JPH0126300B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

発明の背景 本発明は、テストパツクを用いる高真空滅菌器
試験に関する。このような試験および試験用の標
準テストパツクは、Good Hospital Practice：
Steam Sterilization and Sterility Assurance
と題するAssociation for the Advancement of
Medical Instrumentation（AAMI）ST.1〜1980
においてAAMIによつて規定されている。
AAMIテストパツクは、本質的に、一般に高真
空滅菌器中で滅菌される製品と同一のもしくは全
く同様な製品からなる材料の本体である。とりわ
け、材料の本体は、所定の内部部分に感熱性指示
体を有する、タオルパツク、もしくはボウイ―デ
イツク（Bowie―Dick）型テストパツクと種々
に称される、束に結ばれていてもよい、折りたた
まれたタオル様の積層体であつてもよい。典型的
には、この指示体は、タオルにサンドイツチさ
れ、かつ折りたたまれたタオルの面積と同一の面
積を有するシート材料である。このシート材料
は、所定の温度を得てその材料のすべての地点で
永続性ある視覚的変化を行なう化学物質によつて
おおわれている。 操作の際、テストパツクを、もちろん、多孔質
であり任意の周囲の流体媒体で飽和されるように
なつているタオルから空気を除去するために、滅
菌器内に配置しそして高真空に付する。空気を除
去し、次いでこのパツクを、テストパツクを構成
するタオル材料のすき間空間を通りそしてその材
料の繊維に滅菌熱を伝達するようになつている蒸
気に付する。 公知のように、テストパツクの材料の空気接触
部分の粒子もしくは泡もしくはポケツトは、影響
を受けた材料を蒸気から隔離する。高真空の機械
的な効果によつて空気の効果的除去が行なわれた
と考える場合には、指示体の感熱性材料の被覆
が、その被覆の至る所で接触する蒸気による至る
所での視覚的に検出可能な変化を示すことによつ
て、このことを反映すると考えてもよい。しかし
ながら、テストパツクへの蒸気適用の間コーチン
グの任意の部分に接触する空気が存在していた場
合には、そのような部分で視覚的にわずかな変化
が検出され得るかまたは全く変化が検出され得な
いと考える。 滅菌器が滅菌に対して通常受ける、製品、材料
等は、通常、熱に対する暴露の標示を示さないこ
とによつて、真空および蒸気処理サイクルに対し
ての応答においてテストパツクと異なつているだ
けなので、処理サイクルに付されるテストパツク
が、すべての空気が効果的にテストパツクから除
去されたことおよび蒸気がテストパツクの可能な
すべての粒子と接触したことを示す場合には、こ
の滅菌器は、効果的に空気を除去することおよび
前記製造、材料等を適当に滅菌することの双方に
ついて有効であると考える。 前記のタオルパツク試験は、AAMI ST.1−
80，８，９および10頁に、並びに、ジエイ．エイ
チ．ボウイ（J.H.Bowie）らによる彼らの論文
“The Bowie and Dick Autoclave Tape
Test”，The Lancet，1963年３月16日、186およ
び587頁に詳細に記載されている。ここで、この
タオルパツクは、再使用可能であり、各使用の後
再条件付けに付されると記載されている。試験を
１日１回、もしくはそれ以上実施することが通例
であるので、この技術分野の従業者は、それでも
やはり試験の目的のために、一回の使用後に使い
捨てができ、かつ貯蔵可能であり、使用のための
準備がほとんど必要ないかもしくは全く必要な
い、標準タオルパツクの有効な同等物である安価
なテストパツクをも考察した。ある場合には、ボ
ウイらの「29ハツカバツク（huckaback）タオ
ル」は、約1.9cm（3/4インチ）の高さに積層され
た、何枚かの23cm×30cm（９インチ×12インチ）
の吸収性紙のシートによつて置きかえられた。23
cm×30cm（９インチ×12インチ）の紙の一枚のシ
