JPH0124208B2 - - Google Patents
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- JPH0124208B2 JPH0124208B2 JP19614784A JP19614784A JPH0124208B2 JP H0124208 B2 JPH0124208 B2 JP H0124208B2 JP 19614784 A JP19614784 A JP 19614784A JP 19614784 A JP19614784 A JP 19614784A JP H0124208 B2 JPH0124208 B2 JP H0124208B2
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この発明は、高強度で高靭性を有する鋼線の製
造方法に関するものである。 (従来技術) 高炭素鋼線は線径と引張強さに規定があり、硬
鋼線では直径1.0mm以下で220Kg/mm2以上、ピアノ
線では直径2.5mm以下で220Kg/mm2以上が製造され
ているが、直径が3.5mm以上になるとピアノ線で
も210Kg/mm2を越えることは困難になる。これは
太径で高強度化すると捻回値が異常を示し、破断
時には縦割れを伴つた飛散破壊が生じるようにな
り、製造も困難となるからである。とくに安価に
硬鋼線の場合は、溶製上不純物の低減もピアノ線
ほど厳密に要求されないため、直径が1.5mm以上
になると210Kg/mm2以上の強度で高靭性を保つこ
とは困難である。 従つて、JISG3536のPC鋼線および鋼より線で
も直径2.9mmの単線で197Kg/mm2以上、5mmで165
Kg/mm2以上、PC鋼より線では189Kg/mm2以上が実
用的な値であり、とくに直径12.4mm,16.2mm,
17.8mmの太径より線は4.2mm以上の太径ワイヤを
撚り合せているため、高強度高靭性化は行われて
いなかつた。 また同様の理由から、複数本の単線を撚り合せ
て製造するロープにおいても、ロープ径が太いも
のは素線も1.5mm以上を必要とするものが多いた
めにめに靭性劣化を招き、1.5mm以上の太径で210
Kg/mm2以上のロープ用素線の生産は行われておら
ず、このため太径高強度ロープは実用化が困難と
なつている。 以上のように、通常の高炭素鋼線材を用いて通
常の条件に限定し、例えば伸線回数8回、伸線速
度200m/分、伸線加工度90%に設定し、高強度
化する捻回値の著しい低下が起こり、そのためそ
れぞれの製品については下記のような問題点が発
生することになる。 (A) PC単線 伸線の最終巻取り時のターンローラ、コイルく
せ調整ローラ等で断線が起こり、製造が不可能に
なりばかりでなく、仮に単線が製作できてもプレ
ストレス導入時の緊張中に定着チヤツク等より断
線が発生する危険性が大きく、このため実用化で
きない。 (B) PC鋼より線 上記の問題の外に脆化が大きいとより線時に断
線が発生し、事実上より線の製造はできない。ま
た、より線としての継手効率等も低く、高強度化
のメリツトはない。 (C) 亜鉛めつき鋼線 ACSR(鋼強化アルミニウムケーブル)用亜鉛
めつき鋼線は捻回値16回以上、または20回以上と
いう規定があり、脆化したワイヤは縦割りが起こ
り、捻回値は規格に合致しない。また捻回値が低
いと疲労強度も低いので実用化は困難である。 (D) ロープ 捻回値が低くなると、より線が不可能である。
またロープの重要な特性がある曲げ疲労強度も低
く、使用中の破断により大きなトラブルに結びつ
く可能性がある。 またワイヤの脆化防止については、従来より伸
線加工時の線の発熱を少なくし、かつ速やかに線
を冷却するために伸線直後の線をダイス後面も含
めて直接水冷する等の冷却伸線方法も採用されて
いるが、高強度、高靭性化のために成分、伸線回
数、加工度、パテンテイング強度、伸線回数、冷
却伸線を直機的に組合せた方式は採用されていな
い。 (発明の目的) この発明はこのような技術的背景のもとになさ
れたものであり、高強度および高靭性の両方の性
能を同時に達成することができる鋼線の製造方法
を提供するものである。 (発明の構成) この発明は、基本的には、高炭素鋼線材にSi−
Cr,Si−Mnを添加することにより成分を調整
し、その結果として最適パテンテイング条件で熱
処理することにより従来より高いパテンテイング
強度とし、この線材を伸線加工度、伸線回数、伸
線速度を限定して冷却伸線を行うようにしてい
る。 すなわちこの発明は、C:0.75〜1.00%,Si:
0.80〜2.0%,Mn:0.60〜2.0%を含有し、微細パ
ーライト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2の
高炭素鋼線材を伸線する際において、伸線直後の
線を直ちに水冷する方法を用いて伸線回数7〜16
回、伸線速度50〜550m/分、伸線加工度70〜93
%の条件で伸線するようにしたものである。ま
た、C:0.75〜1.00%,Si:0.80〜2.0%,Mn:
0.3〜0.8%,Cr:0.10〜0.50%を含有し、微細パ
