JPH01262395A - 回転式圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、回転式圧縮機、詳しくはケーシングにシリン
ダを内装し、該シリンダに形成するシリンダ室に、偏心
回転部を回転自由に内装すると共に、この偏心回転部に
摺接して前記シリンダ室を低圧室と高圧室とに仕切るブ
レードを往復動自由に設け、前記偏心回転部の回動によ
り前記高圧室で圧縮される高圧流体を前記ケーシングの
内部に吐出するようにした回転式圧縮機に関する。

（従来の技術） 従来、この種回転式圧縮機は、例えば実開昭６２−７８
３８７号公報に記載され、かつ第５図に示したごとく、
密閉ケーシング（１）の内部にシリンダ（５）を設け、
該シリンダ（５）のシリンダ室（５１）に、偏心回転部
（８）を回転自由に内装すると共に、前記シリンダ（５
）に半径方向に向けて延びる摺動溝（５２）を形成し、
この摺動溝（５２）に、前記偏心回転部（８）に常時摺
接して、前記シリンダ室（５１）を低圧室（Ａ）と高圧
室（Ｂ）とに仕切るブレード（９）を往復動自由に設け
る一方、前記摺動溝（５２）の半径方向外方側に、前記
ブレード（９）の背面側に背圧を付与する背圧室（５３
）を形成し、かつ前記ブレード（９）の背面側に、この
ブレード（９）に押圧力を付与するスプリング（１０）
を設けて、該スプリング（１０）による押圧力と、前記
背圧室（５３）に導入される背圧とにより、前記ブレー
ド（９）を前記偏心回転部（８）に常時摺接させるよう
にしている。

また、前記シリンダ（５）の内周面で、前記ブレード（
９）を中心とした前記偏心回転部（８）の回転方向前後
位置には、吸入ポー）（５４）と吐出ポート（５５）と
をそれぞれ形成して、前記吸入ボート（５４）から前記
シリンダ室（５１）の低圧室（Ａ）へと吸入された低圧
流体を、前記偏心回転部（８）の偏心回転により圧縮し
て、前記シリンダ室（５１）の高圧室（Ｂ）から前記吐
出ポート（５５）を介して前記ケーシング（１）の内部
へと吐出させるようにしている。

（発明が解決しようとする課題） ところで以上のごとき回転式圧縮機では、前記ブレード
（９）に、前記スプリング（１０）による押圧力と、前
記背圧室（５３）に導入される背圧（ケーシング（１）
内に吐出された流体による高圧圧力）とをそれぞれ付与
して、前記ブレード（９）を前記偏心回転部（８）に常
時摺接させるようにしているにも拘わらず、特にインバ
ータ運転時などに前記偏心回転部（８）を高速回転させ
るような場合で、前記高圧室（Ｂ）が吐出行程終了時の
過圧縮域にあるようなとき、前記ブレード（９）の慣性
力の増大と相俟って、過圧縮域とされる前記圧縮室（Ｂ
）からの高い圧力が前記背圧室（５３）側からの押圧力
に打勝って、前記ブレード（９）が前記摺動溝（５２）
の外方側に向けて跳び、該ブレード（９）と前記偏心回
転部（８）とが離れてしまうという所謂跳び現象が発生
し、このため前記低圧室（Ａ）と高圧室（Ｂ）とが互い
に連通して圧縮不良を招いたり、しかも前記ブレード（
９）が−旦跳んだ後に、再度前記偏心回転部（８）に再
接触するときの衝撃により、この偏心回転部（８）やブ
レード（９）の破損を招いたり、またこのブレード（９
）と前記偏心回転部（８）との再接触時に振動や騒音を
発生するのであり、その上前記偏心回転部（８）の高速
回転時などに、前記高圧室（Ｂ）での過圧縮も増大され
て、圧縮効率が低下するなどの問題があった。

本発明は、以上のごとき従来の問題点に鑑みてなしたも
のであり、その目的は、前記ブレードの跳び現象をなく
して、前記偏心回転部やブレードなどの破損事故を招い
たり、また振動や騒音の発生を招いたりすることなく、
圧縮効率を高めることができる回転式圧縮機を提供しよ
うとするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明は、ケーシング（１
）にシリンダ（５）を内装し、該シリンダ（５）に形成
するシリンダ室（５１）に、偏心回転部（８）を回転自
由に内装すると共に、この偏心回転部（８）に摺接して
前記シリンダ室（５１）を低圧室（Ａ）と高圧室（Ｂ）
とに仕切るブレード（９）を往復動自由に設け、前記偏
心回転部（８）の回動により前記高圧室（Ｂ）で圧縮さ
れる高圧流体を前記ケーシング（１）の内部に吐出すさ
せようにした回転式圧縮機において、前記ブレード（９
）に、一端が、前記高圧室（Ｂ）に常時連通し、他端が
、前記高圧室（Ｂ）が吐出行程終了時における過圧縮域
にあるとき、前記ケーシング（１）の内部に連通ずるガ
ス抜き通路（１１）を形成したものである。