ートからなる指示体がこの積層体の中央にあり、
この指示体の一方の側は、その側の表面全体をお
おう特有のパターンで、感熱性材料を用いてコー
トされていた。このパツクは、一片の粘着テープ
の形のフアスナーによつて固定されたクレープ紙
包装体によつてでき上がつており、その粘着側と
反対の側に感熱性コーチングを有していた。 この従来技術のテストパツクが試験サイクルに
付される場合には、フアスナー上の感熱性材料
は、パツクが熱に暴露されたか否かを示す。熱に
対する暴露が示される場場合には、クレープ紙包
装体は、開けられ、紙積層体の中央の指示体シー
トに至りそして指示体シートを調べ、蒸気が指示
体シートの表面全体と接触していたかどうかを知
ることを可能にする。感熱性材料の全体のパター
ンがその外観を実質的に一様に変化した場合、例
えば、パターンが付されている紙の側のパターン
とかろうじて区別できる薄い色彩のパターンか
ら、紙の色とは著しく異なる全くの黒色もしくは
極めて暗色のパターンに変化した場合には、完全
な暴露、従つて有効な空気除去が示される。もし
多少でも、空気が指示体シートのコートされた表
面の隣接に存在していた場合には、全く色彩変化
が生じないかまたはほとんど生じない。このこと
は、別な方法で暗色にされたパターンの薄い色彩
のすき間として直ちに認識できる。 このテストパツクを用いる場合、吸収性紙を、
紙積層体が空気および蒸気透過性に関してタオル
と同等物となるように、特性（性質、多孔性、基
礎重量、等）および量によつて選択する。クレー
プ紙包装体、および積層体中の指示体シートの紙
は、それ自体、パツクの性能に対して認め得る程
の寄与はしない。指示体シートを積層体の中央に
位置させることはその特性を無関係なものとして
いるが、クレープ、例えば、いわゆる外科用クレ
ープは蒸気に対して比較的透過性である。 本発明の要旨 本発明のテストパツクは、その全体の機能を通
して前記の従来技術のテストパツクに似ている
が、積層体の紙を有することにおいても構造上従
来技術のパツクと類似している。しかしながら、
従来技術のタオルパツクおよびクレープ包装した
テストパツクは、テストパツクの内部に蒸気が進
入し、およびその内部から空気が逃出する速度に
ほとんど影響を与えない材料（包装体）中に含ま
れている。しかしながら、本発明によれば、容器
がその速度の主要な決定要因である。 とりわけ、本発明に係るこのような容器は、厚
紙、もしくは同等のシート材料の箱で、かつその
中に含まれる吸収性紙の積層体のおよその形およ
び容積の箱であつてもよい。用いられる厚紙は、
蒸気に対して比較的透過性であり、その厚紙を通
して開けられるいくつかの穴を有している。しか
しながら、蒸気流入および空気流出の速度は、箱
の壁の連続性を中断する裂け目であつて、一枚の
厚紙を箱の形に折り曲げることによつて生じる裂
け目、および蒸気に対して透過性でありかつ厚紙
の一方の側に積層されるフイルムによつて決定さ
れる。すなわち、蒸気および空気の速度は、フイ
ルムおよび裂け目によつて決定される。 本発明によれば、本発明のテストパツクは、一
定の形を有しているばかりでなく、その形にいつ
たん形成されれば、その容器が通常の周囲条件
（例えば、大気圧、室温）に暴露された場合およ
び滅菌器内で高真空／真空パージおよびスチーミ
ングに付された後の双方の場合においてその形を
安定化する材料からなつている容器内に含まれる
ことによつて、従来技術のものとは異なつてい
る。 とりわけ、形状安定性を有する材料は、前記説
明した、紙積層体からの空気流出およびこの積層
体への蒸気流入をコントロールする、ポリエステ
ルフイルム／厚紙積層体と同一のものである。 本発明は、箱への種々の有用な特徴の結合を用
意することも可能である。このように、本発明の
箱は、紙積層体への適切でありかつクレープ包装
体の場合より有害性の少ない接近を行なうテイア
ーストリツプを有していてもよい。さらに、テイ
アーストリツプは、記録保持を与えてもよい。箱
の外部表面は、その表面上への、方向、典型的テ
