JPH01218737A - 中空鋳片の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、シームレス鋼管などの中空鋳片を鋳造する方
法に関するものである。

〈従来の技術〉 従来の金属製中空体の製造方法として、■連続鋳造法、
■造塊法があげられる。

前者の代表例を第２回に示す（特開昭４７−２３３２９
号参照）。これは、鋳型３と中子５間に形成される筒状
間隙の鋳造空間９に、金属溶湯４を注入することによっ
て、金属鋳片７を連続鋳造する方法において、鋳造され
て鋳型３より引き抜か、れる金属鋳片７と前記中子５と
を同速にて移動させることを特徴とする金属鋳片７の連
続鋳造法である。

また、他の従来法として、造塊法による金属製中空体の
製造方法があげられる。この方法を第３図に示す（特開
昭５８−１０３９３７号参照）。これは、造塊鋳型１０
内に、中子１２をセットし、下注造塊法により中子１２
を鋳ぐるむ方法である。中子は、芯金外面に微粒子状ま
たは繊維状の耐火物質、および無機質粘結剤よりなる剥
離層を有し、鋳ぐるみ鋼塊を所定形状に成形、後、芯金
を抜き取る方法である。

ここで従来法にはつぎのような問題がある。

すなわち、■金属中子と鋳片を溶着後、造管する場合、
異種金属同士であると（たとえば中子：普通鋼、鋳片：
５ＵＳ）、鋳片側に中子材質の食い込み現象が生じ、中
空体の内面に表面欠陥が生ずる。また同種金属同士であ
っても、完全な溶着状態は得られに＜＜、造塊時中子の
み飛び出すといった現象や中子内面での局所的な応力集
中により、表面欠陥が生ずる。また、この場合、金属中
子は回収できず、中子コストが高くなる。

■金属中子の外表面に耐火材料を塗布し、中子のみ後で
引き抜く方法も考えられるが、この場合鋳片内面の凝固
表面形状（粗度）が粗く、穿孔時、内表面での局所的な
応力集中が生じ、表面欠陥の原因となる。この場合、鋳
片内表面の形状を平滑にするには、耐火材料を塗布した
外面を非常に平滑にすることが必要であり、通常の固体
耐火物材料の塗布では不可能である。

〈発明が解決しようとする課題〉 前述のような課題に鑑み、本発明は中空鋳片内部表面を
極めて美麗、かつ平滑にし、造管時内表面に欠陥の生じ
ない中空鋳片の製造方法を提供するためになされたもの
である。

〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは、課題解決のために鋭意研究を重ねた結果
、中子表面に溶融フラックス層を形成することによって
目的を達することができるとの知見を得、この知見にも
とづいて本発明をなすに至った。

本発明は、■フラックスを表面に付着させた中子の周囲
に溶鋼を凝固させた後、中子を凝固鋳片から引き抜くこ
とを特徴とする中空鋳片の製造方法であり、■該中子を
予め鋳型内に設置し、その周囲に溶鋼を注入することを
特徴とする０項記載の中空鋳片の製造方法であり、■鋳
型内の溶鋼中に該中子を浸漬することを特徴とする０項
記載の中空鋳片の製造方法であり、■連続鋳造用鋳型内
の溶鋼中に咳中子を連続的に供給することを特徴とする
０項記載の中空鋳片の製造方法であり、■■ないし０項
記載の該中空鋳片を、内面にフラックス層を付着させた
まま、さらに造管加工することを特徴とする中空鋳片の
製造方法であり、さらに■■ないし０項記載の方法に適
したフラックスであって、Ａｌ　２０３＋　Ｔｉｅ、　
＜　５％（重量％）、ＣａＯ／５ｉＯ７＜１：８（重量
比）であることを特徴とする中空鋳片鋳造用フラックス
であり、かつ００項記載のフラックスを用いることを特
徴とする■ないし０項記載の中空鋳片の製造方法である
。

〈実施例〉 本発明を第１図（ａ）に従い説明する。

溶融フラックス１５を表面に凝固付着せしめた中子１４
を鋳型１７中心にセット後、下注造塊法にて湯道１８よ
り溶湯を注入することにより、鋳片は鋳型面と中子面か
ら凝固が進み、凝固終了時には、中子１４に付着してい
たフラックス１５が溶融状態にあるため、溶着すること
はなく中子除去が極めて簡単にできる。

本方法で製造される中空鋳片の内表面は、中子に凝固せ
しめた溶融フラックスの美麗な外表面が転写される。ま
た、凝固時に発生する応力集中による鋳片内表面割れ等
が、溶融フラックスが介在することにより皆無になる。