（作用） 以上のように構成された回転式圧縮機においては、前記
シリンダ室（５１）の高圧室（Ｂ）が吐出行程終了時の
過圧縮域にあるとき、この高圧室（Ｂ）内の過剰に高め
られるガス圧力が、前記ブレード（９）に設けた前記ガ
ス抜き通路（１１）を介して前記ケーシング（１）の内
部へと逃がされ、前記高圧室ＣＢ）側からの押圧力が緩
和されるのであり、従って例え前記偏心回転部（８）を
高速回転させるような場合で、前記高圧室（Ｂ）が吐出
行程終了時の過圧縮域にあるようなときにでも、前記ブ
レード（９）に跳び現象が発生することはないのである
。このため、前記偏心回転部（８）やブレード（９）な
どの破損事故が未然に防止され、また振動や騒音の発生
を招いたりすることもなく、シかも例え前記偏心回転部
（８）を高速回転する場合にあっても、前記高圧室（Ｂ
）での過圧縮が防止されて、圧縮効率が高められるので
ある。

（実施例） 実施例について、図面を参照して説明する。

第４図に示した回転式圧縮機は、密閉ケーシング（１）
の内方上部位置に、駆動軸（２）を備えたモータ（３）
を設けると共に、下部位置に前記駆動軸（２）で駆動さ
れる圧縮要素（４）を配置している。

前記圧縮要素（４）は、シリンダ室（５１）をもったシ
リンダ（５）と、該シリンダ（５）の上下位置に積層状
に配置されるフロント及びリヤヘッド（８）（７）とを
備え、前記シリンダ（５）のシリンダ室（５１）には、
前記駆動軸（２）の長さ方向中間部位に形成した偏心軸
部（２ａ）と、該偏心軸部（２ａ）に挿嵌したローラ（
８ａ）とから成る偏心回転部（８）を回転自由に内装し
ている。

また、前記シリンダ（５）には、第１図及び第２図で明
らかなごとく、半径方向に向けて延びる摺動溝（５２）
を形成し、この摺動溝（５２）に、前記ローラ（８ａ）
に常時摺接して、前記シリンダ室（５１）を低圧室（Ａ
）と高圧室（Ｂ）とに仕切るブレード（９）を往復動自
由に設ける一方、前記摺動溝（５２）の半径方向外方側
に、前記ブレード（９）の背面側に背圧を付与する背圧
室（５３）を形成し、かつ、前記ブレード（９）の背面
側に、このブレード（９）に押圧力を付与するスプリン
グ（１０）を設けて、該スプリング（１０）による押圧
力と、前記背圧室（５３）に導入される背圧とにより、
前記ブレード（９）を前記偏心回転部（８）に常時摺接
させるようにしている。

更に、前記シリンダ（５）の内周面で、前記ブレード（
９）を中心とした前記偏心回転部（８）の回転方向前後
位置には、吸入ポー）　（５４）と吐出ポー）　（５５
）とをそれぞれ形成して、前記吸入ポート（５４）から
前記シリンダ室（５１）の低圧室（Ａ）へと吸入された
低圧流体を、前記偏心回転部（８）の偏心回転により圧
縮して、前記シリンダ室（５１）の高圧室（Ｂ）から前
記吐出ボート（５５）並びに板弁式の吐出弁（１２）（
第４図参照）を介して前記ケーシング（１）の内部へと
吐出させるようにしている。

しかして以上のような回転式圧縮機において、第１図及
び第２図に示したごとく、前記ブレード（９）に、−ｉ
が、前記高圧室ＣＢ）に常時連通し、他端側か、前記高
圧室（Ｂ）が吐出行程終了時の過圧縮域にあるとき、前
記ケーシング（１）の内部に連通ずるガス抜き通路（１
１）を形成したのである。

前記ガス抜き通路（１１）は、第３図で詳しく示したご
とく、前記ブレード（９）の前記高圧室（Ｂ）と対向す
る一側面で幅方向−（Ｉｌｌに、前記ブレード（９）の
高さ方向に全長にわたって設けた縦溝（ｌｌａ）と、前
記ブレード（９）の高さ方向中間部位に幅方向に貫通形
成した円形状の貫通孔（ｆｌｂ）と、該貫通孔（ｌｌｂ
）と前記縦溝（ｌｌａ）とを連通させる横溝（１１ｃ）
とから成り、前記縦溝（ｌｌａ）の長さ方向一端を、前
記シリンダ室（５１）の高圧室（Ｂ）側に常時臨ませ、
また該高圧室ＣＢ）が吐出行程終了時の過圧縮域にあっ
て、前記ブレード（９）が前記シリンダ（５）の背圧室
（５３）側に移動されたときに、前記貫通孔（ｆｌｂ）
を前記背圧室（５３）に開放させるのである。