ストパターンの印刷を許容し、並びにテストパツ
クが熱に暴露されたかどうか示すための適当な手
段を支持することを用意する。 箱の形状安定性、およびそのコンパクトでかつ
一定の形によつて、本発明の新規なテストパツク
は、試験使用の前および後の双方において便利に
取り扱いされおよび便利に貯蔵され得る。いつた
ん使用されそして開けられた、クレープ紙包装の
テストパツクは、湿つた紙の、組織が崩れた扱い
にくい塊になり、試験の結果をここから離れて書
き留めた後は速く捨ててしまいたくなる。本発明
の新規なテストパツクを用いれば、テイアースト
リツプは記録受容媒体を与え、そしてテストパツ
クそれ自体は、滅菌処理サイクルへの暴露前に、
便利にかつ容易に取り扱いもしくは貯蔵され得た
状態をなお保つている。 発明の好ましい態様の詳細な記載 第１，６，７および８図を参照するに、好まし
い型のテストパツクを通常参照文字Ｐによつて示
す。テストパツクＰは、本質的に箱１およびおよ
そ箱１の大きさ（箱１自体は、例えば、約23cm
（９インチ）×30cm（12インチ）×1.9cm（3/4イン
チ））の積層体Ｓのシートからなる。積層体Ｓは
熱指示体シートＴをその中に有している。 箱１は通常の形状をしているが、本発明に従つ
て、箱への容易でかつ有害性が最小限の接近を可
能にするように配したテイアーストリツプ２を有
している。このように、第１および６図からわか
るように、箱の１つの端面パネル３はフラツプ４
によつて提供される。フラツプ４は底面パネル５
の連続的な伸張部分であり、それを箱１の上面パ
ネル７の自由縁６の下にはさみ込み得るように折
り曲げられる。 箱の他の末端パネル８も同様にフラツプ９（第
１図中に図示せず）によつて提供される。フラツ
プ９は、上図パネル７の連続的な伸張部分であ
り、それをパネル５の自由縁１０の下にはさみ込
み得るように折り曲げられる。 残るパネル、１１および１２は、パネル５およ
び７と共に、４つの並行な直線の折り目１３，１
４，１５および１６、並びに接着されもしくは別
な方法で留められる、材料の反対側の端面（第１
図に図示せず）のわずかな重複を有する単一のシ
ート材料から基本的に形成される。 ６つの長方形パネル３，５，７，８，１１およ
び１２によつて規定され得られる形の限定性を保
存するために、形状安定材料、好ましくは、31.8
ミクロン（1.25mil）のポリエチレンテレフタレ
ートポリエステルフイルム、もしくは同等物を積
層される、好ましい厚さ0.508mm（0.020インチ）
（許容範囲は0.457mm（0.018インチ）〜0.559mm
（0.022インチ）である）の、クレーコートの、固
体漂白スルフエート板紙素材を用いる。このフイ
ルムは箱の内部にある。もちろん、板紙は、箱１
が通常の室の温度、湿度および圧力条件でその形
を保存することを確実にし、ポリエステルは、空
気および蒸気のパツクへの出入りの許容速度を制
御する働きをする半透性のバリヤーを与える。 ポリエステルフイルム積層を用いない場合に
は、厚紙素材は蒸気に対して比較的透過性であ
る。ポリエステルフイルムは、蒸気滅菌循環条件
に対して素材の形条安定性をも達成する。１７，
１８，１９，２０および２１で示した、所定の数
および配置の穴もしくはスロツトを、空気流出お
よび箱１の内部への蒸気流入を可能とするように
設けてもよい。 テイアーストリツプ２の一端２２は、そのスト
リツプの末端の中間の場所、縁６において始まつ
ている。テイアーストリツプ２の他端２３は、パ
ネル７のかどであり、折り目１５と折り目２４と
の交差の場所にある。もちろん、折り目２４はパ
ネル８の用意から得られる。 テイアーストリツプ２の得られる方向は、前述
の、箱１の中味への容易でかつ有害性が最小限の
接近を与える。このように、箱が滅菌循環を経た
後に箱１の中味を調べるためには、単にストリツ
プ２を破り取ることを要するのみである。この破
り取りは、パネル７の約３分の１程度からなるフ
ラツプ２５を折り目１５および１６を除いたあら
ゆるところで解放する。一直線である折り目１５
および１６はヒンジを与える。その一方もしくは
