JPH0121899Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は筒状の容器内に複遂の缶を収納し、
この容器の上端にマスキング板や外蓋と内蓋とを
脱着するようにした容器を運搬する台車に関する
ものである。

このような台車の場合、容器を垂直に支持し、
かつ必要に応じて容器を昇降させ、あるいは正逆
転させる必要があるが、この考案の台車は車体上
にこのような容器の昇降や回動の機能を附与した
ものである。

すなわち、この考案はレールに沿つて移動する
車体に、垂直の支持筒を昇降自在に取付け、この
支持筒の下部内に適宜の駆動手段により駆動され
る回転体を設け、支持筒の上部には回動自在の環
状受部材を設け、支持筒内に脱着自在にはめ込む
筒状容器の下端には、前記回転体に係脱自在に係
合する係合部を設けるとともに、この容器の上部
には前記環状受部材上に載る鍔を設け、さらに前
記支持筒の昇降手段を設けたもので、筒状容器は
支持筒とともに自在に昇降し、かつ支持筒に設け
た回転体を駆動することにより、支持筒内の容器
が自在に正逆転するものである。

以下にこの考案の台車の詳細を添付図面に示す
一実施例に基づいて説明する。

図において、１は工場床面などの取付面２上に
平行に固定した左右一対のレールで、このレール
１上に車体３の前後両側に設けた車輪４が載つて
いる。

車体３の一方の両側の車輪４は車体３に回動自
在に取付けた車軸５の両端に固定され、この車軸
５にギヤ６を固定し、車体３上に適宜の軸受によ
り支承された駆動軸７に固定したギヤ８が前記ギ
ヤ６に噛合している。

９は駆動軸７上に位置するように車体３上に固
定した支持枠で、この枠９にギヤ箱１０を固定
し、このギヤ箱１０内の減速ギヤ機構の出力軸を
減速ギヤを介して前記駆動軸７に連動させる。

また、支持枠９上にはモータ１１を設け、この
モータ１１の軸を電磁継手１２を介して前記ギヤ
箱１０の入力軸に連結する。

１３は車体３上に固定した枠体で、この枠体１
３の両側には垂直の送りネジ１４がそれぞれ回動
自在に取付けてある。枠体１３内には昇降自在の
支持筒１５を設け、この支持筒１５の両側に固定
した螺筒１６に前記送りネジ１４が螺合してい
る。

１７は枠体１３の上部外側に固定した機枠で、
この機枠１７の下部にモータ１８を固定し、機枠
１７内には減速機１９を設け、モータ１８の軸と
減速機１９の入力軸とを電磁継手２０を介して連
結する。

減速機１９の出力軸は機枠１７上に突出させて
その上端に上下一対のプーリ２１を固定し、前記
各送りネジ１４の上端に固定したプーリ２２と前
記各プーリ２１を無端伝動ベルト２３により連動
させる。

前記支持筒１５の下端は第１図のように車体３
の開口に嵌入するようになつており、ここに回転
体２４が設けてある。回転体２４は支持筒１５の
下部の駆動手段、すなわち、モータ２５で正逆転
されるもので、この回転体２４はバネ２６によつ
て上下方向に緩衝されるようになつている。

また、回転体２４はその上側に複数の係合突起
を有し、支持筒１５内にはめた筒状容器２７の底
部の係合溝が前記係合突起に係合するようにして
ある。

前記、支持筒１５の上端には、第３図のように
ベアリング２８を取付け、このベアリングにより
環状受部材２９を回動自在に支承し、前記容器２
７の上端外側の鍔３０を受部材２９により支承さ
せる。

容器２７の上端には外蓋３１、内蓋３２、マス
キング板３３を脱着自在に取付け、かつ、複数の
缶４３を容器２７内に脱着するがこれの脱着装置
は前記レール１の上方に適宜の間隔で配置する。

枠体１３の上端一側には回動自在の水平送りネ
ジ３５を設ける。この送りネジ３５には右ネジと
左ネジを設け、これらの各ネジに一対の振れ止め
部材３６の右ネジ孔と左ネジ孔を螺合する。この
ネジ５は枠体１３に設けたギヤモータ３７により
正逆転させることにより両部材３６を接近または
離反させるように構成し、この各部材３６の先端
で上昇時の支持筒１５の両側を挾むようにする。