本発明法は、以上の方法のみならず、第１図鏝）に示す
方法、すなわち下注造塊後、溶融フラックスを凝固付着
せしめた中子を溶湯内に挿入する方法、第１図（Ｃ）に
示す方法、すなわち鋳型中心に、溶融フラックスを凝固
付着せしめた中子をセット後、上注造塊法にて行う方法
、第１図（ｄ）に示す方法、すなわち連続鋳造法で溶融
フラックスを凝固付着せしめた中子を連続的に挿入して
行う方法などと適用範囲が広い。

本発明者らは、本発明に用いられるフラックスの組成、
物性に関し、種々の実験を行い、以下の適用範囲を定め
た。本発明に用いられるフラックスに求められる特性は
、■中子に付着する。■凝固したフラックスが割れない
、■溶鋼による熱衝撃で剥離しないことである。以上の
要求を満たすフラックス成分として■（Ａ１２Ｏ３＋’
、ｒｉｏ２）量を全フラックス重量の５％以下、■Ｃａ
Ｏ／ＳｉＯ□が１．８以下、であることを見い出し本発
明に用いられるフラックスの条件とした。すなわち、熱
膨張、熱収縮による割れを防ぎ前記■、■の条件を満た
すために（／ＶＺＯ？＋ＴｉＯ□）の重量を全フラック
ス重量の５％以下、と限定゛し、ガラス化の促進によっ
て付着性・剥離性を向上させ、前記■の条件を満たすた
めにＣａＯ／５ｉＯｚを１．８以下と限定した。

〈実施例〉 第１図に示すような装置を用い、以下の作業を実施した
。外径：　１２．５ｍｍφ、長さ：　　５００＋＋＋ｍ
の丸棒（Ｓ　１５Ｃ，Ｍ級）に、第１表に示す組成、お
よび第２表に示す物性を有するフラックスを溶融し、こ
のフラックスを厚さ：０．５〜１．５　ｍｍに付着凝固
せしめた。この中子を内径：６０ｍｍφ、長さ：　　４
００ｍｍの半割り鋳型の中心にセット後、５Ｏ５−３０
４溶湯（１５８０°Ｃ）を下注造塊法で注入し、鋳片凝
固後、中子を引き抜く方法で中空鋳片を得た。得られた
鋳片内□表面は、美麗であり、マンドレルミル法による
門管工程においても何ら欠陥般く外径・５４−φ。

肉厚：６ｍｍのシームレスパイプを製□造することがで
きた。さらにフラックスが付着したままで穿孔すると、
プラグ寿命がフラックスを除去した物に比べて２．１倍
に延びた。

第２表 〈発明の効果〉 本発明によると、内表面が美麗で、かつ平滑な中空鋳片
を容易に得ることができる。また、該中空鋼片を用いる
とマンドレルミル造管工程において何ら欠陥なくシーム
レスパイプを製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る鋳造法を説明するための鋳込み
部の断面図、第２図は、連続鋳造法による従来の中空鋳
片の製造方法を示す説明図、第３図は、下注造塊法によ
る従来の中空鋳片の製造方法を示す説明図である。 ｌ・・・溶鋼取鍋、　　　　２・・・タンデイツシュ、
３・・・鋳　　型、　　　４・・・溶　　鋼、５・・・
中　　子、　　　６・・・ピンチローラ−１７・・・中
空鋳片、　　　　８・・・注湯ノズル、９・・・鋳造空
間、　　　１０・・・造塊鋳型、１１・・・湯　　道、
　　　１２・・・中　　子、１３・・・耐火物層、　　
　１４・・・中　　子、１５・・・溶融フラックス凝固
層、 １６・・・溶　　湯、　　　１７・・・鋳　　型、１８
・・・湯　　道。 特許出願人　　　川崎製鉄株式会社 第１図 （、ｂ） 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、フラックスを表面に付着させた中子の周囲に溶鋼を
   凝固させた後、中子を凝固鋳片から引き抜くことを特徴
   とする中空鋳片の製造方法。 ２、該中子を予め鋳型内に設置し、その周囲に溶鋼を注
   入することを特徴とする請求項１記載の中空鋳片の製造
   方法。 ３、鋳型内の溶鋼中に該中子を浸漬することを特徴とす
   る請求項１記載の中空鋳片の製造方法。 ４、連続鋳造用鋳型内の溶鋼中に該中子を連続的に供給
   することを特徴とする請求項１記載の中空鋳片の製造方
   法。 ５、請求項１ないし４記載の該中空鋳片を、内面にフラ
   ックス層を付着させたまま、さらに造管加工することを
   特徴とする中空鋳片の製造方法。 ６、請求項１ないし５記載の方法に適したフラックスで
   あって、 Ａｌ＿２Ｏ＿３＋ＴｉＯ＿２＜５％（重量％）、ＣａＯ
   ／ＳｉＯ＿２＜１．８（重量比）、 であることを特徴とする中空鋳片鋳造用フラックス。 ７、請求項６記載のフラックスを用いることを特徴とす
   る請求項１ないし５記載の中空鋳片の製造方法。