JPH0124399Y2 - - Google Patents

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JPH0124399Y2
JPH0124399Y2 JP1983201461U JP20146183U JPH0124399Y2 JP H0124399 Y2 JPH0124399 Y2 JP H0124399Y2 JP 1983201461 U JP1983201461 U JP 1983201461U JP 20146183 U JP20146183 U JP 20146183U JP H0124399 Y2 JPH0124399 Y2 JP H0124399Y2
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、立軸ポンプ吸込部と、この立軸ポン
プが設置されるポンプ用水槽の基礎コンクリート
との間を密封構造とする立軸ポンプ吸込部の密封
装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、立軸ポンプは高い吸込圧で用いられ、水
面はポンプ吸込口より離れた高い位置にある。そ
こで、ポンプ吸込口より空気等を吸込む虞れはな
く、例えば第1図に示すような構造のものが採用
されていた。すなわち、立軸ポンプ1の最下部に
設けられた吸込ベル2の外周縁2aと、この立軸
ポンプ1が設置されるポンプ用水槽の基礎コンク
リート3に設けられた狭窄部4との間には、立軸
ポンプ1を据付けるのに必要な最小限度のすきま
Sが存在する構造である。なお、図中、Hは立軸
ポンプ1で吸込まれる液体の水面である。
ところが、近年、立軸ポンプ1の運転条件によ
つては、立軸ポンプ1の吸込圧が低い状態で運転
される場合がある。かかる場合には、水面Hは低
下してその位置がポンプ吸込口に近ずき、すきま
Sを通つてポンプ吸込口より空気等が立軸ポンプ
1内に吸込まれる虞れが生じている。この空気等
の吸込により立軸ポンプ1は、振動や騒音を発生
し、やがては運転が不可能となることさえあつ
た。
そこで、ポンプ吸込口とポンプ用水槽の基礎コ
ンクリート3との間を密封することが望まれる。
この密封構造として従来提案されているものとし
て、例えば、実公昭57−43119号公報で提案され
た第2図に示したものがある。このものは、ポン
プ用水槽の基礎コンクリート3にまずポンプベー
ス5を取り付け、このポンプベース5にベースプ
レート6をボルト等により固定支持させ、このベ
ースプレート6の内周面6aと吸込ベル2の外周
縁2aとの間にOリング等の密封体7を介在させ
て密封構造を構成したものである。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記した実公昭57−43119号公報に
示された密封構造は、吸込ベル2の最大外径とな
る外周縁2aで密封されるため、密封体7の長さ
が長く、それだけ確実な密封性能が得にくいとい
う問題点があつた。また、ベースプレート6は大
径となり不経済であるばかりでなく、吸込ベル2
の外周縁2aに対して正確な位置出し調整を必要
とし、その調整は施工上できわめて煩雑である等
の問題点があつた。さらに、立軸ポンプ1の横方
向の振動が基礎コンクリート3に伝達されて騒音
を発生させ易いという問題点があつた。
本考案は、このような従来の問題点を解決する
ためになされたもので、立軸ポンプ吸込部とポン
プ用水槽の基礎コンクリートとの間の密封が確実
で、かつ立軸ポンプの据付けの際に煩雑な調整を
必要とせず、しかも騒音を発生させないようにし
た立軸ポンプの吸込部の密封装置を提供すること
を目的をしている。
(課題を解決するための手段) かかる目的を達成するために本考案の立軸ポン
プ吸込部の密封装置は、立軸ポンプ吸込部の外周
に鍔状のステー環を設け、このステー環に上下動
自在にシール環を嵌合し、ポンプ用水槽の基礎コ
ンクリートに前記シール環の下部を担持する喉部
を設け、この喉部と前記シール環の下部との間に
密封体を介在させて前記シール環の下方への力に
より前記密封体で前記喉部と前記シール環の下部
との間を密封し、前記ステー環と前記シール環と