ーライト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2の
高炭素鋼線材を上記方法に従つて伸線するように
してもよい。なお、上記成分鋼線材で微細パーラ
イト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2を得る
方法は従来行われている再加熱パテンテイングに
限らず、熱間圧延線材を調整冷却する直接パテン
テイングも含まれる。 (実施例) 第1図に示すように、従来法では加工度を増加
していくと、線1に示すように引張強さは上昇す
るが、捻回値は線2で示すようにある値を越える
と急激に減少し、脆化が激しくなる。そこでパテ
ンテイングのままでの強度を高くすると線3に示
すように強度は上昇すると考えられるので210
Kg/mm2以上の高強度においても、靭性を劣化させ
ないような伸線方法を用いれば高捻回値がえられ
る。そこでまずパテンテイングのままで高強度が
えられ、かつ実用性のある材料成分を限定する。
すなわち、成分としては下記の2成分を定めた。 (Si−Mn系) C:0.75〜1.00% Si:0.80〜2.0% Mn:0.60〜2.0% (Si−Cr系) C:0.70〜1.00% Si:0.80〜2.0% Mn:0.30〜0.80% Cr:0.10〜0.50% その他製鋼上の不可避的不純物としてP,Sを
含むものである。成分限定の理由は以下の通りで
ある。 C: C%は0.1%当り16Kg/mm2のパテンテイング強
度の上昇があり、強度を上昇させるためには多い
方が有利であるが、1.00%を越えると網状セメン
タイトが粒界に析出し、靭性を害するので、Si−
Mn系では0.75〜1.0%とし、Si−Cr系ではCrの強
化があるので0.70〜1.00%と下限C%を少し低め
とした。 Si: Siは1%添加当り12Kg/mm2のパテンテイング強
度の上昇があるが、2%を越えると、フエライト
の固溶硬化が大きくなり、伸び、絞りが急減する
ので、2%を上限とする。通常JIS材は0.3%のSi
が含まれており、下限はこれより0.5%多く、少
なくとも6Kg/mm2以上のパテンテイング強度の上
昇を狙つた。 Mn: Mnは焼入性を上昇させる結果、変態のノーズ
を長時間側へ移動させ、太径の線材でも微細パー
ライトを生成させ、高強度化に寄与するが、2%
を越えるとパテンテイング処理でパーライト変態
を完了させるために鉛浴中で保持すべき時間が長
くなりすぎて実際的でないので、Si−Mn系では
2%を上限とした。Si−Cr系では製鋼上脱硫等
の製鋼反応上必要な0.3〜0.8%という通常添加量
とし、Si−Mn系と同程度の変態終了時間になる
ように調整した。 Cr: Crは適当にフエライト生地に固溶して強化を
図るとともに、強炭化物生成元素であるため、
Fe3C中へも固溶し、Fe3Cの強度も上昇させ、さ
らにパーライト変態の反応を遅らせ、長時間側へ
移動させるので太径線材でも微細パーライトが得
られやすく、非常に強化に有効な元素であるが、
0.5%を越えるとパテンテイング中にパーライト
変態を完了させるのに長時間を要し、実用的では
ないので、Si−Cr系のみ0.5%を上限とした、し
かし0.1%以上は添加しないと強化の効果がでな
いので下限は0.1%とした。Si−Mn系ではCrを添
加すると変態終了時間が長くなりすぎるので添加
しない。 なお、微細パーライト結晶粒度を得るために、
Al,Nb,V,ZrおよびTiの1種類以上を総量で
0.3%を越えない範囲で添加することもできる。
0.3%以上添加しても、オーステナイト結晶粒度
の微細化効果は飽和し、逆に靭延性の劣化を招く
ので、総量で0.3%以下とした。またCa、希土類
元素による介在物形態制御やP,S,N,O等の
不純物の低減対策を行つた鋼も本発明の効果を損
うものではない。 第2図はSi−Mn系およびSi−Cr系の成分を炭
素当量{Ceq=C+(Mn+Si)/6+Cr/4}で
表わし、鉛パテンテイング後の強度との関係を示
したものである。Si−Mn系はCeqが1.1〜1.6で、
Si−Cr系はCeqが1.0〜1.5で、パテンテイング強
度142Kg/mm2〜160Kg/mm2を示し強化されている。 つぎにこのような成分をもつ高パテンテイング
強度の線材を伸線し、高強度高靭性ワイヤを作る
方法について説明する。なお、以下の説明では、
Si−Cr系とSi−Mn系とは同じ傾向を示すので両
者は区別しない。 第3図は伸線加工されて発熱したワイヤを直ち
に水冷するワイヤ冷却装置の1例である。ワイヤ
はキヤツプ51からダイス52に導かれて伸線さ
れ、伸線後のワイヤ40は冷却室53内で入口5
4から供給される冷却水によつて冷却される。冷
却水は出口55から排出される。ついでエアシー
ル部57を通過する間に入口56からのエアーが
エアシール部57を通過することにより、ワイヤ
40の表面の水分が除去される。このように伸線
されたワイヤ40はダイス出口で冷却されるの
で、歪時効による脆化が抑えられる。上記ダイス
による伸線およびその直後の水冷が、所定の伸線
回数繰返される。 第4図は第3図の装置を用いて伸線したときの
