JPH01250048A - 水溶液中の澱粉濃度測定方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、布帛の連続糊抜工程において、糊抜剤を付与
する前工程で行なわれる洗浄処理のための洗浄槽内に脱
落した澱粉（糊剤）の含有量を連続的に測定して該洗浄
槽内の澱粉濃度をコントロールするための澱粉濃度測定
方法に関するものである。

［従来の技術］ 工業的に生産加工する長尺布帛の前処理工程は、最初に
毛焼処理された布帛を、洗浄液中で洗浄処理し、次いで
この洗浄が終えた布帛に、糊抜剤を付与して目的とする
糊抜処理を行なっているのが一般的である。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、従来の糊抜洗浄槽にあっては、槽内の汚染度
に対して経験的に給水を行ないｔＪがら、９０〜９５℃
の熱湯中で糊抜されるだけであって、綱材で汚染されて
洗浄液中に脱落して含まれた澱粉（糊剤）含有量を測定
して、その含有量（汚染度）に適した給水を行なってい
るものでないために、その給水量が過剰となって、水資
源の無駄あるいは過剰水分をも９０〜９５℃に昇温する
ための熱エネルギーの無駄が生じ、さらには加工布帛の
種別あるいは加工速度の変化等に伴なって、洗浄槽内液
の汚染度が変動し、時には、その糊剤汚染度が激しくな
って有効かつ均一な糊抜きができなくなったり、その糊
剤汚染度が高い処理液を廃液とすればＢＯＤ負荷に対し
てのバランスが崩れて廃液公害を招くという不具合いが
生じる。

このようなことから、洗浄液中の澱粉含有量を検出し、
その洗浄液の汚染濃度に対応して有効量の清水を逐次供
給することも考えられるが、従来における糊剤含有量の
測定方法としては、非連続的に行なう蒸発乾固法、加水
分解法、酸素消費量法等があるが、これらの測定法はい
ずれも測定値検出までに長時間を要し、迅速に検知する
ことができないものであった。また糊剤含有量が５０〜
５００ＰＰＭで測定する比色法があるが、この場合は布
帛に糊剤以外の界面活性剤が含まれているので該界面活
性剤が洗浄槽の液中に脱落して泡が発生するために、そ
の糊剤含有量が５０〜５００ＰＰＭでは光透過量が、泡
によって変化してしまい糊剤即ち澱粉量を連続的かつ正
確に測定することができないものであった。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、かかることに鑑みてなされたもので、布帛糊
抜き洗浄するとき省水資源、省エネルギーの下で行なう
ことを目的とするため、糊抜槽内洗浄液中の澱粉濃度を
検出する澱粉水溶液の濃度測定方法を提供することを目
的とするものである。

［作　　　用］ 即ち本発明は、長尺布帛を連続的に洗浄処理することで
生じた澱粉（糊付）水溶液中の澱粉濃度を検出するため
、先ず該澱粉水溶液を、澱粉含有量が５〜３０　ＰＰＭ
となるように稀釈し、次いでこの稀釈液に沃素を添加し
て稀釈液を着色させ、この着色液の着色度合を光の透過
量で検出して澱粉の含有量、即ち濃度を連続的に測定す
ることにある。そしてこの澱粉濃度の検出値に対応して
、糊抜き洗浄槽内の洗浄液中に洗浄に適した最少限の清
水を逐次追加供給するようにすることにより省水資源の
下で有効な洗浄が行なえるものである。

［実　施　例］ 以下に本発明の実施例を具体的に説明する。

布帛を連続的に洗浄する洗浄液槽内の洗浄処理液の一部
を測定器内に導入する。この洗浄処理液中の澱粉濃度が
高いと該洗浄処理液に後述する沃素を添加したときに、
その添加量に対する変色の度合が鈍感となって把握しに
くいので、その沃素添加量に対する変色の度合が明らか
となるように、洗浄処理液中の澱粉含有量が略５〜３０
　ＰＰＭとなるように希釈する。次いで、かくして稀釈
された澱粉含有の洗浄処理液に沃素を添加すると、その
澱粉の濃度に伴なって色調の変化が生じる。例えば上記
澱粉含有洗浄処理液中に所定量の沃素を添加すると、そ
のときの澱粉含有量に応じてその洗浄処理液は変色の度
合が変化し、澱粉含有量が低濃度から高濃度例えばθ〜
１１００ＰＰになるに従って、黄色→黄褐色−淡青紫色
−遍青紫色と変化される。

