JPH05274915A - 電線・ケーブル用電気絶縁物 - Google Patents

電線・ケーブル用電気絶縁物

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JPH05274915A
JPH05274915A JP4066286A JP6628692A JPH05274915A JP H05274915 A JPH05274915 A JP H05274915A JP 4066286 A JP4066286 A JP 4066286A JP 6628692 A JP6628692 A JP 6628692A JP H05274915 A JPH05274915 A JP H05274915A
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JP
Japan
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weight
polyethylene
parts
insulator
cable
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Pending
Application number
JP4066286A
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English (en)
Inventor
Shinya Morishita
信哉 森下
Takanori Yamazaki
孝則 山崎
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Hideki Yagyu
秀樹 柳生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】絶縁体中に欠陥が存在したとしても、ボウタイ
トリーの発生を十分抑止し、かつブルームの生じない絶
縁体の提供。 【構成】ポリエチレン99.9〜70重量部に、窒素含
有量が0.01〜1.0wt%のアミド化ポリエチレン
を0.1〜30重量部混和し、さらに、総炭素数が8個
以上でアミノ基を持ったシラン又は総炭素数が10個以
上でアミノ基を持ったシロキサンを0.005〜1.0
重量部添加し、架橋処理した電線・ケーブル用電気絶縁
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の対象】この発明は、架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブル等の絶縁体内に発生する水トリー、特にボウタ
イトリーの発生を大幅に抑止することのできる電気絶縁
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】架橋ポリエチレンは高度の電気絶縁性を
有することから、電線・ケーブル用電気絶縁体として多
く使用されている。
【0003】しかし、架橋ポリエチレン絶縁電線・ケー
ブルを湿潤な環境下で使用すると、水トリーと呼ばれる
電気化学的劣化が発生し、電気絶縁性能が著しく低下す
る。このために、その発生の抑止については架橋ポリエ
チレン絶縁電線・ケーブルが本格的な実用化を見るに至
って以来、長年の課題とされていた。
【0004】数多くの基礎的あるいは実課電での研究の
結果、水トリーは次のような機構により発生すると考え
られている。架橋ポリエチレン絶縁体中のボイド,異
物,並びに絶縁体と半導電層界面の異物や突起等に水が
凝集すると、非極性の架橋ポリエチレンは水との親和性
が低いため、凝集した水の圧力上昇によってその周辺に
力学的ひずみを生じ、水トリーの発生に至る。
【0005】水トリーの発生を防止するために、レジン
の細心にわたる品質管理や製造ラインのクリーンルーム
化等の電線・ケーブル製造技術の改善、あるいは絶縁体
中への極性基の導入による親水性の向上などの手段が講
じられ、水トリーの発生は着実に抑止されつつある。
【0006】しかしながら、前記の各方面にわたる努力
が重ねられているにもかかわらず、今日の技術では水ト
リーの発生を皆無にできる段階までには至っていない。
このため、鋭意その発生の抑止対策についての検討が進
められているのが実情である。
【0007】
【発明の目的】本発明はこのような実情に鑑みてなされ
たもので、絶縁体中にボイド,異物並びに絶縁体と半導
電層との界面における不整といった欠陥が不可避的に存
在していても、水トリーの発生を大幅に抑止できる新規
の電線・ケーブル用電気絶縁体を提供することを目的と
する。
【0008】
【発明の要点】本発明の要旨は、第1にポリエチレンま
たはエチレン系共重合体、あるいはこれらの混合物9
9.9〜70重量部に対し、窒素含有量が0.01〜
1.0wt%のアミド化ポリエチレンを0.1〜30重
量部混和したブレンド物100重量部に、総炭素数が8
個以上でアミノ基を持ったシランを0.005〜1.0
重量部添加してなる組成物を、架橋処理してなることを
特徴とするものであり、第2にポリエチレンまたはエチ
レン系共重合体、あるいはこれらの混合物99.9〜7
0重量部に対し、窒素含有量が0.01〜1.0wt%
のアミド化ポリエチレンを0.1〜30重量部混和した
ブレンド物100重量部に、総炭素数が10個以上でア
ミノ基を持ったシロキサンを0.005〜1.0重量部
添加してなる組成物を、架橋処理してなることを特徴と
するものである。
【0009】本発明で使用するアミド化ポリエチレンと
は、次の構造を有するものである。
【0010】
【化1】
【0011】ここで、上記ポリエチレンのブレンド量お
よび窒素含有量を規定したのは、規定量未満では目的と
するボウタイトリー発生抑止効果が不十分であり、規定
量を越えると絶縁体の誘電正接が高くなり、製品の性能
を低下させてしまうからである。
【0012】また本発明で使用する、総炭素数が8個以
上でアミノ基を持ったシランとは、次の構造を有するも
のである。
【0013】
【化2】
【0014】同様に、総炭素数が10個以上でアミノ基
を持ったシロキサンとは、次の構造を有するものであ
る。
【0015】
【化3】
【0016】なお、上記の化合物のRの構造中に、一部
酸素,窒素,硫黄,砒素等の原子、またはこれらからな
る原子団が入っても支障はない。
【0017】ここで、上記シランおよびシロキサンの合
計炭素数の下限を規定したのは、規定の炭素数未満では
ポリエチレンまたはエチレン系共重合体、あるいはこれ
らの混合物との相溶性が低く、表面に析出してしまうか
らである。また、総炭素数の上限は特に規定しないが、
50個程度までが望ましい。
【0018】これらの化合物の添加量を0.005重量
部〜0.1重量部としたのは、添加量が0.005重量
部未満では、目的とするボウタイトリー発生抑止効果が
不十分であり、1.0重量部を越えると相溶性の上限か
ら絶縁体表面に析出し(この現象をブルームという)、
製品の品質を低下させてしまうからである。
【0019】上記シランの具体例としてはN−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン,3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン等が、また、上記シロキサンの具体例としては
