JPH01236567A - 表面解析装置 - Google Patents

表面解析装置

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JPH01236567A
JPH01236567A JP63276567A JP27656788A JPH01236567A JP H01236567 A JPH01236567 A JP H01236567A JP 63276567 A JP63276567 A JP 63276567A JP 27656788 A JP27656788 A JP 27656788A JP H01236567 A JPH01236567 A JP H01236567A
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JP
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magnet
proton beam
proton
angle
incident
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JP63276567A
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Inventor
Masahiko Aoki
青木 正彦
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (7)技術分野 この発明は、マグネットの中で複数種類の円弧軌道を描
くエネルギーの異なる陽子ビームにより、測定可能なエ
ネルギー範囲を広狭に切換える事ができるようにした表
面解析装置に関する。
表面解析装置は、超高真空中に於て、高速に加速された
陽子を試料に当て、原子によって散乱された陽子のエネ
ルギー損失分布を求めることにより、試料表面の元素の
存在量を求めるものである。
試料表面の原子と陽子の相互作用は、主にクーロン力で
あるが、相互作用がいかなるものであっても差支えない
。軽い原子によって散乱されると、エネルギー損失が大
きい。重い原子によって散乱されるとエネルギー損失が
小さい。エネルギー損失ΔEと原子質量Mとが一対一に
対応する。このため、エネルギー損失分布Y(ΔE)を
測ることにより、元素の分布が分ることになる。
陽子エネルギー損失分布から試料表面の元素存在量を求
メルノテあるから、Proton Energy Lo
ssSpectroscopy P E L Sという
事もある。
(イ) PELSの原理 質量Mの静止した原子K、エネルギーEOの陽子(質量
m)を衝突させる。散乱角をeとし、散乱後のエネルギ
ーをElとすると、 E、 = Kz□            (1)とな
る。rは原子質量を陽子質量で割ったものであるので、
はぼ質量数に等しい。
散乱角θとしては、0〜180°の任意の角を選ぶこと
ができる。もしもC)=180°とすると、となる。こ
れは各元素ごとに直ちに計算できる値で、1より小さい
正数である。減衰定数という。
入射エネルギーEoと散乱エネルギーE1の差をエネル
ギー損失ΔEという。
ΔE : Eo−El         (5)=(1
−K)Eo       (6)である。Eoを一定に
すれば、ΔEからKが分り、Kからrが分るので、ΔE
とFを対応づける事ができる。
実際には、Elは大きすぎ、そのままでは精度よくエネ
ルギー測定できないから、−様な減速電圧により減速し
、低いエネルギーEaにし、これを測定するのである。
EeL==  El  qVacc       (7
1qは陽子の質量、Vaccは減速電圧である。
(ロ)従来技術 第2図によって、従来の表面解析装置の概略を説明する
イオン源1によって、陽子イオンが作られる。
引出し電圧をVexとすると、エネルギーE、はE、 
 = C1’/13X          (8)であ
る。これが、マグネット2に入り円弧軌道JKを描(。
こ°の後、加減速管3で、VaCcにより加速されて、
高速の陽子となる。
E□ = q Vex −1−q VaCC(9)この
陽子が試料4に当たる。散乱によって、ΔEを失うので
、散乱陽子は El = q Vex +q Vacc−ΔE    
(10)のエネルギーを持つ。θ=180°のものだけ
を検出する事にする。反対向きに飛ぶ陽子は、加減速管
3で減速されるので、 E6 = q Vex−ΔE        (11)
というエネルギーを持つ。マグネット2に入り、K点か
ら半円軌道KM、KNを描く。
試料4が、たとえばGaAsのように二元の元素系から
なる場合、重い元素(As)で散乱された陽子は、ΔE
が小さく、大きい軌道KNを描く。軽い元素(Ga )
で散乱された陽子は、ΔEが太き(、小さい軌道KMを
描く。
これを位置検出器5で受けて、どの位置に入ったかとい
う事を検出する。
位置検出器5の長さGHが短いので、軌道KNを飛んだ
陽子を検出できるが、軌道KMを飛んだ陽子は検出でき
ない。
エネルギー損失スペクトルは右側に示すようK、Gaの
ピークがないものになる。
に)発明が解決すべき問題点 長い位置検出器を使えば、2種類の元素に対するエネル
ギー損失ピークを同時に検出する事ができる。
しかし、位置検出器は高価な検出器である。長手方向に
平坦な検出感度がなければならない。製造歩留りが悪い
ためK、長いものは特に高価になる。
たとえば、現在は90朋の長さのものを使っているが、
これより長いものは入手し難く、特に高価である。
散乱減速後のエネルギーEaを持つ陽子のマグネット中
でのサイクロトロン軌道半径Raは、である。KM、K
Nのようにマグネット中で飛行する部分の直線距離をこ
こでは飛程りという。これは、 L  =  2Ra           (13)で
ある。MNを位置検出器5の長さlの中に入れてしまえ
ばよいと考えられよう。すると、軌道半径Raを小さく
すればよいのである。
R,を小さくするためには、磁場Bを大きくするという
方法と、Eaを小さくするという方法がある。
Bを大きくすると、入射陽子の円弧軌道JKが変わって
しまう。この基本軌道半径Re(OK、 OJ)は、で
ある。JKを不変にして、KMlKNだけを小さ(する
ためには、IのR,を一定にし、Raを小さくしなけれ
ばならないということである。
Ea==  Eo−ΔE        (15)であ
るから、Eeを小さくし、Bをヤね−”kζ比例して小
さくすれば、上述の目的にそう事ができる。
E、を小さくするという事は、引出し電圧Vexを小さ
