JPH0123064Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアーコンデイシヨナ用ルーバーの改
良に関するものである。

従来のエアーコンデイシヨナにおいては、本体
吹出口部に平板状の複数の風向板を並設し、この
複数の風向板を例えば駆動装置等により左右に旋
回せしめ吹出空気の風向を偏向するようにしてい
た。しかしながら、前記風向板はその旋回角度を
大きくすると、旋回時に吹出空気の通風抵抗とな
つて騒音の増大、吹出風量の低下等の不都合が生
じるため、あまり大きく旋回させることができな
かつた。即ち、吹出空気の送風範囲が必然的に限
定され、室内に均一且つ広範囲に亙つて送風する
ことができないものであつた。また、前記風向板
自体は単に上記の様に平板状で細長いため、強度
的に弱く吹出空気の通風時に揺れてビビリ音の発
生を招いていた。

本考案は上記点に鑑みなされたもので、騒音の
増大、送風量の低下等を招くことなく室内により
均一且つ広範囲に亙つて送風できるようにしたも
のである。

以下図に示す本考案の一実施例について説明す
ると、１はエアーコンデイシヨナ本体で、その前
面には一側に吸込口ａを他側に吐出口ｂを夫々形
成した前面カバー２を装着している。３は前記本
体１内の導風路の吹出口ｃ前方に装着した断面略
口形状の枠体で、その上下面には相対向して複数
の軸受孔４を形成している。５はこの枠体３に複
数枚装設した吹出空気の風向を偏向するための風
向板で、夫々その上下端に突設する軸６を前記軸
受孔４に嵌合して回動自在に軸支している。７は
この複数の風向板５を同時に旋回変更すべく各風
向板５の上端部を連結した連動板である。なお、
この連動板７には例えば第３図の如く本体吹出口
ｃ上部に配置した回転運動を行なう定速度電動機
等のシヤフト８の先端部を連結している。

而して、前記風向板５は板面略中央より前半部
に一側を傾斜する第１偏向部９と、他側に傾斜す
る第２偏向部１０と、これ等両者を連結する連結
部１１が形成され、例えば第４図に示すように左
側に傾斜する第１偏向部９と右側に傾斜する第２
偏向部１０とを交互に４段に亙つて形成してい
る。

以上の構成においてその作用を説明すると、定
速度電動機のシヤフト８の回転運動は連動板７よ
つて左右運動に変換され、更にこの左右運動は各
風向板５に伝達される。よつて、同風向板５は
夫々同一方向に左右旋回し吹出空気の風向を偏向
する。この際、前記吹出空気は第３図に示すよう
に、第１偏向部９によつて風向板５の左右中央よ
り左側即ちＬ線方向に、又第２偏向部１０によつ
て同じく風向板５の左右中央より右側即ちＲ線方
向に夫々風向を偏向され、同時に風向の異なる２
つの送風が行なわれる。

なお、上記実施例においては風向板５を定速度
電動機等の駆動装置により左右に旋回するように
したものについて説明したが、これに限定される
ものではなく例えば回動自在に軸支した複数の風
向板を手動により適宜回動するもの、又は風向板
を固着したもの並びにこれ等風向板を水平方向に
位置せしめたものについても本考案の初期の目的
を達成することができる。

更に、上記実施例においては複数の風向板５を
本体１の吹出口ｃ前方に装着した枠体３に回動自
在に軸支しているが、例えば風向板５を本体１の
吹出口部ｃに直接軸支するようにしても、又前面
カバー２の吐出口部ｂに軸支するようにしてもよ
い。

また、第５図は本考案の他の実施例を示すもの
で、ａは風向板５に第１偏向部９と第２偏向部１
０とを単に交互に形成したもの、ｂは風向板５に
第１偏向部９と第２偏向部１０とを交互に３段に
亙つて形成したもの、ｃは風向板５に同じく第１
偏向部９と第２偏向部１０とを交互に３段に亙つ
て形成すると共に、この第１偏向部９の長さを第
２偏向部１０の長さに対して約1/2としたもので
ある。

以上の如く本考案では、風向板の前半部に、一
側に傾斜する第１偏向部と、他側に傾斜する第２
偏向部と、これ等を連結する連結部を形成し、こ
の第１偏向部と第２偏向部とにより吹出空気の風
向を夫々偏向するようにしたものであるから、同
時に風向の異なる送風を得ることができると共
に、この風向板が左右に最大旋回状態において
夫々本体の左右両側に第１偏向部及び第２偏向部
の傾斜角度分だけより幅広く送風できる。従つ
て、吹出空気を室内により均一に送風することが
できると共に、騒音の増大や吹出空量の低下を招
くことなく室内により広範囲に亙つて送風するこ
とができる。また風向板自体は第１偏向部と第２
偏向部とを連結部によつて交互に連結されている
ので強度が大となり、吹出空気の通風時に揺れて
ビビリ音が発生することもない。更に、この風向
板を左右に旋回するものにおいては、第１偏向部
と第２偏向部の光の反射状態の相違や連結部の動
き等によつて風向板の旋回状態を使用者に視覚的
に与えることができる。しかも、これ等は上記の
様な極めて簡単な構成にして安価に実施できるも
のである。

なお、吹出空気の最大送風角度は、風向板の第
１偏向部と第２偏向部の傾斜角度や同風向板自体
の左右旋回角度等によつて適宜設定できるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はエアーコンデイシヨナの斜視図、第２図はルー
バー部の斜視図、第３図は風向板の作動状態を示
す説明図、第４図は風向板の正面図、第５図ａ乃
至ｃは他の実施例を示す風向板の正面図である。 同図中、１は本体、２は前面カバー、３は枠
体、５は風向板、９は第１偏向部、１０は第２偏
向部、１１は連結部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体吹出口に複数の風向板を並設してなるエ
   アーコンデイシヨナ用ルーバーにおいて、前記
   風向板の前半部に、一側に傾斜する第１偏向部
   と、他側に傾斜する第２偏向部と、これ等を連
   結する連結部を形成した事を特徴とするエアー
   コンデイシヨナ用ルーバー。 (2) 前記風向板の第１偏向部と第２偏向部とを交
   互に複数形成するようにした事を特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載のエアーコ
   ンデイシヨナ用ルーバー。