JPH012207A - 耐ボ−タイ・トリ−性電気絶縁組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野］ 本発明は、耐ボータイ・トリー性に優れた電気絶縁絶縁
組成物、特に、電線・ケーブルの絶縁体へ適用すること
により製品の長期安定化をはかることができる電気絶縁
性組成物に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、ポリエチレンを代表とするポリオレフィン、ま
たはエチレン共重合体並びにこれらの架橋物は優れた電
気絶縁性を示すことから、電カケープルを中心とする電
気絶縁材料として広く用いられてきている。

しかし、これらの材料を湿潤もしくは浸水状態で使用し
た場合、絶縁体中にボータイ・トリーか発生し、材料の
もつ優れた絶縁性能が著しく低下し、最悪の場合、ボー
タイ・トリーが絶縁体層を貫通して絶縁破壊事故を起こ
すことがある。このボータイ・トリーは、課電により外
部から絶縁体中に浸透した水分子気体が異物、ミクロボ
イド折の微小欠陥部に拡散して行き、凝縮して太き（成
長し、高分子鎖を歪ませ、遂には高分子鎖を押しのけて
ボータイ状に水が射出する現象である。

異物、ミクロボイド等の微小欠陥は、レジンの品質管理
やケーブル製造技術の改善によっである程度防止するこ
とが可能となったが、従来の技術ではこれを零とするこ
とはできない。ボータイ・トリーの核となる異物、ミク
ロボイドの完全除去が達成されない以上、欠陥部への過
大なる水の集中を防ぐことが肝要である。そのためには
、絶縁体内の水を十分に分散させる必要があり、高分子
に適度の親水性を与えればよい。

かかる観点から、特開昭５８−２２０３０・１号公報に
は、ポリオレフィンまたはエチレン共重合体に分子中に
ＯＨ基を含む脂肪酸もしくはその金属塩を添加すること
が開示され、これにより、耐ボータイ・トリー性が大幅
に向上することが記載されている。

［問題点を解決するための手段］ しかし、完全にボータイ・トリーの発生を防止すること
は不可能であり、高電圧用架橋ポリエチレン絶縁ケーブ
ルを始めとする各種電気機器の長期信頼性の向上のため
には、より一層の耐ボータイ・トリー性の向上が望まれ
ている。

本発明は、上記に基づいてなされたもので、耐ボータイ
・トリー性をより一層向上することが可能な電気絶縁性
組成物を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の耐ボータイ・トリー性電気絶縁性組成物は、ポ
リオレフィンまたはエチレン共重合体１００重量部に、
分子中にＯＨ基を含む脂肪酸金属塩を０゜００５〜１．
０重量部および脂肪酸または脂肪酸エステルを０．００
５〜１．０重量部添加してなることを’Ｊ、１ｒ　徴と
するものである。

■ て゛もって表わされるものである。（Ｏｌｌ）、、、は
分子・中に０１−Ｉ　Ｊ、Ｌ；を含む高級炭化水素であ
り、例として、 ＣＩ、、（ＣＨ，）、−ＣＨ，（ＣＨ，、）、ｏ−■ ＯＨ ＯＨＯＨ０Ｈ ＯＨ０ ＣＨ３（ＣＨ２）５ＣＨＣＨ２＝ＣＨ（Ｃ１２）　７−
ＯＨ などをあげることができる。Ｍは金属を表わし、これに
該当するものとしては、Ｌｉ、　Ｎａ等の周期率表第■
族、Ｍｇ、　Ｃａ、　Ｂａ５Ｃｄ、　Ｚｎ等の第■族、
Ａβ等の第■族、Ｓｎ、　Ｐｂ等の第■族、Ｍｎ等の第
■族、Ｇｏ、　Ｎｉ等の第■族等の金属があげられるが
これに限定するものではない。ｍは３以下の整数、ｎは
金属の原子価によってかわるもので４以下の整数である
。なお、Ｒの構造中に一部酸素、窒素、硫黄等の原子ま
たはこれらからなる原子団が入っていでも支障はない。

これらの化合物の添加量は、ポリオレフィンまたはエチ
レン共重合体から選ばれたポリマ成分１００重量部に対
して０．００５〜１．０重量部の範囲とする必要があり
、０．００５重量部未満ではボータイ・トリー抑止効果
が不十分であり、１．０重量部を越えると相溶性の制限
から絶縁体表面に析出するようになる。

