JPH0121939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は作業手袋に関し、詳しくは、指を保護
する保護部材を備え、機械加工や運搬作業等にお
ける指の怪我を防止する作業手袋に関するもので
ある。

［従来技術］ 従来、作業手袋においては、軍手をはじめ医療
用手袋、電気工事用絶縁手袋等、それぞれの職種
に応じた種々の手袋が考案され、使用されてい
る。

これらの作業手袋のうちで、特に機械加工や運
搬作業等に使用される作業手袋にあつては、単に
作業時の手の汚れを防止するためだけのものでは
なく、手を保護し、怪我から守るためのものでも
ある。そして近年この種の作業手袋においては、
例えば研削グラインダーの砥石で指先を大きく削
つてしまつたり、あるいは運搬作業で物の間に指
先を挾んだり、クレーン等の玉掛作業時に物とワ
イヤに指先を挾んだりして、挫傷や骨折をしてし
まうといつた指先の事故を防ぐために、手袋先端
部分に、金属、プラスチツク、セラミツクス等か
らなる保護部材を設けることが考えられている。

ところが従来より考えられている作業手袋にあ
つては、保護部材の手袋からの脱着は考えられて
おらず、単に保護部材を手袋先端部分に設けただ
けのものであることから、手袋が汚れたり破れた
りして使用できなくなつた場合には、例え保護部
材が劣化していなくても、そのまま廃棄するしか
なかつた。

［考案の目的］ そこで本考案は、作業手袋の廃棄時に保護部材
が劣化していない場合には、保護部材を取り外し
て再度使用できるようにした作業用手袋を提供す
ることを目的としている。

［考案の構成］ 即ち上記目的を達するためになされた本考案
は、 手袋の先端部分に保護部材を備えた作業手袋で
あつて、 手袋に上記保護部材を取り付けるための取付部
材を設け、 該取付部材を介して上記保護部材を手袋に着脱
自在に取り付けてなることを特徴とする作業手袋
を要旨としている。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面と共に説明する。

第１図及び第２図は本考案の第１実施例を示
し、第１図は本実施例の作業手袋全体を示す斜視
図、第２図はその分解斜視図である。

図において１は手袋、２は手袋１の作業者の第
２指ないし第５指が挿入される部分の先端及びそ
の周囲を保護するための略Ｕ字形に形成された保
護部材、３は一端が手袋１に縫合され、保護部材
２を手袋１に取り付けるためのバンドである。ま
たバンド３の他端部内面には面フアスナ４が、手
袋１外面の面フアスナ４に対向する部分には面フ
アスナ５が夫々設けられており、保護部材２に穿
設された取り付け孔６にバンド３を挿通し、面フ
アスナ４及び５を咬合することによつて、保護部
材２が手袋１に取り付けられることとなる。従つ
て本実施例において前述の取付部材に相当するも
のとしては、バンド３及び面フアスナ４，５とい
うことになる。

ここで手袋１及びバンド３の材質としては、
布、皮、ゴム等何でもよく、従来の作業手袋と同
様その使用目的に合つた材質を用いればよい。ま
た保護部材の材質としては、従来技術の項で述べ
たように金属、プラスチツク、セラミツクス等、
指を保護できる程度に硬く、強いものであればよ
いが、その形状は作業手袋の使用目的に応じて変
更することが望ましい。

つまり、作業者の指を全体に保護する必要があ
る場合には、例えば第３図に示す如き形状の保護
部材１０を用いて作業者の指全体を保護するよう
にし、指の先端部のみを保護すればよい場合に
は、例えば第４図及び第５図に示す如き形状の保
護部材１１及び１２を用いるようにすればよい。
また作業者の指の先端部及び背側を保護する場合
には、例えば第６図に示す如き形状の保護部材１
３を、作業者の指の背側のみを保護するような場
合には、例えば第７図に示す如き形状の保護部材
１４を夫々用いるようにすればよい。

このように本実施例の作業手袋においては、保
護部材をバンドと面フアスナとによつて、手袋に
取り付けるよう構成されていることから、手袋が
汚れたり、破れたりして使用できなくなつた場合
にでも、保護部材を取り外し新しい手袋に取り付
けることによつて、保護部材を再度使用すること
ができ、保護部材を捨てることなく有効に利用で
きることとなる。また保護部材の形状を作業に応
じて変更する場合、従来の作業手袋にあつては、
保護部材が固定して取り付けられていたことから
種々の手袋を用意しておく必要があつたが、上述
のように種々の形状の保護部材を備えておけば、
作業に応じて保護部材を取り替えるだけでよく、
同一の作業手袋を種々の作業に用いることができ
その点でも経済的である。更に保護部材が手袋を
外部より覆うこととなるので、その部分の手袋の
劣化、つまり手袋が汚れたり、破れたりするとい
つたことを防止することができ、手袋を長く使用
することができるようになる。

また本実施例では、保護部材を新しい手袋に装
着する場合、或は保護部材を必要としない場合
等、手袋から保護部材を取り外す必要があるとき
に保護部材を取り外せばよく、手袋を手にはめた
り外したりする度に保護部材を着脱する必要もな
い。

ここで上述の保護部材１１ないし１４を手袋１
に取り付けた際、その先端部が充分に固定されず
作業がし難いといつたことも考えられるので、そ
れらの保護部材先端部内面及び対向する手袋外面
に夫々面フアスナを設け、面フアスナの咬合によ
り先端部を固定できるようにしてもよい。