伸線加工度、パテンテイング強度の変化に対する
引張強さと捻回値との関係を示している。線6で
示すパテンテイング強度133Kg/mm2のものは、
0.82C−0.3Si−0.5Mnの成分をもつ通常材(従来
品)、線7で示すパテンテイング強度142Kg/mm2の
ものおよび線8で示す160Kg/mm2のものはそれぞ
れSi−Cr系、Si−Mn系の本発明材である。線9
で示すパテンテイング強度168Kg/mm2のものは、
Si成分を限定範囲より多い3.0%としたものであ
る。上記線6,7,8,9の材料の捻回値はそれ
ぞれ線60,70,80,90に示すようにな
る。 これより明らかなように、通常材では引張強さ
210Kg/mm2を越えると捻回値は20回の要求を満足
しないが、本発明材は210Kg/mm2以上の高強度で
も捻回値20回以上の要求を満足する。Siを3%と
高くし過ぎた材料は、脆化が大きく捻回値は非常
に低い。本発明の場合、伸線加工度は70%以上で
は引張強さ210Kg/mm2以上となり、93%以上で捻
回値は20回以上となるので70〜93%に限定する必
要がある。 さらに、パテンテイング強度が143〜160Kg/mm2
の場合に、引張強さが210Kg/mm2以上で捻回値が
20回以上を満足するので、この範囲に限定する必
要がある。また通常材については伸線後の冷却の
有無の影響を示し、伸線後の冷却のない場合は線
61で示す特性のものが、線62で示すように脆
化が大きく、この傾向が本発明材についても全く
同じ傾向を示すので、本発明の場合第3図で説明
するような冷却は必須である。伸線回数は6回以
下では1ダイス当りの加工度が高く、発熱が大き
くなつて第5図に示すように脆化し、一方あまり
回数が多いと特性上は問題はないが、経済性が劣
るので16回とした。 第6図は引張強さ210Kg/mm2以上を示すワイヤ
の捻回値と伸線速度の関係である。伸線速度が
550m/分以上で断線するので、550m/分以下が
望ましい。伸線速度の低速側は脆化を示さない
が、50m/分未満では本発明に係る成分鋼では高
靭性が確保できず、経済性が劣るので50m/分以
上とした。以上の結果から本発明の構成はつぎの
ようになる。 成分……前述の成分 伸線方法……伸線および伸線直後の冷却 パテンテイング強度……143〜160Kg/mm2 伸線回数……7〜16回 伸線速度……50〜550m/分 伸線加工度……70〜93% 以上の各条件を特定範囲に限定することにより
引張強さ210Kg/mm2、捻回値20回以上の高強度高
靭性ワイヤを製造することができる。 実施例 成分として、Si−Mn系は0.87C−1.2Si−1.2Mn
−0.020P−0.010S,Si−Cr系は0.84C−1.2Si−
0.50Mn−0.20Cr−0.021P−0.015S、通常材は
0.82C−0.50Mn−0.40Si−0.018P−0.017Sを用い
た。溶製は高周波炉で行い、通常の分塊、圧延を
経て、直径13mmと9.5mmのロツドとし、そのロツ
ドを用いて下記のワイヤを製作した。 (1) PC鋼線 直径13mmのロツドをSi−Mn系およびSi−Cr系
は560℃、通常材は500℃でパテンテイングし、そ
れぞれ152Kg/mm2,154Kg/mm2および131Kg/mm2の
引張強さとした後、酸洗およびりん酸コーテイン
グ後伸線直後の冷却を行つて伸線回数9回、伸線
速度180m/分で直径5mmまで伸線した(加工度
86%)。また通常材は伸線後の冷却のない状態で
も伸線し、Si−Mn系、Si−Cr系においても伸線
速度10m/分、冷却し、6回伸線の対比例のもの
を製作し、比較すると第1表に示すようになつ
た。 第1表から明らかなように本発明材は強度が高
く、靭性も優れ、疲労強度も高いが、通常材は靭
性が高い場合は強度が低く、強度を上昇させると
靭性が大きく劣化する。また、本発明材と同じ成
分のものでも伸線条件が適切でないと高強度で靭
性の高いワイヤは得られないことがわかる。 (2) Znめつき鋼線 第1表で製作した直径5mmのワイヤを440℃で
Znめつきし、強度と靭性を調べると第2表に示
すようになつた。これより明らかなように、Zn
めつきを行つても高強度で高靭性が保たれてい
る。本発明材と同じ成分でも伸線条件が適切でな
いとZnめつき後の靭性も非常に低いことは明ら
かである。
造方法に関するものである。 (従来技術) 高炭素鋼線は線径と引張強さに規定があり、硬
鋼線では直径1.0mm以下で220Kg/mm2以上、ピアノ
線では直径2.5mm以下で220Kg/mm2以上が製造され
ているが、直径が3.5mm以上になるとピアノ線で
も210Kg/mm2を越えることは困難になる。これは
太径で高強度化すると捻回値が異常を示し、破断
時には縦割れを伴つた飛散破壊が生じるようにな
り、製造も困難となるからである。とくに安価に
硬鋼線の場合は、溶製上不純物の低減もピアノ線
ほど厳密に要求されないため、直径が1.5mm以上
になると210Kg/mm2以上の強度で高靭性を保つこ
とは困難である。 従つて、JISG3536のPC鋼線および鋼より線で
も直径2.9mmの単線で197Kg/mm2以上、5mmで165