くするという事である。こうすると、エネルギー損失の
分解能も増強される、という利点がある。
第3図にVexをパラメータとし、エネルギー損失ΔE
に対するエネルギー分解能の関係を示す。
ただし、陽子のビーム径がσ=5朋とし、Re=3(1
0)朋とする。
ビーム径が大きい。これは、スリット22の開口が広い
ためで、カウント率を上げて計測することができ、短時
間測定が可能となる。軌道半径は小さい。これは、広い
エネルギー損失範囲で、複数元素からの散乱ビームを同
時に測定しようとする場合に適した条件である。つまり
、分解能を落とした極限である。
横軸がエネルギー損失ΔE1 縦軸がエネルギー分解能
である。
エネルギー分解能を決めるものは、加減速電圧’Vac
cの電源リップルによる分散、イオン引出電圧Vexの
リップルによる分散、位置検出器の位置による感度のバ
ラツキ、マグネットの磁場下に於て描く半円軌道の飛程
りを位置検出器で弁別できる距離などである。このうち
、最後のものが、Vex。
ΔEに依存する。
Vexが大きいほど分解能が悪い。V6Xが小さいほど
分解能がよくなる。Vex = 5 kVであれば、分
解能は1(10)evより小さくなる。
この位置検出器の検出感度をvO=0.5 k’/とじ
ている。
そうすると、Vexを小さくすればよい、という事にな
るが、そう単純でない。(Vex−ΔE)はv。
より大きくな(てはならない。Vexが小さいと、ΔE
のとりつる値の範囲が狭くなる、測定できる元素の種類
が限られるという問題がある。
またエネルギー分解能そのものが高くても、ΔEが小さ
いのであるから、微細なスペクトル構造全正確に知る事
ができない。
これは、分解能の話であるが、次に軌道について説明す
る。第4図は基本半径R6= 3(10)mmの場合で
、Vacc = 99.5 kVlVex = 20 
kV、 EO= 119.5 keVとした時の、元素
ごとの陽子軌道を示す。
エネルギー損失ΔEは、Kから ΔE=(l  K)Eo       Qeによって求
められる。軌道半径Raは(121と(14))から、
によって求められる。
エネルギー損失はIn、 As%Ga、 P%klにつ
いて、それぞれ4.12keV、 6.26keV、 
6.71keV114.59keV。
16.6keVである。磁場中でのエネルギーEaは、
Ee (20keV )からΔEを引いたものであるか
ら、それぞれ15.88 key、 13.74 ke
y、 13.29 keV、 5.41 key。
3.4keVである。
これに対する軌道を図示した。
これでは、AsとGaによる散乱陽子が、位置検出器上
で、約1 cm離れた地点に入る。
長さ8 cmの位置検出器を用いれば、In、 As、
 Gaからの散乱陽子を、同時に検出することができる
しかし、反面、As、Gaの散乱陽子のピーク間隔が狭
いので、両者による信号を十分に分離する事ができない
重い元素による散乱は、エネルギー損失が小さく、散乱
減速後のエネルギーEaが、引出しエネルギーE、に近
い。αηにより、この2つの値の比の平方根によってR
aが求まる。平方根依存性である。
このため、ΔEが小さく、Ea、が大きいと、軌道半径
の差が少なくなる。軌道が近似してくる。
反面、Vexが大きいと、ΔEの範囲(Vex≧ΔE)
も広くなる。ΔEの大きくなる軽い元素からの散乱陽子
を検出できる。
P、 Alからの散乱陽子も小さい半円軌道を描いて飛
ぶ。250 mm、315 間程度の飛程を持つ。長さ
8cmの位置検出器でP、 Alからの散乱陽子を同時
に測定できる。
しかし、重い元素による散乱に対しては、分解能が悪い
。Ga、Asに対しては、ΔEがほぼ13ke’Vであ
るので、第3図から分解能が3(10) eV程度とな
る。
3(10)eVというのは、後に説明するが、位置検出
器の設けられる辺上に於て0.7cmのスペクトル幅に
対応する。GaとAsのスペクトル中心の差が約1cm
であり、位置分解能が0.5cmであるから両者を分離
する事は可能である。
しかし、分離は不完全である。微細なスペクトル変化も
分らない。
これを改善し、重い元素からの散乱を区別したければ(
10式よりE6 = q Vexを小さくすればよいと
いう事が分る。そこで、Vexを20 keVではなく
、10keVにしてみる。
この場合の軌道半径は、(llnから前述の場合より小
きくなり、相互)2区別しやすくなっている。
第5図にこれを示す。Vex = 10 kV%vac
e =99.5kV、  EO= 109.5 ke’
/、 R6= 3(10) mmである。
Vexを小さくすると分解能が上る事はすでに述べた。
しかし、ΔEの方がVexより大きくなってしまう軽い
元素がある。これらに対しては、PELS測定ができな
い。Plklに対するΔEは10 keVより大きく、
減速されて運動エネルギーを失い、マグネットまで到達
しない。
In%As、 Gaに対するエネルギー損失ΔEが、3
.779 key、 5.737 keV、 6.15
0 kaVであるo Eaは6.22kaV、 4.2
6keV、 3.85keVである。In、As、 G
aの飛程の差が、第3図に示したものより広くなってい
る。As、Gaからの散乱陽子の飛程の差が約2 cm
である。
As1Gaに対しては、損失が約6 keVであるので
、第3図から、分解能が約IQQ15Vである事が分る
。これは後に説明するようK、0.5cmのスペクトル
幅に対応する。As、 Gaのピーク位置の距離が2c
mで、位置分解能が0.7cmである。As5Gaのピ
ークを十分に分離する事ができる。
目的によっては、単にAsとGaのように似がよつな質
量数をもつ元素からの散乱陽子のスペクトルを、分離す
るというだけでは足りない場合もある。
あるひとつの元素に対するエネルギー損失スペクトルの
微細構造を知りたいという事もある。この場合、小さい
基本半径Re (例えば3(10)+x)を持つような
ビーム系では、十分満足できる測定結果を得る事ができ
ない。
(4)磁場下に於ける飛程とΔE 陽子飛程りは、2Raであるが、これと、基本半径Re
との関係は(18より となる。位置検出器の検出限界をvo = 0.5 k
Vとすル。第6図にR6=3(10) mm、Vacc
 = 99.5 k’i’とした時の、エネルギー損失
ΔEと飛程りの関係を、引出し電圧Vexをパラメータ
として示した。
これは、単に としkものである。位置分解能δLと、エネルギー損失
分解能δ(ΔE)の比は、(イ)から、ソレユえ、δ(
ΔE)がQ、3keVであると、E6 = 20keV
 、 Ea; 14 keVとして、位置分解能が0.