双方のヒンジの周辺で、２７，２８，２９および
３０で示されるロツキング・タブの存在もしくは
不在に依存して、フラツプ２５を折り返すことが
できる。いずれにせよ、パネル３および８を決ま
つた場所に固定するために接着剤を用いる、等。
接着剤を用いる場合には、縁６は全く自由ではな
いが、実際の感覚では自由であると考えてもよ
い。それは、フラツプ４からフラツプ２５を比較
的容易にはがすことができるからである。 第６および７図からわかるように、パネル５お
よび７は種々の情報を表わすしるしを有する。こ
のように、パネル５はテストパターンのサンプル
を有している。その一方のもの、テスト合格
（SATISFACTORY TEST）とラベルされたも
のは均一な水蒸気処理の効果を例示しており、そ
して他方、典型的テスト失敗（TYRICAL
TEST FAILURE）とラベルされたものは、テ
ストパツクの中心において、空気が指示体（図示
せず）の感熱性材料をテストパツクの中心で水蒸
気に接触させないように保持していた場合に指示
体がどう見えるか示している。もちろん、使用の
時には、ストリツプ２を破り、パツクの上面から
フラツプ２５を引き離し、パツクの少なくとも一
部分を持ち上げ、そしてそこから指示体を除去す
る。得られる一枚の紙は、テストパターンのサン
プルの２倍の大きさを有し、空気除去の有効性に
依存して、一方もしくは他方によく似ている。 パネル７は、その上に種々のその説明的情報を
有している。大部分は、いわば、本発明に係るテ
ストパツクの見地から述べられる、AMMI ST.1
〜1980による空気除去テスト指示の簡潔な説明で
ある。本発明に従い、テストストリツプ２は、特
定のテスト状態に関する情報を受ける用意をし、
記録並びに指示体への容易でかつ比較的有害性の
ない接近の手段を構成する。明らかな理由で第６
図でなく第１図中、点描３１によつて表わされ
る、本発明の他の１つの特徴は、情報の判続に影
響を及ぼさずに、より多いもしくはより少ない永
続性がありかつ外観において視覚的に認識可能な
変化をする対照的な地（例えば、パネル７上の情
報の黒色印刷下の青色）である。 第２図は、長四辺形の穴１７〜２１の代わり
に、丸い穴３２，３３，３４および３５を有する
ことに関して、およびパネル１１中にテイアース
トリツプ３６を有しかつその全体の長さに沿つて
伸びていることに関して第１図の変形を示す。第
２図は第１図から明白でない詳細を示している。
それはタブ３７である。タブ３７は指示体シート
Ｔの必須部分である。第１図はシートＴが積層体
Ｓからわずかに突き出ているように示している
が、実際には、シートＴは積層体と同じ寸法であ
り、そして積層体中の他のシートと一列に整列さ
れており第１図に関してパネル１２に近い積層体
Ｓの側にある、シートＴへの接近を容易にするた
めに、タブ３７を用意することが便利である。 第３図に示した本発明の形においては、プラス
チツクのシエルもしくは３８中に積層体Ｓを入れ
ることを企図している。第１および２図における
と同様に、適当な穴およびテイアーストリツプ
（第３図中には図示せず）を設けてもよい。バツ
グ３６は、プラスチツク、例えば、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、ナイロン、積層品等からつ
くられる（そして所望ならば透明であつてもよ
い）が、第２図等の厚紙箱１と同じ形に限定され
ない。しかしながら、プラスチツクフイルム技
術、包装技術において通常行なわれるヒートシー
ルもしくは接着剤によつてバツグ３８の端面３９
および４０を密閉することは、好ましくは、第２
図のパネル１１に相当するバツグ側面において、
第２図のストリツプ３６と同様な寸法で同様に配
されるテイアーストリツプによつて提供される接
近のため実質的形状安定性の保存を可能とし、こ
れによつてバツグを開くことの崩壊的な影響を最
小にする。 第４および５図に示した本発明の形において、
長方形の底面パネル４２（第５図中でのみ図示
し、幾分かは表象的であるが実質的に積層体シー