の嵌合部に他の密封体を挾持介在させて前記ステ
ー環と前記シール環との間を密封し、前記シール
環を前記ステー環および前記喉部のいずれにも固
定せずに、前記立軸ポンプ吸込部と前記基礎コン
クリートの間を密封構造とされている。
(作用) したがつて、ステー環とシール環の間およびシ
ール環と喉部との間がそれぞれに介在させた密封
体で密封構造となり、立軸ポンプ吸込部とポンプ
用水槽の基礎コンクリートとの間が密封構造とな
る。しかも、シール環を喉部およびステー環に固
定せずに、喉部に上下動自在なシール環の下部を
担持させるので、基礎コンクリートの喉部に対す
る立軸ポンプの上下方向および横方向の位置がず
れても、シール環のステー環および喉部に対する
相対移動により調整を必要としない。そして、立
軸ポンプの振動が、密封体により吸収されるとと
もに、シール環がステー環および喉部のいずれに
も固定されないので、シール環の喉部およびステ
ー環に対する相対移動で吸収される。
(実施例) 以下、本考案の実施例を、立軸斜流ポンプを例
にとり、第3図および第4図を参照して説明す
る。第3図は、本考案の立軸ポンプ吸込部の密封
装置の一実施例の構造断面図であり、第4図は、
第3図の要部拡大図である。
第3図および第4図中、インペラケース8の吸
込側に設けられた吸込ベル2の付け根部付近の外
周に鍔状のステー環9を設け、このステー環9の
外周9aに環状のシール環10が上下動自在に嵌
合配設されている。このシール環10は垂直円筒
部10aとその上部を内側に折つた水平部10b
の断面逆L字形状である。そして、シール環10
の垂直円筒部10aの内周面10cとステー環9
の外周9aとの間には、例えばOリング等の密封
体11が挾持介在されている。さらに、シール環
10の水平部10bには、複数個の孔10dが穿
設され、この孔10dを挿通遊嵌するボルト12
がステー環9の上面9bに植設され、ナツト13
の螺合によりシール環10はステー環9から脱落
しないように係止される。なお、ステー環9の上
面9bとシール環10の水平部10bの下面10
eとは適宜な間隙を設けてシール環10の上下動
が可能に係止され、ナツト13とシール環10と
の間に、例えばスプリングワツシヤ等の弾性部材
14が介在されてシール環10が下方に弾性付勢
される。
また、ポンプ用水槽の基礎コンクリート3から
吸込ベル2の外周に喉部15が張り出され、この
喉部15には水平な上面を有する座部15aが設
けられている。そしてこの座部15aの上面にテ
ンププレート16が配設され、このテンププレー
ト16でシール環10の垂直円筒部10aの下部
10fがパツキン等の密封体17を介在させて担
持されている。
なお、喉部15の下側外縁部15bは、吸込ベ
ル2に続く流線形状に形成されて、ポンプ吸込口
の一部を構成している。そして、本考案の立軸ポ
ンプは、密封構造とする立軸ポンプ吸込部とは異
なる軸方向上部のケーシング部分(図示せず)で
基礎コンクリート3に適宜に固定される。
本考案は、以上の構造からなり、シール環10
とステー環9との間は、挾持介在された密封体1
1により密封構造となる。さらに、シール環10
はステー環9に対して上下動自在であるために、
シール環10自体の重さ若しくは弾性部材14の
弾力によつて、シール環10の下部10fは密封
体17をテンププレート16に圧接密着させ、シ
ール環10と喉部15との間が密封構造となる。
しかして、ポンプ吸込口とポンプ用水槽の基礎コ
ンクリート3との間は密封構造となり、ポンプ吸
込口より空気を吸込む虞れがない。
そして、シール環10はステー環9に対して上
下動自在であるために、立軸ポンプ1と喉部15
の座部15aの上下方向の位置ずれを、シール環
10の上下動で吸収でき、何ら調整を必要とせず
に充分に許容することができる。また、シール環
10は座部15aに対して密封体17を介在させ
て着座させたものであり、立軸ポンプ1と喉部1
5の座部15aの横方向の位置ずれを、座部15
aに対するシール環10の横ずれで吸収でき、何
ら調整を必要とせずに充分に許容することができ
る。さらに、シール環10がステー環9に上下動
自在でしかも下方に脱落しないように係止されて