5cmとなる。
また、Ee=10kev%Ea=6kevとして、δ(
ΔE)が0、l keVであると、位置分解能が0.7
cmとなる。
位置分解能を高めるためには、(15)から、基本半径
Re(=OK=OJ)を大きくすればよいという事が分
る。
しかし、Reはビーム系の基本的な値である。イオン源
1、スリット21.22の関係が決まっている限り、R
eは変えることができない。
これまで、引出し電圧Vexをパラメータとしていたが
、Reは定数でなければならない。このため、Reが一
定になるよう、BをVexの平方根に比例するように変
化させていたわけである。
(10)  目       的 イオン源から出た陽子が磁場に入った時に描く円弧軌道
JKの半径R,を、複数の値に変える事のできる表面解
析装置を提供する事が本発明の目的である。
(1)構 成 イオン源から出た陽子ビームが、マグネットに入った際
に2とおりの円弧軌道を描くことができるようにした事
が本発明の特徴である。
第1図によって、本発明の表面解析装置の構成を説明す
る。
イオン源1は、水素ガスをイオン化して、加速し、イオ
ンビームとするものである。水素ボンベ(図示せず)か
ら水素ガスが供給される。真空中で、熱陰極から熱電子
を出し、電子との衝突により水素分子がイオン化する。
イオン引出し電源の電圧Vexは、自由に調節できる。
E、  : qVex          (221の
運動エネルギーを持った陽子は、従来とは異なり、2と
おりの経路をたどって、マグネット2に二速する。
ひとつは、そのまま直進して、5点に入る経路Iである
。円弧JKを描き、マグネット2を抜ける。
イオン源1とマグネットの間には、ふたつの静電偏向器
6.7が設けである。平行な電極板の間に静電界をかけ
、陽子ビームを、いずれかの方向に偏向させるものであ
る。
第1静電偏向器6に適当な静電圧を加えると、2点から
直線軌道を外れて、第2静電偏向器7の方向は飛ぶ。さ
らに第2静電偏向器7に静電圧を印加しておくと、G点
で反対向きに軌道が曲る。
そしてマグネット2の中へH点から入射する。この経路
を経路■という。
H点に於て軌道に対して垂線を引き、マグネットの辺K
MHの延長線との交点を02とする。
02H= 02K = R2(23) となるようにする。こうすると、H点でマグネットに入
った陽子ビームは、B、Vexがある適当な値の時K、
円弧軌道HKを描くことができる。
経路Iに於ても、5点に於て軸道に対して垂線を引きマ
グネット辺KMNの延長線との交点を01とすると 0J=O□K  =  R1(24) となるようにする。R2はR1より小さい。
R2< R1(25) たとえば、R1の%程度にR2を設定する事ができる。
経路■を通ったビームは大きい半径R1を描きスリット
21.22を通る。経路■を通ったビームは小さい半径
R2を描きスリット23.22を通る。
これより後段の装置の構成は従来のものと同一である。
陽子ビームの通る空間は全て高真空に保たれている。 
陽子ビームは加減速管3により、qVaccの加速エネ
ルギーを得て、Eoの入射陽子となる。さらにQレンズ
9を通り、超高真空チャンバ10に入る。
超高真空チャンバ10に於ては、試料4を貼りつけたホ
ルダ12が、マニピュレータ11によって、回転昇降自
在に設けられている。これにより、試料4の任意の場所
へ、任意の角度で陽子ビームを当てることができるよう
になっている。
陽子ビームを遮断し或は通過させるためK、シャッタ8
が開閉自在に設けられる。
超高真空チャンバ10は、真空排気装置34により、1
0−” 〜10−” Torrの超高真空に引カレる。
陽子ビームが試料に当ると、表面の原子によって散乱さ
れる。散乱角eは任意である。θが90゜より小さいも
のは、試料の中へ入つそしまう。θが90°よ怜大きい
ものは試料の外へ出る。
これらのうちe’a180°の散乱陽子ビームのみが、
Qレンズ9、加減速管3を反対方向に抜ける。
散乱直後のエネルギーE1は、すでに述べたように El = q Vex +q Vacc−ΔE    
’126)である。加減速管で減速された後の運動エネ
ルギー Eaは Ea= qVex−ΔE        (27)であ
る。これがコリメータスリット22を反対向きに通る。
さらにに点からマグネット2の磁場下に入る。マグネッ
トの中で半円軌道を描く。マグネット2を出たものは、
位置検出器5に入る。ここでエネルギーE、の異なる陽
子が、位置検出器の異なるマイクロチャンネルに入射す
る。
マイクロチャンネルの端点Gとに点のマグネットに沿う
距離をLoとする。陽子が位置検出器の端点Gから距離
Xの点に入射したとする。陽子のマグネット中での飛程
(KMlKNなど)をLとするとL = L□ +x 
         (28)である。位置検出器5は高
倍率の増幅機能をもつ。
陽子のエネルギーが検出限界vo以上であれば、(例え
ばQ、 5 keV )、ひとつの陽子入射を検出でき
る。
位置ごとの入射陽子数を測定し、分布をf’ (x)と
する。これはある時間間隔に於て、位置検出器の(X)
と(x−)−dx)の間に入射した陽子数がf’ (x
) dxであるということである。そして、求めたいの
は、ΔEを変数とする陽子入射数である。これをイール
ドY(ΔE)という。この関係は Y(ΔE)d(ΔE ) = f’(x)dx    
(29)であるが、ΔEとXの間には、(1!II、 
(28)の関係があるので、イールドY(ΔE)を求め
る事ができるのである。
第1図に示す例では、2つの静電偏重器を通った陽子は
、マグネット中で、小さい基本半径R2を描くようにな
っている。直進したものは、大きい基本半径R1を描く
ようになっている。
しかし、この関係は逆であってもよい。すなわち、静電
偏向器6.7を直進ビームに関して反対側に設けて、静
電偏向器によって曲げられた陽子ビームの方が、マグネ
ット中でより大きい基本半径を持つようにしてもよい。