トの形および寸法を有する）から形成されそして
パネル４２の側から伸びている大きいもしくは小
さい三角形のフラツプ４３，４４，４５および４
６を有する箱４１中に、積層体Ｓは含まれる。折
り重ねた場合に、フラツプは形および寸法におい
て第１図のパネル３，７，８，１および１２に対
応する５面のパネルを形成する。フラツプ４６は
その中にスロツト４７を有し、すべてのフラツプ
を一緒にしておよそ平面の形に確保するために、
フラツプ４４の上面４８はスロツト４７からすべ
り込む。 第５図に示すように、熱指示体シートＴは、積
層体Ｓ中の他のシートより全体的に少し大きいも
のであるように見え、それによつて、単に第５図
の状態までフラツプを開くことによつて極めてた
やすく位置を突き止め、巧みに操作される。しか
しながら、好ましくはシートＴに、タブ４９、お
よびストリツプの一端を形成する引き手５２によ
つて操作されるパネル５０中の（フラツプ４３の
一部分である）テイアーストリツプ５０（第５図
中には図示せず）を備える。指示体シートＴへの
接近の方法と同様であるけれども、このテイアー
ストリツプはフラツプ４３，４４，４５および４
６が開くのを防止している。従来技術のクレープ
包装テストパツクを開けることが幾分かじめじめ
して、柔かく、そして無定形の塊を有するそのテ
ストパツクを捨ててしまわない限り容易には扱え
なくしていることと比べて、フラツプ４３，４
４，４５および４６を開けることは、その箱の形
を変えるけれども、箱の形状安定性には影響を与
えない。 第８図は、第１，６および７図の箱１（およ
び、テイアーストリツプの位置を除いては第２図
の箱）を形成するための平らなブランク５３を示
している。第８図は大部分自明であるけれども、
折り目の位置がその方向を示すダツシユ記号の線
で示されること、および箱のフラツプ中の切れ目
が５４，５５，５６および５７で示されることに
注意していただきたい。これらの切れ目は、フラ
ツプ４および９と、そしてロツキングタブ２７，
２８，２９および３０と協力的に働き、例えば、
タブを箱の端中に挿入する場合に積極的にタブを
固定する。同様に、テイアーストリツプ２は、主
に位置に関して示され、そしていずれにしてもパ
ネルの印刷等が完了されるまではブランクの材料
から形成されない。 ブランク５３を箱形に折り曲げるに際して、そ
のフラツプ５８および５９を重複させて一緒に接
着し、それによつてパネル１２をつくる。 第９図において、参照番号６０および６１は、
熱および湿気に安定な粘着テープ、好ましくは透
明なマイラー（Mylar、商品名）等のストリツプ
と同一であり、フラツプが箱１の端の中に押し込
まれた状態でとどまることを確実にするために第
９図に示すようにストリツプを用いてもよい。 さらに重要には、第９図は積層体Ｓからなる細
部を示している。このように、本発明に従い、１
枚の単一の熱指示体シートＴは、２つの４枚のコ
ントロールシートの層Ｃの間にあり、順番に、層
Ｃは２つの10枚の填材シートの層Ｆの間にはさま
れている。従来、填材シートを用いないこと、ま
たは積層体の外側上にコントロールシートをおよ
び中間に填材シートを与えることが知られていた
が、これらの従来的形状はボウイ―デイツクテス
トパツク（Bowie―Dick Test Pack）を真似て
いるとは思われないし、同様に本発明に係る積層
体形状もこれを真似ているとは思われない。 これらのシートに用いる種々の紙は以下の特性
を有している。

【表】

【表】 パツクを滅菌器中に置く場合には紙は乾燥しき
つていてはいけない。そのことは試験結果を妥協
させ得る。感熱材料は、ニユーヨーク11101、ロ
ングアイランド、ロングアイランドシテイーの
Propper Manufacturing Companyの専売のイ
ンク配合物である。高温暴露前、室温において黄
色がかつた色は、蒸気オートクレーブ中に置かれ
下記のサイクルに付された場合には、永久に固体
の黒色に変わることによつて滅菌温度まで完全に
反応しなければならない。サイクルは下記の通り