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン,1,9−ビス(3−アミ
ノプロピル)−1,1,9,9−デカメチルペンタシロ
キサン,1,17−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,17,17−オクタデカメチルノナシロキサン等が
それぞれ挙げられる。さらに、これらの化合物を数種組
み合わせて使用してもよい。
【0020】ベースレジンとしては、低密度ポリエチレ
ン,中密度ポリエチレンおよびエチレン−プロピレン共
重合体,エチレン−エチルアクリレート共重合体,エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等エチレンを過半に含むポリ
オレフィンが該当する。これらのうち1種、または2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】架橋法としては、ジクミルパーオキサイ
ド,1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシ−イソプロ
ピル)ベンゼン,2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3等の有機過酸化物
による化学架橋が一般的である。その他には、トリエト
キシビニルシラン等のシラン類を用いたシラン水架橋
や、電子線などの電離性放射線による照射架橋がある。
【0022】その他必要によっては、滑剤,着色剤,充
填剤,架橋促進剤等を添加することは一向に差し支えな
い。
【0023】なお、ボウタイトリーに及ぼす水分の影響
は極めて大きく、気中で課電したケーブルや金属シース
等で遮水したケーブルにもボウタイトリーが見いだされ
る。これらは外部から浸透した水分によるものではな
く、ケーブル製造時に架橋ポリエチレンの内部に含まれ
る微量の水分によるものであると考えられる。このよう
なボウタイトリーに対しても、本発明に係る絶縁体が有
効なトリー抑止効果を発揮することはいうまでもない。
【0024】
【発明の実施例】以下に本発明についての各実施例およ
び比較例を参照し説明する。
【0025】表1,表2にそれぞれ示したような配合の
電線・ケーブル用電気絶縁体を調製した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1,表2に示す配合成分からなる組成物
を、120℃に加熱した熱ロールによって混練し、シー
ト状としたものをペレタイザを用いてペレット化した。
【0029】これを外径3mmの導体上に、ポリエチレ
ン径半導電層の厚さが0.5mm,絶縁体の厚さが2m
mとなるように同時押出法により押出被覆した。続いて
加熱媒体として窒素ガスを用いた乾式架橋法により、架
橋管内で連続架橋を行った後加圧冷却して絶縁体を得
た。
【0030】ボウタイトリー発生数の評価については、
上記の方法により作製した電線を90℃の温水中に浸漬
し、導体と水との間に50Hz,3kVの交流電圧を5
00日間印加した後、絶縁体を薄くスライスしてメチレ
ンブルー水溶液で煮沸染色し、光学顕微鏡を用いてボウ
タイトリー発生の有無とその個数を計数した。
【0031】誘電正接については、電解が10kV/m
mになるように電圧を印加して、シェーリングブリッジ
により測定した。その際、0.1%以上の値を示すもの
を×、未満のものを○として判定した。
【0032】またブルームの有無については、電線を作
製する前のペレットを80℃の恒温槽内に10日間に保
持した後、その表面を観察することにより目視によって
評価した。
【0033】表1,表2は、それぞれ本発明に係る実施
例1〜8および比較例1〜5について、各供試素材の組
成および評価結果を示したものである。
【0034】表1,表2からも明らかなように、本発明
に係るポリマおよび添加剤を本発明に規定する量だけブ
レンドまたは添加した実施例1〜8は、ボウタイトリー
の発生が十分抑止されているとともにブルームの発生も
認められなかった。
【0035】これに対し、上記添加物を添加しないもの
(比較例1)およびアミド化ポリエチレンのブレンド量
が規定量よりも少ないもの(比較例2)は、ボウタイト
リーの発生数が非常に多かった。また、アミド化ポリエ
チレンのブレンド量が規定量よりも多いものや(比較例
3)、規定の窒素含有量を越えたポリマをブレンドした
もの(比較例4)も同様にボウタイトリー抑止効果が低
く、そのうえ誘電正接が悪化している。添加剤の量が規
定値よりも多いもの(比較例5)はブルームが見られ
た。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によって、絶
縁体中に欠陥が存在していたとしてもボウタイトリーの
発生を十分抑止し、かつブルームの生じない絶縁体の提
供が可能となり、工業的価値は極めて高いといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳生 秀樹 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンまたはエチレン系共重合体、
    あるいはこれらの混合物99.9〜70重量部に対し、
    窒素含有量が0.01〜1.0wt%のアミド化ポリエ
    チレンを0.1〜30重量部混和したブレンド物100
    重量部に、総炭素数が8個以上でアミノ基を持ったシラ
    ンを0.005〜1.0重量部添加してなる組成物を、
    架橋処理してなることを特徴とする電線・ケーブル用電
    気絶縁物。
  2. 【請求項2】ポリエチレンまたはエチレン系共重合体、
    あるいはこれらの混合物99.9〜70重量部に対し、
    窒素含有量が0.01〜1.0wt%のアミド化ポリエ
    チレンを0.1〜30重量部混和したブレンド物100
    重量部に、総炭素数が10個以上でアミノ基を持ったシ
    ロキサンを0.005〜1.0重量部添加してなる組成
    物を、架橋処理してなることを特徴とする電線・ケーブ
    ル用電気絶縁物。
JP4066286A 1992-03-24 1992-03-24 電線・ケーブル用電気絶縁物 Pending JPH05274915A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273277A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Furukawa Electric Co Ltd:The ケーブルおよびケーブルの劣化防止方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273277A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Furukawa Electric Co Ltd:The ケーブルおよびケーブルの劣化防止方法

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