そして、ヤグネット磁場下から出射する点には同一でな
ければならない。出射点Kに於ける運動方向も同一でな
ければならない。
このような条件が満足されれば、マグネットの形状、静
電偏向器の配置、数は任意である。
出射点Kを同じく、しかもここで運動方向が同じなので
あるから、イオン源1を出てマグネット2に入るまでの
、2つの陽子ビームのうち、ひとつが直進ビームとする
と、他のひとつは、2つの変曲点を持たなければならな
い。
このため、静電偏向器は2つ以上必要である。
3つあっても4つあっても、それ以上であってもよい。
しかし、本質的には2つの変曲点があればよいのである
から、静電偏向器は本質的には2つでよい。
第1図の例では、第1静電偏向器6が、下に凸のビーム
とし、第2静電偏向器7が、上に凸のビームとしている
(2)作 用 ふたとおりの経路■、■にそ゛つて、陽子をマグネット
の中へ導入できる。
(1)まず、経路■にそって陽子をマグネット2へ入れ
る。すると、小さい基本半径R2を描く。基本半径R2
が小さいのであるから、散乱陽子のマグネット下で描く
軌道の半径の拡りも小さい。
この場合、2つの元素からの散乱陽子ビームが、半円軌
道KM、KNを描いて、同一の位置検出器5に入射でき
る。距離MNが、位置検出器の長さlよりも小さいから
である。
つまり、小基本半径R2の軌道を用いて、全体的な測定
を行なう。この場合、たとえばAs、Gaのピークが同
時に測定される。
全体的測定は短時間で行わなければならない。
このため、コリメータスリット22を広くする。
たとえば51111!程度に拡開する。
位置検出器へ入射する散乱陽子数が増えるから、測定時
間は短かくてよい。
測定時間が限定されるのは、陽子が試料へ打ち込まれて
ゆくので、試料の組成が変化してゆくからである。照射
量が1015個/cnlになると、試料の結晶構造が破
壊される(表面だけ)と考えられる。
lnA11m1!Lφノ陽子ヒームハ、1秒で約10′
2〜1013/cniの照射量になる。
すると、102〜103secの照射しか許されないと
いう事である。
全体的測定はそれゆえ、R2を使い、広いスリット22
を用いて、たとえば1 sec程度の測定時間とする。
全体測定が終るとシャッタ8を閉じる。
(11)次ビ、広い軌道半径R1を用いて、ひとつの元
素の近傍のみの微細スペクトルを測定する。
このとき、VexlBの比がかわる。J九マ/ BがR
1/R2になるように変わる。2つの変数があるので、
変化の態様について任意性がある。
単にBを変えるだけであれば、KM、KNなとの半円軌
道がR1/ R2に拡大されるだけである。
この場合、位置検出器5を、よりLoが大きくなる方向
へ動ければよい。
しかし、より望ましいのは、この元素のいずれかのピー
クが、そのまま位置検出器の中心に存在する、という事
であろう。
この場合は、Bを減するだけでな(Vexも減少させ、
KM%KNに対応する軌道半径を減少させるようにする
B、Vexの変化をどのようにすればよいがという事は
、元素の種類が分っているのであるがら予め計算する事
ができる。
二種類の元素A、Bが試料表面を構成しているとする。
質量はA(Bであるとする。それぞれの減衰定数をKa
lKbとする。
加減速電圧Vaccを定数とする。B、Vexなどが変
数であるとする。
全体測定の時のVex f Uとする。
微細測定の時のMeをWとする。
全体測定の時の元素人%Bからの散乱陽子のマグネット
中での飛程KM、 KN f:La%Lbとする。微細
測定の時の元素人%Bからの散乱陽子のマグネット中で
の飛程をLa′、Lb′とする。
La′=  (La + Lb)/2      C3
0)又は Lb’ =  (La+Lb)/2       C3
1)とすると便利である。
(30)は、微細測定にした時、軽い方の元素からの散
乱陽子の入射点が、全体測定の時の2つの元素からの散
乱陽子の入射点の中点にくるというものである。軽い元
素について微細測定したいという場合、位置検出器を動
かす必要がない。
マグネットの磁束密度Bは、全体測定の時にx1微細測
定の時にZであるとする。
複雑になるので、ノーチージョンを第1表に示す。
第1表 全体測定、微細測定の変数の表示このうち、R
1、R2は既知である。U、 Xも既知でW、Zを未知
とするか、或は逆にWlZを既知として、U、Xを未知
とするかいずれかである。
いずれであってもよい。
であるから、 である。
ΔEa =q(U−1−Vacc)(I  Ka)  
 (36)である。C’351. (36)から、とな
る。同様に さらK、微細測定について、 となる。(30)を満足させたいとすればとなる。
(2)数値例 一例を述べる。試料はGaAs基板であるとする。
第4図に示すものが全体測定の場合の軌道であるとする
。これに対する微細測定のVexなどを求める。
Ka=  K(Gi)=0.9442 Kb=  K (As ) = 0.9480Vacc
 =  99.5 kV U  :  20kv R9=  3(10)朋 である。微細測定での半径は、これの倍であるR1 =
 6(10)+++mであるとする。
これらを(40に入れると、 W = 7.1665 kV          (4
1)となる。
R2= 3(10)utからR1= 6(10) mm
にかえる場合、趣を20kVから7.1665kVに切
り換えたとすると、劾、Gaのスペクトルの中間の位置
に新しく Gaのピークが現われるという事になる。
もちろん磁束密度Bも変化している。
全体測定に対するBは(至)より B = X = 6.81 X 1O−2W/ms  
  (43微細測定に対するBはC3Zより B = Z = 2.038 X 1O−2W/m’ 
  (43である。
全体測定に於て、Ga、 Asによる散乱陽子の飛程は
48.987cm149.814cmであり、その差は
約I Cmである。
微細測定において、Gaによる散乱陽子の飛程は49.