いるために、予めシール環10をステー環9に係
止させて立軸ポンプ1をポンプ用水槽の基礎コン
クリート3内に吊り下し、喉部15にシール環1
0が着座するように設置することで、立軸ポンプ
1の据付けとともに、シール環10と喉部15と
の間の密封構造を構成することができ、煩雑な調
整作業を必要とせず、据付作業が極めて容易なも
のとなる。そしてさらに、このシール環10だけ
を吊り上げれば、密封体11,17の取り換えを
容易にでき、ポンプ用水槽の基礎コンクリート3
内の液体を排除する必要がなく、保守が極めて容
易になし得る。
なお、密封性能は、シール環10の自重や弾性
部材14の弾力を変更することで容易に立軸ポン
プ1の運転条件に適用させることができる。ま
た、密封体11,17のOリング若しくはパツキ
ンは、シリコンゴム、ネオプレーンゴム若しくは
ブチルゴム等の反発弾性の優れた材料を主材料と
したものが適しており、この密封体11,17に
よつて立軸ポンプ1およびシール環10の振動が
吸収され、さらに立軸ポンプ1の上下方向の振動
に対してステー環9がシール環10に相対的に移
動し、横方向の振動に対してシール環10がテン
ププレート16に相対的に移動し、立軸ポンプ1
の運転による振動がポンプ用水槽の基礎コンクリ
ート3に伝達されることがなく、騒音の発生が防
止される。
第5図は、本考案の他の実施例の構造断面図
で、インペラーケース18と吸込ベル19とを吸
込ベル19の付け根部の外周に設けたステー環9
の上面で分割し、両者をフランジ接続する構造と
したものである。吸込ベル19は下方が大きく曲
線で拡げられており、外周縁19aに比較して付
け根部の外周は小径である。このため、第5図に
示す実施例のごとくインペラーケース18と吸込
ベル19とを分割することでステー環9およびシ
ール環10を小径にでき、密封をより確実にする
ことができる。また、ステー環9およびシール環
10が小径となることで、シール環10の取り扱
いが容易となつて保守に便利である。
第6図は、本考案のさらに他の実施例の構造断
面図で、インペラーケース20の吸込側端部にス
テー環9を設け、吸込ベル21をポンプ用水槽の
基礎コンクリート3の喉部15と一体にコンクリ
ートで構成したものである。第5図に示す実施例
と同様にステー環9とシール環10を小径にでき
て、密封をより確実にすることができる。さら
に、吸込ベル21は立軸ポンプ1と別体であり、
立軸ポンプ1の上下寸法が短くなり、据付けや保
守の際に立軸ポンプ1の吊り上げ高さを短くする
ことができて、据付等のための設備負担が軽減で
きる。
第7図は、本考案のステー環とシール環の他の
実施例の構造断面図である。第7図中、ステー環
22の周縁は、下方に折り曲げられて円筒部22
aが形成されている。一方シール環23は垂直な
円筒部23aとその下部で外周方向に張り出す水
平部23bとからなる。そして、シール環23の
円筒部23aの外周面は、ステー環22の円筒部
22aの内周面に、Oリング等の密封体24を挾
持介在させて摺接嵌合されている。さらに、ステ
ー環22の円筒部22aに穿設された孔22bを
挿通遊嵌してボルト25がシール環23の水平部
23bに植設されて、ステー環22に対してシー
ル環23が上下動自在に係止されている。ステー
環22とシール環23との間には、コイルスプリ
ング等の弾性部材26が縮設されてシール環23
を下方に弾性付勢している。シール環23の下部
23cは、下方に凸な弧状に形成されて、パツキ
ン等の密封体27を介在させてテンププレート2
8に担持されている。この第7図に示された実施
例にあつては、弾性部材26でシール環23の下
部23cを密封体27に圧接し、かつその下部2
3cが弧状であるために、シール環23と密封体
27とはよくなじみ極めて高い密封性能が得られ
る。
第8図は、本考案のステー環とシール環の更に
他の実施例の構造断面図である。第8図中、ステ
ー環29の外周29aは、円弧状に形成され、こ
の外周29aに密封体30を介在させて円周面3
1aが下方で拡がる円錘に形成されたシール環3
1が嵌合している。シール環31の内周面31a
を円錘とすることで、シール環31を極めて簡単