Kg/mm2以上、PC鋼より線では189Kg/mm2以上が実
用的な値であり、とくに直径12.4mm,16.2mm,
17.8mmの太径より線は4.2mm以上の太径ワイヤを
撚り合せているため、高強度高靭性化は行われて
いなかつた。 また同様の理由から、複数本の単線を撚り合せ
て製造するロープにおいても、ロープ径が太いも
のは素線も1.5mm以上を必要とするものが多いた
めにめに靭性劣化を招き、1.5mm以上の太径で210
Kg/mm2以上のロープ用素線の生産は行われておら
ず、このため太径高強度ロープは実用化が困難と
なつている。 以上のように、通常の高炭素鋼線材を用いて通
常の条件に限定し、例えば伸線回数8回、伸線速
度200m/分、伸線加工度90%に設定し、高強度
化する捻回値の著しい低下が起こり、そのためそ
れぞれの製品については下記のような問題点が発
生することになる。 (A) PC単線 伸線の最終巻取り時のターンローラ、コイルく
せ調整ローラ等で断線が起こり、製造が不可能に
なりばかりでなく、仮に単線が製作できてもプレ
ストレス導入時の緊張中に定着チヤツク等より断
線が発生する危険性が大きく、このため実用化で
きない。 (B) PC鋼より線 上記の問題の外に脆化が大きいとより線時に断
線が発生し、事実上より線の製造はできない。ま
た、より線としての継手効率等も低く、高強度化
のメリツトはない。 (C) 亜鉛めつき鋼線 ACSR(鋼強化アルミニウムケーブル)用亜鉛
めつき鋼線は捻回値16回以上、または20回以上と
いう規定があり、脆化したワイヤは縦割りが起こ
り、捻回値は規格に合致しない。また捻回値が低
いと疲労強度も低いので実用化は困難である。 (D) ロープ 捻回値が低くなると、より線が不可能である。
またロープの重要な特性がある曲げ疲労強度も低
く、使用中の破断により大きなトラブルに結びつ
く可能性がある。 またワイヤの脆化防止については、従来より伸
線加工時の線の発熱を少なくし、かつ速やかに線
を冷却するために伸線直後の線をダイス後面も含
めて直接水冷する等の冷却伸線方法も採用されて
いるが、高強度、高靭性化のために成分、伸線回
数、加工度、パテンテイング強度、伸線回数、冷
却伸線を直機的に組合せた方式は採用されていな
い。 (発明の目的) この発明はこのような技術的背景のもとになさ
れたものであり、高強度および高靭性の両方の性
能を同時に達成することができる鋼線の製造方法
を提供するものである。 (発明の構成) この発明は、基本的には、高炭素鋼線材にSi−
Cr,Si−Mnを添加することにより成分を調整
し、その結果として最適パテンテイング条件で熱
処理することにより従来より高いパテンテイング
強度とし、この線材を伸線加工度、伸線回数、伸
線速度を限定して冷却伸線を行うようにしてい
る。 すなわちこの発明は、C:0.75〜1.00%,Si:
0.80〜2.0%,Mn:0.60〜2.0%を含有し、微細パ
ーライト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2の
高炭素鋼線材を伸線する際において、伸線直後の
線を直ちに水冷する方法を用いて伸線回数7〜16
回、伸線速度50〜550m/分、伸線加工度70〜93
%の条件で伸線するようにしたものである。ま
た、C:0.75〜1.00%,Si:0.80〜2.0%,Mn:
0.3〜0.8%,Cr:0.10〜0.50%を含有し、微細パ
ーライト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2の
高炭素鋼線材を上記方法に従つて伸線するように
してもよい。なお、上記成分鋼線材で微細パーラ
イト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2を得る
方法は従来行われている再加熱パテンテイングに
限らず、熱間圧延線材を調整冷却する直接パテン
テイングも含まれる。 (実施例) 第1図に示すように、従来法では加工度を増加
していくと、線1に示すように引張強さは上昇す
るが、捻回値は線2で示すようにある値を越える
と急激に減少し、脆化が激しくなる。そこでパテ
ンテイングのままでの強度を高くすると線3に示
すように強度は上昇すると考えられるので210
Kg/mm2以上の高強度においても、靭性を劣化させ
ないような伸線方法を用いれば高捻回値がえられ
る。そこでまずパテンテイングのままで高強度が
えられ、かつ実用性のある材料成分を限定する。
すなわち、成分としては下記の2成分を定めた。 (Si−Mn系) C:0.75〜1.00% Si:0.80〜2.0% Mn:0.60〜2.0% (Si−Cr系) C:0.70〜1.00% Si:0.80〜2.0% Mn:0.30〜0.80% Cr:0.10〜0.50% その他製鋼上の不可避的不純物としてP,Sを
含むものである。成分限定の理由は以下の通りで
ある。 C: C%は0.1%当り16Kg/mm2のパテンテイング強
度の上昇があり、強度を上昇させるためには多い
方が有利であるが、1.00%を越えると網状セメン
タイトが粒界に析出し、靭性を害するので、Si−