4(10) cmである。全体測定のGa、、 Asの
ピークツ中間にくることがわかる。
一方、微細測定に於て、Asによる散乱陽子の飛程は5
7.05cmである。飛程の差が8 cmになる。さき
ほどの約8倍になる。つまり、エネルギー分解能が高く
なり、微細測定が可能だということである。
こうではなくて、微細測定に於て、ASによる散乱陽子
が、全体測定のGa、Asのピークの中間にくるために
は、 W = Vex = 6.646 kV       
(44)Z = B = 1.963X10−2W/m
’   (451である。
微細測定の場合は、コリメータスリットを絞って、細い
ビームとし、時間をかけて測定する。
第7図はRe= 6(10)mm (最大飛程12(1
0)mm)ビーム幅σ=0.5關とした時、vexをパ
ラメータとして、分解能を示すグラフである。Vexが
小さいほど分解能が上る。Vexが15kVであっても
20ev以下になる。
(ロ) 他の構成例I (複数イオン源)本発明に於て
は、マグネットの中で複数の基本半径が存在するように
陽子ビームをマグネットへ入射させる事を特徴としてい
る。
このための他の構成例を次に説明する。
第8図、第9図は複数のイオン源11、工2、・・・、
Inを用いるものである。
イオン源を互に離隔して設け、平行の陽子ビームを出す
ようにする。陽子ビームとマグネット入射辺のなす角を
Φ/2とする。マグネット内で陽子ビームが描く円弧の
中心角をΦとする。
そして、イオン源11、工2、・・・、Inから出た陽
子イオンは、基本半径がR1、R2、・・・、Rnであ
る円弧を描き、同一のに点で出射する。出射点にで、全
てのビームの方向は同一である。
マグネット入射辺が直線であれば、これにΦ/2の角を
なして入射した陽子ビームは、中心角中の円弧を描いて
、Φ/2の角をなして出射してゆく。
第8図はΦ=180°の例を示す。第9図はΦ=9(1
0)の例を示す。Φは90゜、180°に限らず、45
°〜27(10)程度であればよい。
イオンの引出電圧Vexはイオン源工1、・・・、In
について独立に定める事ができ、マグネットへの入射点
も違うから、異なる軌道を描かせることができる。
であり、陽子の入射点と出射点にの距離は2R1、in
Φ/2である。イオン源の位置が決まる。
これは特許請求の範囲(2)〜(4)項に対応する。
(イ)他の構成例■(複数の静電偏向器)第10図、第
11図には他の構成例を示す。
これらはひとつのイオン源1がら出た陽子ビームを複数
の静電偏向器e1、e2、・・・、enで、曲げて、平
行な陽子ビームを作りだすものである。
静電偏向器は、イオン源1がら出た陽子ビームの軸線上
に並んでいる。偏向板に穴が穿いているので、電圧がか
かつていない時は、陽子ビームが静電偏向器を通り抜け
るようになっている。
いずれかの静電偏向器で角度φだけ曲げられる。
この陽子ビームがマグネット2となす角をΦ/2とする
。マグネットの磁場下で中心角がΦの円弧を描き、出射
点Kに至る。出射点Kが同一であって、かつここで運動
方向が同一である。
基本半径R1、R2、・・・、Rnは(44)’式で与
えられるとおりである。マグネットへの入射点と出射点
にの距離は2R1、inΦ/2であるので、静電偏向器
の位置が決まる。
これは、イオン源がひとつでよいという利点がある。第
10図はΦ=180゜、第11図はΦ=9(10)の例
である。特許請求の範囲(5)〜(7)に対応する。
(ロ)他の構成例■(マグネットを2つにする)第12
図に示す。これは、2つのマグネットM1、M2を用い
る。イオン源1から出た陽子ビームは第1マグネットM
1の入射辺とΦ/2の角度をなす。ここで中心角が中の
円弧を描いてMlを出る。第2マグネットM2の入射辺
は、第1マグネットM工の入射辺と平行である。
第2マグネットM2の磁場の方向は、第1マグネットM
1と反対である。第2マグネットM2へ入った陽子ビー
ムは入射辺とcp / 20角をなし、中心角c。
の円弧を描いて、出射点Kから出て、試料に当たる。
これは、Mlの磁束密度B1、イオン引出電圧−M2の
磁束密度B2を変えて、M2における陽子ビームの基本
半径Rを連続的に変える事ができる。
Mlにおける陽子の円弧の半径をQとすると。
lp  :  Φ                 
 (4ηR+ Q = const         
(48)という拘束状態がある。Vexを一定として、
B1、B2を変化させれば、Rを任意に変化させる事が
できる。
或はB2を一定にして、Vex Blを変化させれば、
Rを任意に変化させる事ができる。
これは特許請求の範囲(8)、(9)項に対応する。
に) 他の構成例IV (マグネット2つ、加減速)第
13図に示す。これは、第12図のものに減速部りと加
速部Aとを付加したものである。
イオン源1から出た陽子ビームを減速する。これは、平
行電極板に穴をあけたものである。減速電圧をVdとす
る。これが第1マグネットM1に入る。速度が減ってい
るので第1マグネットM1を小さくすることができる。
加速部Aは、第1マグネットM1を出た陽子を加速する
。これも平行電極板に穴をあけたものであるが、陽子ビ
ームに拡がりがあるので、横に広い穴になっている。
第2マグネットM2は、第1マグネットM1と磁場の方
向が反対である。
Q −)−R= const          (5
1)である。B1、B2、Vd、 Vaを変えると、R
を任意連続的に変化させる事ができる。Vd = Va
としてもヨイ。iりB1、veX1vd=vaヲ変エテ
、Rを変化させることもできる。
これは特許請求の範囲(10)、(11)に対応する。
(→ 他の構成例(マグネット2つ) 第14図に示す。
マグネットM1、M2の磁場の方向が同一である。
このため陽子ビームは、Ml、M2の中で同じ方向に曲
る。マグネットM1、M2の入射辺は反対方向に傾いて
いる。
イオン源1から出た陽子ビームは、Mlに対して、Φ/
2の角をなして入射し、中心角中の円弧を描ぎMlを出
る。これは、M2に対しΦ/2の角をなして入射し、中
心角中の円弧を描き、出射点Kに至る。
これは中=Φ=90°の例である。
マグネットM1での陽子の円弧半径をQとするR −Q
 = const         (54)という関
係がある。B1、B2、VexによりRを任意に変えら
れる。
これは、特許請求の範囲02、(13)に対応する。
(ン)他の実施例(マグネット2つ、加減速)第15図
に示す。イオン源から出た陽子ビームを、減速部りで減
速してから、MIに入れる。ここで中心角中の円弧を描
く。これが加速部Aで加速でれて、M2に入る。Ml、
M2の磁場の方向は同一である。
Q −R=  const           (5
7)という関係がある。B1、B2、Vex、 Vd、
 Vaのうちの3つの変数を変えて、Rを任意に変える
事ができる。Vd = Vaとしてもよい。独立にして
もよい。
これは特許請求の範囲0.0.05)に対応する。
0)効 果 基本曲率半径が異なる複数種類の陽子ビームを作り利用
する事ができる。曲率半径の小さいビームによって、広
いエネルギー範囲について測定を行なう事ができる。曲
率半径の大きいビームによって、エネルギー分解能を高
め、微細構造を測定することができる。
このため、エネルギー計測範囲を自由に選ぶことができ
、目的にそった計測を容易に行う事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の表面解析装置の概略構成図。 第2図は従来例の表面解析装置の要部構成図。 第3図は基本半径R,を3(10)m−ビーム径を5龍
とし、Vexをパラメータとして、エネルギー損失ΔE
に対する分解能を与えるグラフ。 第4 図ハVacc=99.skV、 Vex =20
kV トLり場合、R6= 3(10) mmに設定し
、マグネット磁場下での、IH,As、 Ga、 P、
 Alによって散乱された陽子の軌跡を示す図。 第5図はVacc = 99.5 k’V、 Vex 
= ’IQ kV、 Re=3(10)mmとした場合
、マグネット磁場下での、In。 As、Gaによって散乱された陽子の軌跡を示す図。 第6 図ハVacc =:99.5 kV1Vo=0.
