JPH0121808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はインクジエツトプリンタ等のように非
衝撃式の印刷装置に使用される連続印刷用紙（以
下用紙という）搬送装置に関するものである。

従来の用紙送り用トラクタは、その外周にトラ
クタピンを取り付け、該トラクタピンを用紙の送
り孔に嵌め込み、トラクタピンを移動させること
により用紙を搬送している。

前記送り孔がトラクタピンから外れると、用紙
の搬送が不可能になるため、外れ防止用のトラク
タカバーを設けるのが一般的であつた。

しかし、かかる構成によると、用紙の装着、取
り外しの都度前記トラクタカバーを開閉する必要
があるため、操作性が悪いと共に機構が複雑にな
るという欠点があつた。

本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、トラクタの構造を単純化し、併せて用紙の
装着、取り外しを容易にすることである。

本考案は、インクジエツトプリンタ等の非衝撃
式印刷装置においては、印刷に際し用紙に外力が
加わらないので、前記送り孔がトラクタピンから
脱落するのを防止するには、弱い力で十分である
ことに着目し、トラクタピンの形状を工夫したも
のである。

本考案を実施例図面を参照して説明する。第１
図は本考案搬送装置の正面図である。図示しない
駆動装置により、ドライブシヤフト３が図中矢印
の方向に回転すると、トラクタ１及び該トラクタ
１上に設けられた複数個のトラクタピン２が回転
し、用紙４の送り孔７にトラクタピン２が嵌合
し、図中下から上へ用紙４を送る。

前記トラクタピン２と送り孔７の嵌合状態を第
２図に示す。第２図に示すように、用紙４の両側
に設けられた送り孔７の中心間距離l₁よりもトラ
クタピン２の中心間距離l₂の方が大きくなるよう
に、トラクタ１を設置すると共に用紙４をセツト
すると、用紙４はトラクタピン２に設けられた溝
６の内部に嵌め込まれ、送り孔７がトラクタピン
２から脱落するのが防止される。なお前記送り孔
７は、トラクタピン２の内側斜面にならつて入
り、また溝６の斜面にならつて抜け出る。すなわ
ち、周知の如く、用紙４は若干たるんだ状態でト
ラクタ１にセツトされるので、このたるんだ分だ
けのガタによつてトラクタピン２に入つたり抜け
出ることが可能となる。

第３図はトラクタ１部の側面図である。用紙４
はトラクタピン２の溝６に嵌め込まれて移動する
が、このままでは用紙４がトラクタ１に巻き込ま
れてしまう恐れがある。そこで、用紙４をトラク
タ１より引き離す目的のためガイドプレート５を
設ける。トラクタ１が回転し用紙４が移動するに
つれ、用紙４はガイドプレート５に乗り上げるよ
うになるので、用紙４はトラクタピン２から容易
に外れるようになる。

上記実施例においては、左右一対のトラクタピ
ン２に溝６を設けるとしたが、一側のトラクタピ
ン２のみに設けてもほぼ同様の効果を奏し得るこ
とができる。

以上のように本考案によれば、トラクタピンに
用紙の送り孔に嵌合するに十分な幅を有する溝を
設けたので、トラクタピンから用紙が脱落するの
を防止するトラクタカバーを設けることなく用紙
を搬送することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案搬送装置の一実施例を示す正面
図、第２図はトラクタピンと送り孔との関係を示
す断面図、第３図はトラクタ部の側面図である。 図において、１はトラクタ、２はトラクタピ
ン、３はドライブシヤフト、４は用紙、５はガイ
ドプレート、６は溝、７は送り孔である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 連続印刷用紙に外力を加えないで印刷する非衝
   撃式印刷装置において、 送り孔を有する連続印刷用紙搬送用トラクタピ
   ンに、連続印刷用紙の紙厚以上の幅を有し、用紙
   の幅方向外側に開いた溝を設け、該溝に連続印刷
   用紙の送り孔を嵌合させることにより連続印刷用
   紙の搬送を可能とした印刷用紙搬送装置。