である。 １ 予備真空、508mmHg（20インチHg）まで ２ 蒸気放出、254mmHg（10インチHg）まで ３ 予備真空、508mmHg（20インチHg）まで ４ 蒸気放出、254mmHg（10インチHg）まで ５ 予備真空、508mmHg（20インチHg）まで ６ 蒸 気、133℃＋１℃（272〓＋２〓）まで 3.5分間（ストツプウオツチ） ７ 排 気、508mmHg（20インチHg）まで この特殊なインクは、前記サイクルに似ている
が工程６および７の前に単一の予備真空工程しか
有していない省略されたサイクルに付し、全く蒸
気が放出しない場合には、暗褐色より濃くない茶
色がかつた色に永久に変わるであろう。このこと
は、インクの量および配合が、完全な色彩変化を
発現するためには、蒸気からの所定量の熱を必要
とするからである。蒸気がインクに接近し得る率
は、箱によつて、および小さな程度でコントロー
ルシートＣによつてコントロールされる。本発明
の箱は前記完全なサイクルを有する滅菌器中での
使用のために設計されたものであるので、省略さ
れたサイクル中にその箱を用いることは完全な色
彩変化のために十分な熱を与えることを可能とし
ない。 換言すれば、この特殊なインク配合は、不完全
なサイクル並びに不完全な空気除去の検出を可能
とする。しかしながら、空気が有効に除去されて
いるか否かを決定することが本明細書中での主な
関心事であるので、サイクルの完全さの能力を本
質的なものとはみなさない。さらに、サイクルの
分析を、好ましくは、サイクルを通して滅菌器中
の温度を記録することによつて実施する。にもか
かわらず、明らかに、シートの表面全体が空気で
おおわれ、かつこの空気が除去されなかつた場合
には、全体にほとんどもしくは全く色彩変化が生
じないのであるけれども、色彩変化の程度に関係
なく、空気の不完全な除去によつて影響されるの
はシートＴ上の色彩変化の均一性のみである。 前記指摘したように、指示体シートＴの紙の性
質は、積層体内部への蒸気／空気の出入りに関す
る限りにおいて、重要ではない。しかしながら、
このことについては、箱１と積層体Ｓとは全体と
して、典型的なボウイ―デイツクテストパツクを
よくまねていなければならない。ボウイ―デイツ
クテストパツクも本発明の新規なテストパツクも
どちらも有効な滅菌の表示として用いられ得ない
ということは、注意すべき重要なことである。試
験される対象は空気除去だけであり、それ以上の
何物でもない。 本発明において、箱２は出入りの主要な決定因
子であり、コントロールシートは主要な従属的決
定因子として働く。填材シートは、単に嵩のため
に与えられるに過ぎず、蒸気／空気出入りに対し
てコントロールシートより極めて小さな影響しか
有していない。 箱１自体に関する限りでは、蒸気／空気の出入
りは、箱の端中にフラツプを挿入することによつ
て主として裂け目を通してなされる（これは、こ
れらのフラツプが所定の場所に接着され、その場
合比較的かなり大きい穴もしくはスロツトのよう
な同等の用意が箱１中に与えられねばならない限
りそうである）。極めて小さな程度で、穴１７，
１８，１９，２０および２１は出入りに影響を及
ぼす。このように、第６および７図中に示される
箱においては、パネル５および７の各々において
１７〜２１のような５つの同一な穴があるが、そ
の数を２倍にすることは適切には性能を変化させ
ない。同様に、切取部分であるテイアーストリツ
プ２は、所定量の出入りを可能にするが、とりわ
け、切取部分が箱の内部上のプラスチツクフイル
ムによつて少なくとも部分的にシールされている
ので、出入りの量は実質的なものではない。フイ
ルムは不透過性ではないが、蒸気進入に対するそ
の寄与は、厚紙がコートされていない場合に許容
するものより極めて少ない。 第９図のシートＴは、第６図中のストリツプ２
上に示された説明の変形である凡例、すなわち日
付（DATE）、作業者（OPERATOR）、オート
クレーブ番号（AUTOCLAVENo.）を示してい
る。テストパツクを用いた場合、満たされたブラ
ンクを有するテイアーストリツプ２の形を取り得