5 kV、  Re −3(10)朋とした場合の、V
exをパラメータとしたマグネット磁場下での陽子飛程
りとエネルギー損失ΔEの関係を示すグラフ。 第7図はR6= 6(10) myIL% ビーム径a
=0.5mm、V’acc = 99.5 kVとした
場合の、Vexをパラメータとする、エネルギー損失Δ
Eとエネルギー分解能の関係を示すグラフ。 第8図は複数のイオン源を用いる事によりマグネット中
で中心角中= 180’の半円軌道を複数個設けるよう
にした本発明の例を示す構成図。 第9図は複数のイオン源を用いる事によりマグネット中
で中心角中=90°の四分円軌道を複数個設けるように
した本発明の例を示す構成図。 第10図は複数の静電偏向器により陽子ビームを曲げて
マグネットへ入射させる事により、マグネット中で中心
角中=180°の半円軌道を複数個設けるようにした本
発明の例を示す構成図。 第11図は複数の静電偏向器により陽子ビームを曲げて
マグネットに入射させる事により、マグネット中で中心
角中=90°の四分円軌道を複数個設けるようにした本
発明の例を示す構成図。 第12図は磁場の方向が反対であるもうひとつのマグネ
ットにイオン源からの陽子ビームを入れ半円軌道を描か
せた後、次のマグネットに陽子ビームを入射させここで
も半円軌道を描かせるようにした本発明の例を示す構成
図。 第13図は第12図の構成K、減速部、加速部を付加し
た本発明の例を示す構成図。 第14図は磁場の方向が同一であるもうひとつのマグネ
ットにイオン源からの陽子ビームを入れ四分円軌道を描
かせた後、次のマグネットに陽子ビームを入射させここ
でも四分円軌道を描かせるようにした本発明の例を示す
構成図。 第15図は第12図の構成K、減速部、加速部を付加し
た本発明の例を示す構成図。 1・・・・・・イオ、源 2°°°°°°マグネット 3・・・・・・加減速管 4・・・・・・試 料 5・・・・・・位置検出器 6・・・・・・第1静電偏向器 7゛°°°゛°第2静電偏向器 8・・・・・・シャッタ 9・・・・・・Qレンズ 10・・・・・・超高真空チャンバ 11・曲・マニピュレータ 12・・・・・・ホルダ 21〜23・・・・・・スリット 31〜34゛°°°゛真空排気装置 第     4     図 △E(keV)    V、、、=  99.5kvI
n  4.12       V、、  =  20 
 kVAs  6.26       F()  =1
19,5keVGa  6.71       R,=
3(10)ffP  14.59 Al  16.6 ”O=”lx + ’acc −−qvox−ΔE 第   5   図 第   7   図 エネルギー損失 ΔE   (key)第   6  
 図 第     8     図 第   10   図 第     9  ・  図 第    11     図 第     12     図 第     14     図 第    13−   図 第     15     図

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空中に於て陽子ビームを発生させるイオン源1
    と、イオン源1から出て直進した陽子ビームをある第1
    基本半径R_1の円弧軌道を描くように曲げるマグネッ
    ト2と、イオン源1から出た陽子ビームを直進路から外
    れさせるための第1静電偏向器6と、第1静電偏向器6
    を通つた陽子ビームを反対向きに曲げて前記マグネット
    2の磁場中に入射させ磁場下に於てR_1と異なる第2
    基本半径R_2を描くように曲げる第2静電偏向器7と
    、マグネット2を通つた陽子ビームを真空中に於て加速
    しかつ試料4に衝突し散乱角Θ≧180゜の方向に散乱
    された陽子ビームを減速する加減速管3と、試料4を超
    高真空中に保持する超高真空チャンバ10と、超高真空
    チャンバ10の中にあつて加減速管3から試料4に向う
    陽子ビームを通過させ或は遮断するシャッタ8と、散乱
    角Θ≧180゜の方向に散乱され減速された陽子ビーム
    がマグネット2へ入り半円軌道を描いた後に入射する位
    置に設けられ入射位置ごとの陽子入射数を計数する位置
    検出器5と、陽子の通る空間を真空に排気する真空排気
    装置とよりなり、第1静電偏向器6、第2静電偏向器7
    の静電圧、イオン源1の引出電圧Vex、マグネット2
    の磁束密度Bをふたとおりに切換える事により、マグネ
    ット磁場下での出射点K、及び出射点Kでの運動方向と
    を同一とした2種類の基本半径R_1、R_2の陽子ビ
    ームを択一的に発生させ、基本半径の小さいビームによ
    り広いエネルギー範囲の陽子エネルギー損失分布を測定
    でき、基本半径の大きいビームにより狭いエネルギー範
    囲のエネルギー損失分布をより高分解能で測定できるよ
    うにした事を特徴とする表面解析装置。
  2. (2)真空中に於て平行な陽子ビームを発生させる複数
    のイオン源I_1、I_2、・・・I_nと陽子ビーム
    に対してΦ/2の角度をなす入射辺を有し陽子ビームを
    中心角Φをなす円弧状になつた軌道にそうように曲げる
    マグネット2と、マグネット2を通つた陽子ビームを真
    空中に於て加速しかつ試料4に衝突し散乱角Θ≧180
    ゜の方向に散乱された陽子ビームを減速する加減速管3
    と、試料4を超高真空中に保持する超高真空チャンバ1
    0と、散乱角Θ≧180゜の方向に散乱され減速された
    陽子ビームがマグネット2に入り半円軌道を描いた後に
    入射する位置に設けられ入射位置ごとの陽子入射数を計
    数する位置検出器5と、陽子の通る空間を真空に排気す
    る真空排気装置とよりなり、マグネット磁場下での出射
    点K、及び出射点Kでの運動方向を同一としたn種類の
    基本半径R_1、R_2、・・・、R_nの陽子ビーム
    を択一的に発生させ、基本半径の小さいビームにより広
    いエネルギー範囲の陽子エネルギー損失分布を測定でき
    、基本半径の大きいビームにより狭いエネルギー範囲の
    エネルギー損失分布をより高分解能で測定できるように
    した事を特徴とする表面解析装置。
  3. (3)マグネット2の作る磁場の形状が長方形状であつ
    て、複数のイオン源I_1、・・・、I_nから出た陽
    子ビームがマグネット入射辺と交わる角Φ/2が90゜
    であつて、陽子ビームがマグネット2で描く円弧が中心
    角180゜の半円状であることを特徴とする特許請求の