Mn系では0.75〜1.0%とし、Si−Cr系ではCrの強
化があるので0.70〜1.00%と下限C%を少し低め
とした。 Si: Siは1%添加当り12Kg/mm2のパテンテイング強
度の上昇があるが、2%を越えると、フエライト
の固溶硬化が大きくなり、伸び、絞りが急減する
ので、2%を上限とする。通常JIS材は0.3%のSi
が含まれており、下限はこれより0.5%多く、少
なくとも6Kg/mm2以上のパテンテイング強度の上
昇を狙つた。 Mn: Mnは焼入性を上昇させる結果、変態のノーズ
を長時間側へ移動させ、太径の線材でも微細パー
ライトを生成させ、高強度化に寄与するが、2%
を越えるとパテンテイング処理でパーライト変態
を完了させるために鉛浴中で保持すべき時間が長
くなりすぎて実際的でないので、Si−Mn系では
2%を上限とした。Si−Cr系では製鋼上脱硫等
の製鋼反応上必要な0.3〜0.8%という通常添加量
とし、Si−Mn系と同程度の変態終了時間になる
ように調整した。 Cr: Crは適当にフエライト生地に固溶して強化を
図るとともに、強炭化物生成元素であるため、
Fe3C中へも固溶し、Fe3Cの強度も上昇させ、さ
らにパーライト変態の反応を遅らせ、長時間側へ
移動させるので太径線材でも微細パーライトが得
られやすく、非常に強化に有効な元素であるが、
0.5%を越えるとパテンテイング中にパーライト
変態を完了させるのに長時間を要し、実用的では
ないので、Si−Cr系のみ0.5%を上限とした、し
かし0.1%以上は添加しないと強化の効果がでな
いので下限は0.1%とした。Si−Mn系ではCrを添
加すると変態終了時間が長くなりすぎるので添加
しない。 なお、微細パーライト結晶粒度を得るために、
Al,Nb,V,ZrおよびTiの1種類以上を総量で
0.3%を越えない範囲で添加することもできる。
0.3%以上添加しても、オーステナイト結晶粒度
の微細化効果は飽和し、逆に靭延性の劣化を招く
ので、総量で0.3%以下とした。またCa、希土類
元素による介在物形態制御やP,S,N,O等の
不純物の低減対策を行つた鋼も本発明の効果を損
うものではない。 第2図はSi−Mn系およびSi−Cr系の成分を炭
素当量{Ceq=C+(Mn+Si)/6+Cr/4}で
表わし、鉛パテンテイング後の強度との関係を示
したものである。Si−Mn系はCeqが1.1〜1.6で、
Si−Cr系はCeqが1.0〜1.5で、パテンテイング強
度142Kg/mm2〜160Kg/mm2を示し強化されている。 つぎにこのような成分をもつ高パテンテイング
強度の線材を伸線し、高強度高靭性ワイヤを作る
方法について説明する。なお、以下の説明では、
Si−Cr系とSi−Mn系とは同じ傾向を示すので両
者は区別しない。 第3図は伸線加工されて発熱したワイヤを直ち
に水冷するワイヤ冷却装置の1例である。ワイヤ
はキヤツプ51からダイス52に導かれて伸線さ
れ、伸線後のワイヤ40は冷却室53内で入口5
4から供給される冷却水によつて冷却される。冷
却水は出口55から排出される。ついでエアシー
ル部57を通過する間に入口56からのエアーが
エアシール部57を通過することにより、ワイヤ
40の表面の水分が除去される。このように伸線
されたワイヤ40はダイス出口で冷却されるの
で、歪時効による脆化が抑えられる。上記ダイス
による伸線およびその直後の水冷が、所定の伸線
回数繰返される。 第4図は第3図の装置を用いて伸線したときの
伸線加工度、パテンテイング強度の変化に対する
引張強さと捻回値との関係を示している。線6で
示すパテンテイング強度133Kg/mm2のものは、
0.82C−0.3Si−0.5Mnの成分をもつ通常材(従来
品)、線7で示すパテンテイング強度142Kg/mm2の
ものおよび線8で示す160Kg/mm2のものはそれぞ
れSi−Cr系、Si−Mn系の本発明材である。線9
で示すパテンテイング強度168Kg/mm2のものは、
Si成分を限定範囲より多い3.0%としたものであ
る。上記線6,7,8,9の材料の捻回値はそれ
ぞれ線60,70,80,90に示すようにな
る。 これより明らかなように、通常材では引張強さ
210Kg/mm2を越えると捻回値は20回の要求を満足
しないが、本発明材は210Kg/mm2以上の高強度で
も捻回値20回以上の要求を満足する。Siを3%と
高くし過ぎた材料は、脆化が大きく捻回値は非常
に低い。本発明の場合、伸線加工度は70%以上で
は引張強さ210Kg/mm2以上となり、93%以上で捻
回値は20回以上となるので70〜93%に限定する必
要がある。 さらに、パテンテイング強度が143〜160Kg/mm2
の場合に、引張強さが210Kg/mm2以上で捻回値が
20回以上を満足するので、この範囲に限定する必
要がある。また通常材については伸線後の冷却の
有無の影響を示し、伸線後の冷却のない場合は線
61で示す特性のものが、線62で示すように脆
化が大きく、この傾向が本発明材についても全く
同じ傾向を示すので、本発明の場合第3図で説明
するような冷却は必須である。伸線回数は6回以
下では1ダイス当りの加工度が高く、発熱が大き
