　電　　源　　装　　置 ８　：　　表　　　　示　　　　物 第１図 第２図 第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）透明な基材上に透明導電膜を形成した一組の電極
   板を備え、上記透明導電膜が所要の間隔で対向するよう
   に該両電極板を保持し、分散媒中に電気泳動粒子を分散
   させて上記両電極板間に封入した分散系を備え、上記両
   電極板間に直流電圧と交番電圧とを切換え可能に印加す
   る為の電源装置を具備することを特徴とする電気泳動式
   光学シャッター。
2. （２）交番電圧は、周波数１〜１００ＫＨｚで１０〜２
   ００Ｖである請求項（１）に記載の電気泳動式光学シャ
   ッター。