    範囲第(2)項記載の表面解析装置。
  4. (4)マグネット2の作る磁場の形状が45゜、135
    ゜の斜角を有する台形状であつて、複数のイオン源I_
    1、・・・、I_nから出た陽子ビームがマグネット入
    射辺と交わる角Φ/2が45゜であつて、陽子ビームが
    マグネット2で描く円弧が中心角90゜の四分円状であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第(2)項記載の表
    面解析装置。
  5. (5)真空中に於て陽子ビームを発生させるイオン源1
    と、イオン源1の前方に一直線上に設けられイオン源1
    から出た陽子ビームを中心角Ψをなすように曲げて平行
    なビームとする複数の静電偏向器e_1、e_2、・・
    ・、e_nと、静電偏向器で曲げられた平行な陽子ビー
    ムに対してΦ/2の角度をなす入射辺を有し陽子ビーム
    を中心角Φをなす円弧状になつた軌道にそうように曲げ
    るマグネット2と、マグネット2を通つた陽子ビームを
    真空中に於て加速しかつ試料4に衝突し散乱角Θ≧18
    0゜の方向に散乱された陽子ビームを減速する加減速管
    3と、試料4を超高真空中に保持する超高真空チャンバ
    10と、散乱角Θ≧180゜の方向に散乱され減速され
    た陽子ビームがマグネット2に入り半円軌道を描いた後
    に入射する位置に設けられ入射位置ごとの陽子入射数を
    計数する位置検出器5と、陽子の通る空間を真空に排気
    する真空排気装置とよりなり、マグネット磁場下での出
    射点K、及び出射点Kでの運動方向を同一としたn種類
    の基本半径R_1、R_2、・・・、R_nの陽子ビー
    ムを択一的に発生させ、基本半径の小さいビームにより
    広いエネルギー範囲の陽子エネルギー損失分布を測定で
    き、基本半径の大きいビームにより狭いエネルギー範囲
    のエネルギー損失分布をより高分解能で測定できるよう
    にした事を特徴とする表面解析装置。
  6. (6)マグネット2の作る磁場の形状が長方形状であつ
    て、複数の静電偏向器e_1、・・・、e_nによつて
    曲げられた陽子ビームがマグネット入射辺と交わる角Φ
    /2が90゜であつて、陽子ビームがマグネット2で描
    く円弧が中心角180゜の半円状である事を特徴とする
    特許請求の範囲第(5)項記載の表面解析装置。
  7. (7)マグネット2の作る磁場の形状が45゜、135
    ゜の斜角を有する台形状であつて、複数の静電偏向器e
    _1、・・・、e_nによつて曲げられた陽子ビームが
    マグネット入射辺と交わる角Φ/2が45゜であつて、
    陽子ビームがマグネット2で描く円弧が中心角90゜の
    四分円状であることを特徴とする特許請求の範囲第(5
    )項記載の表面解析装置。
  8. (8)真空中に於て陽子ビームを発生させるイオン源1
    と、長方形状の磁場を作り陽子ビームに対し入射辺がΨ
    /2の角度をなすように設けられ陽子ビームがその中で
    中心角Ψの円弧を描いて曲げられるようにした第1マグ
    ネットM_1と、第1マグネットM_1の入射辺と平行
    な入射辺を有し第1マグネットM_1から出た陽子ビー
    ムが入射辺とΦ/2の角度をなすように設けられ陽子ビ
    ームがその中で中心角Φの円弧を描くようにした第1マ
    グネットM_1と反対向きの磁場を有する。 第2マグネットM_2と、第2マグネットを通つた陽子
    ビームを真空中に於て加速しかつ試料4に衝突し散乱角
    Θ≧180゜の方向に散乱された陽子ビームを減速する
    加減速管3と、試料4を超高真空中に保持する超高真空
    チャンバ10と、散乱角Θ≧180゜の方向に散乱され
    減速された陽子ビームが第2マグネットM_2に入り半
    円軌道を描いた後に入射する位置に設けられる入射位置
    ごとの陽子入射数を計数する位置検出器5と、陽子の通
    る空間を真空に排気する真空排気装置とよりなり、第1
    マグネットM_1、第2マグネットM_2の磁束密度B
    _1、B_2、イオン源1の引出電圧Vexを連続的に
    変化させる事により、第2マグネット磁場下での出射点
    K、及び出射点Kでの運動方向を同一とした連続的に基
    本半径Rを変えられる陽子ビームを択一的に発生させ、
    基本半径の小さいビームにより広いエネルギー範囲の陽
    子エネルギー損失分布を測定でき、基本半径の大きいビ
    ームにより狭いエネルギー範囲のエネルギー損失分布を
    より高分解能で測定できるようにした事を特徴とする表
    面解析装置。
  9. (9)第1マグネットM_1に入射する陽子ビームの入
    射辺となす角Ψ/2が90゜であり、第1マグネットM
    _1中で描く円弧が半円であつて、第2マグネットM_
    2に入射する陽子ビームの入射辺となす角Φ/2が90
    ゜であり、第2マグネットM_2で描く円弧が半円であ
    る事を特徴とする特許請求の範囲第(8)項記載の表面
    解析装置。
  10. (10)真空中に於て陽子ビームを発生させるイオン源
    1と、イオン源1から生じた陽子ビームを減速させる減
    速部Dと、長方形状の磁場を作り陽子ビームに対し入射
    辺がΨ/2の角度をなすように設けられ陽子ビームがそ
    の中で中心角中の円弧を描いて曲げられるようにした第
    1マグネットM_1と、第1マグネットM_1を出た陽
    子ビームを加速する加速部Aと、第1マグネットM_1
    の入射辺と平行な入射辺を有し第1マグネットM_1か
    ら出た陽子ビームが入射辺とΦ/2の角度をなすよう設
    けられ陽子ビームがその中で中心角Φの円弧を描くよう
    にし第1マグネットと反対向きの磁場を有する第2マグ
    ネットM_2と第2マグネットM_2を通つた陽子ビー
    ムを真空中に於て加速しかつ試料に衝突し散乱角Θ≧1
    80゜の方向に散乱された陽子ビームを減速する加減速
    管3と、試料4を超高真空中に保持する超高真空チャン
    バ10と、散乱角Θ≧180゜の方向に散乱され減速さ
    れた陽子ビームが第2マグネットM_2に入り半円軌道
    を描いた後に入射する位置に設けられる入射位置ごとの
    陽子入射数を計数する位置検出器5と、陽子の通る空間