くなつて第5図に示すように脆化し、一方あまり
回数が多いと特性上は問題はないが、経済性が劣
るので16回とした。 第6図は引張強さ210Kg/mm2以上を示すワイヤ
の捻回値と伸線速度の関係である。伸線速度が
550m/分以上で断線するので、550m/分以下が
望ましい。伸線速度の低速側は脆化を示さない
が、50m/分未満では本発明に係る成分鋼では高
靭性が確保できず、経済性が劣るので50m/分以
上とした。以上の結果から本発明の構成はつぎの
ようになる。 成分……前述の成分 伸線方法……伸線および伸線直後の冷却 パテンテイング強度……143〜160Kg/mm2 伸線回数……7〜16回 伸線速度……50〜550m/分 伸線加工度……70〜93% 以上の各条件を特定範囲に限定することにより
引張強さ210Kg/mm2、捻回値20回以上の高強度高
靭性ワイヤを製造することができる。 実施例 成分として、Si−Mn系は0.87C−1.2Si−1.2Mn
−0.020P−0.010S,Si−Cr系は0.84C−1.2Si−
0.50Mn−0.20Cr−0.021P−0.015S、通常材は
0.82C−0.50Mn−0.40Si−0.018P−0.017Sを用い
た。溶製は高周波炉で行い、通常の分塊、圧延を
経て、直径13mmと9.5mmのロツドとし、そのロツ
ドを用いて下記のワイヤを製作した。 (1) PC鋼線 直径13mmのロツドをSi−Mn系およびSi−Cr系
は560℃、通常材は500℃でパテンテイングし、そ
れぞれ152Kg/mm2,154Kg/mm2および131Kg/mm2の
引張強さとした後、酸洗およびりん酸コーテイン
グ後伸線直後の冷却を行つて伸線回数9回、伸線
速度180m/分で直径5mmまで伸線した(加工度
86%)。また通常材は伸線後の冷却のない状態で
も伸線し、Si−Mn系、Si−Cr系においても伸線
速度10m/分、冷却し、6回伸線の対比例のもの
を製作し、比較すると第1表に示すようになつ
た。 第1表から明らかなように本発明材は強度が高
く、靭性も優れ、疲労強度も高いが、通常材は靭
性が高い場合は強度が低く、強度を上昇させると
靭性が大きく劣化する。また、本発明材と同じ成
分のものでも伸線条件が適切でないと高強度で靭
性の高いワイヤは得られないことがわかる。 (2) Znめつき鋼線 第1表で製作した直径5mmのワイヤを440℃で
Znめつきし、強度と靭性を調べると第2表に示
すようになつた。これより明らかなように、Zn
めつきを行つても高強度で高靭性が保たれてい
る。本発明材と同じ成分でも伸線条件が適切でな
いとZnめつき後の靭性も非常に低いことは明ら
かである。
【表】
【表】
(3) PC鋼より線
前述の直径13mmのロツドを直径11.4mmおよび
10.9mmまで伸線した後、Si−Mn系、Si−Cr系は
560℃、通常材は510℃でパテンテイングし、引張
強さをそれぞれ156Kg/mm2、155Kg/mm2および133
Kg/mm2とした。ついで酸洗、りん酸塩コーテイン
グの後、伸線後の冷却を行つて伸線回数8回、伸
線速度200m/分で直径11.4mmの線材は4.40mmま
で、直径10.9mmの線材は4.22mmまで伸線した(加
工度85%)。通常材は冷却なしの条件でも製造し
た。またSi−Cr系、Si−Mn系においても、伸線
回数6回、伸線速度10m/分、冷却なしの条件で
も直径4.40mmと4.2mmのワイヤとを製作した。そ
の後4.40mmの線材は芯線、4.22mmの線材は側線と
して7本より、0.5インチサイズのPC鋼より線を
製作し、380℃でブルーイング後、特性を比較し
たところ第3表に示すようになつた。 なお、同表中の継手効率は次式によつて定めて
いる。 継手効率=(くさび定着による引張り破断荷重)×
100/(通常試験材でのストランドの破断荷重) また疲労破断試験での最小応力は引張強さの
0.6倍、応力幅は15Kg/mm2で一定である。 第3表から明らかなように、通常材の冷却伸線
材は強度が低く、疲労特性もよくない。また通常
材の伸線後の冷却を行わないものはワイヤの脆化
が大きく、より線の製作ができなかつた。またSi
−Mn系、Si−Cr系材料でも、伸線条件が適切で
ないと伸びが低く、継手効率も低く、脆化が大き
いことが明らかである。これに対し、本発明材は
220Kg/mm2級の高強度を有し、疲労特性も優れて
いることが明白である。 (4) ACSR用Znめつき鋼線 前述の直径9.5mmのロツドを8mmまで生地伸線
した後、Si−Mn系、Si−Cr系は570℃、通常材
は530℃でパテンテイングし、引張強さをそれぞ
れ160Kg/mm2、158Kg/mm2および134Kg/mm2とした
後、酸洗、りん酸塩コーテイングし、伸線後の冷
却を行つて伸線回数12回、伸線速度240m/分で
2.52mmまで伸線し(加工度90%)、その後HCl洗
い、フラツクス処理して、442℃のZnめつきを行
い、直径2.6mmのACSR用Znめつきワイヤを製作
した。通常材は伸線後の冷却を行わないものにつ
いても製作し、Si−Mn系、Si−Cr系材料も伸線
回数6回、伸線速度10m/分、水冷なしの条件で
