JPH01256657A - 建造物用シールバッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、主として建造物での遮音時耐火材に適用でき
る建造物用シールバッグに関するものである。

［従来の技術］ 近時、建造物のインテリジェント化に伴い、コンクリー
ト床全体を二重床とし、その二重床のうえを間仕切壁に
よって複数の室に区画し、床下の共通する空間部分にＯ
Ａ機器等の通信ケーブルを敷設するようにした二重床構
造が多く採用されている。

［発明が解決しようとする課題］ 上記二重床構造は、室のレイアウトに合わせて自由に間
仕切壁を設置できる特長をそなえているが、区画された
各室の床下空間が相互に連通しているため、火災が発生
した場合、その火焔や煙が床下空間全体に広がる危険が
あり、また床下空間に敷設された通信ケーブル等も火焔
のさらされるおそれがある。さらにまた上記の二重床構
造では。

室で発生した音響が床下空間を経て他の室に伝播する欠
点もある。

また、建造物内での火災発生時には、冷暖房機のダクト
や配管等が貫通している床壁や天井壁の壁体貫通目地を
通って火焔や煙が広がる危険もある。

上記壁体貫通部に対しては、耐火被覆材を充填すること
が法規で定められており１例えば目地部分にモルタルを
塗り、ロックウール等の無機質繊維を充填する手段がと
られているが、その目地充填作業には多大の労力と時間
がかかるばかりでなく、充填したモルタルは長期的に材
料収縮によるクラックや建造物層間変位によるクラック
が発生するため、耐火・防煙上の機能低下を招く欠点が
あり、またロックウール等の繊維材は貫通部目地への充
填が難しく、長期的に緩みを生じ、前記と同様に、耐火
・防煙上の機能低下を招く欠点がある。

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、前
記二重床の床下空間での音響の伝播を遮断し、かつ火災
発生時には火焔が二重床の床下空間にわたって広がるの
を遮断することのできる遮音防耐火仕切壁材として、ま
た前記壁体貫通部等の目地を防ぐための防耐火封止材と
して、また二重床の床下空間等に敷設された通信ケーブ
ル等の器材を火焔から保護するための防耐火遮蔽材とし
て幅広く使用することのできる建造物用シールバッグを
提供する。ことを目的としているものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明の建造物用シールバッグは、無機質高比重物質を
主材とし、それに無機質粘着剤を加え。

必要に応じ増粘剤、防腐剤を添加し、それらを水と共に
混練して得たペースト状練捏物を、柔軟で防水・防湿性
をそなえている無機質袋体に封入して成るものである。

［作用］ 上記構成の建造物用シールバッグは、二重床の床下空間
の所要部位に積み重ねると、そのまま遮音防耐火仕切壁
材としての機能が得られる。また、床下空間に敷設され
た通信ケーブル等の器材のうえに配設すれば、器材の防
耐火遮蔽材となる。また、ダクトや配管等の壁体貫通部
の目地を塞ぐように配設すれば、目地の防耐火封止材と
しての機能が得られる。

［実施例］ 第１図は１本発明の一実施例を示すものである。

同図において、Ａは建造物用シールバッグであって、１
は柔軟で防水・防湿性をそなえている無機質シート材か
ら作った袋体であり、２はそのなかに封入された無機質
練捏物である。

上記袋体１の使用材料は、アル箔またはアルミ蒸着した
ガラスクロスで形成したものが最適であるが、それに限
定されるものではない。

前記無機質練捏物２は、無機質高比重物質を主材とし、
これに無機質粘着剤を加え、必要に応じ増粘剤、防腐剤
、高吸水性樹脂を添加し、これらを水と共に混練して得
たペースト状練捏物である。

前記無機質高比重物質としては、硫酸バリウム、フェラ
イト粉末等が、また無機質粘着剤には、ベントナイト、
又は商品名「ビーガム」として市販されている高級粘着
剤の使用が好ましい。また増粘剤としては、カルボキシ
メチルセルロース（ＣＭＣ）、ヒドロキシエチルセルロ
ース（ＨＥＣ）等が好適である。また高吸水性樹脂とし
ては、スターチポリアクリレート、アクリル系重合体、
例えば商品名「アクアキープ」、「サンウェット」とし
て市販されているものが好適である。

前記材料を使用して無機質練捏物を調製する場合の配合
比率は、下記の範囲が好ましい。

無機質高比重物質　　６０〜８０％（重量部）無機質粘
着剤　　　　　１〜１０％ 増粘剤　　　　　　　　１〜２％ 高吸水性樹脂　　　　０．５〜５％ 水　　　　　　　　　　　　　３０〜２０％下記に無機
質練捏物の好ましい配合実施例を示す。

