JPH0126131Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の技術分野 本考案は通信機用キヤビネツトの構造に関する
ものである。

(2) 従来技術と問題点 第１図乃至第３図は従来の通信機用キヤビネツ
トを説明するための図である。

第１図において通信機用キヤビネツト１は左・
右・上・下を塞いだ箱形状２であり、該箱形を仕
切り板３によつて縦形に２分割して広いスペース
域４と狭いスペース域５を形成し、さらに箱形状
２の前面には前扉６を設け、裏面には前記広いス
ペース域４部分のみに裏扉７が設けられている。
また前記狭いスペース域５の裏面は開放状態にあ
り、かつ上下にケーブル導入用の切欠き部８を設
け、箱形状２の下面にはキヤビネツト１の移動用
車輪９が取り付けられている。

なお、前記広いスペース域４には機器を搭載し
た架が収容され、狭いスペース域５はケーブル導
入部を構成している。上記のように構成されたキ
ヤビネツト１は壁面を背にして設置される。その
場合、前述の如く広いスペース域４に機器を収容
し、該機器へのケーブル布線は、該ケーブルをキ
ヤビネツト１の上から導入する場合（第２図）と
下から導入する場合（第３図）とがあり、それぞ
れ設置場所によつて異なるが、いずれにおいても
ケーブル１０はケーブル導入用切欠き部８より狭
いスペース域５内にケーブル固定金具１１に固定
され余長部１０′を設けて導入され、仕切板３に
設けたケーブル導入孔３′より前記の機器が収容
されている広いスペース域４内に導入されて前記
機器に布線接続される。

このようなキヤビネツト構造は、保守等のため
壁面より引出すときケーブル余長を自由に動かす
ために広いスペースのケーブル導入口を必要と
し、また壁面にケーブル支持金具を設ける必要が
あるため壁面がない所に設置することが困難であ
る等の欠点があつた。

(3) 考案の目的 本考案は上記従来の欠点に鑑み、ケーブル導入
口が小さく、且つ壁面等の制約を受けずに設置可
能な通信用キヤビネツトを提供することを目的と
するものである。

(4) 考案の構成 そしてこの目的は本考案によればキヤビネツト
内部側方に仕切板を設けて機器を収容する広いス
ペースとケーブル余長部を収容する狭いスペース
とを形成し、かつ底部に移動用の車輪を備えた通
信機用キヤビネツトにおいて、キヤビネツト内部
の機器へ導入するケーブルの支持金具をキヤビネ
ツト側方の仕切板上部と、キヤビネツト外部下方
とに設け、該キヤビネツト外部のケーブル支持金
具はキヤビネツト固定金物と併用し、かつケーブ
ル支持方向に可変性を持たせて構成し、Ｓ字形に
ホーミングしたケーブルを前記２個のケーブル支
持金具により支持してキヤビネツトの引出し旋回
を可能としたことを特徴とする通信機用キヤビネ
ツトの構造を提供することによつて達成される。

(5) 考案の実施例 以下本考案実施例を図面によつて詳述する。

第４図は本考案による通信機用キヤビネツトの
構造を説明するための図である。同図において１
３はキヤビネツト、１４は機器を収容する広いス
ペースとケーブル余長部を収容する狭いスペース
とに区切るための仕切板、１５は広いスペースに
収容された機器、１６はケーブル、１７はケーブ
ル導入口、１８は仕切板の上部に設けられたケー
ブル支持金具、１９はキヤビネツト外部に設けら
れたケーブル支持金具をそれぞれ示している。

なおケーブル支持金具１８は第６図に示す如き
形状をなし、キヤビネツト外部のケーブル支持金
具１９は第７図に示す如くキヤビネツト固定金物
２０と併用し、その取付方向をボルト１９ａによ
つて変更可能とし、ケーブルが左右どちらから来
ても取り付け得るようになつている。なお同図に
おいて２０ａは床への取付孔、２０ｂはキヤビネ
ツト後輪の位置決め用切欠きである。

このように構成された本考案の通信機用キヤビ
ネツトは、第４図に示す如く外部からのケーブル
１６をケーブル支持金具１９に固定し、次いでキ
ヤビネツト下部の導入口１７より導入し、Ｓ字形
にホーミングして仕切板上部の支持金具１８に支
持せしめたのち、各機器１５へ布線している。

このようにケーブルを導入する本考案のキヤビ
ネツトは、キヤビネツト外部にケーブル取付金具
１９を有するため壁面のないところでも設置可能
である。また保守等のために前方に引出す場合に
は第５図に示す如くケーブル１６のＳ字状にホー
ミングした部分が変形し、導入口１７より延びて
キヤビネツト１３の移動を容易としている。また
キヤビネツト１３を左右に旋回するときはケーブ
ル１６は外部のケーブル支持金具１９を中心とし
て変形し、キヤビネツト１３の旋回を可能として
いる。

(6) 考案の効果 以上、詳細に説明したように本考案の通信機用
キヤビネツトの構造は、キヤビネツト固定金物と
併用したケーブル支持金具と、仕切板に設けたケ
ーブル支持金具とによりＳ字形にホーミングした
ケーブルを支持することにより、壁面を要さずに
設置可能であり、かつ引出し旋回が可能であると
いつた効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来の通信機用キヤビネツ
トの構造を説明するための図、第４図は本考案に
よる通信機用キヤビネツトの構造を示す図、第５
図は本考案による通信機用キヤビネツトのケーブ
ル布線後に前方に引出した状態を示した図、第６
図は仕切板に取付けられるケーブル支持金具の斜
視図、第７図はキヤビネツト固定金物と併用した
ケーブル支持金物の斜視図である。 図面において、１３はキヤビネツト、１４は仕
切板、１５は機器、１６はケーブル、１７はケー
ブル導入口、１８及び１９はケーブル支持金具、
２０はキヤビネツト固定金物をそれぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツト内部側方に仕切板を設けて機器を
   収容する広いスペースとケーブル余長部を収容す
   る狭いスペースとを形成し、かつ底部に移動用の
   車輪を備えた通信機用キヤビネツトにおいて、キ
   ヤビネツト内部の機器へ導入するケーブルの支持
   金具をキヤビネツト側方の仕切板上部と、キヤビ
   ネツト外部下方とに設け、該キヤビネツト外部の
   ケーブル支持金具はキヤビネツト固定金物と併用
   し、かつケーブル支持方向に可変性を持たせて構
   成し、Ｓ字形にホーミングしたケーブルを前記２
   個のケーブル支持金具により支持してキヤビネツ
   トの引出し旋回を可能としたことを特徴とする通
   信機用キヤビネツトの構造。