次に、以上のごときブレード（９）の作用について説明
する。

先ず、前記シリンダ室（５１）の高圧室（Ｂ）が、吐出
行程終了時の過圧縮域にあるときには、第１図で示した
ごとく、前記ブレード（９）が前記シリンダ（５）の背
圧室（５３）側に移動されて、前記ガス抜き通路（１１
）を構成する前記貫通孔（ｌｌｂ）の一部が、前記背圧
室（５３）に開放され、また前記縦溝（ｌｌａ）の長さ
方向−端は、前記シリンダ室（５１）の高圧室（Ｂ）側
に常時連通されているために、前記高圧室（Ｂ）の高圧
ガスは、同図の矢印で示したように、前記縦溝（ｌｌａ
）と横溝（ｌｌｃ）を経て前記貫通孔（ｆｌｂ）に至り
、この貫通孔（ｌｌｂ）を介して前記背圧室（５３）へ
と逃がされ、前記高圧室（Ｂ）の過剰な高圧が低減でき
るのであり、従って例え前記偏心回転部（８）を高速回
転させるような場合で、前記高圧室（Ｂ）が吐出行程終
了時の過圧縮域にあるようなときにでも、前記ブレード
（９）の跳び現象が防止されるのである。

次に、前記シリンダ室（５１）が、吸入行程や吐出行程
途中にあるときには、第２図で示したごとく、前記ブレ
ード（９）が、前記背圧室（５３）で付与される背圧と
、前記スプリング（１０）による押圧力とにより、前記
偏心回転部（８）側に移動されて、前記貫通孔（１１ｂ
）が前記摺動溝（５２）で閉鎖されるのであり、従って
前記高圧室（Ｂ）と前記背圧室（５３）との連通は堆断
状態に保持される。

また、前記第２図の場合には、前記ガス抜き通路（１１
）を構成する前記縦溝（ｌｌａ）等により、前記シリン
ダ室（５１）と前記背圧室（５３）とが互いに連通され
る虞れがあるが、前記ブレード（９）と前記摺動溝（５
２）との間、及び、前記ブレード（９）と、該ブレード
（９）の上下に接触するフロント及びリヤヘッド（６）
（７）との間には、通常潤滑油による油膜が形成されて
、この油膜で前記縦溝（ｌｌａ）がシールされるために
、前記シリンダ室（５１）から前記背圧室（５３）にガ
スが漏れたりすることはないのである。

更に、第３図の実施例においては、前記ブレード（９）
における前記貫通孔（ｆｌｂ）の長さ方向両側位置に、
それぞれ刺抜孔（９ａ）を形成して、前記ブレード（９
）の全体重量を軽減させると同時に、このブレード（９
）の重量軽減に伴い、該ブレード（９）の慣性力を低下
させ、前述した跳び現象の防止に寄与させるようにして
いる。

（発明の効果） 本発明の回転式圧縮機は、以上説明したごとく、シリン
ダ（５）に往復動自由に設けるブレード（９）に、一端
が、前記シリンダ（５）におけるシリンダ室（５１）の
高圧室（Ｂ）に常時連通し、他端側が、前記高圧室（Ｂ
）が吐出行程終了時における過圧縮域にあるとき、ケー
シング（１）の内部に連通ずるガス抜き通路（１１）を
形成するようにしたから、前記ブレード（９）の跳び現
象を確実になくすことができるのであり、従って前記ブ
レード（９）や偏心回転部（８）などの破損事故を未然
に防止でき、また振動や騒音の発生を招いたりすること
もなく、シかも例え前記偏心回転部（８）を高速回転さ
せる場合にあっても、前記高圧室（Ｂ）での過圧縮を防
止して、圧縮効率を高め得るに至ったのである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明にかかる回転式圧縮機の要部
を示す平面図であって、第１図はシリンダ室の高圧室が
吐出行程終了時の過圧縮域にあるときの状態を、また第
２図は高圧室が圧縮行程途中にあるときの状態をそれぞ
れ示しており、また第３図はブレードの拡大側面図、第
４図は回転式圧縮機の全体構造を示す縦断面図、第５図
は従来例を示す平面図である。 （１）・・・・・ケーシング （５）・・・・・シリンダ （５１）・・・・シリンダ室 （８）・・・・・偏心回転部 （９）・拳・・・ブレード （１１）・・・・ガス抜き通路 （Ａ）・・・・・低圧室 （Ｂ）曇・・・・高圧室

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）ケーシング（１）にシリンダ（５）を内装し、該シ
   リンダ（５）に形成するシリンダ室（５１）に、偏心回
   転部（８）を回転自由に内装すると共に、この偏心回転
   部（８）に摺接して前記シリンダ室（５１）を低圧室（
   Ａ）と高圧室（Ｂ）とに仕切るブレード（９）を往復動
   自由に設け、前記偏心回転部（８）の回動により前記高
   圧室（Ｂ）で圧縮される高圧流体を前記ケーシング（１
   ）の内部に吐出するようにした回転式圧縮機であって、
   前記ブレード（９）に、一端が、前記高圧室（Ｂ）に常
   時連通し、他端が、前記高圧室（Ｂ）が吐出行程終了時
   における過圧縮域にあるとき、前記ケーシング（１）の
   内部に連通するガス抜き通路（１１）を形成しているこ
   とを特徴とする回転式圧縮機。