Ｒ−（ＣＯＯＨ）。

脂肪酸は、式（ＯＨ）、　　　　　で表わされる。脂肪
酸エステルは、脂肪酸とアルコールとのエステル結合に
よる化合物てあり、脂肪酸は（ＯＨ）、　　　　　で表
わされる。Ｒは高級炭化水素基であり、構造式中に一部
酸素、窒素、硫黄などの原子またはこれらからなる原子
団が入っていても支障はない。ｌ（は０ないし３の整数
、ｐは１ないし４の整数である。アルコールは、ブタノ
ール、オクタツールなどの１価のアルコール、エチレン
グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソル
ビトールなどの多価アルコールがある。また、天然ロウ
を原料としたモンクンロウ系ワックなども脂肪酸エステ
ルに含まれる。

脂肪酸または脂肪酸エステルは、ポリオレフィンまたは
エチレン共重合体から選ばれたポリマ成分１００重量部
に対してｏ、ｏｏｓ〜１．０重量部の範囲とする必要が
あり、０．００５重量部未満では０８％を含む脂肪酸金
属塩のボータイ・トリー抑止効果を高める効果が不十分
であり、１．０重量部を越えると相溶性の制限から絶縁
体表面に析出するようになる。

本発明で使用するポリオレフィンとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等があげられ、エチレ
ン共重合体としては、エチレンー酢酸ビニル共重合体、
エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メ
チルメタクリレ−１・共重合体、エチレン−プロピレン
共重合体等があげられる。これらは、単独で使用しても
よ（、必要に応じて２種以上併用してもよい。

本発明においては、必要に応じて滑剤、カーホンブラッ
クをはじめとする充填剤を添加しても差し支えない。本
発明の組成物は、成形後架橋を行ってもよ（、架橋方法
としては、有機過酸化物による化学架橋、電離性放射線
による照射架橋、シランをグラフトした接水で架橋する
シラン水架橋等がある。

［発明の実施例］ 第１表および第２表の各側に示す配合成分を８インチテ
ストロールに投入して混練してシート出しし、これをペ
レタイザーでペレット化した。このペレットを押出機に
導入し、外径３ｍｍφの銅導体上に絶縁厚が２ｍｍとな
るように押出被覆した。続いて、架橋する壜台は、１０
ｋｇ７ｃｍ２．２４０℃の加熱窒素ガス雰囲気の架橋筒
を通過させ、その後冷却した。

−１−記のようにして＋！！１．！造した電線を蒸溜水
中に浸漬し、導体と水の間に３ｋＶ、５（珪Ｉｙ、の交
流７ｊｉ圧を印加し、５００Ｌ］間課電を行った。なお
、蒸溜水の温度は室温から９０°Ｃの間を１２時間周期
で変化させた。

課電終了後、試料をスライスしてメチレン・ブルー水溶
液で煮沸染色し、光学顕微鏡で発生したボータイ・トリ
ーの故と大きさを観察した。また、同時に課電終了後の
電線表面を目視および赤外線分光分析によって観察し、
添加剤の表面への析出程度を観察した。この結果を第１
表および第２表の下欄にそれぞれ示した。

第１表の実施例１〜７は、ＯＴ（基を有する脂肪酸金属
塩（ヒドロキシステアリン酸リチウム、リシノール酸カ
ルシウム）と脂肪酸（ヒドロキシステアリン酸）あるい
は脂肪酸エステル（モンクンロウワックス）の双方を添
加した場合である。何れもホウタイ・トリー発生数は１
０１〜１０２個と少なく、発生したボウタイ・トリーの
最大長も小さく、添加剤の析出も見られない。比較例１
は脂肪酸金属塩、脂肪酸、脂肪酸エステルのいずれも添
加しない場合であり、ボウタイ・トリー発生数が多（、
最大長も大きい。比較例２と３は脂肪酸金属塩単独使用
の場合であリボウタイ・トリー発生数が多い。比較例４
〜８は脂肪酸金属塩、脂肪酸、脂肪酸エステルいずれか
の添加量が本発明の規定値を外れる場合であり、少なす
ぎる場合はボウタイ・トリー抑止効果が小さく、多すぎ
る場合は添加剤が絶縁体表面へ析出するようになる。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかな通り、ＯＨ基を含む脂肪酸金属
塩と脂肪酸または脂肪酸エステルを併用して添加するこ
とにより、耐ホータイ・Ｉ・り一性を著しく向上した電
気准縁体を実現でき、これによって高′市圧用架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブルを始めとする各種電気機器製品の
長期安定１ヒがさらに促進されることとなる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリオレフィンまたはエチレン共重合体１００重
   量部に対し、分子中にＯＨ基を含む脂肪酸金属塩を０．
   ００５〜１．０重量部および脂肪酸または脂肪酸エステ
   ルを０．００５〜１．０重量部添加してなることを特徴
   とする耐ボータイ・トリー性電気絶縁組成物。