次に第８図及び第９図は本考案の第２実施例を
示し、第８図は本実施例の作業手袋全体を示す斜
視図、第９図はその分解斜視図である。図から明
らかな如く、本実施例の作業手袋においては、手
袋２１上部に設けられたバンド２０と、バンド２
０及び手袋２１に夫々設けられたスナツプフアス
ナ２２及び２３とにより保護部材２４が手袋２１
の先端部に取り付けられている。また手袋２１に
は第２指及び第３指と、第４指及び第５指とが
別々に挿入できるよう、先端部が２つに分断され
ており、その各挿入部の間に保護部材２４を固定
できるよう、保護部材２４の内部にはしきり板２
５が形成されている。従つて本実施例の作業手袋
にあつては前記実施例と同様の効果がある上に、
しきり板２５によつて保護部材２４をよりしつか
りと手袋２１に固定することができるようにな
る。

尚本実施例において前述の取付部材に相当する
ものとしては、バンド２０及びスナツプフアスナ
２２，２３ということになる。

また第１０図及び第１１図は本考案の第３実施
例を示し、第１０図は本実施例の作業手袋全体を
示す斜視図、第１１図はその分解斜視図である。
図に示す如く、本実施例の作業手袋においては、
保護部材３０の全体を覆い保護部材３０を手袋３
１に取り付けるための取り付け袋３２と、取り付
け袋３２の開口部内面に設けられた面フアスナ３
３と、手袋３１の面フアスナ３３に対向する部分
に設けられた面フアスナ３４とを備え、保護部材
３０を手袋３１に取り付けるよう構成されてい
る。従つて本実施例においては、保護部材３０の
全体を覆うことから、上記第１実施例の効果の他
に、保護部材３０自体を保護することができ、保
護部材３０の寿命をも延ばすことができる。

尚本実施例において前述の取付部材に相当する
ものとしては面フアスナ３４ということになる。

更に第１２図及び第１３図は本考案の第４実施
例を示し、第１２図は本実施例の作業手袋全体を
示す斜視図、第１３図はその分解斜視図である。
図に示す如く本実施例の作業手袋は、作業者の第
２指ないし第５指の先端部のみを保護する保護部
材４０を例にとり、保護部材４０の内面に直接設
けられた面フアスナ４１と、その対向する手袋４
１先端部に設けられた面フアスナ４２との咬合に
より、保護部材４０が手袋４３に取り付けられる
よう構成された作業手袋を表わしている。従つて
本実施例のように保護部材自体に面フアスナを設
けた場合には、上記第１実施例と同様の効果以外
に、保護部材の取り付け作業が容易に行なうこと
ができるようになり、作業性が向上される。

尚本実施例において前述の取付部材に相当する
ものとしては面フアスナ４２ということになる。

ここで上述の各実施例においては、作業者の第
２指ないし第５指を一括して保護し得る保護部材
を例にとり説明したが、第１指ないし第５指を
夫々独立して保護するように、あるいは、例えば
第２指と第３指、あるいは第４指と第５指の組み
合わせを夫々独立して保護するように、手袋、保
護部材及び取付部材を形成してもよい。

［考案の効果］ 以上詳述した如く本考案の作業手袋にあつて
は、手袋に保護部材を取り付けるための取付部材
を設け、この取付部材を介して保護部材を手袋に
着脱できるように構成されている。従つて保護部
材が劣化しておらず、単に手袋のみが使用できな
くなつた場合には保護部材を新しい手袋に装着す
ることによつて再度使用することができ、経済的
である。また保護部材の取り外しは、保護部材を
新しい手袋に装着する場合、或は保護部材を必要
としない場合等、保護部材を取り外す必要がある
ときにのみ行なえばよく、手袋を手にはめたり、
外したりする度に保護部材を着脱する必要はな
い。更に保護部材を手袋の外面に装着することか
ら手袋自体を保護することもでき、手袋の寿命を
延ばすことができる。また更に異なつた形状の保
護部材を装着することができるので、保護部材を
取り替えれば、一つの手袋を種々の作業に用いる
こともできる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の第１実施例を示
し、第１図は作業手袋全体を示す斜視図、第２図
はその分解斜視図、第３図ないし第７図は保護部
材の他の形状を示す斜視図、第８図及び第９図は
本考案の第２実施例を、第１０図及び第１１図は
本考案の第３実施例を、第１２図及び第１３図は
本考案の第４実施例を夫々示し、第８図、第１０
図及び第１２図は夫々の実施例の作業手袋全体を
示す斜視図、第９図、第１１図及び第１３図は
夫々の作業手袋の分解斜視図である。 １，２１，３１，４３……手袋、２，１０，１
１，１２，１３，１４，２４，３０，４０……保
護部材、３，２０……バンド、４，５，３３，３
４，４１，４２……面フアスナ、２２，２３……
スナツプフアスナ、３２……取り付け袋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 手袋の先端部分に保護部材を備えた作業手袋で
   あつて、 手袋に上記保護部材を取り付けるための取付部
   材を設け、 該取付部材を介して上記保護部材を手袋に着脱
   自在に取り付けてなることを特徴とする作業手
   袋。