従ってその変色度を見て洗浄処理液中に含まれる澱粉濃
度を推定することができる。しかしながら、その澱粉濃
度を沃素添加による変色の度合を目視して推定するので
は検査する者の判断に個人差が生じて正確な濃度測定は
不可能であるので上記変色試液に一定の光を照射させ、
その透過光量を受光センサーにより検知することにより
試液即ち澱粉含有洗浄処理液中に含まれる澱粉濃度を正
確に測定することができる。

かかる説明で判るように、澱粉含有洗浄処理液中に沃素
を添加することで該処理液が、その澱粉含有量に応じて
適宜色に変色されることから、この変色の色調を透過光
で検知することにより、洗浄処理液中の澱粉含有量を測
定することができるが、然らば、上記の澱粉含有量が５
〜３０ＰＰＭに調整された洗浄処理液には、いかなる量
の沃素を添加することが望ましいかということになる。

そこで本発明者は、沃素の適正添加量を定めるために表
−１で示すように澱粉濃度２０’ＰＰＭの試液に対して
沃素の添加量を漸増し、このときの変色度に対する透過
光指数を測定した。第１図は、その表−１における数値
をグラフ化したものである。

表−１ 従ってこの表−１及び第１図から判るように、沃素の最
少添加量で変色の度合が大であって、しかも各変色時に
おける透過光指数差が大となる沃素添加量は略２５ＰＰ
Ｍ近辺となり、従って澱粉濃度が約２０　ＰＰＭの試液
に対しては、約２５ＰＰＭの沃素を添加することにより
透過光による変色の度合即ち澱粉濃度が正確に測定でき
るものである。

次に洗浄処理液で澱粉水溶液中の澱粉含有量が５〜３０
ＰＰＭとなるように稀釈する理由であるが、これは沃素
添加に伴なう変色の度合を透過光により検知してその澱
粉水溶液中の澱粉濃度を正確に知るためである。即ち所
定量の沃素を添加したときの透過光指数幅が大となる澱
粉濃度が望ましく、従って表−２においては沃素添加量
を２５ＰＰＭ　、５０ＰＰＭとして、試液の澱粉濃度を
２．５ＰＰＭ〜７０ＰＰＭまで漸増したときの透過光指
数を調べた結果である。第２図はこれをグラフ化したも
のである。

表−２ つまりこの表−２及び第２図によって、透過光指数幅が
大となる澱粉濃度値は５　ＰＰＭ〜３０ＰＰＭとなる。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかにように、本発明によれば透過光
で変色度を検知しやすいように稀釈した澱粉含有の布帛
洗浄処理液（試液）中に所定量の沃素を添加して試液を
変色せしめ、さらにこの変色度を透過光で検出して上記
処理液中に含まれる澱粉濃度を検知するものであるから
、澱粉溶液中の澱粉濃度を、最少限の沃素添加量できわ
めて正確にしかも迅速に測定することができる効果であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は沃素添加量と透過光指数との関係を示したグラ
フ、第２図は澱粉量と透過光指数との関係を示したグラ
フである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　糊抜き洗浄槽内の洗浄処理液中に含まれる澱粉含有
   量が略５〜３０ＰＰＭとなるように調整し、この調整さ
   れた澱粉含有液中に、濃度が２５ＰＰＭの沃素を添加し
   て着色させ、この着色の度合を透過光で検知して前記澱
   粉含有液中の澱粉濃度を測定することを特徴とする水溶
   液中の澱粉濃度測定方法。