３８はレール１間において、レール１と平行に
設けたストツパ軸で、適宜の軸受により取付面２
上に回動自在に取付けてある。この軸３８には車
体３を止めるストツパ３９が適当間隔で、かつ向
きを異ならせて固定してある。

車体３の下部には横向きとなつたストツパ３９
がはまる凹所４０を設ける。ストツパ軸３８は第
４図に示すようにモータ、減速機などからなる駆
動装置４１により駆動される。

また、前記車体３の前後両側にはレール１の内
側に接するガイドローラ４２を設けて脱線を防止
し、左右の位置決めを行う。

この考案の台車Ａは上記の構成であり、台車Ａ
の移動はモータ１１により電磁継手１２、ギヤ伝
動を介し、車軸５を正逆転させて行う。そのさい
の台車Ａの定位置の停止は停止すべき位置のスト
ツパ３９が立つように駆動装置４１によりストツ
パ軸３８を回したのち、モータ１１を起動して車
輪４を駆動し、台車Ａが定位置にくる直前に電磁
継手１２を切ると同時にモータ１１を止め、車体
３がストツパ３９に当ることにより定位置に止め
る。

上記の移動において、ストツパ３９が横を向い
ている部分はストツパ３９が凹所４０を通ること
になる。

こうして台車Ａが定位置に止つた条件で、モー
タ１８が起動し、プーリ２１などの伝動機構を介
して送りネジ１４を回転させることにより支持筒
１５を定位置まで上昇させ、ついでモータ２５が
起動し、回転体２４で容器２７を回して一定の向
きとし、外蓋３１や内蓋３２の脱着あるいは容器
２７内の缶４３の脱着を行う。

また、内蓋３２の脱着の場合は、内蓋３２を図
示省略してある支持部材により内蓋３２を支持し
ながら、容器２７を一定の順序で昇降および回動
させる必要があるが、このような場合はモータ１
８，２５を適当な順序で正逆転させて支持筒１５
を昇降させ、容器２７を回転させる。

上記の作用において、支持筒１５が上昇して所
定位置となつたとき、モータ３７を起動して一対
の振れ止め部材３６を支持筒１５の両側に圧着さ
せることにより支持筒１５を固定すれば、外蓋３
１などの脱着が確実に行える。

なお前記の作用における車体３の位置、支持筒
１５の高さ、回転体２４の向き、振れ止め部材３
６の開閉などの検出はリミツトスイツチ、無接触
スイツチ、光電検知器などの検知器により行う。

この考案は上記のように、車体上に垂直の支持
筒を昇降自在に取付け、この支持筒内に筒状の容
器を脱着できるようにはめ込み、支持筒に設けた
回転体と容器とを係合させ、この回転体を適宜の
駆動手段により回転させるとともに支持筒を昇降
させることにより、支持筒内の容器が自在に昇降
し、かつ回転する。

従つて台車の移動系路の途中に、容器の開口部
を開閉する外蓋や内蓋などの脱着装置を設けてお
けば、これらの諸装置と容器の昇降や回動の相互
作用によつて蓋などの脱着がきわめて容易かつ正
確に行える。また、容器内に多数の缶を積重ねて
収納する場合、あるいは取出す場合、容器を缶の
高さと同ピツチで下降または上昇させることによ
つて、缶の供給や取出し装置の作動位置は一定と
して缶の供給取出しがきわめて容易に行えるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の台車の一実施例を示す一部
切欠側面図、第２図は同上の一部縦断正面図、第
３図は一部の拡大縦断面図、第４図は平面図であ
る。 １……レール、３……車体、１１，１８，２５
……モータ、１５……支持筒、２４……回転体、
２７……筒状容器、２９……環状受部材、３０…
…鍔、３７……ギヤモータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レールに沿つて移動する車体に、垂直の支持筒
   を昇降自在に取付け、この支持筒の下部内に適宜
   の駆動手段により駆動される回転体を設け、支持
   筒の上部には回動自在の環状受部材を設け、支持
   筒内に脱着自在にはめ込む筒状容器の下端には、
   前記回転体に係脱自在に係合する係合部を設ける
   とともに、この容器の上部には前記環状受部材上
   に載る鍔を設け、さらに前記支持筒の昇降手段を
   設けた台車。