ベントナイト　　　　　　　　１０％（重量部）硫酸バ
リウム　　　　　　　　６７％ カルボキシメチルセルロース　　１％ スターチポリアクリレート　　　３％ 水　　　　　　　　　　　　　　　　　　１９％第２図
は、前記シールバッグＡを二重床の床下空間に積み重ね
て遮音防耐火仕切壁とした例を示したものである。

即ち、３は建造物の床スラブ、４は天井スラブ。

５は二重床、６は二重床上に設けた間仕切壁であって、
シールバッグＡは間仕切壁６の直下にあたる床下空間部
位に積み重ねて遮音防耐火仕切壁としている。

前記構成のシールバッグＡは、押圧力によって全体形状
を自由に変形できるので、床下空間の高さに合うように
ピッタリと積み重ねることができる。

加えて、前記シールバッグＡからなる仕切壁によれば、
二重床上で開式壁６により区画された室４９口の相互間
で、床下空間を経て伝播する音響を遮断する遮音壁とし
て、また火災発生時においては、床下空間での火焔の広
がりを遮断する防耐火壁として、すぐれた機能が発揮さ
れる。

第３図は、二重床下５の床下空間に敷設した通信ケーブ
ル７の上に前記シールバッグＡを配設し、防耐火遮蔽材
とした例を示したものであって、このシールバッグの使
用によれば、ケーブルの防火施工及びその取外し作業や
ケーブル配線替え作業の大幅な簡易化ができる。

第４図は、壁体８に貫通させたダクト９や配管１０の目
地を前記シールバッグＡで塞ぐように配置して防耐火封
止材とした例を示したものである。

この場合にも防火材による目地への施工及び取外し作業
は極めて簡単容易である。

［発明の効果］ 以上に述べたように、本発明によれば、無機質高比重物
質を主材とし、それに無機質粘着剤を加え、水を加えて
混練して得たペースト状練捏物を、柔軟で防水・防湿性
を備えている無機質袋体に封入して構成したので、遮音
性、耐火性、不燃性のすべての性能にすぐれ、しかも半
永久的にペースト状に柔らかい柔軟性をもつ建造物用シ
ールバッグを得ることができる。

従って１本発明による建造物用シールバッグは、前述し
た如く建造物における二重床の床下空間の遮音防耐火仕
切壁材として、また、床下空間に敷設した通信ケーブル
等の器の防耐火遮蔽材として。

さらにまたダクト配管等の壁体貫通部目地の防耐火封止
材として使用して、その性能を最大限に発揮させること
ができるばかりでなく、施工の大幅な簡易化と省力化を
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す建造物用シールバッグ
の一部切断斜視図、第２図はシールバッグを二重床の床
下空間の防耐火仕切壁材に用いた場合の説明図、第３図
はシールバッグを床下空間に敷設した通信ケーブルの防
耐火遮蔽材に用いた場合の説明図、第４図はシールバッ
グをダクト・配管の壁体貫通部目地の防耐火封止材に用
いた場合の説明図である。 Ａ・・・・・・・・・シールバッグ、１・・・・・・・
・・袋体、２・・・・・・・・・無機質練捏物、３・・
・・・・・・・床スラブ、４・・・・・・・・・天井ス
ラブ、５・・・・・・・・・二重床、６・・・・・・・
・・間仕切壁、７・・・・・・・・・通信ケーブル、８
・・・・・・・・・壁体、９・・・・・・・・・ダクト
、１０・・・・・・・・・配管。 特許出願人　　　　　ニチアス株式会社代理人　　弁理
士　　永　１）武三部 第１図 Ａ ｔｊＳ３　因 第４図

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）無機質高比重物質を主材とし、それに無機質粘着
   剤を加えて水と共に混練して得たペースト状練捏物が、
   柔軟で防水・防湿性を有する無機質袋体に封入されてい
   ることを特徴とする建造物用シールバッグ。
2. （２）前記無機質高比重物質に硫酸バリウム又はフェラ
   イト粉末を、無機質粘着剤にベントナイトを用い、必要
   に応じ増粘剤としてカルボキシメチルセルロース又はヒ
   ドロキシセルロースを用い、さらに高吸水性樹脂を用い
   た請求項１に記載の建造物用シールバッグ。
3. （３）前記シールバッグを二重床の床下空間の遮音防耐
   火仕切壁材に使用した請求項１又は２に記載の建造物用
   シールバッグ。
4. （４）前記シールバッグを二重床の床下空間に敷設した
   通信ケーブル等の防耐火遮蔽材に使用した請求項１又は
   ２に記載の建造物用シールバッグ。
5. （５）前記シールバッグをダクト・配管等の貫通壁体の
   目地の防耐火封止材に使用した請求項１又は２に記載の
   建造物用シールバッグ。