る所定の記録を習慣的に保持するか、もしくは、
所定の記録を、単独で、指示体シートＴ自体にス
テープルで留める。さらに、テイアーストリツプ
のブランクの内容を指示体シートＴ自体に移すこ
とが可能であり、テイアーストリツプを捨てるこ
とができる。箱１の材料は、耐水性でありそれゆ
え異議あるように湿つておらず、そして形状安定
性のため、さらに軽便、操作容易、および貯蔵可
能な条件にあるので、記録として用いられるテス
トパツク全体を保存することさえできる。 箱１のいくつかのパネル上のしるしを、好まし
くは、透明なワニスでコートした場合に滅菌器熱
に反応し、外観において目に見える変化によつて
対照をなす色彩のインクの地の上に、通常の黒色
プリンターインクで印刷する。 滅菌器熱に応じて薄れ、そして第１図において
２６で示したように本発明で使用する、このよう
なインクの１つは、デラウエア州19711、ニユー
アーク、ピー、オー、ボツクス8095，2000オグル
タウンロード、フオールデイング・カートン・デ
イヴイジヨン（Folding Carton Division）、ウ
エストヴアコ（Westvaco）によつて提供される、
PMS292ブルーである。ワニスそれ自体は、蒸気
に対する箱の透過性には影響しない。 明らかに、本発明に係るテストパツクの構成
は、紙特性、シート数、指示体シートＴに対する
感熱性材料等に関して変化してもよい。１つの詳
細もしくは別の詳細が、本願の１つの特許請求の
範囲もしくはいくつかの特許請求の範囲を限定す
るかもしれない範囲を除いては、本発明は、この
ような詳細に限定されているものとみなされるべ
きではない。本発明の新規なテストパツクは、滅
菌器サイクルの相違、例えば、指示体シートＴへ
の影響に関して前述した２つのテストサイクルに
よつて例示された相違のため種々の点で滅菌器の
構造特質の変形に付され得るが、このテストパツ
クは、一般に、ボウイ―デイツク原理に従つて操
作上の標準に付される任意の滅菌器において有用
である。しかしながら、このような変形は本願の
特許請求の範囲内のものであると考える。 本発明を35USC、セクシヨン１１２に従つて
記載した。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の１つの形の透視図である。
第２図は、本発明の第１図の形の変形の破断透視
図である。第３図は、本発明の第２の形の透視図
である。第４図および第５図は、本発明の第３の
形の透視図である。第６図および第７図は、第１
図に示した本発明の形の市販型の上面図および底
面図である。第８図は、第６図および第７図に示
した本発明の形の構成に用いたブランクの平面図
である。第９図は、第６図および第７図に示した
本発明の形を、部分的に分解した形で示した平面
図である。注意：第６図から第９図までの各々の
図は、共通の尺度で示したものであるが、第６図
および第７図だけは、実物大である。 １…箱、２…テイアーストリツプ、４…フラツ
プ、６…自由縁、１３，１４，１５，１６…折り
目、１７，１８，１９，２０，２１…穴、２７，
２８，２９，３０…ロツキング・タブ、３６…テ
イアーストリツプ、４１…箱、５３…ブランク、
Ｃ…コントロールシート、Ｆ…填材シート、Ｔ…
指示体シート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 滅菌器の機械的空気除去試験用の使い捨ての
   テストパツクであつて、一定の安定な形状を有
   し、蒸気および空気を比較的透過しにくい材料か
   らなる形状安定化層でコートされた蒸気および空
   気を比較的透過しやすい材料からなる、箱形の外
   側容器、および滅菌器の高真空パージ−蒸気滅菌
   サイクルの間に蒸気および空気透過性の材料を透
   過する蒸気と接触されるように配置された、その
   ような蒸気との接触が起こつたかどうかおよびも
   し存在するならば、どの程度まで、空気が前記材
   料中に存在し、そのような蒸気との接触を妨げた
   かを示すための指示体手段を有する、前記蒸気お