な構造でステー環29に係止でき、また分離もシ
ール環31を吊り上げればよく、保守が容易にな
しうる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案のポンプ吸込部の
密封装置によれば、ステー環に上下動自在にシー
ル環を嵌合し、ステー環とシール環との間に密封
体を挾持介在させ、このシール環の下部をポンプ
用水槽の基礎コンクリートに設けられた喉部で密
封体を介在させて担持する構造とし、シール環は
ステー環および喉部のいずれにも固定されないの
で、立軸ポンプの据付けの際に基礎コンクリート
の喉部に対して何ら特別の心合せやレベル調整作
業を必要とせずに、確実にポンプ吸込部とポンプ
用水槽の基礎コンクリートとの間を密封構造とす
ることができ、立軸ポンプの据付けが容易であ
る。また、立軸ポンプの運転による振動が基礎コ
ンクリートに伝達されることがなく、騒音が発生
しないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来の立軸ポンプとポンプ用水槽の
基礎コンクリートとの間にすきまを有する構造を
示す構造一部断面図、第2図は、従来の立軸ポン
プとポンプ用水槽の基礎コンクリートとの間のす
きまを密封構造とした構造断面図、第3図は、本
考案の立軸ポンプ吸込部の密封装置の一実施例の
構造断面図、第4図は、第3図の要部拡大図、第
5図は、本考案の他の実施例の構造断面図、第6
図は、本考案の更に他の実施例の構造断面図、第
7図は、本考案のステー環とシール環の他の実施
例の構造断面図、第8図は、本考案のステー環と
シール環の更に他の実施例の構造断面図である。 9,22,29:ステー環、10,23,3
1:シール環、15:喉部、11,17,24,
27,30:密封体、14,26:弾性部材、1
2,25:ボルト、13:ナツト。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 立軸ポンプ吸込部の外周に鍔状のステー環
    を設け、このステー環に上下動自在にシール環
    を嵌合し、ポンプ用水槽の基礎コンクリートに
    前記シール環の下部を担持する喉部を設け、こ
    の喉部と前記シール環の下部との間に密封体を
    介在させて前記シール環の下方への力により前
    記密封体で前記喉部と前記シール環の下部との
    間を密封し、前記ステー環と前記シール環との
    嵌合部に他の密封体を挾持介在させて前記ステ
    ー環と前記シール環との間を密封し、前記シー
    ル環を前記ステー環および前記喉部のいずれに
    も固定せずに、前記立軸ポンプ吸込部と前記基
    礎コンクリートの間を密封構造としたことを特
    徴とする立軸ポンプ吸込部の密封装置。 (2) 前記シール環を下方に弾性付勢する弾性部材
    が配設されていることを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の立軸ポンプ吸込部の
    密封装置。 (3) 前記シール環の自重により、前記密封体で前
    記喉部と前記シール環との間を密封することを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載
    の立軸ポンプ吸込部の密封装置。 (4) 前記ステー環から前記シール環が脱落するの
    を阻止する係止手段が設けられていることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項ないし
    第3項記載のいずれかの立軸ポンプ吸込部の密
    封装置。
JP20146183U 1983-12-24 1983-12-24 立軸ポンプ吸込部の密封装置 Granted JPS60105894U (ja)

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JPS573895B2 (ja) * 1972-12-27 1982-01-23
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