    を真空に排気する真空排気装置とよりなり、減速部D、
    加速部Aの減速、加速電圧、イオン源の引出電圧Vex
    、第1マグネットM_1の磁束密度B_1、第2マグネ
    ットM_2の磁束密度B_2のいずれか3以上の変数を
    連続的に変化させる事により第2マグネットM_2磁場
    下での出射点K、及び出射点Kでの運動方向を同一とし
    た連続的に基本半径Rを変えられる陽子ビームを択一的
    に発生させ、基本半径の小さいビームにより広い範囲の
    陽子エネルギー損失分布を測定でき、基本半径の大きい
    ビームにより狭いエネルギー範囲のエネルギー損失分布
    をより高分解能で測定できるようにした事を特徴とする
    表面解析装置。
  11. (11)第1マグネットM_1に入射する陽子ビームの
    入射辺となす角Ψ/2が90゜であり、第1マグネット
    M_1中で描く円弧が半円であつて、第2マグネットM
    _2に入射する陽子ビームの入射辺となす角Φ/2が9
    0゜であり第2マグネットM_2で描く円弧が半円であ
    る事を特徴とする特許請求の範囲第(10)項記載の表
    面解析装置。
  12. (12)真空中に於て陽子ビームを発生させるイオン源
    1と、陽子ビームに対して入射辺がΨ/2の角度をなす
    ように設けられ陽子ビームがその中で中心角中の円弧を
    描いて曲げられるようにした第1マグネットM_1と、
    第1マグネットM_1の入射辺と反対の方向に傾いた入
    射辺を有し第1マグネットM_1から出た陽子ビームが
    入射辺とΦ/2の角度をなすように設けられ陽子ビーム
    がその中で中心角Φの円弧を描くようにした第1マグネ
    ットM_1と同じ向きの磁場を有する第2マグネットM
    _2と、第2マグネットM_2を通つた陽子ビームを真
    空中に於て加速しかつ試料4に衝突し散乱角Θ≧180
    ゜の方向に散乱された陽子ビームを減速する加減速管3
    と、試料4を超高真空中に保持する超高真空チャンバ1
    0と、散乱角Θ≧180゜の方向に散乱され減速された
    陽子ビームが第2マグネットM_2に入り半円軌道を描
    いた後に入射する位置に設けられる入射位置ごとの陽子
    入射数を計数する位置検出器5と、陽子の通る空間を真
    空に排気する真空排気装置とよりなり、第1マグネット
    M_1、第2マグネットM_2の磁束密度B_1、B_
    2、イオン源1の引出電圧Vexを連続的に変化させる
    事により第2マグネットM_2の磁場下での出射点K、
    及び出射点Kでの運動方向を同一とした連続的に基本半
    径Rを変えられる陽子ビームを択一的に発生させ、基本
    半径の小さいビームにより広いエネルギー範囲の陽子エ
    ネルギー損失分布を測定でき、基本半径の大きいビーム
    により狭いエネルギー範囲のエネルギー損失分布をより
    高分解能で測定できるようにした事を特徴とする表面解
    析装置。
  13. (13)第1マグネットM_1に入射する陽子ビームの
    入射辺となす角Ψ/2が45゜であり、第1マグネット
    M_1中で描く円弧が四分円であつて、第2マグネット
    M_2に入射する陽子ビームの入射辺となす角Φ/2が
    45゜であり第2マグネットM_2で描く円弧が四分円
    である事を特徴とする特許請求の範囲第(12)項記載
    の表面解析装置。
  14. (14)真空中に於て陽子ビームを発生させるイオン源
    1と、イオン源1から生じた陽子ビームを減速させる減
    速部Dと、陽子ビームに対して入射辺がΨ/2の角度を
    なすように設けられ陽子ビームがその中で中心角Ψの円
    弧を描いて曲げられるようにした第1マグネットM_1
    と、第1マグネットM_1を出た陽子ビームを加速する
    加速部Aと、第1マグネットM_1の入射辺と反対の方
    向に傾いた入射辺を有し第1マグネットM_1から出た
    陽子ビームが入射辺とΦ/2の角度をなすように設けら
    れ陽子ビームがその中で中心角Φの円弧を描くようにし
    た第1マグネットM_1と同じ向きの磁場を有する第2
    マグネットM_2と、第2マグネットM_2を通つた陽
    子ビームを真空中に於て加速しかつ試料4に衝突し散乱
    角Θ≧180゜の方向に散乱された陽子ビームを減速す
    る加減速管3と、試料4を超高真空中に保持する超高真
    空チャンバ10と、散乱角Θ≧180゜の方向に散乱さ
    れ減速された陽子ビームが第2マグネットM_2に入り
    半円軌道を描いた後に入射する位置に設けられる入射位
    置ごとの陽子入射数を計数する位置検出器5と、陽子の
    通る空間を真空に排気する真空排気装置とよりなり、第
    1マグネットM_1、第2マグネットM_2の磁束密度
    B_1、B_2、イオン源の引出電圧Vex、減速部D
    の減速電圧、加速部Aの加速電圧のうち3つ以上を連続
    的に変化させる事により、第2マグネットM_2の磁場
    下での出射点K、及び出射点Kでの運動方向を同一とし
    た連続的に基本半径Rを変えられる陽子ビームを択一的
    に発生させ、基本半径の小さいビームにより広いエネル
    ギー範囲の陽子エネルギー損失分布を測定でき、基本半
    径の大きいビームにより狭いエネルギー範囲のエネルギ
    ー損失分布をより高分解能で測定できるようにした事を
    特徴とする表面解析装置。
  15. (15)第1マグネットM_1に入射する陽子ビームの
    入射辺となす角Ψ/2が45゜であり、第1マグネット
    M_1中で描く円弧が四分円であつて、第2マグネット
    M_2に入射する陽子ビームの入射辺となす角Φ/2が
    45゜であり第2マグネットM_2で描く円弧が四分円
    である事を特徴とする特許請求の範囲第(14)項記載
    の表面解析装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1058287A2 (en) * 1999-06-01 2000-12-06 Jeol Ltd. Magnetic energy filter
CN102967871A (zh) * 2012-11-12 2013-03-13 中国航天科技集团公司第五研究院第五一〇研究所 一种空间低能电子和质子的探测方法

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