   よび空気透過性材料からなる本体を含み、前記本
   体が前記箱内に収容され、前記箱が前記本体内部
   へ接近する蒸気および前記本体内部から出る空気
   の流れを、前記蒸気および空気の流れが主として
   前記蒸気および空気を比較的透過しやすい材料か
   らなる本体の横もしくは水平方向に起こるように
   制御し、管理する障害部材を与える複数のクロー
   ジヤーフラツプを含んで構成されており、前記形
   状安定化層が前記箱が前記蒸気滅菌サイクルに付
   されている間およびその後に前記箱の形状を安定
   に維持する、テストパツク。 ２ 前記箱が板紙シート材料からなり、前記形状
   安定化層が前記板紙に固着された、前記箱の形状
   を安定化させるのに有効な厚さを有するプラスチ
   ツクフイルムを含む、特許請求の範囲第１項記載
   のテストパツク。 ３ 前記箱が蒸気および空気を比較的透過しやす
   いシート材料および前記形状安定化層からなり、
   前記形状安定化層が前記蒸気および空気を比較的
   透過しやすいシート材料の一方の側に固着された
   プラスチツクフイルムを含む、特許請求の範囲第
   １項記載のテストパツク。 ４ 前記形状安定化層が前記蒸気および空気を比
   較的透過しやすい材料の一方の側に固着されたポ
   リエステルフイルムを含む、特許請求の範囲第１
   項記載のテストパツク。 ５ 前記蒸気および空気を透過しやすい材料から
   なる本体の内部へ接近する蒸気および前記本体の
   内部から出る空気の流れの制御および管理が前記
   箱内に複数の孔をさらに設けることによつて補助
   されている、特許請求の範囲第１項記載のテスト
   パツク。 ６ 前記箱が前記蒸気および空気を比較的透過し
   やすい材料からなる本体への容易な接近を可能に
   するテイアーストリツプ部分を含む、特許請求の
   範囲第１項記載のテストパツク。 ７ 前記箱の外表面が視覚的に判読可能な情報を
   有する感熱性材料の領域を有し、前記感熱性材料
   が前記情報を不明瞭にすることなく、前記領域の
   外観において視覚的な持続性のある変化を与える
   ような温度に感応し、そのような変化がこのテス
   トパツクの前記滅菌サイクルの熱に対する暴露を
   示す、特許請求の範囲第１項記載のテストパツ
   ク。 ８ 滅菌器の機械的空気除去試験用の使い捨ての
   テストパツクであつて、一定の安定な形状を有
   し、蒸気および空気を比較的透過しにくい材料か
   らなる形状安定化層でコートされた蒸気および空
   気を比較的透過しやすい材料からなり、複数の側
   面および平坦な表面および裏面を有する箱形の外
   側容器、および滅菌器の高真空パージ−蒸気滅菌
   サイクルの間に蒸気および空気を比較的透過しや
   すい材料からなる本体を透過する蒸気と接触され
   るように配置された、そのような接触が起こつた
   かどうかおよびもし存在するならば、どの程度ま
   で、空気が前記蒸気および空気を比較的透過しや
   すい材料中に存在し、そのような蒸気との接触を
   妨げたかを示すための指示体手段を有する、前記
   蒸気および空気を比較的透過しやすい材料からな
   る本体を含み、前記本体が前記箱内に収容され、
   前記箱がその縁に位置し、前記本体内部へ接近す
   る蒸気および前記本体内部から出る空気の流れを
   制御し、管理する障害部材を与える複数のクロー
   ジヤーフラツプを含んで構成されており、前記形
   状安定化層が前記箱が前記滅菌サイクルに付され
   ている間およびその後に前記箱の形状を安定に維
   持する、テストパツク。 ９ 前記箱が蒸気および空気を比較的透過しやす
   いシート材料および前記形状安定化層からなり、
   前記形状安定化層が前記シート材料の一方の側に
   固着されたプラスチツクフイルムを含む、特許請
   求の範囲第８項記載のテストパツク。 １０ 前記形状安定化層がポリエステルフイルム
   を含む、特許請求の範囲第９項のテストパツク。