伸線し、直径2.6mmのめつきワイヤを製作した。 その結果は第4表に示す通りである。同表にお
いて、巻解とは、巻付け、巻戻しの繰返し操作を
いい、巻付け試験する線材と同じ直径の線材に対
する巻解を行つて外表面の傷の有無を見る。ま
た、巻き付け性は、試験する線材の直径の15倍の
直径のロツドに対する巻付けを行つて、その状況
を判断する。同表から本発明材は強度が高く、靭
性も優れていることがわかる。
10.9mmまで伸線した後、Si−Mn系、Si−Cr系は
560℃、通常材は510℃でパテンテイングし、引張
強さをそれぞれ156Kg/mm2、155Kg/mm2および133
Kg/mm2とした。ついで酸洗、りん酸塩コーテイン
グの後、伸線後の冷却を行つて伸線回数8回、伸
線速度200m/分で直径11.4mmの線材は4.40mmま
で、直径10.9mmの線材は4.22mmまで伸線した(加
工度85%)。通常材は冷却なしの条件でも製造し
た。またSi−Cr系、Si−Mn系においても、伸線
回数6回、伸線速度10m/分、冷却なしの条件で
も直径4.40mmと4.2mmのワイヤとを製作した。そ
の後4.40mmの線材は芯線、4.22mmの線材は側線と
して7本より、0.5インチサイズのPC鋼より線を
製作し、380℃でブルーイング後、特性を比較し
たところ第3表に示すようになつた。 なお、同表中の継手効率は次式によつて定めて
いる。 継手効率=(くさび定着による引張り破断荷重)×
100/(通常試験材でのストランドの破断荷重) また疲労破断試験での最小応力は引張強さの
0.6倍、応力幅は15Kg/mm2で一定である。 第3表から明らかなように、通常材の冷却伸線
材は強度が低く、疲労特性もよくない。また通常
材の伸線後の冷却を行わないものはワイヤの脆化
が大きく、より線の製作ができなかつた。またSi
−Mn系、Si−Cr系材料でも、伸線条件が適切で
ないと伸びが低く、継手効率も低く、脆化が大き
いことが明らかである。これに対し、本発明材は
220Kg/mm2級の高強度を有し、疲労特性も優れて
いることが明白である。 (4) ACSR用Znめつき鋼線 前述の直径9.5mmのロツドを8mmまで生地伸線
した後、Si−Mn系、Si−Cr系は570℃、通常材
は530℃でパテンテイングし、引張強さをそれぞ
れ160Kg/mm2、158Kg/mm2および134Kg/mm2とした
後、酸洗、りん酸塩コーテイングし、伸線後の冷
却を行つて伸線回数12回、伸線速度240m/分で
2.52mmまで伸線し(加工度90%)、その後HCl洗
い、フラツクス処理して、442℃のZnめつきを行
い、直径2.6mmのACSR用Znめつきワイヤを製作
した。通常材は伸線後の冷却を行わないものにつ
いても製作し、Si−Mn系、Si−Cr系材料も伸線
回数6回、伸線速度10m/分、水冷なしの条件で
伸線し、直径2.6mmのめつきワイヤを製作した。 その結果は第4表に示す通りである。同表にお
いて、巻解とは、巻付け、巻戻しの繰返し操作を
いい、巻付け試験する線材と同じ直径の線材に対
する巻解を行つて外表面の傷の有無を見る。ま
た、巻き付け性は、試験する線材の直径の15倍の
直径のロツドに対する巻付けを行つて、その状況
を判断する。同表から本発明材は強度が高く、靭
性も優れていることがわかる。
【表】
【表】
【表】
(5) ロープ
前述の直径13mmのロツドを生地伸線により
10.85mmと10.45mmとに伸線し、このワイヤについ
てSi−Mn系、Si−Cr系は570℃、通常材は550℃
でパテンテイングしたところ、それぞれ第5表に
示すようになつた。 このワイヤを酸洗、りん酸塩コーテイングの
後、伸線後に冷却して伸線回数12回、伸線速度
250m/分で直径10.85mmのものは3.43mmまで、直
径10.45mmのものは3.30mmまで、それぞれ90%の
加工を行つた。その後直径3.43mmのものを芯線と
し、直径3.30mmのものを側線として7本撚りのス
トランドを製作し、このストランド6本を撚り合
せて第7図に示すような外径30mmのロープを製作
した。通常品は、素線製作時に伸線後の冷却なし
での条件でも試作した。その結果は第6表に示す
通りである。疲労破壊試験は、試験荷重10.0ト
ン、シーブ径460mm、曲げ角度θ=16゜で行い、破
断発生までの繰返し曲げ回数を求めた。 同表から明らかなように、本発明材は強度が高
く、さらに疲労寿命が通常材の5倍となつてい
る。
10.85mmと10.45mmとに伸線し、このワイヤについ
てSi−Mn系、Si−Cr系は570℃、通常材は550℃
でパテンテイングしたところ、それぞれ第5表に
示すようになつた。 このワイヤを酸洗、りん酸塩コーテイングの
後、伸線後に冷却して伸線回数12回、伸線速度
250m/分で直径10.85mmのものは3.43mmまで、直
径10.45mmのものは3.30mmまで、それぞれ90%の
加工を行つた。その後直径3.43mmのものを芯線と
し、直径3.30mmのものを側線として7本撚りのス
トランドを製作し、このストランド6本を撚り合
せて第7図に示すような外径30mmのロープを製作
した。通常品は、素線製作時に伸線後の冷却なし
