JPH0125271Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、冷蔵庫の庫内に収容されたケース
内底部に着脱可能に設置される清掃用トレイに関
するものである。

〔従来の技術〕

従来、例えば実開昭49−81263号公報などに示
されているように、冷蔵庫の庫内にケースを収容
することは一般に行なわれているが、ケース内に
は簀の子を着脱可能に設置する程度であつた。

近時、冷蔵庫として氷温室を有するものが用い
られるようになり、氷温室に収容されるケースで
は、収容食品などとの関係からケース内底部に清
掃用トレイが着脱可能に設置されるようになつ
た。

このような清掃用トレイを第５図、第６図によ
つて説明する。第５図において、１は合成樹脂の
一体成形品からなる清掃用トレイであり、清掃用
トレイ１は、底２から全周にわたつて側壁３が立
ち上がらせてあり、側壁３の上端部には全周にわ
たつて外周側にフランジ３ａが突出させてある。
また、側壁３の短辺部の長手方向中央部には対向
する１対の把手部４が側壁３を内側に突出させて
設けてある。なお、把手部４には底２は設けてな
い。

以上のように構成された清掃用トレイ１は、第
６図に示すようにケース５内の底部に設置され、
清掃用トレイ１に食品６を載せ、食品６から出た
汁などを清掃用トレイ１に受け、必要時に把手部
４に手を掛けて清掃用トレイ１をケース５外に取
り出して清掃し、その後清掃用トレイ１をケース
５内底部に再び設置している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、第５図に示すような清掃用トレイで
は、把手部４が側壁３の内周側に突出し、把手部
４では第６図から明らかなようにケース５の側壁
との間に寸法Ａの隙間ができるため、実際の清掃
用トレイ１の広さより小さい食品しか入れること
ができず、有効使用面積が減少し、また、把手部
４上に、食品を載置すると食品が傾き、液、汁が
入つた皿を載置するとこれが傾いて液、汁がこぼ
れるという問題点があつた。

この考案は、上述した問題点を解決して、食品
を置くのに把手部が邪魔にならず、また有効使用
面積が増大し、さらに製造も容易である冷蔵庫の
清掃用トレイを提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案による冷蔵庫の清掃用トレイは、側壁
の長さ方向の一部に側壁の厚さ方向外側部のみを
上方に突出させた把手部を形成し、側壁の下端か
ら把手部の中間部まで延びる切欠溝を側壁の厚さ
方向外側部に形成して、把手部に厚さ方向内外に
貫通する手掛け用の穴を形成したものである。

〔作用〕

この考案の清掃用トレイは、側壁の厚さ方向外
側部のみを上方に突出させた把手部が形成してあ
り、把手部が内側へ突出していないので、把持部
が食品を置く場合の邪魔にならず有効使用面積が
増大し、さらに把手部を厚さ方向外側部のみを延
長して形成し、側壁下端から把手部に至る切欠溝
を側壁の外側部から上方に向つて設けたので、簡
単な構成の成形型を用いて清掃用トレイを一体成
形することができ、製造が容易である。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を図面によつて説明
する。

第１図から第３図において、１はこの考案の一
実施例による清掃用トレイであり、清掃用トレイ
１は、底２から全周にわたつて直角に立ち上がら
せた側壁３の短辺部長手方向の中央部に、側壁３
の厚さ方向外側部のみを上方に突出させて側面ほ
ぼ台形の１対の把手部４が対向して設けてある。
側壁３の把手部４と対応する部分から上方に向つ
て切欠溝７が側壁３の厚さ方向外側部に形成して
あり、切欠溝７は把手部４の上下方向中間部まで
延ばしてあると共に、把手部４の厚さ寸法Ｃおよ
び切欠溝７を設けた部分の側壁３の残りの厚さ寸
法Ｄが側壁３の厚さ寸法Ｂの1/2以下にしてある
ことで、側壁３上の把手部４にこれらを厚さ方向
に貫通する手掛け用の穴８が形成してある。

以上のように構成された実施例の清掃用トレイ
は、従来のものと同様なケース５内の底部に設置
した場合に、把手部４とケース５の側壁との間の
寸法Ｅが把手部４を設けてない清掃用トレイ１の
側壁３とケース５の側壁との間の寸法と同様で、
第５図、第６図に示すものに比べて小さくなり、
清掃用トレイ１の食品６を載置できる有効使用面
積が大きい。また、把手部４は清掃用トレイ１の
上方には突出しているが内側には突出していない
ので、食品６が把手部４上に置かれて傾くことも
ない。さらに、この実施例では把手部４を手に持
つて清掃用トレイ１をケース５に対し脱着する場
合に、使用者の手指が穴８に入り穴８の上壁に掛
ることで、手指の掛る面積が第５図、第６図に示
すものに比べて大きいため、清掃用トレイ１の脱
着作業も容易である。さらに、この実例の清掃用
トレイ１は、第４図に成形用型把手部の断面を示
すように、比較的単純な形状の雄型９と雌型１０
とを組み合せて、合成樹脂で一体成形することが
でき、手掛用の穴８を有するにもかかわらず、穴
用の別部材を着脱可能に型に取り付けたり、アン
ダーカツト部を設けたりする必要がないことか
ら、製造が容易であると共に、型代も安価であ
る。

なお、この考案は、冷蔵庫の氷温室以外の部分
に収容されるケース内の底部に設置する清掃用ト
レイにも適用できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案の清掃用トレイ
は、把手部を改良し、側壁上方に突出させて内側
に突出しないようにしたので、食品を置くのに把
手部が邪魔にならず、有効使用面積を増大させる
ことができ、また食品の皿などを把手部に載せて
傾かせることもなく、さらに把手部が側壁の厚さ
方向外側部のみを上方に突出させて形成してあ
り、側壁の把手部と対応する部分の下方から上方
に向う切欠溝を側壁の厚さ方向外側に形成して把
手部の中間部まで延ばして、把手部に手掛け用の
穴を形成したので、単純な形状の成形用型を用い
て容易に成形できて、安価に製造できるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による冷蔵庫の清掃用トレイ
の一実施例を示す斜視図、第２図は使用状態の把
手部の拡大側断面図、第３図は同使用状態の一部
切欠斜視図、第４図は成形用型の把手部の部分断
面図、第５図は従来の冷蔵庫の清掃用トレイを示
す斜視図、第６図は同使用状態の把手部の拡大側
断断面図である。 １…清掃用トレイ、２…底、３…側壁、４…把
手部、５…ケース、７…切欠溝、８…穴。なお、
図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫内に収容されたケース内底部に着脱可能に清
   掃用トレイを設置した冷蔵庫において、底から全
   周にわたつて立ち上がらせた側壁の長さ方向の一
   部に側壁の厚さ方向外側部のみを上方に突出させ
   た把手部を形成し、上記側壁の把手部と対応する
   部分の下端から上方に向う切欠溝を側壁の厚さ方
   向外側部に形成して把手部の中間部まで延ばし、
   把手部に厚さ方向内外に貫通する手掛け用の穴を
   形成したことを特徴とする冷蔵庫の清掃用トレ
   イ。