での条件でも試作した。その結果は第6表に示す
通りである。疲労破壊試験は、試験荷重10.0ト
ン、シーブ径460mm、曲げ角度θ=16゜で行い、破
断発生までの繰返し曲げ回数を求めた。 同表から明らかなように、本発明材は強度が高
く、さらに疲労寿命が通常材の5倍となつてい
る。
【表】
【表】
(発明の効果)
以上説明したように、この発明は、C,Si,
Mn等の成分を適切に調整するとともに、伸線回
数、伸線速度、伸線加工度等の条件を適切な範囲
に設定することにより、高強度高靭性の鋼線を製
造することができるようにしたものである。
Mn等の成分を適切に調整するとともに、伸線回
数、伸線速度、伸線加工度等の条件を適切な範囲
に設定することにより、高強度高靭性の鋼線を製
造することができるようにしたものである。
第1図は引張強さ、捻回値と伸線加工度との関
係図、第2図は引張強さと炭素当量との関係図、
第3図は伸線および冷却を行う装置の断面図、第
4図は引張強さ、従来品と本発明材とにおける捻
回値と伸線加工度との関係図、第5図は捻回値と
伸線回数との関係図、第6図は捻回値と伸線速度
との関係図、第7図はロープの横断面図である。 4……ワイヤ、40……伸線後のワイヤ、52
……ダイス、53……冷却室。
係図、第2図は引張強さと炭素当量との関係図、
第3図は伸線および冷却を行う装置の断面図、第
4図は引張強さ、従来品と本発明材とにおける捻
回値と伸線加工度との関係図、第5図は捻回値と
伸線回数との関係図、第6図は捻回値と伸線速度
との関係図、第7図はロープの横断面図である。 4……ワイヤ、40……伸線後のワイヤ、52
……ダイス、53……冷却室。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.75〜1.00%,Si:0.80〜2.0%,Mn:
0.60〜2.0%を含有し、微細パーライト組織を有
する引張強さ143〜160Kg/mm2の高炭素鋼線材を伸
線する際において、伸線回数7〜16回、伸線速度
50〜550m/分、伸線加工度70〜93%の条件で、
各伸線ごとに直ちに水冷し、伸線することを特徴
とする高強度高靭性鋼線の製造方法。 2 C:0.70〜1.00%,Si:0.80〜2.0%,Mn:
0.3〜0.8%,Cr:0.10〜0.50%を含有し、微細パ
ーライト組織を有する引張強さ143〜160Kg/mm2の
高炭素鋼線材を伸線する際において、伸線回数7
〜16回、伸線速度50〜550m/分、伸線加工度70
〜93%の条件で、各伸線ごとに直ちに水冷し、伸
線することを特徴とする高強度高靭性鋼線の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19614784A JPS6173828A (ja) | 1984-09-19 | 1984-09-19 | 高強度高勒性鋼線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19614784A JPS6173828A (ja) | 1984-09-19 | 1984-09-19 | 高強度高勒性鋼線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6173828A JPS6173828A (ja) | 1986-04-16 |
JPH0124208B2 true JPH0124208B2 (ja) | 1989-05-10 |
Family
ID=16352996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19614784A Granted JPS6173828A (ja) | 1984-09-19 | 1984-09-19 | 高強度高勒性鋼線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6173828A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH089734B2 (ja) * | 1987-01-21 | 1996-01-31 | 新日本製鐵株式会社 | 延性の優れた超高張力鋼線の製造方法 |
JP2742440B2 (ja) * | 1989-03-30 | 1998-04-22 | 新日本製鐵株式会社 | 高強度高延性鋼線 |
JP2706673B2 (ja) * | 1991-08-09 | 1998-01-28 | 中央電子 株式会社 | プリント配線板 |
JPH0821342A (ja) * | 1994-07-07 | 1996-01-23 | Yamaha Motor Co Ltd | 燃料噴射式エンジン |
-
1984
- 1984-09-19 JP JP19614784A patent/JPS6173828A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6173828A (ja) | 1986-04-16 |
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